「劇場版 SPEC~天~」

TBSで地上波初放送されていた映画「劇場版 SPEC~天~」を見ました。

私は映画の「SPEC」を見ていなかったので、昨夜の放送を見るのを楽しみにしていました。「天」は映画なのですが、ドラマの「翔」の続きとして、2012年の春頃に公開されていた作品です。

映画の物語は、2014年の未来の世界で正汽雅(有村架純さん)が警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係の係長の野々村光太郎(竜雷太さん)からの遺書のような手紙を読むという場面から始まっていたのですが、時間は遡り、2012年の9月6日に海の上のクルーザーの中で起きた「全員ミイラ化死体殺人事件」の捜査をすることになった当麻紗綾(戸田恵梨香さん)と瀬文焚流(加瀬亮さん)が、人間をスペックを持つ者と持たない者に分ける「シンプルプラン」を進める「午前会議」のメンバーたち(声は戸田恵子さん、山寺宏一さん)を狙い、SIT時代の瀬文さんの元教官で元彼女の青池里子(栗山千明さん)の娘でスペックを持つ潤(森山樹さん)を人質にした一十一(にのまえじゅういち、神木隆之介さん)の犯罪を止めようと、ニノマエの仲間の、腕を変化させて武器にする力を持つ伊藤淳史(伊藤淳史さん)や、氷を操るマダム陽(ヤン)と炎を操るマダム陰(イン)(浅野ゆう子さん)と戦う、というような話でした。

そこに自身のスペックの暴走によって左腕を復活させた当麻さんと、そのことで苦しむ当麻さんを救おうとする瀬文さんの「絆」が描かれていました。「ゴエティア」をスパイだった?宮野珠紀(三浦貴大さん)の書き換えから守ったらしい野々村係長は、自分たちの使命は歴史を正しく導くことであり、神にも悪魔にもなりうる当麻さんの能力には当麻さん自身の資質が問われる、心臓が息の根を止めるまで真実を求めてひた走れ、と当麻さんと負傷している瀬文さんに「刑事魂」を伝えて励ましていました。

SIT時代の瀬文さんの元教官で元彼女の青池里子(栗山千明さん)に娘がいることを知った瀬文さんは、自分の子供なのかと気にしていたのですが、青池さんによると、何かのスペックを持つその娘は絶対に瀬文さんの子供ではなく、それどころか娘のDNAは母親であるはずの青池さんのDNAとも一致しないということでした。

娘を人質にしたニノマエは、警視庁に子猫を殺す映像を送って挑発し、それを見た当麻さんは、自分の前に現れたニノマエは弟の陽太が生きていたのではなく、死んだ陽太の細胞から作られたクローンだと気付き、クローンのニノマエを殺す準備をしていました。

最後の一人?の津田助広(椎名桔平さん)は、隊長として突入したニノマエの潜伏先で自爆してしまい、マダムヤン&インとの戦いで脚の皮を剥いでしまった瀬文さんと当麻さんは、その爆発に巻き込まれたものの無事でした。

当麻さんは爆弾の入った赤いキャリーバッグを上空に投げていて、爆発した瞬間に時間を止めたニノマエは、飛び散った釘になぜか糸が結びつけられていることに気付いたのですが、気付いた直後、キャリーバッグの爆発点から流れ出した電流が糸と釘を伝わってニノマエを攻撃し、ニノマエは感電死してしまいました。

時間が動き出した直後、当麻さんに向かっても飛んできた釘や弾丸は、瀬文さんが驚異の瞬発力で飛んできて、その全部を自分の身体に受け止めていました。当麻さんは、17年間クローンにされるためだけに成長してきた陽太のクローンも被害者だとして、敵を潰すことを決意していました。

病院で目を覚ました当麻さんは、瀬文さんが生きていることを野々村係長から聞いて集中治療室に入っている瀕死の重傷を負っている瀬文さんに会いに行き、大丈夫だと伝える瀬文さんと、お互いを一生巻き込むことを誓っていました。

その9月10日の病院の屋上には、自分のことを「セカイ」と名乗る白い服を着た人(向井理さん)が青池さんの娘の潤と一緒にいました。そうして11日になる頃、時間を止めて一度に現れたニノマエの4人ほどのクローンをさっと消して、時間を進ませていました。

最後、何があっても生きることを諦めるなと書かれた野々村係長の手紙を読んでいた雅ちゃんは、砂漠のようになって荒れ果てた2014年よりももっと先の?未来の国会議事堂の前に佇んでいました。

脚本は西荻弓絵さん、監督は堤幸彦さんでした。主題歌は、THE RiCECOOKERSの「NAMInoYUKUSAKI~天~」でした。

映画のオープニングには「ファティマ第三の予言」についての字幕が流れていて、当麻さんが左腕を動かす時には漫画のような絵が混ざっていたのですが、エンディングにもその漫画の絵で「予言」のことが描かれていました。

瀬文さんが青池さんの娘のことをイエス・キリストにたとえる場面もあって、このようにいろいろな人が度々創作の物語の世界観に使うという点では、これは「新世紀エヴァンゲリオン」のようなアニメでもそうだと思うのですが、本当に「キリスト教」という宗教(あるいは旧約聖書を聖書としている歴史の古いユダヤ教なども含めるのかもしれないのですが)には何か特別不思議な魅力があるのだなということを、何となく、また改めて思いました。

私としては、やはりドラマの時の「SPEC」の物語のほうが、内容が凝縮されて展開していて、見ていて面白かったように思います。今回の映画「天」の物語も、不死身の瀬文さんの描写が面白かったですし、決して悪いというわけではないのですが、ドラマの時と違って、少し間延びをしているような印象も受けてしまいました。

これから映画の「結(クローズ)」に向けての「壮大な世界観」の物語が始まっていくのだろうなという感じはしたのですが、「起承転結」の「転」というよりは、「ソロモンの鍵」のことを知っているらしい「セカイ」が登場する「つなぎ」の物語であるように思えてしまいました。あまりスペックホルダー同士の戦いのようなものが描かれていないように私には思えてしまったためでもあるかもしれません。

私はこの映画を見る前に先週の「零」のドラマを見たので、向井理さんの「セカイ」という登場人物のことも知らなかったのですが、「天」でも鍵を握る人物であるという風に少しだけ登場していました。

連続ドラマが映画化された作品で、ドラマの時より面白く完成した作品というのももしかしたらあるのかもしれないのですが、私はおそらくまだ見たことがないように思うので、完結篇となる「結」の前後篇は、「小ネタ」に頼ることなく物語そのものの部分で、何かもっと面白く描かれているといいなと思いました。

「ミス・パイロット」第3話

フジテレビのドラマ「ミス・パイロット」の第3話を見ました。

第3話では、パイロット訓練生の手塚晴(堀北真希さん)や小田千里(相武紗季さん)、小鳥翔(小柳友さん)、岸井泰治(間宮祥太朗さん)、山田一男(藤井流星さん)、諸星麻也(庄野崎謙さん)たちは、黄色いヘルメットと作業着を身に着けて、整備部のスタッフになっていました。

ただ、整備士の資格は持っていないということで、教官で機長の国木田孝之助(斎藤工さん)から訓練生たちの指導を頼まれていた整備士の主任の吉岡さん(羽場裕一さん)の元で、晴さんたちは部品の管理の仕事を任され、虫眼鏡でネジの傷のチェックをしたり、部品を運んだり、整備士の人に道具を渡したりというような仕事をしていました。

吉岡さんは、焦らず自分なりにしっかり学んでくださいと訓練生たちに声をかけていました。飛行機には約300万個の部品が使われているから部品を管理することは飛行機を管理することなのかもしれないとみんなに話していた晴さんは、がんばろうと言っていたのですが、岸井さんや山田さんや諸星さんは、パイロット訓練生には必要ない仕事だというようなやる気のない雰囲気でした。

引退するという「747」の機体を見て感動していた小鳥さんは、もともと整備士希望だったのが整備士の試験には合格しなくてパイロットの候補生になったという人だったようで、整備部の仕事に熱心に取り組んでいました。

千里さんは、整備部の仕事に興味があるとかではなく、カリキュラムを完璧にこなしたいという理由でしっかりと勉強をしていたのですが、国木田機長からは、もう少し肩の力を抜いて周りを見るように言われていました。

国木田機長は、晴さんたちのグループがバラバラでまとまりがないことを心配していました。整備部の仕事のことで言い合いになっていたみんなを呼び出した国木田機長は、過去の資料を見せて、マスキングテープが機体に付いていたことや型の違うボルトを使ったことで飛行機が墜落したという事例を示し、安全なフライトの敵は油断だと話していました。

小鳥さんと晴さんは、整備場に残って、「職人」の吉岡さんたち整備士が引退する「747」の最後の整備を行うのを見学していました。事故の原因になるかもしれない「万に一つの可能性」も潰さなくてはいけないと言っていた吉岡さんは、自分の気持ちのネジがゆるんでしまうのが怖いから、毎朝ネジを締め直しているのだと二人に話し、それから、翌朝見送りに来てと言っていました。

翌朝は、休日だったようでした。晴さんと小鳥さんは、寮のエレベーターの前で待っていた岸井さんと山田さんと諸星さんと外へ出たのですが、そこには千里さんもすでに待っていて、6人全員で整備場へ向かい、作業着に着替えて「747」の清掃を始めていました。

晴さんと千里さんは、座席や棚などの内部の掃除を行い、小鳥さんたちは機体の外側をモップで拭くなどの掃除を行っていました。吉岡さんは、お疲れさま、と飛行機に声をかけながら掃除をしていました。掃除が終わると、吉岡さんに言われて、みんなはきれいになった白い機体に寄せ書きをし、「747」の最後のフライトを見送っていました。

それから、2012年の1月になり、晴さんたちは、ありがとうございましたと吉岡さんに作業着を返却し、私たち全員でパイロットになります、と宣言していました。

今回の脚本は小峯裕之さんで、演出は成田岳さんでした。

整備の仕事を通して晴さんたちのグループがまとまっていく話だったのですが、たくさんのスタッフに感謝できるパイロットになりたいと晴さんが言っていたように、飛行機にはたくさんの人たちの安全なフライトに対する気持ちが詰まっているのだなということが、分かりやすく描かれていたのだと思います。

冒頭が2011年の1月だったので、東日本大震災のことも盛り込まれるのだろうかと思ったのですが、そのような場面はなく、あっと言う間に整備部での一年が過ぎていました。

一話完結というのとは違うかもしれないのですが、一話の中に一つの、本当は一年間に渡って行われている「訓練」を描くというのはやはり難しいことなのだろうなと思います。そのためか、訓練らしい訓練の様子が描かれているというほどではないですし、晴さんたちの「成長」が中心的に描かれているというのとも少し違うように思えるのですが、それでも、いろいろ飛行機のことを伝えたいという気持ちで作られているドラマなのかもしれないなと思いました。

最後、国木田機長が晴さんたちにアメリカ訓練の日程が決まったと話していたので、これからはパイロットの訓練のほうへ話が移っていくのかもしれません。

「安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~」第3話

TBSの「日曜劇場」のドラマ「安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~」の第3話を見ました。

安堂麻陽(柴咲コウさん)が沫嶋黎士(木村拓哉さん)の妹の沫嶋七瀬(大島優子さん)に黎士さんが殺されたことと兄に見えるのは100年後の未来から来たアンドロイドだということを話したのを知って、七瀬さんを殺すために東京帝國大学へ向かったアンドロイド「ARX II-13」(木村拓哉さん)は、黎士さんの将棋中の言葉を思い出して「相手の嫌がる先手」を打つために大学に駆けつけた麻陽さんがカッターナイフを自分の首に当てて、七瀬ちゃんを殺したら死ぬと訴えるのを聞いて、七瀬さんを殺すのをやめ、アンドロイドのことは誰にも話さないようにと七瀬さんに約束させて帰っていました。

翌朝、麻陽さんの勤める「エニグマ・エンジン・ソフト社」にはハエ型の偵察機が飛んでいたのですが、黎士さん型のアンドロイドがセキュリティシステムを張っていたらしく、その知らせを受けて飛んできたアンドロイドは、カメレオン風の、100年後の未来から送られてきた警察側のアンドロイドのボルタ(三浦力さん)と戦おうとしたのですが、その時には逃げられていました。消えた拳銃はボルタに奪われていたのでしょうか。

麻陽さんの部屋のベッドの横に座ってアンドロイドは充電をしていたのですが、大量の電気を使うためにすぐにブレーカーが落ちるので、日常生活に支障が出始めた麻陽さんは、何と、棒状の大きなスタンガンのような道具やチェーンソーを買い、自分の命を救いに来ているはずの黎士さん型のアンドロイドを壊そうとしていました。

ナースロイドのサプリ(本田翼さん)が「妻によるDV」として黎士さんの声を使って警察を呼んだようで、チェーンソーを振りかざしていた麻陽さんは突然部屋に入ってきた警官たちに警察署に連れて行かれて留置所へ入れられていまいた。夜、麻陽さんが眠っているところにはハエ型の偵察機が近づいていたのですが、アンドロイドが来てそれを壊し、その後、毛布を掛けずに寝ていた麻陽さんに毛布を掛けて近くで休んでいて、少しして目を覚ましアンドロイドがいることに気付いた麻陽さんは、眠っている?アンドロイドがうなされているらしいのを不思議そうに見ていました。

アンドロイドの姿は警察署の防犯カメラには映らなかったのかもしれないのですが、翌朝、黎士さんとして警察署へ麻陽さんを引き取りに来たアンドロイドは、調書を書き換えたことを麻陽さんに話していました。警視庁の「公安第仇課」の刑事の葦母衣朔(遠藤憲一さん)は、麻陽さんの調書の黎士さんのサインには筆圧がないということに気付いていました。

麻陽さんの同僚の小松左京子(山口紗弥加さん)は、葦母さんの娘でした。会社を訪ねてきた葦母さんは、娘にではなく、麻陽さんを訪ねてきていたのですが、娘に追い返され、その後、大学の七瀬さんを訪ねて、黎士さんが死亡した証拠があるが麻陽さんと一緒にいるのは本当にお兄さんなのかどうかということを尋ねていました。七瀬さんは、言うべきかどうか迷っていたようなのですが、アンドロイドに見張られていることに気付いて、話すことはありませんと言って慌てて葦母さんから離れていました。

夜、麻陽さんは会社に来ていた七瀬さんと話をしていたのですが、七瀬さんは麻陽さんの背後でナイフを取り出し、麻陽さんを刺そうとしていました。その七瀬さんは、変身していたボルタでした。

部屋で充電をしていたアンドロイドは、麻陽さんの異変に気付き、右腕の辺りから取り出した注射器を打ち、アスラシステムを起動させていました。手の数字は、8から7になっていました。

安堂麻陽が死ぬことは禁じられている、と麻陽さんとボルタの前に現れた黎士さん型のアンドロイドは、ナイフを掴み取り、拳銃を撃ってきたボルタの右腕を切断して、応戦していました。ボルタは残った左手に拳銃を持って撃ってきたのですが、アンドロイドは撃ち返してボルタを捕まえ、耳に針を刺して敵機を破壊し、許可が下りたため電子還元処理(今回は「電子分解」ではありませんでした)を施して、ボルタの機体を消していました。

その直後、限界に達したアスラシステムはユカワOSに切り替わり、電力の弱くなっているアンドロイドは床に座り込んでいたのですが、ボルタが殺人アンドロイドだと言っているのを聞いていた麻陽さんは、黎士さん型のアンドロイドに、これまでにもこのように数え切れないほど殺してきたのかと訊いていました。

アンドロイドは、数え切れないということはない、殺した人の顔も名前も覚えていると答えていたのですが、もしも殺さなくてもいいことになったらどうするのかと訊かれると、存在価値が無くなるから廃棄処分されると答え、処分されないことになったら何をしたいのかと訊かれると、廃棄されなかった時のことは考えないというようなことを答えていました。

アンドロイドと帰宅した麻陽さんは、充電中の黎士さん型のアンドロイドを見ながら、物にも寿命があると言っていた黎士さんのことを思い出していました。

そこへ、兄のパソコンを調べていた本物の七瀬さんから麻陽さんに電話がかかってきました。七瀬さんは、文字化けしているために文章を読むことはできないが日付が100年後になっているメールが届いていて、兄は100年後の誰かとメールのやり取りをしていたらしい、ということを麻陽さんに話していました。麻陽さんは不思議そうにしていたのですが、七瀬さんは、受け取ることは可能だと断言していました。

今回の脚本は泉澤陽子さんで、演出は木村ひさしさんでした。

黎士さんの姿をしたアンドロイドは、今回のドラマの中でもまだ「安堂ロイド」とは呼ばれていなかったのですが、もしかしたらこれから先もそのように呼ばれることはないのかもしれないなという気もしてきました。

今回は、麻陽さんがアンドロイドと比較しながら黎士さんと過ごしたの日々を思い出すという「恋愛」の場面が、第2話よりももう少し多く描かれていたように思います。

人間的な黎士さんと、無感情なアンドロイドという対比で描かれているはずと思うのですが、私にはやはり黎士さんの型のアンドロイドも人間的であるように見えます。

実際には、いつか作られるかもしれないアンドロイドが無機質であるような必要性や必然性はないと思うので、人間的でもいいと思うのですが、ドラマの中のアンドロイドが無感情で冷淡なアンドロイドという設定なら、もっと徹底してその部分を表現したほうがいいような気がします。

「自分には感情という機能はない」と言うのが、自分自身に言い聞かせているようにも聞こえます。それとも、あえてそのように描いているのでしょうか。麻陽さんを守るために送られてきたアンドロイドには、軍事用の殺人アンドロイドだった過去があるようでした。

黎士さん型アンドロイドが麻陽さんに話していたことによると、麻陽さんが歴史の通りに殺されている場合のほうが、未来の世界は平和になっているようだったのですが、軍事用に使用されたアンドロイドの未来の過去があることと、歴史の通りにならないように麻陽さんを死なせないという別の未来をこれから作ることには、何かクライアントの事情があるようでした。

クライアントが誰なのかは、まだ不明です。アンドロイドは、詳しい事情を麻陽さんに話さないだけなのでしょうか。それとも、特別なことはアンドロイド自身も知らされていないまま過去の世界へ送られてきているのでしょうか。

麻陽さんは、アンドロイドを「機械」として壊そうとしたり、表面のガラスにひびが入って動かなくなった目覚まし時計をそのままごみ箱に捨てようとしたりするなど、「物」をあまり大切に思わない人のようだったのですが、黎士さんや、自分を「物」と自覚しているアンドロイドが、「物」を他の生き物たちと平等に大切にしている様子が描かれていたのは、何だか良かったです。

「物は人の役に立たなければその存在すら許されない」というようなことを、アンドロイドは麻陽さんに言っていましたが、その場面を見ていて、例えば「誰かの役に立つ人間」という言葉もよく聞きますし、そのような人になりなさいと暗示されたり、そのような人になりたいと願望を持ったり、小さい頃からそのように育てられるのだとするのなら、やはり「物」だけではなく人間の社会の中で生きる「人」も、そうなのかもしれないなと思いました。

物語の全体の設定は面白そうに思えますし(今回「殺人スケジュール表」のことは全く描かれておらず、その表の日付に合わせて麻陽さんを狙っているはずの敵機の戦い方が未来の警察から放たれて来たにしては古風のようにも思えるのですが)、次回にはもう少し、SFの要素が丁寧に描かれているといいなと思います。

「都市伝説の女 2」第3話

テレビ朝日の「金曜ナイトドラマ」の「都市伝説の女 2」の第3話を見ました。

第3話は、13日の金曜日に奥多摩のキャンプ場で撮影を行っていたテレビ局の男性スタッフ(小島よしおさん)が13番目のロッジ内で後頭部を殴られて殺害されるという事件を、キリスト教に追われた魔女のフリッグが悪事を働いたのに違いないとした警視庁の「非科学事件捜査班(Unscientific incident investigation unit、略してUIU)」の音無月子(長澤まさみさん)が、上司の丹内市生(竹中直人さん)や柴山俊也(平山浩行さん)、鑑識課の勝浦洋人(溝端淳平さん)と共に捜査を行う中で、お面を付けた「バラドル」の山内リンコを守ろうとするマネージャー(袴田吉彦さん)を浮上させていく、というような話でした。

キリスト教に追いやられたフリッグというのは、元は北欧の神話に登場する豊穣の女神のことだそうで、英語の「Friday(金曜日)」は、フリッグから来ているのだそうです。

今回の脚本は福田雄一さんで、演出は塚本連平さんでした。

何というか、なぜか「ギャグ」?の要素が強く盛り込まれていて、今までの「都市伝説の女」とは異なる雰囲気のドラマになっていたように思います。今回の物語を面白く見ることができた方もいると思うのですが、私には今回のような作り方が「都市伝説の女」に合っているのかどうか、よく分かりませんでした。

「都市伝説オタクの刑事」というところは踏襲されていたのかもしれないのですが、FBIの刑事にもなっていた月子さんは優秀な刑事でもあるのだろうと思いますし、ドラマの事件の中に「魔女」の要素がほとんどないのにも関わらず「魔女」の「都市伝説」に無理矢理こじつけているだけのように描いてしてしまうというのは、私には何となく、少し違うような気もしてしまいました。

都市伝説に詳しいという謎の春樹君から、今日は13日の金曜日だけれど大丈夫かというような内容のメールが捜査中の月子さんの携帯電話に届いていたのですが、今作のパート2の第1話では、月子さんは春樹君が行方不明になったと心配そうに勝浦さんに話していたので、そのことに全く触れずに春樹さんからのメールをさらっと流していたというのも、私には少し不自然のように思えてしまいました。

また、今回のドラマのエンドロールの辺りも今までとは違っていて、ドラマのまま終わるのではなく、オープニングの映像のピンク色のドレスを着た月子さんが、丹内さんと勝浦さんとCGのPerfumeで、主題歌の「Sweet Refrain」を踊るというエンディングになっていました。

今までの作品とは何かもう少し違う方向のドラマを作ろうとしていたのかもしれないとも思ったのですが、事件関係者たちの人間性もほとんど描かれていなかったような気がしますし、私には、何か少し別のドラマのような印象でもありました。

「ダンダリン 労働基準監督官」第4話

日本テレビの水曜ドラマ「ダンダリン 労働基準監督官」の第4話を見ました。

第4話では、厚生労働省の西東京労働基準監督署の監督・安衛課の労働基準監督官の段田凛(竹内結子さん)は、相葉社労士事務所の社会保険労務士で段田さんの指導係の南三条和也(松坂桃李さん)の元同僚の胡桃沢海(風間俊介さん)が関わっている「大鷹スポーツ」の「内定切り」の問題を解決しようとしていました。

大鷹スポーツの大鷹社長(金田明夫さん)と山形人事部長(阿南健治さん)は、経営上の突然の損害を補うため、内定を出した学生たちの内定を取り消したいと考えていました。相談を受けていた胡桃沢さんは、理由なく内定者たちの内定を取り消せば不当な解雇と見なされる恐れがあるとして、内定者たちが自ら内定を辞退するようにし向けるために「内定研修」と称して精神的な圧力を加えることを提案していました。

黒色のリクルートスーツを着用し会社名の入ったたすきを掛けていた学生たちは、お店の前で大声で社歌を歌うというような研修のノルマを命じられていて、歌われるお店の側は営業の邪魔になってしまうからと断っていました。

このようなことをするくらいなら内定を辞退したほうがましだと、学生たちは帰ってしまったのですが、女子学生の真田佑美(志田未来さん)は一人で残り、段田さんはその女子学生に、大鷹スポーツの研修ノルマは「ハラスメント」で、労働基準法違反だということを伝えていました。

課長の土手山郁夫(北村一輝さん)は、元妻の紺野みどり(西田尚美さん)から息子の運動会には絶対に来ないでほしいと言われて、機嫌を悪くしていました。

同僚の小宮瑠璃子(トリンドル玲奈さん)や温田祐二(水橋研二さん)や田中正一(大倉孝二さん)は、土手山課長は気分屋で見栄っ張りだと段田さんに教えていたのですが、その気分屋なのを利用して、ブラック企業をやっつけてすっきりしましょう、と大鷹スポーツの内定切り問題の書類を示し、土手山課長が段田さんと南三条さんと一緒に大鷹スポーツの調査に行くことができるようにしていました。

会社には胡桃沢さんがいました。土手山課長から帰るように言われた段田さんは、自由行動をすることができるようになり、女子学生に会いに行って、元陸上部の真田さんから、スポーツシューズを作りたいという夢があることを聞いていました。

ところが後日、会社に呼び出された真田さんは、山形部長から、企業秘密である研修内容を外部の「労基」に話すような人物を商品開発部で働かせるわけにはいかない、我が社は優良企業だからクビにはしないが内定を辞退したいというのなら受け付けるというようなことを言われて戸惑っていました。

南三条さんと段田さんは、駅前の商店街で大声で歌を歌う真田さんに遭遇したのですが、女子学生は、夢を諦めるのは悔しいけれど、家にお金を入れなくていけないし、今内定を辞退するわけにはいかない、自分のことはもう放っておいてほしいと言って、警察に注意されながらも、歌いに行ってしまいました。

定例会議で段田さんは、事勿れ主義の署長の真鍋重夫(佐野史郎さん)に大鷹スポーツの再調査を提案していました。署長は汚い言葉で怒る土手山課長を注意しながら、穏やかに反対していたのですが、署長から小宮山さんのことは諦めろ、レベル1でレベル50の敵に向かうようなものだ、叶わない夢を見続けるのは辛いことだ、大人になれ、などと言われて悔しい思いをしていた田中さんが署長に反発して段田さんや南三条さんを支持したことで、署長は勝手にしろという感じで怒って出ていってしまい、内定を取り消された人たちや退職した大勢の人たちに話を聞きに行くという細かい調査をすることは認められたようでした。

段田さんたちが聞き取り調査を行っていることを知った胡桃沢さんは、大鷹社長と山形人事部長に、「内定切り」は空気を読んだ人事部長が独断で間違った判断をしてしまった結果行われたことで、社長は何も知らなかったということにして会社を守るべきだと提案し、納得した社長は、全ての責任を山形人事部長の責任とすることにしていました。山形人事部長は動揺していたのですが、社長に反論することができず、承諾してしまったようでした。

そうして、大鷹スポーツは、内定取り消しにした学生たちの内定を復活させ、重いノルマのある怪しい研修をさせるのもやめたようでした。

学生たちの前で笑顔で話す社長の話を聞きながら、社長の横に呆然とした雰囲気で立つ人事部長の顔を見て辛そうにしていた段田さんは、こんな茶番には付き合えないと席を立ち、南三条さんも後を追って部屋を出ていっていました。取り残された土手山課長は、帰り際、学生たちからありがとうございましたと感謝されていました。

段田さんが泣いているのを見て南三条さんは驚いていたのですが、段田さんは、全ての責任を押しつけられた人事部長のことを労働者を守る立場の者として救うことができなかったと悔しく思って泣いていたのでした。

脚本は秦建日子さん、演出は中島悟さんでした。

今回は、不景気の中で倒産しないように会社を守ろうとする社会保険労務士と、経営者に振り回されてしまう労働者を守ろうとする労働基準監督官の立場の違いが、対立の構図としてはっきりと描かれていたように思います。

ミステリーの要素は今回もなかったように思うのですが、段田さんの存在を気にしている胡桃沢さんは、所属する事務所の代表の相葉博美(賀来千香子さん)から勝手な行動を取らないようにと注意されたことで、相葉さんに内定切りのことを話した段田さんのことを少し恨んでいました。

元妻から息子の運動会には絶対に来ないでと言われて荒れる土手山さんや、土手山さんに振り回されて南三条家へ来た冷静な温田さんや、真鍋署長にお見合いを勧められる田中さんなどの仕事以外の場面も面白かったです。

内定切りや謎の研修などの「ハラスメント」のあるブラック企業の存在は、実際にもあるようですし、ニュースなどでも近年よく報道されているように思うのですが、事件として表に出てくるのはごく一部の場合で、ドラマの段田凛さんたちのように細かく調査をしてくれる方たちがいなければ、世の中にたくさん存在している企業の法律違反の実体を証明することは、なかなか難しいことなのかもしれないなと、少し怖く思いました。
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