「花のち晴れ~花男 Next Season~」第6話

TBSの火曜ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」の第6話を見ました。

第6話は、桃乃園学院の生徒会長を務める幼馴染みで婚約者の馳天馬(中川大志さん)に告白し、「恋人」として付き合うことになった江戸川音(杉咲花さん)が、天馬さんとデートに出かけた富士急ハイランドで、英徳学園高等部の同じクラスに転入してきたリゾート開発グループの社長令嬢で人気ファッションモデルの西留めぐみ(めぐりん、飯豊まりえさん)が落ち込んでいる気分を変えようと連れて来ていた「C5」のリーダーの神楽木晴(ハルト、平野紫耀さん)と遭遇し、めぐみさんの提案でダブルデートをすることになってしまい、晴さんを意識し続けていたダブルデートの終わり頃、うっかり晴さんと乗って二人きりになってしまった観覧車の中で、俺がお前を好きなことを知っているだろうと晴さんに両肩を掴まれて動揺する、という話でした。

脚本は吉田恵里香さん、演出は石井康晴さんでした。

「四角関係」が始まった中で、婚約者の天馬さんと付き合うことにした音さん、音さんをつなぎ止めたい婚約者の天馬さん、音さんを自分に振り向かせたい晴さん、晴さんに尽くすめぐみさんの恋愛の感情が丁寧に、ドラマを見ている私のような人にもよく分かるように、はっきりと描かれていました。

ジェットコースターやティーカップやお化け屋敷などの遊園地デートの場面が長く描かれていたところも、4月からのTBSの夜10時台のドラマの“常時10分拡大”が活かされていたように思います。観覧車の場面の雨は、演出の雨なのでしょうか、それとも、撮影時に実際に雨が降っていたのでしょうか。雨の観覧車もいいなと思いました。

「C5」の存在感は相変わらず薄いような気もするのですが、メンバーが英徳学園の人気復活のために晴さんとめぐみさんを結び付けようとしていることが気に入らない真矢愛莉(今田美桜さん)が音さんの家でおにぎりを食べ続けていた場面も良かったです。めぐみさんの「まずい」料理を晴れさんが食べたり、遊園地で音さんの作ってきたお弁当をみんなで食べたりする場面もありましたが、このドラマは意外と食事の場面が多いドラマであるような気がします。

誰が誰を好きなのか、ということが明確に描かれるようになった分、天馬さんとめぐみさんが音さんと晴さんにとっての脇役であるということも明らかになってしまったような印象でもありました。めぐみさんは、音さんのことを諦めきれない晴さんに、私とお付き合いしませんか、「(仮)」でもいいからと、晴さんに改めて頼んでいました。めぐみさんは、良い人です。

音さんは、天馬くんに笑顔でいてほしいとか、お母さんも喜んでいるとか、そのような理由で天馬さんに告白し、晴さんのことばかり考えながら天馬さんと「付き合っている」ようなので、自分と付き合いながら別の人のことばかり考えている音さんの言動に天馬さんが怒るのは当然のようにも思えます。音さんは、わざとではないですが、晴さんが言ってたように、明らかに晴さんのことを振り回していますし、天馬さんのことも振り回しています。誰を好きなのか、をはっきりさせていないのは音さんだけです。音さん本人と晴さん(と音さんの母親)以外は、音さんは晴さんのことを好きだと思っているようなのですが、天馬さんと晴さんのどちらを選ぶか?の決定権は音さんにあります。

晴さんが父親の巌(滝藤賢一さん)から10点中4.5点だと言われていたのが何となく面白かったのですが、晴さんは父親から完璧を求められているので大変だということをめぐみさんに教えられた音さんは、驚いて持っていたクレープを握りつぶしていました。晴さんは、音さんに自分のかっこいい姿を見せたいためだけに、階段からベビーカーごと落ちそうになっていた子供を天馬さんを突き飛ばして走りに走って助けに行きました。自分の言動が全て好きな人のためだけのものになる感じも、何となく分かるような気がしました。

最後、自分の言動が天馬さんを傷つけていたことを知った音さんは、途中で一度自宅に帰り(近所だったのでしょうか)、それから神楽木家の晴さんの部屋で晴さんが戻るのを待ち、音さんが自分の部屋に来ていることに驚く晴さんに、悪いものを吸い取ると晴さんが信じている小さい金の豚の飾りを返しました。音さんは、こんな終わり方でいいのかよと言う晴さんに、私と神楽木はまだ何も始まっていないと言って部屋を出ました。

天馬さんのもとに戻った音さんは、天馬くんと付き合っているってちゃんと言ったと天馬さんに報告し、音さんにキスをした天馬さんは、桃乃園に来ないかと音さんに言いました。音さんが英徳学園の生徒である間は天馬さんより晴さんのほうが有利にも思えていたのですが、確かに、転校するという案もあったようです。ただ、桃乃園の生徒会の女子生徒が音さんとデートをしていると言う天馬さんにショックを受けていた様子からすると、転校したからといって音さんの学校生活が良いものに変わるとは限らないのかもしれません。

このドラマの主題歌は、神楽木晴さんを演じている平野紫耀さんのいるKing & Princeの「シンデレラガール」という曲で、イメージソング(挿入歌)宇多田ヒカルさんの「初恋」という曲なのですが、この挿入歌についても、私としては、フジテレビ(関西テレビ)のドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」の第6話から流れるようになった挿入歌の場合と同じく、なくてもいいのではないかなと、少し思えてしまいます。


ところで、これはこのドラマとは全く関係のないことなのですが、昨日、日本大学アメリカンフットボール部の選手の関西学院大学アメリカンフットボール部の選手への悪質タックル事件について、試合中に悪質なタックルをしてしまった3年生の選手が名前も顔も出して記者クラブで謝罪会見を開き、陳述書を読み上げ、記者からの質問にも真摯に応じている様子を報道で見ました。20歳の大学生なのに一人で記者会見に臨み、自分の行為と向き合い、その重さを受け止めて具体的に、正直に誠実に話しているように見え、勇気があるなと思いましたし、真面目な人なのだろうなと思いました。大勢集まったメディアのカメラが謝罪する選手の顔をアップで映し、無数のフラッシュを浴びせる様子を見ていて私も辛い気持ちになったというか、痛ましくも思えたのですが、選手の会見は潔くて立派な会見だったと思います。

レスリング女子の金メダリストの伊調馨選手を栄監督や至学館大学の谷岡学長たちが潰そうとしていたように、日本代表選手だったのに内田監督の指示で日本代表を辞退したという宮川選手は、内田監督やそれに従う井上コーチに追い詰められて潰されたのかもしれないと思いました。会見の中で宮川選手は、監督やコーチからの指示があったとしても実行してしまったのは自分だからという風に、監督やコーチのせいにはしていませんでした。自分の弱さのせいだとして、自分にはフットボールをやる権利はないと思うと言っていました。宮川選手は、現役の選手たちへのメッセージとして、たとえ監督やコーチからの指示であったとしても自分の意思に反するようなことはすべきではないと話していました。私はアメリカンフットボールのこともよく知らないですし、スポーツ界の“縦社会”の感じもいまいちよく分からないのですが、“独裁者”として君臨する監督の命令は選手たちにとっては絶対という感じの、宮川選手の記者会見の話で聞いた日大アメフト部の在り方は、(頭を坊主刈りにして来いという試合前の指示も含め)戦時中の軍隊のようだなとも思えました。

報道によると内田監督は日本大学の常務理事という「ナンバー2」の立場の人でもあるそうで、日本大学内の人事権と予算編成を掌握しているために、誰も内田監督に意見をすることができないのだそうです。本当でしょうか(まるで“イエスマン”しか集めない内閣人事局を持つ安倍内閣のようです)。一人の大学生の夢を奪ったことを何とも思っていないかのように、「心外だ」とか「乖離だ」とか「誤解だ」とか「コミュニケーション不足だ」とか、宮川選手が一方的に監督の考えを「忖度」をしただけであるかのように、保身のためにそのような言葉を並べて、(当初は監督の指示だとしていたのを撤回して)「指示はなかった」と言い張る日本大学の幹部の対応に驚きます。卑怯に思えます。当事者の内田監督はぶら下がりの会見しかしていませんし、理事長や学長(元大学総長?)も表に出て来ていません。スポーツ庁長官にばかり対応させているよう文部科学大臣の対応もよく分かりません。日本大学の教員の方が常務理事の内田監督を批判する際に顔も名前も出すことができないらしいという実態も、教育機関として、良くないように思いました。アメフト部の学生の方たちがよく通っているという料理屋さんの店主の方は、監督とディスカッションするようなチームではなく、監督の言うことを「はい」と聞くチームだから100%監督の指示だと思うと記者に答えていました。日本大学の内部告発というか、せめて監督やコーチの言葉を聞いていたかもしれない宮川選手の仲間のアメフト部の方たちには、宮川選手の証言を補強するような証言をしてほしく思います。私が言うことではないかもしれないとも思うのですが、学生や教職員のためにも、日本大学の幹部は一新されたほうがいいのではないかなと思いました。

「シグナル 長期未解決事件捜査班」第7話

フジテレビのドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」の第7話を見ました。

警視庁捜査一課の長期未解決事件捜査班の警部補の三枝健人(坂口健太郎さん)は、城ヶ丘地区連続窃盗事件の犯人として服役した後、娘の和美(吉田愛さん)の救出が遅れた原因を作った矢部英介(小須田康人さん)を殺害しようとしてその娘を誘拐し、刑事の桜井美咲(吉瀬美智子さん)を爆発に巻き込んで逮捕された、工藤雅之(平田満さん)に、もしもあなたが矢部さんの立場だったなら同じことをしたのではないかと話し、今からでも真犯人に罪を償わせるべきだ、それにはあなたの協力が必要だから力を貸してほしいと頭を下げました。説得に応じた工藤さんに、健人さんは、1998年は長野オリンピックがあった年です、と20年前の事件当時のことを少しずつ思い出してもらうことにしました。

被害者宅の息子の白石智弘(白石隼也さん)の自作自演を疑う1998年の城西警察署の巡査部長の大山剛志(北村一輝さん)は、窃盗犯に盗まれた宝飾品の行方を探す中で、三枝警部補に教えられたヨットクラブのことを思い出し、白石の所有するクルーザーを調べ、小瓶を発見しました。鑑識に回したところ、小瓶からはコカインの成分が検出されました。大山さんは、薬物使用で白石たちを逮捕しようと考えたのですが、小瓶から指紋は検出されていないと知った刑事課の係長の岩田一夫(甲本雅裕さん)から、白石重工の息子を逮捕するためには絶対的な証拠がないと無理だと止められました。

健人さんと話しながら過去の記憶を辿っていた工藤さんは、逮捕される前の自分と白石家との接点について、4月29日の配達の時に白石家の息子ともめたことがあると健人さんに言いました。車で帰ってきた白石は、工藤さんが家の前に停めていた配達の車が邪魔だと怒り、工藤さんは、白石家への魚の届け物を白石さんに受け取ってもらおうとして激怒する白石さんに突き飛ばされ、倒れる時に郵便ポストを触ったということでした。

1998年の大山さんは、健人さんからの無線で事情を聞き、白石がたったそれだけのことで工藤さんを自分の身代わりにしたのかと驚いていました。健人さんは、盗品を見つけ出して白石を逮捕してくださいと大山刑事に伝えました。健人さんから工藤さんが見た白石さんの青色の車について教えられた大山さんは、車を磨いていた白石家の使用人の男性にもう一台の車の行方を尋ね、その後、使用人を尾行して使用人が白石さんの指示で密かに処分しようとしていた青色の車を発見しました。車のシートの下に隠されていた黒い鞄の中には、たくさんの宝飾品が入っていました。はっきりとした証拠が見つかったことから、岩田係長は白石の逮捕令状を出し、白石を城西署へ連行しました。

白石が逮捕されたことにより、未来が変わりました。2018年の健人さんは、朝、窃盗事件の文書から被疑者・工藤雅之の名前が消え、白石智弘に変わっているのを見ました。長期未解決事件捜査班の桜井さんの机には、桜井さんの私物が置かれていて、何事もなかったかのように桜井さんが席に着きました。健人さんは、風邪で休んでいたという桜井さんに、これからはもっと自分を大切にしてくださいと言って少し怪しまれていたのですが、快気祝いをしましょうと提案して、夜、刑事の山田勉(木村祐一さん)や鑑識官の小島信也(池田鉄洋さん)と居酒屋へ出かけ、オムライスを注文していました。

白石の逮捕後の大山さんと無線で話した健人さんは、班長が桜井刑事であると知った大山さんから、桜井美咲の教育係を務めていると嬉しそうに言われました。大山さんは、桜井刑事が三枝警部補のいる班の立派な班長になっていることを喜んでいました。未来の大山さんが何をしているか気にならないのかと訊かれた大山さんは、もしも自分が変なことをしていたら引っ叩いてくださいと笑っていました。その頃、廊下を歩いていた岩田係長は、誰もいない部屋で誰かと話している健人さんの声を聴いて立ち止まり、健人さんが大山さんと呼びかけるのを聞いて驚愕していました。

他の刑事たちと盗品の確認を行っていた1998年の大山さんは、ある宝飾品のケースの下にフロッピーディスクが入っているのを見つけました。それは盗品のリストには入っていないものでした。中身を確認してくると部屋を出た大山さんが確認したフロッピーディスクの中のファイルに入っていたのは、衆議院議員の野沢義男(西岡徳馬さん)への賄賂のリストのようでした。大山さんは、そのフロッピーディスクを急いで自分の机の引き出しに入れて鍵をかけました。

しかし、しばらくして大山さんが引き出しの鍵を開けると、フロッピーディスクは消えていました。仲間の刑事の一人が、フロッピーディスクなら中本課長が持っていったと言いました。課長の中本慎之助(渡部篤郎さん)は、野沢議員にフロッピーディスクを渡していました。中本課長に真相を確かめに行った大山刑事は、中本課長から、この件には関わるな、忘れろと言われたのですが、諦めないと言い返しました。

野沢議員とつながっている白石重工の社長の息子である白石智弘は、被害者が被害届を取り下げたこともあり、不起訴処分となって釈放されてしまいました。窃盗犯として逮捕されそうになっていた工藤さんは、自分の娘の救出を優先させて和美さんを見殺しにした矢部さんを刺して逮捕されました。そのことを知った健人さんが確認すると、工藤さんはその後牢の中で病死したということでした。

失踪したまま行方不明となっている大山刑事の行方を探して、慶明大学医学部の准教授の安西理香(青野楓さん)に白骨死体などの写真を見せてもらっていた健人さんは、そこに現れた桜井さんに大山さんについて尋ね、収賄が疑われて2000年の5月に失踪する前、大山さんは武蔵野集団暴行事件の捜査に加わっていたと教えられました。どうして大山刑事に執着するのかと訊かれた健人さんは、自分でも信じられないくらいだから桜井さんも信じられないと思うと言って、桜井さんに大山刑事との無線のことは話しませんでした。

無線で大山さんと話した健人さんは、大山さんの世界が1999年の5月になっていると知り、もうすぐ武蔵野集団暴行事件が起きると伝えました。

その頃、岩田係長の娘が城西中央病院の病室で亡くなりました。中本刑事部長に会いに行った岩田係長は、三枝警部補は加藤亮太(神尾楓珠さん)の実の弟じゃないかと、健人さんの書類を床に投げ捨てていました。娘が死にましたと伝えた岩田係長は、医療費を支払わなくて済むようになると言った中本刑事部長に、あなたに従うのはやめます、もう終わりにしましょうと言って立ち去りました。

岩田係長は、武蔵野集団暴行事件の主犯と疑われて自殺した兄の無念を晴らそうと真犯人を捜している健人さんに、3時間後に城西中央病院に来るよう言いました。全てを知っていると言って電話を切った岩田係長に会うため、健人さんは指定された時間に病院へ向かいました。その頃には辺りは暗くなっていました。健人さんの車の横をある車が通り過ぎました。車を降りた健人さんが岩田課長に電話をかけると、近くで音が鳴り、音のするほうへ歩いていくと、そこには腹部から血を流して倒れている瀕死の岩田課長がいました。

脚本は大久保ともみさん、演出は鈴木浩介さんでした。

過去の世界で窃盗事件の真犯人が逮捕され、未来(現在)が変わって桜井刑事が無事に生きているということになった展開には、ほっとしました。でも、工藤さんの娘の和美さんがバスの事故で死亡した事実と変わらず、工藤さんの矢部さんへの復讐の思いは変わりませんでした。

今回は、これまでよりももう少し多く無線を使っていたような気がします。今までは大山さんが無線に出る時は陽が出ている頃だったように思うのですが、今回の中では夜の時もありました。2018年の健人さんの持っている無線に電源が入る時刻は必ず夜11時23分(23時23分)なのですが、大山さんの無線に電源が入る時刻には特に決まりがないのかもしれません。

また、今回には、中本課長が野沢衆議院議員と癒着して事件をもみ消しているということが描かれていました。城ヶ丘地区連続窃盗事件は一応今回で解決したようなのですが、武蔵野集団暴行事件という未解決事件の真相を知る岩田係長が命を狙われるという新たな事件が起きていました。警察幹部が政治家に便宜を図る警察組織の闇が描かれていくことになるのでしょうか。健人さんの兄の自殺の原因となった事件は、1995年の女子児童誘拐殺害事件ではなく、1999年の高校生の武蔵野集団暴行事件でした。

今までは現在の健人さんの場面と過去の大山さんの場面が切り替わる毎に何年何月を示す字幕が出ていたのですが、今回にはそのような日付の字幕はあまり出ていなかったような気がします。視聴者は見慣れて来ただろうから大丈夫だろうというような判断によるものでしょうか。

第6話の挿入歌として使われていたmiwaさんの歌は、今回の第7話でも使われていました。大山さんの行方を捜す健人さんと桜井さんが病院で会った場面で少し流れていました。第6話から急に挿入歌(ドラマの途中に流れる主題歌以外の歌詞付きの歌)が流れるようになったのは、いわゆるテレビ局側の“大人の事情”というものなのかもしれません。ただ、前回の第6話を見た時にも思ったことなのですが、このドラマを見ている私としては、やはりこのドラマには、挿入歌がなかった第5話までと同じように、挿入歌は必要ないような気がするというか、ないほうがいいように思います。

武蔵野事件の描写があったら嫌だなと少し不安にも思うのですが、ともかく、ドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」の次回の物語も楽しみにしたいと思います。

「ヘッドハンター 転職の案内人」第6話

テレビ東京の「ドラマBiz」の「ヘッドハンター 転職の案内人」の第6話を見ました。

事務機器メーカー「タマル精機」の人事部の芥川紘一(宅間孝行さん)の前に現れた元上司の川端敏夫(春海四方さん)が会社の玄関前で突然倒れ、意識不明のまま入院することになりました。川端さんの妻は、夫が悪質なヘッドハンターに騙されて転職したことを相談しようとしていたのではないかと芥川さんに話し、芥川さんは川端さんの妻を連れて老舗転職斡旋会社「ブリッジ」のシニアバイスの赤城響子(小池栄子さん)を訪ねました。「SAGASU」の黒澤かと訊かれた芥川さんが、そのような名前だったかもしれないというのを聞いた赤城さんは、小さな転職斡旋サーチ会社「SAGASU」の社長の黒澤和樹(江口洋介さん)に事情を話し、黒澤さんは赤城さんと共に悪徳業者探しに協力することにしました。

その後の調査により、川端さん他「タマル精機」のリストラ候補者だった社員たちはヘッドハンティングされて同じ会社のある部門に転職し、転職後その会社のお家騒動でその部門が潰れて無職になっていたということが分かりました。元新聞記者の眞城昭(平山浩行さん)が会社の警備員に頼んで防犯カメラの映像を確認させてもらったところ、倒れる直前に川端さんが手にしていたものはナイフではなくペーパーナイフだったということが分かりました。そのペーパーナイフは、川端さんたちをヘッドハントしたのは転職斡旋会社「ダブルウィナー」の島崎剛(野間口徹さん)が転職の契約をした人に贈ったものでした。

黒澤さんと赤城さんは、島崎さんを訪ね、厚生労働省に通告しますと「タマル精機」のリストラ候補者を受け入れて切り捨てた会社の社長たちとお酒を飲んでいる写真を示したのですが、事実を認めない島崎さんからは、こんなものは証拠にはならないと一蹴されました。

意識を取り戻した川端さんは、話を聞きに来た黒澤さんに元部下の芥川さんのことは一言も悪く言わず、訊かれたペーパーナイフについても、自分で買ったものだと話していました。しかし、ダブルウィナー社のロゴの刻まれたペーパーナイフは、芥川さんを特集した過去の雑誌の記事の写真の中にも芥川さんの所有物として写っていました。

出世のために仕事を頑張り、社長から直通電話の入るほど重用されていた人事部の芥川さんは、課せられたリストラのノルマを達成するため、「やめさせ屋」の島崎さんに依頼し、候補者が自ら会社を去るようヘッドハントさせていたのでした。芥川さんは、優しくて人望もあった良い上司だった川端さんを、それだから出世できないのだと無能扱いしていました。

会社にはいられなくなると考えた芥川さんは、自分の輝かしい経歴を信じて転職をすることにしたのですが、商社の面接で不合格なりました。芥川さんの代わりに合格したのは、退院した川端さんでした。どうして自分が落ちるのかと動揺する芥川さんに、黒澤さんは、その会社が求めていたのは経歴のない人、人に頭を下げることのできる人だった、社長も心臓にペースメーカーを入れているため川端さんが心臓にペースメーカーを入れているということにも理解があったと話しました。黒澤さんは、部下思いの優しい性格の川端さんをヘッドハントし、その商社に紹介して転職させたようでした。

会社に戻った芥川さんは、誰もいない部屋に鳴り響く社長の直通電話の着信音を聞き続けていました。

脚本は林宏司さん、監督は土方政人さんでした。

第6話も、面白かったです。

黒澤さんと赤城さんは、「やめさせ屋」であることに開き直り、能力のない社員をごみ箱(英語で言っていたような気がします)に入れただけだと言う島崎さんにあなたたちも同じだろうと言われて、一緒にするなと言い返していました。赤城さんがテーブルの上のコーヒーを島崎さんにかけて、ごみ箱かと思ったと言って部屋を出て行ったのも良かったですし、それを見た黒澤さんの、暴力反対、に少し笑う赤城さんとの距離感も良かったように思います。

厚生労働省に知り合いがいる、俺には厚生労働省がついているのだと豪語していた島崎さんは、その後、転職斡旋事業の許可を取り消されたのでしょうか。

黒澤さんと赤城さんがお酒を飲んでいたホテルのバーに、今回は灰谷哲也(杉本哲太さん)も来ていたのですが、黒澤さんがある人の命日に注文していたのと同じ芋焼酎のお湯割りを灰谷さんが注文したことに赤城さんは驚いていたのですが、芋焼酎のお湯割りを好きだった故人というのは、黒澤さんの行きつけのの洋食屋の店員の及川百合(山賀琴子さん)の父親のようでした。灰谷さんによると、黒澤さんは昔ある工場の社長に拾われたが、その後アメリカに渡って経済の勉強をして日本に戻ってくると、その工場を買収し、そのせいで恩人だった社長を自殺に追い込んでしまったということでした。灰谷さんは、黒澤さんがその社長の娘に何をする気なのかと心配していました。

同業者の黒澤さんと赤城さんが協力して悪徳業者を退治する、というシンプルさも良かったように思います。

黒澤さんと赤城さんが悪徳業者の島崎さんに見せていた、島崎さんが仲間の社長たちと会食をしている写真が、何となく「男たちの悪巧み」風だったのも面白く思えました。(昨日の報道によると、国家戦略特区制度を利用した学校法人・加計学園の大学への獣医学部新設を巡る愛媛県の文書が新たに発見され国会へ提出されたそうですが、安倍首相やその腹心の友の加計理事長や柳瀬元総理秘書官や加藤厚生労働大臣は、また今まで通りの嘘やごまかしを続けるつもりなのでしょうか。)

今回は、優しい上司の川端さんをリストラした出世欲の強い部下の芥川さんの関係に、恩人だった社長と社長を自殺に追い込んだという黒澤さんの関係が重ねられていたのも良かったですし、黒澤さんの思いはまだ分かりませんが、社長に気に入られて出世をしたいという気持ちとリストラのノルマとの間で苦しんでいたらしい芥川さんの思いが描かれていたところも良かったです。

リストラ候補かもしれないと不安になっている社員を誘惑してごみのように捨てる「やめさせ屋」と呼ばれる悪徳ヘッドハンターは、このドラマで描かれているということは現実にも存在しているのかもしれませんが、怖いなと思いました。転職業界の闇です。

これまでもそうなのですが、毎回異なる内容としっかりとした構成の落ち着いた一話完結のドラマになっていて、見応えがあります。黒澤さんの過去も少しずつ描かれてきています。次回の物語も楽しみにしたいと思います。

「そろばん侍 風の市兵衛」第1回

NHKの「土曜時代ドラマ」枠の新ドラマ「そろばん侍 風の市兵衛」の第1回「第一部 春の風 上」を見ました。

文政時代の江戸の町を舞台にしたドラマでした。武家出身の唐木市兵衛(向井理さん)は、侍でありながら高い算盤の技術を持ち、一定期間毎に契約した家の経理を担当する「渡り用人」の仕事をしていました。

ある日、市兵衛さんは、渡り用人を斡旋する口入屋「宰領屋」の主人の矢藤太(渡辺いっけいさん)に依頼され、旗本の高松家の家計を預かる仕事を引き受けたのですが、その家の主の道久は女郎と心中死体となって川から引き上げられたばかりでした。その家の大原甚右衛門(でんでんさん)と未亡人の安曇(村川絵梨さん)と父親を信じて稽古に励んでいる嫡男の頼之(鈴木福さん)から家の話を聞いた市兵衛さんは、収入がほとんど残らず裕福とは言えない家の主として日々真面目に働いていたらしい道久さんが、50両もの借金を作って女郎に注ぎ込んで心中したという話に不信感を持ちました。

50両の行方を探す中、直久さんの借金の際の証人になっていたという直久さんの友人の旗本・石川家の主の様子を怪しみ、矢藤太さんの紹介で知り合った北町奉行所の同心で口元に傷痕のある渋井鬼三次(原田泰造さん)と話した市兵衛さんは、直久さんが心中に見せかけて殺害されたと確信し、何者かに命を狙われながら、事件の真相を探っていくのでした。

脚本は池端俊策さん、音楽は丸山和範さん、演出は榎戸崇泰さんでした。

土曜日の夕方6時台の「土曜時代ドラマ」では、私は前作の「アシガール」を好きで見ていたのですが、「アシガール」が終わってから新ドラマの放送がなかったので、もしかしたら「土曜時代ドラマ」枠はなくなったのかなと思っていました。

新ドラマの「そろばん侍 風の市兵衛」の原作は、辻堂魁さんの時代小説『風の市兵衛』だそうです。私は未読です。「そろばん侍」というタイトルを聞いた時には、映画「武士の家計簿」のような話なのかなと思っていたのですが、そうではなく、ある家に雇われた会計士がその家で起きた事件を解決していくミステリー、というような印象でした。

内容を知らずに見始めたのですが、しっかりと作られていて、面白かったです。

「風の市兵衛」は、市兵衛さんの風を起こす不思議な剣術に由来しているのでしょうか。算盤も剣術も得意な市兵衛さんを演じる向井理さんがかっこいいということもあるかもしれないのですが、このドラマの時代劇らしい丁寧な台詞の雰囲気も良かったです。

市兵衛さんの剣の場面の不思議さや、市兵衛さんとは対照的だった、直久さんの友人という3人の女性を従えたどこか病気らしい謎の旗本の違和感によって、少しファンタジーの要素も出ていたような気がします。

「土曜時代ドラマ」は、約40分のドラマです。サブタイトルの「第一部 春の風」のところに「上」と書かれていたので、次回は「下」なのかと思っていたのですが、「中」でした。「春の風」は全3話のようです。全体としては全9話ということなので、もしかしたら、3話ずつの物語になっているのかもしれません。もしもそうだとすると、各物語は2時間ドラマの時代劇としても見ることができるのかもしれないなと思います。

あと、市兵衛さんの猫なのか、矢藤太さんの猫なのか分かりませんでしたが、市兵衛さんの抱えていた三毛猫もとてもかわいかったです。

夕方の放送ということで、見る場合は、私は録画をして見ることになると思います。毎回の感想を書くことはできないかもしれないのですが、「そろばん侍 風の市兵衛」の「春の風」の続きも楽しみにしたいと思います。

「西郷どん」第19回

NHKの大河ドラマ「西郷どん」の第19回を見ました。

龍家の分家の娘のとぅま(二階堂ふみさん)は、親戚のユタ神様(秋山菜津子さん)に告げられた「夫」が、サトウキビの畑仕事を手伝ったり島の子供たちに文字の読み書きを教えたりしている薩摩の流人の菊池源吾なのではないかと考えていました。一方、サトウキビの栽培と黒糖作りを強制する薩摩藩の圧政に苦しめられている奄美大島の人々の生活を見かねた西郷吉之助(後の西郷隆盛、鈴木亮平さん)は、鉄製の道具がないことや圧政の実態を薩摩藩に訴えようとするのですが、島代官附役の木場伝内(谷田歩さん)や薩摩にいる大久保正助(瑛太さん)に薩摩藩の心証が悪くなると止められ、迷っていました。

しかし、ある日、島代官・田中雄之介(近藤芳正さん)が、見せしめと脅迫のために、隣村の人々や龍佐民(柄本明さん)やとぅまの兄の富堅(高橋努さん)のことを、捏造した“砂糖を隠し持っていた罪”で逮捕し、牢屋に閉じ込めて拷問するという事件が起きると、夜、とぅまは村人たちを引き連れて代官所に押しかけ、ヤマトンチュは信じないと、菊池源吾の制止を振り切って、伯父と兄を助けに向かいました。代官の案内で牢屋の前に来たとぅまは、代官に捕まり、助けてほしければ「アンゴ」(現地妻)になれと迫られました。あんたのアンゴになるくらいなら死ぬと、簪で自分の首を突き付けていると、菊池源吾がとぅまを助けに現れ、人として許せないものは許せない、これ以上薩摩を貶めるなと、代官に激怒して牢の鍵を破壊し、拷問のために負傷している佐民や富堅たちを助け出しました。

流人の菊池源吾がユタ神様に予言された自分の「夫」だと確信し、いつか島に一人取り残されることになっても夫を待つと決心したとぅまは、夜、菊池源吾の部屋を訪ね、あなたが好きだ、私をあなたのアンゴにしてほしいと頼みに行くのですが、菊池源吾に断られ、アンゴにすることはできない、妻になってほしいと言われました。

島の人たちは、とぅまと菊池源吾との結婚を祝福していました。兄の富堅は、妹の夫がお酒の飲めない人だということを気にしていました。伯父の佐民はいつか薩摩に帰る人との結婚を少し心配していたのですが、とぅまの様子を見ていた伯母は、あの人は悪いことをして流されたのではなく良いことをして流されたのではないか、あの子のあんな幸せそうな顔は初めて見た、ずっと一緒にいられないということは知っていて、それでも今は何も考えずにただあの人のそばにいたいのだろうと、佐民さんに話していました。

祝言の夜、とぅまは、名前を付けてほしいと夫に頼みました。下には「加那」がつくが「加那」だけではいけないと伝えたとぅまは、「愛」をつけた「愛加那」ではどうかと提案されて、良い名前だと喜んでいました。それから、とぅまは、もう一つ頼みがあると言い、あなたの本当の名前を教えてほしいと言いました。とぅまと向き合った吉之助さんは、本当の名は「西郷吉之助」だと教え、でもその名前は捨てた、菊池源吾して生きていくと伝えました。

脚本は中園ミホさん、演出は盆子原誠さんでした。

第19話は、奄美大島の豪農の龍家のとぅまさんが流人の菊池源吾として生きている西郷吉之助さんの妻の「愛加那」になるまでの話でした。

「紀行」では、薩摩藩の国力を支えていたのは奄美の人々が納めた黒糖だったこと、薩摩藩に黒糖作りが強制されていた奄美大島の「黒糖地獄」や島民の食料としての「ソテツ」のことも伝えられていましたが、圧政を知る悪代官に立ち向かっていこうとするとぅまさんたち島の人々の一揆の感じが、何というか、辛い感じでもあり、感動的でもありました。

島代官の田中雄之介は、木場さんが持って来た大久保正助からの手紙で、流人の菊池源吾が「あの西郷吉之助」だと知って驚いていました。ただ、近藤芳正さんが演じていた田中雄之介という奄美大島の代官は、実際には相良角兵衛という人物だそうです。なぜドラマの名前が違うのかは分かりませんが、島代官の相良角兵衛は島の人々に対してとても過酷な年貢の取り立てを行っていたのだそうです。

二階堂ふみさんの演じるとぅまさんが良かったということもあるかもしれないのですが、とぅまさんが島のために行動する薩摩の吉之助さんに少しずつ惹かれていく様子や、吉之助さんがとぅまさんの愛情の深さに感銘を受けていく様子が丁寧に描かれていたように思いました。とても良かったです。

陽の沈みかけた夕方の海と空の深い色もとてもきれいでした。島の人々のために奮闘する吉之助さんの姿は、今一般的に知られている人格者的な「西郷隆盛」の姿と重なります。奄美の愛加那さんと流人となった西郷吉之助さんの物語が描かれるのは珍しいことのようにも思えます。これまでの「西郷どん」の吉之助さんの薩摩編や江戸編の物語の時よりも、奄美編の今回は、私には、見応えのある回でした。次回にも奄美の話は続くのだと思いますが、予告によると、次回には「桜田門外の変」が描かれるようで、もう少し薩摩の話に戻るようでもありました。
プロフィール

Author:カンナ
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