「金田一耕助VS明智小五郎ふたたび」

フジテレビのスペシャルドラマ「金田一耕助VS明智小五郎ふたたび」を見ました。2時間と少しのドラマでした。

昨年の秋頃に放送されたドラマ「金田一耕助VS明智小五郎」の続編です。その前作を、私は特に面白い気持ちで見ることができたというわけではなかったのですが、江戸川乱歩の生み出した名探偵・明智小五郎を好きなので、そのような点で今作も見るのを楽しみにしていました。

ドラマの原作は前作と同じく芦辺拓さんの小説で、『明智小五郎VS金田一耕助ふたたび』です。本のタイトルでは明智さんが先ですが、ドラマのタイトルでは金田一さんが先に書かれています。原作の小説を未読なのでよく分からないのですが、江戸川乱歩の明智さんや横溝正史の金田一さんのキャラクターとは少し異なるようですし(ドラマの「キャラクター協力」は平井隆太郎さんと横溝亮一さんということでした)、ドラマでは、どちらかというと、伊藤英明さんの演じる明智小五郎より、山下智久さんの演じる金田一耕助が主役なのかなと思います。

昨夜の物語は、事務所を訪ねて来た柳條星子(剛力彩芽さん)から養父の柳條清久男爵(津嘉山正種さん)の毒殺未遂事件を調べてほしいとの依頼を受けた若手の探偵の金田一耕助(山下智久さん)が、駅まで迎えに来た柳條家の使用人である阿野田一平(岡山天音さん)の車に乗って柳條家へ向かう途中、柳條家の長女の花陽(横山めぐみさん)の夫で婿養子の数馬(今奈良孝行さん)の首吊り死体に遭遇した一方で、怪人二十面相から柳條家の所有している「金の如来像」を奪うという予告状を受け取っていた日本一の名探偵として活躍している明智小五郎(伊藤英明さん)と柳條家で再会し、柳條家で起きている事件を同時に調べていく、というものでした。

金田一さんと明智さんは、男爵の妻の志麻子(星由里子さん)や次女の雪夜(山口紗弥加さん)、その夫の星野夏彦(平岳大さん)の事情聴取をしに来ていた日比野刑事(渡辺いっけいさん)とも再会していました。

その他の主な登場人物は、男爵の主治医で村で初の女性医師でもある折口医師(市毛良枝さん)、母親の志麻子さんが拾い子である三女の星子さんの結婚相手として選んだ菱川建設の御曹司の卓造(阿部力さん)、一平さんの父親で柳條家の使用人の寸吉(中嶋しゅうさん)、柳條家が治めている村にある殺鼠剤の会社の社長(平賀雅臣さん)、金田一さんが事務所を構えている下宿の娘で口の悪い正木玉緒(鈴木梨央さん)、明智さんの妻の文代(吉田羊さん)、小林芳雄(羽生田拳武さん)でした。

脚本は池上純哉さん、演出は澤田鎌作さんでした。

大きなお屋敷に暮らす一族の遺産相続問題、隠れキリシタンの里、村の奥の謎の洞窟、出生の秘密などは、名探偵・金田一耕助の登場する作風らしい?ような感じがしました。

でも、このドラマを好きな方もたくさんいると思うので、私があまりいろいろ言うのは良くないかもしれないのですが、私には、何というか、名探偵が活躍する作品であるにも関わらず、緊張感や、いわゆる「わくわく感」の少ないドラマだったような気がしました。

「日本一の名探偵」と「若手の探偵」による推理対決、ということなら、名探偵・明智小五郎と若い頃の?名探偵・金田一耕助ではなくてもいいような気もしてしまうのです。

金のマリア像の作りも私には少し安っぽく見えてしまいましたし、洞窟の祭壇の前に溜まっていた蛍光黄緑色の水のようなものは、一体何だったのでしょうか。

ところで、私は、昔同じフジテレビで放送されていた、陣内孝則さんが名探偵の明智小五郎を演じていたドラマシリーズをとても好きで見ていました。特に第一作の「地獄の道化師」の面白さに感動した記憶があります。陣内さんの明智さんの感じが明智さんによく合っているように思えたということもあるのですが(今でも陣内孝則さん以外の俳優さんが演じる場合に誰が明智さんに合っているように思えるのかよく分かりません)、ドラマの映像も凝っていて、作品の雰囲気も、劇中の音楽も、昭和初期風の美術も、事件が報じられる新聞記事の演出も、とても良かった印象があります。

新しい時代の作品と、昔の好きだった作品とを比べても仕方のないことなのですが、どうしても思い出してしまうのです。

来月の21日には江戸川乱歩の生誕120年になると思うので、今回のドラマは、もしかしたら、その記念の一環の作品ということも兼ねているのかもしれないのですが、何かもったいない作りのドラマだったように、私には思えてしまいました。

それでも、星由里子さんの演じる男爵の妻の志麻子さんと、中嶋しゅうさんの演じる、実は男爵の息子で柳條家の正当な後継者だった一平さんの育ての父親っで、村人を大切に思う男爵を尊敬している使用人の寸吉さんの佇まいは、それらしい雰囲気が出ていて、良かったです。

柳條家の爵位と財産を守りたい志麻子さんが、どうして目に見えて柳條家を崩壊させそうな性格の悪い人たちを柳條家の後継者に選んでいたのかということが、私にはいまいちよく分からなかったのですが、決して悪いドラマだったということではないですし、金田一さんと明智さんの対決の構図も前作よりはっきりと描かれていましたし、今回も、気軽に見ることのできる作品になっていたのだと思います。

「ワンス・アポン・ア・タイム2」第1回

NHKのBSプレミアムの新しい海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム(Once Upon a Time)2」の第1回を見ました。

前作(シーズン1)の最終回の最後、ゴールド(ロバート・カーライルさん)が「真実の愛」を井戸に落として魔法を復活させ、紫色の煙がストーリーブルックの町を包み込んでいたのですが、シーズン2の第1話では、それによって、町の人たちが28年前の「おとぎの世界」の記憶を取り戻していました。

8時15分を指していた時計台の針は動き出し、メアリー・マーガレット(ジニファー・グッドウィンさん)もデヴィッド・ノーラン(ジョシュ・ダラスさん)も、白雪姫とチャーミング王子だった過去を思い出し、町で保安官を務めている娘のエマ・スワン(ジェニファー・モリソンさん)を抱きしめていたのですが、ヘンリー・ミルズ(ジャレッド・ギルモアさん)に言われていた通りに自分が二人の娘だということをはっきりと整理して受け入れるのには、まだ少し時間がかかるようでした。

赤ずきんだったルビー(ミーガン・オリーさん)も、リロイ(リー・アレンバーグさん)たち7人の小人たちも、ブルーフェアリーだった修道院長(キーガン・コナー・トレイシーさん)も、過去を思い出して、白雪姫との再会を喜んでいました。

そのような時、ジミニー・クリケットだったアーチー(ラファエル・スパージさん)がやって来て、ホエール医師が中心になって町の人たちと一緒に悪い女王だった町長のレジーナ・ミルズ(ラナ・パリーヤさん)を殺しに行くのを止めてほしいと、エマたちに知らせていました。

自宅に押し寄せた町の人たちを出迎えたレジーナは、魔法を取り戻していなかったので、ホエール医師に首を絞められて殺されそうになっていました。エマは、まだヘンリーの母親でもあるレジーナを助けることにしていて、とりあえず拘束し、牢に入れておくことにしていました。

その頃、ゴールドが“野獣”のルンペルシュティルツキンであることと、自分の過去を思い出したベルは、自分を病院の地下に監禁したレジーナに対してゴールドが激怒していることを知り、自分の憎しみの心に支配されないと約束して、彼女(レジーナ)を殺さないと約束して、と伝えていて、ゴールドもそのことを優しい性格のベルに約束していました。

一方、消滅したはずのおとぎの世界では、フィリップ王子(ジュリアン・モリスさん)が、マレフィセントによっていばらの城に閉じ込められていたオーロラ姫(サラ・ボルジャーさん)を眠りから覚ましていました。フィリップ王子と一緒に旅をしていた兵士のような人物は、ムーラン(ジェイミー・チャンさん)でした。

3人の前に黒い大きな幽霊のような謎の怪物が現れ、ムーランは、それをクイシェンだとオーロラ姫に教えていました。クイシェンは死神の一種で、印をつけられた生け贄は魂を吸い込まれ、永遠に呪われるということでした。フィリップ王子とムーランは、一度そのクイシェンを追い払ったのですが、その時怪物は何か不思議な文様の刻まれた金色のネックレス(ペンダント)を瓦礫の前に落としていて、拾い上げて見ていたフィリップ王子は、いつの間にか左手にその印をつけられてしまっていたようでした。

お城を出て森に入った3人は、そこで野宿をすることにしたのですが、薪を拾ってくると言ったきり、なかなか戻ってこないフィリップ王子をオーロラ姫が心配していると、ムーランは、フィリップがクイシェン犠牲になりに行ったのだと気付き、オーロラ姫を残して探しに出かけることにし、オーロラ姫は馬を拾ってムーランを追いかけていました。

松明を持って森の中にいたフィリップ王子を見つけた二人はフィリップ王子の左手の印を見せられて驚いていたのですが、フィリップ王子は、ムーランが印を私に移せばいいと言っても、ムーランとオーロラ姫を守るのだと断言して松明を捨て、現れたクイシェンによって魂を吸い取られ(魂は頭全体から吸い取られているようでした)、動かなくなっていました。王子の魂を吸い取ったクイシェンは、金色のペンダントの中に消えていきました。

ムーランとオーロラ姫はフィリップ王子をお城のベッドの上に寝かせていて、それからムーランは、袋に入れたペンダントをオーロラ姫に渡していました。

現実の世界では、ゴールドが質屋の奥の棚から金色の箱を取り出していたのですが、中にはあのクイシェンのペンダントが入っていました。そして、監禁されているレジーナに会いに行くと、その左の手のひらにペンダントを押し当てて、印を刻んでいました。

ルンペルシュティルツキンの剣を持って森に向かったゴールドは、ペンダントからクイシェンを召喚し、生け贄の印のついたレジーナの魂を奪うつもりでした。それを知ったベルは、あなたはやっぱりまだ間違っている、とゴールドに言って出て行きました。

レジーナの前にはクイシェンが現れ、逃げることができない魂は吸い取られかけていたのですが、そこへ、エマとメアリーとデヴィッドがやって来て、クイシェンをひとまず追い払うことに成功しました。メアリーはライターの火でその謎の怪物を追い出していました。

しかし、そのうち戻ってくるということは明らかでした。エマから、ヘンリーとレジーナを殺さないと約束したということを聞いたレジーナは、少し嬉しそうにしていて、そして、狂った帽子屋だったジェファーソン(セバスチャン・スタンさん)の帽子を取り出し、そこからおとぎの世界さえ無くなった何もない世界へ、クイシェンを送り込もうとしていたのですが、その帽子の持ち主がジェファーソンだということをレジーナは知らない様子でした。

デヴィッドとメアリーは現れたクイシェンを箒の松明の火で追い払って時間を稼いでいたのですが、獲物の印の付いたレジーナは、魔法が使えないため、帽子を使うことができませんでした。でも、エマがレジーナの腕に触れると、突然魔力が戻ったようになり、帽子はもう無い世界へつながり始めました。

レジーナを助けるため突き飛ばしたエマは、クイシェンを押し込んだのですが、足を掴まれて一緒に帽子の中へ引きずり込まれてしまい、それに気付いたメアリー・マーガレットは、もう離さないと、娘を追って帽子の中へ飛び込みました。もデヴィッドも二人を追って飛び込んだのですが、その頃には帽子の扉は閉まり、空間は消えていました。デヴィッドとレジーナは、ストーリーブルックの町に残されたのです。

魔法の力を取り戻したレジーナは、妻と娘を失ったことでレジーナを責めるデヴィッドを、羊飼いのくせにと言って、魔法で絞め殺そうとしていたのですが、そこへ、ルビーと来たヘンリーが事実を知ると、ヘンリーはまた養母のレジーナを「悪い女王」として突き放し、愛しているのなら証明して、エマとメアリーを連れ戻して、と言ってレジーナの元を去り、しばらく「おじいちゃん」のデヴィッドと一緒にメアリーとエマの部屋で暮らすことにしていました。

ベルは、思い出の欠けたカップを大切に持っていたゴールドの元へ戻って来ていました。自分のことを怪物だというゴールドに、だから私がそばにいなくてはいけないと伝えていました。

おとぎの世界だった世界では、ムーランがオーロラ姫に、レジーナ女王の呪いでみんなが別の世界へ行ったこと、28年経ったこと、最近呪いの力が弱まって動き出したことを話していました。そして、フィリップ王子と旅をしている時に安全な場所を見つけたからそこへ行きましょうと言っていました。

そしてムーランとオーロラ姫は、お城の床に積まれていた瓦礫の下に何かがいるのを感じて探っていたのですが、その下は、帽子の向こうからやって来たエマとメアリーが意識を失って倒れていました。ムーランは、これがクイシェンを連れてきた、これがフィリップ王子を殺したと、オーロラ姫に言っていました。

アメリカのディズニーとABCの制作のドラマで、エンドロールのクレジットによると、第1回の脚本はエドワード・キッツィスさんとアダム・ホロウィッツさん、演出はラルフ・ヘメッカーさんでした。

放送が始まると知って楽しみにしていたシーズン2の第1回も、さすがというか、やはりとても面白かったです。

現実の世界と異世界の物語が行ったり来たりする構成も楽しいですし、これから新しい物語が始まるのだなという感じがしました。

前作のシーズン1の「おとぎの世界」は、28年前の世界だったと思うのですが、今作ではその呪いによって「何もない世界」になった「おとぎの世界」は、28年後の、現実のストーリーブルックの町と同じ時間を平行して進む世界になったようでした。

でも、もしもそうだとすると、ゴールドさんが持っていたペンダントを、同時にオーロラ姫たちが持っていたのは少し不思議にも思えたのですが、それは例えば一つのドアでも部屋の外側からと内側の2カ所から見ることができるのと同じようなことなのかもしれません。あるいは、その謎の金色のペンダントは複数あるのかもしれないのですが、それはこれからの物語の中に描かれていくことなのだろうと思います。

クイシェン?という悪魔のような怪物(これも一人なのか複数いるのか不明です)のことも、私はよく知らないのですが、見ていて何となく、『ドラえもん のび太の魔界大冒険』のメジューサを思い出しました。

まだシーズン2の第1回の放送を見ただけなのですが、謎が謎を呼ぶ、というような展開が上手く作られているドラマだなと思います。

今作では、エマとメアリーは、ムーランやオーロラ姫と行動することになるのでしょうか。デヴィッドとヘンリーは現実の世界から、エマたちを助ける方法を考えるようなのですが、シーズン2の第1回では、(前作ではそれほど重要な関係者ではないようにも思えていた)ホエール医師がおとぎの世界では何者だったのかがよく分からないということが言われていたので、もしかしたらですが、ホエール医師の活躍?も重要になってくるのかなと思いました。

私は「悪役」のゴールドやレジーナのキャラクターも好きなので、前作の時と同じように、その二人の活躍も楽しみにしたいと思います。

それにしても、本で読んだりアニメの映画を見たりして知っている「おとぎの世界」の登場人物が新たな解釈で上手く実写化されているのを見ると、本当にこのようなもう一つの世界があるようにも思えてきて、何というか、少し感動します。現実のような、現実逃避のような、不思議なファンタジードラマです。

あと、今回の、NHKのBSプレミアムでのシーズン2の放送では、シーズン1の時とは異なり、ドラマの前の「案内」も、エンディングの「歌」も無くなっていました。私としては、今回の形の方が良いように思います。

全22回のドラマだそうです。夜の11時15分からの放送ということもあって、私は録画をして見ているので、毎回の感想を書くことはできないかもしれないのですが、シーズン2のこれからの放送も、楽しみに見ていきたいと思います。

「ザ!鉄腕!DASH!!」の無人島スペシャル

昨夜の日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」は、夜の7時からの3時間スペシャルでした。

今年はTOKIOのCDデビューから20周年の年ということでしたが、先週の9月21日の放送の中でもTOKIOのデビュー20周年が伝えられていて(「0円食堂」のゲストだったフィギュアスケートの織田信成さんがかわいいお祝いの旗を作ってきていました)、それを見て私は今日(先週の21日)だったのかと知ったような気がします。

昨夜の放送は、その20周年記念企画としての3時間スペシャルだったようでした。「DASH島」の水路作りのために手押しポンプを改良したり、燃料作りのために椿の種を採集したり、ヒヨドリの群れを襲うハヤブサを撮影するために和紙の熱気球にカメラを付けて飛ばしたり、内容はいつも通り、とても面白かったのですが、東京湾に浮かぶ立ち入り禁止の無人島にテレビ初上陸をしていたのにも驚きました。

東京湾の環境を良くしようということの一環で、国土交通省から上陸の許可が下りたようでした。TOKIOの山口達也さんと城島茂さんが立ち入り禁止後の民間人初上陸?をしていたその島は、国有地として管理されている「第二海堡」という人工の島でした。

125年前の明治、大正の時代、山縣有朋陸軍大将が東京湾の要塞化を進めて造った島だそうです。でも、私はこの島のことを知りませんでした。今回上陸した「第二海堡」の他に、「第一海堡」と「第三海堡」があるそうです。

第二海堡は、千葉県に属するそうです。戦後アメリカ軍に一部が爆破されたとかで、崩れているところもあったのですが、比較的きれいに残されているように見えました。上陸した階段の近くには、たくさんの番号が書かれている不思議な黒い壁?がありました。ソーラーパネルで発電されている灯台やレーダーのような設備や監視カメラもあって、24時間、周辺の海を渡る船の安全などを見守っているそうです。

コンクリートの隙間から見えていた赤レンガの積み方について丈夫さを重視するイギリス式だと教えられた城島さんが、当時の日本政府とイギリス政府の関係が分かると話していたのも面白かったです。砲台は、ドイツ式なのだそうです。

島のコンクリートの砂利が大きいのも、昔のコンクリートの特徴なのだそうです。そのコンクリート製の階段には一部にレンガも使われていて、その上の監視台は、肩の高さくらいの壁をレンガで造ったものをコンクリートで覆ったものだったようでした。外から見るとコンクリート製に見えるのですが、内側から見るとレンガ造りでした。

剥き出しの状態になっている一番上のレンガには、桜の花の型の刻印が押されていて、それは当時の小菅集治監(小菅刑務所、現在の東京拘置所)の囚人となっていた人たちが作ったレンガだという意味なのだそうですが、その当時の囚人というのは、西南戦争で政府軍に敵対した、主に薩摩藩士たちだったそうです。その説明を聞いた山口さんがそのレンガを遺しておきたいという風に話していたのですが、本当にそうだと思いました。

今回の上陸調査は、「DASH海岸」の環境を良くするためのものだったので、それから城島さんと山口さんは、島の周辺の海の調査を始めていたのですが、水がとてもきれいに見えました。最近、東京湾の生き物の特集がよく放送されているように思うのですが、本当に良くなっているのだなと思います。

「第二海堡」の周辺の生き物たちは、「DASH海岸」に来ている生き物とほとんど同じであるようでした。でも、島の生き物のほうが大きくて、数もたくさんでした。アサリもサザエも大きくて、メバル?も大勢暮らしていました。島の縁の下のようになっている浅瀬には敵となる鳥が来ないから安全なのだそうです。背の高いアマモの群生地もありました。一つの貝を取り合うタコの様子を捉えていたのも、何だかすごいなと思いました。

「DASH海岸」には、確かに生き物たちが隠れて暮らすことのできるような、大きな岩場のようなものはありませんでした。専門家の方たちの指導もあって、ヘドロで大変だった海岸を今のようにきれいにしただけでもすごいと思うのですが、広い東京湾を調査すると、まだ改善することができるところはたくさんあるのかもしれないなと思いました。

それにしても、「手付かずの自然」というか、人の出入りを少なくしたなら自然の環境は時間の経過と共に自然に回復するのだなということを、改めて思いました。海底のヘドロを取るとか、流れ着いたごみを拾うとか、清掃をすることは大切だと思うのですが、それ以外のことは、自然に任せておけば良いのかもしれません。

先日の土曜日には長野と岐阜の境にある御嶽山が噴火をしたそうで、その様子が今日も報道番組で伝えられていますが、最近特にこのような自然の話を聞く度に、破壊と再生を繰り返す自然が太古から多くの人にとって畏敬や畏怖の対象であったことが、私にもよく分かるような気がします。

ところで、これはこの「ザ!鉄腕!DASH!!」とは関係のないことなのですが、同じジャニーズ事務所の番組の、「LOVE LOVE あいしてる」から13年間続いていたフジテレビの「新堂本兄弟」が昨夜最終回を迎えていました。KinKi Kidsの堂本光一さんと堂本剛さんは、「ラストライブ」で、「硝子の少年」から「全部だきしめて」までの10曲を披露していました。お客さんの入っていた会場では、もっと多くの曲を披露していたのでしょうか。最後は全員で「堂本兄弟のテーマ~ラストライブVer~」を演奏していました。

キンキキッズとしては音楽を学んできた場所でした、と最後に挨拶をしていた堂本光一さんと堂本剛さんは、長い間支えてくださってありがとうございました、またお会いしましょうと、お客さんたちに手を振って会場を後にしていました。

「僕らの音楽」と同じように、音楽のみの30分で良かったです。名残惜しそうな光一さんと剛さんの挨拶では、いつかスペシャルでの復活もあるかもしれないという感じでもあったのですが、でも、この番組も、先の「僕らの音楽」と同じように、あっさりと終わってしまったという印象でした。「笑っていいとも!」の「グランドフィナーレ」のようにはしないとしても、拡大版にするとか、何かもう少し特別な感じのする終わり方でも良かったのではないかなと思います。

私としては、歌が減って、ゲスト(宣伝であることがほとんどでした)のトークが増えたように思えていた近年は、初期の頃のように毎回欠かさず見る歌番組というわけではなくなっていたのですが、それでも時々見ると楽しい番組だったので、長い間続いた音楽番組がまた終わってしまったのを、少し寂しく思います。

「おそろし~三島屋変調百物語」最終夜

NHKのBSプレミアムの「ザ・プレミアム」のドラマ「おそろし~三島屋変調百物語」の最終夜(第5夜)「家鳴り」を見ました。

川崎から川を渡って江戸の神田の三島屋へやって来たおちか(波瑠さん)の兄の喜一(石垣佑磨さん)は、迎えに出た三島屋伊兵衛(佐野史郎さん)と内儀のお民(かとうかず子さん)に、旅籠の商売が上手くいっているという実家からのたくさんの手土産を渡していて、その中には豪華な帯も入っていました。

喜一さんが妹のおちかさんに会いに来たのは、おちかさんが家を出てから半月ほど後になって、松太郎(満島真之介さん)の幽霊が現れるようになったため、おちかさんに何かあったのではないかと心配していたからのようでした。喜一さんは、松太郎さんの幽霊が誰かに呼ばれて、行き場所を見つけたと言っていたことを気にしていました。

兄からその話を聞いていたおちかさんを、越後屋の清太郎(川口覚さん)が訪ねてきて、座敷牢にいるおたか(小島聖さん)がおちかさんと松太郎さんの名前を口にして、「蔵が開いた」とつぶやいたということを心配そうに急いで伝えていました。

清太郎さんの話を聞いたおちかさんは、おたかさんが清太郎さんに言っていた通りに、おたかさんに会いに行くことを決め、兄も同行していました。

兄の持ってきた帯を締めておたかさんの家に向かったおちかさんは、清太郎さんの案内で座敷牢の前に案内されていたのですが、清太郎さんによると、無地のものに張り替えた襖紙は、おたかさんが三島屋から帰ってきてから、時々柄が変わって見えるようになったということでした。何か松の絵に一瞬変わったのを、確かにおちかさんも見ていました。

おちかさんはおたかさんの手を取って呼びかけたのですが、ぼんやりとしたおたかさんに反応はありませんでした。しかし、おちかさんがおたかさんの目の中に松太郎さんを見ると、おちかさんは出迎えた誰かに連れて行かれるように、喜一さんと清太郎さんの目の前で消えていて、おたかさんは気を失って倒れていました。

おちかさんは、おたかさんの中にある「お化け屋敷」へ来ていました。そこには6歳のおたか(渡邉このみさん)が一人でいて、庭で虫干ししているたくさんのきれいな着物をおちかさんに見せながら、ほしくないか訊いていたのですが、少ししておちかさんに、一人で来なかったのかと怒ったように言って姿を消していました。

おちかさんについてきていたのは、三島屋のおちかさんに辛い記憶を話した後自殺をした松田屋藤兵衛(豊原功補さん)の幽霊でした。松田屋さんは、身長の倍の高さのある曼珠沙華のお花畑の中におちかさんを引っ張って、お化け屋敷の悪霊から助けていました。

その曼珠沙華の中にいたのは、松田屋さんだけではありませんでした。お福(佐藤江梨子さん)が話した石倉屋のお彩(中村ゆりさん)と市太郎(井出卓也さん)も、お化け屋敷で亡くなったおたかさんの両親と兄弟たちも、おたかさんを探し出してくれた錠前屋の親方で清太郎さんの祖父の清六(螢雪次朗さん)もいました。みんなは、おちかさんが自分たちの話を自分のことのように聞いてくれたからここにいるのだという風に、おちかさんに説明していました。

そして、おちかさんがお彩さんと職人頭の宗助(久保酎吉さん)やお吉(梅舟惟永さん)の話をしていると、お彩さんの「魔鏡」となっていた手鏡が割れて、お吉さんの魂が解放されていました。石倉屋を心配していた宗助さんは、自分の死後に石倉屋の若女将となった生前には会ったことのないお吉さんに付き添っていました。おちかさんは、ずっと一人で怖くて寂しかったと言うお吉さんの気持ちを聞き、もう大丈夫だと励ましていました。

宗助さんとお吉さんが無事に曼珠沙華の花のほうへ行った後、おちかさんは、6歳のおたかさんが松太郎さんの幽霊と入っていった蔵へ向かい、黒い長持ちの上に座っていた松太郎さんと話を始めたのですが、自分を憎んでいるだろうとおちかさんに強い口調で訊いていた松太郎さんは、松太郎さんではありませんでした。おちかさんはすぐにそのことを見抜いていました。

松太郎さんは、我に返って半年振りに会ったおちかお嬢さんに謝ったり、また何かに取り付かれたように憎しみの気持ちを訴えておちかさんの首を絞めようとしたりしていました。おちかさんを助けようとしたおたかさんに腕をかまれて自分を取り戻した松太郎さんは、松太郎さんは悪くないと、過去の出来事を自分のせいだと謝るおちかさんに、松の木から救助された時のことを話していたのですが、松太郎さんによると、松太郎さんを崖の上から落として捨てたのは、実の父親だということでした。

松太郎さんは、実の父親に捨てられるような子供を他の人が大切にしてくれるはずはないと思い、そのことを隠していたようでした。

曼珠沙華の中にいた松田屋さんたちは、蔵の扉が閉まりかけていたのを押さえて、早く出るよう言っていました。おちかさんは、おたかさんを出したのですが、扉はおちかさんを中に残して閉まってしまいました。おちかさんは、自分の意志で蔵の中に残り、お化け屋敷の正体である何かと向き合うことにしていました。

謎の主に声をかけたおちかさんがガタガタと揺れる長持ちの蓋を開けると、中は空でした。しかし、おちかさんが覗き続けていると、底が消えて、暗がりが深く続いていました。底なしの闇を見つめていたおちかさんは、その中に入れば苦しみから逃れられるのかと、ふと身を乗り出したのですが、松太郎さんがおちかさんを止めていました。

おちかさんは、松太郎さんの姿を借りた番頭さん風の謎の男(村上淳さん)が現れると、その幽霊に何者なのか尋ねていたのですが、その人は自分を商人だと言っていました。その男がおちかさんの周辺にいるのは、おちかさんが「変わり百物語」を始め、おたかさんに出会ってお屋敷とつながり、あの世とこの世をつなぐ存在になったからのようでした。

そして、おちかさんは、長持ちの闇に向かって、私が話を聞きますと、その闇の向こうの人のことを忘れないということを約束すると、商人だと言う謎の男は、自分の商売のためにこれからもおちかさんに会いに来るようなことを言っていました。

そしておたかさんの父親の辰二郎(半海一晃さん)と清六さんが手にしていた蔵の木製の鍵が外れて重い扉が開きました。松太郎さんの幽霊は蔵を出て、曼珠沙華の中に入ることができました。

松太郎さんに惨殺された良助(松田悟志さん)の幽霊はそれまでどこにも現れなかったのですが、謎の男は、おちかさんが松太郎さんのことばかり思い出すから良助さんは死に損だというようなことを言っていて、おちかさんは、良助さんの姿になった謎の男に、決して忘れてはいないということを訴えていました。謎の男によると、良助さんは、あっと言う間に松太郎さんに殺されてしまったため、未練を残す時間もなかったということでした。

おちかさんは、開いた蔵の扉の前まで出たのですが、そこで家族からおたかさんを預かると、曼珠沙華の世界へ行くみんなとは別れることになりました。6歳のおたかさんも泣きながら家族と別れ、二人はおたかさんの中のお化け屋敷から、現実の、元の越後屋の座敷牢へ戻ってきました。

喜一さんと清太郎さんのいる奥座敷の部屋へ戻ってきた時、おたかさんはまだ6歳の姿のままだったのですが、すぐに大人のおたかさんになり、おちかさんに助けられたと感謝していました。喜一さんによると、おちかさんが消えたのはほんの少しの間だったようでした。

後日談として、袋物の三島屋と草履の越後屋が業務提携したことや、おたかさんとおちかさんが姉妹のように仲良くしているということが、三島屋さんの友人の口入れ屋の灯庵(麿赤児さん)によって語られていました。灯庵さんは、以前には謎の男のことを気配で感じただけだったのですが、今回の最後には、三島屋の周辺を歩くその姿も見ることができていたようでした。

脚本は金子修介さんと江良至さん、演出は金子修介さんでした。

おたかさんの中に潜んでいた世界におちかさんが入るという不思議で複雑な展開に少し驚いたのですが、最終夜(最終回)も面白かったです。

「変調百物語」は、三島屋さんが姪のおちかさんを心理的なショックから解放するために始めたものだったので、三島屋さんに持ち込まれた不思議な話の中の事件には、半年前のおちかさんの目の前で起きた事件のように、「打ち殺し」が関わっていました。

おちかさんは、辛い出来事から逃げるのではなく、その出来事を辛く思う原因を自分の中に見つけようとしていたようで、そのような内性的なところも、このドラマの良いところだったように思います。

時代劇なのですが、特撮的な、SFの作品のような演出が少し新鮮に思えました。第一夜の時に思ったような「怪奇大作戦」風だなという印象は、その後はそれほど強くはならなかったのですが、おちかさんが聞いているのが「不思議な話」だということが、よく伝わる演出だったように思います。

よく亡くなった人のことを、自分の心の中に生きているのだという風に話す方がいますが、このドラマの中で亡くなっていた登場人物たちも、それを語る人の中にいて、その話をおちかさんが自分のことのように聞いたことで、おちかさんの中にもその魂の一部が存在するような形になったということなのかもしれないなと思いました。

そうして、おちかさんは、自分の辛い気持ちを松田屋さんたちと共に曼珠沙華のお花畑の中へ解放しつつ、その事実を受け止めて忘れずにいるという道を選択していたのではないかなと思います。

特殊な能力?を持つようになったおちかさんは、自身の悪夢からは少し解放され、これからも「変調百物語」の収集を続けるようでしたし、謎の男の幽霊との関わりも続いていくようでした。いつか続編を放送する予定なのかなと思えるような終わり方でもあったように思います。

「百物語」だけれど全5話、というのも、ちょうど良かったような気がします。見やすかったように思いました。音楽も良かったですし、映像もきれいでした。毎週の物語を楽しみに、最後まで見ることができて良かったです。

「花子とアン」最終回

NHKの連続テレビ小説「花子とアン」の最終週、第151回から第156回(最終回)までを見ました。

最終回は、出版された『赤毛のアン』がベストセラーとなり(ナレーションでそう伝えられただけで、花子さんの身内以外の若い人たちが愛読するような描写はありませんでした)、出版記念パーティーに出席した村岡花子(吉高由里子さん)は、そこで新たに続編の翻訳を頼まれ、参加者へ向けた、自分を「アン」に重ねた挨拶を終えると、急いで帰宅して翻訳作業に取りかかる、という話で、最後には、オープニングの映像で飛んでいる麦わら帽子が花子さんの前を通り過ぎ、街中を渡り、『赤毛のアン』を読む親子のいる現代の公園の芝生の上に降りていました。窓辺に立って空を見る花子さんの周囲には、「想像の翼」の羽?が舞っていました。

作(脚本)は中園ミホさん、最終週の演出は柳川強さんでした。

ついに最終回を迎えた連続テレビ小説「花子とアン」ですが、視聴率は高かったようなので、人気の作品だったのだと思います。

私も、当初はこのドラマを楽しく見ていました。山田望叶さんの演じていた子供時代の安東はなさんは良かったですし、修和女学校の給費生時代のはなさん(吉高由里子さん)の場面も良かったです。嘉納伝助(吉田鋼太郎さん)も村岡英治(鈴木亮平さん)も、良い人で良かったです。

でも、最初の頃はむしろ安東はなさんの物語よりも面白く思えていた葉山蓮子(仲間由紀恵さん)の物語の中途半端な差し込まれ方?が、はなさん(後の翻訳家の村岡花子さん)の物語の印象を薄くしてしまっていたようにも思えました。

村岡恵理さんの著作の『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』がドラマの「原案」であったとしても、あまりにも「原案」でありすぎたというか、実際の村岡花子さんの生涯との違いも気になるようになってしまいました。

「花子とアン」はドラマなのですし、最初から「原案」と伝えられているのですし、ドラマの村岡花子さんの描き方は実際の村岡花子さんと違っていてもいいのかもしれないのですが、例えば、病気の妻(中村ゆりさん)のいる村岡印刷さんとはなさんの「不倫」を回避するように村岡さんの妻が身を引いて病死してしまっていたところなども、私には都合の良い展開のように思えてしまいました。

そして、村岡英治さんと安東はなさんとの結婚の「異議あり!」の場面の辺りからか、少しずつこのドラマについていくことができなくなってしまったような気がします。

美輪明宏さんのナレーションも、最後の「ごきげんよう、さようなら。」は良かったと思うのですが、次第に登場人物の感情や背景を簡単に説明するようになっていってしまったところは、私には残念に思えていました。ドラマの中の時間があっと言う間に過ぎ去っていたのも、見ていて少し違和感を持ってしまいました。関東大震災も、戦争時代も、花子さんたちの個人的なエピソードも、年表のようだったというか、当時の出来事を箇条書きにしてドラマにしているような印象を受けてました。

といっても、見なくなったわけではありませんでした。前作の「ごちそうさん」の時には見逃した回もあったのですが、「花子とアン」は一応毎回の物語を見ていました。

私としては、やはりドラマのタイトルが「花子とアン」ということなので、もう少し、「赤毛のアン」の要素や、翻訳家の仕事やラジオのおばさんの仕事、近所の子供たちを家に集めてお話をしていた話などの部分を、史実に沿って丁寧に取り入れてほしかったように思います。

ドラマの最後の視聴者の写真コーナーのタイトルは「ベストフレンズ」でしたし、「女の友情」がこのドラマのテーマということだったので、「職業婦人」になった明治生まれの花子さんの仕事よりも、蓮子さんと花子さんの友情を中心的に描くドラマだったのだと思うので、「花子とアン」よりも、もしも例えば「花子と蓮子」だったなら、もっとどちらの人物も際だって表現されたのかもしれないなとも思うのですが、ともかく、私には花子さんの存在感が薄い感じだったように思えましたし、もったいなく思いました。

実在した本当の、『王子と乞食』や『赤毛のアン』の翻訳家の村岡花子さんの物語になっていてほしかったのです。実在の人をモデルにした完全にフィクションのドラマだとしても、全体的に、その主人公の安東はなさん(村岡花子さん)の物語だという感じが、私にはあまりしなかったのだと思います。

このドラマは『赤毛のアン』が出版されるまでのドラマだったので、村岡花子さんがヘレン・ケラーの通訳をしたというところなども結局ドラマでは描かれることはなかったのですが、そのようなところも、もったいないというか、少し残念のような気がしてしまいました。

この「花子とアン」のドラマを好きな方もたくさんいると思うので、私があまりいろいろ言うのは良くないのかもしれないのですが、何となく、そのように思いました。

ところで、私にとって、このドラマを見て良かったことは、有名な『赤毛のアン』を今度こそ最後まで読むことができたことでした。私の読んだ村岡花子さん訳の新潮文庫の本では、マリラとマシュウの兄妹に引き取られた孤児のアン・シャーリーが教師になるための学校を首席で卒業する16歳の頃までのことが書かれていたのですが、主人公のアンは本当に、超絶的にポジティブな性格の人でした。

最初は感受性が豊かで、喜怒哀楽の激しい、芝居がかった表現をする、キリスト教(自国の宗教)を知らない自由な空想好きの子供、という感じだったのですが、次第に、賢くて前向きでしっかり者というような、家族にとって「感心な娘」に成長していました。しかも、アンは、(私にはそもそも「赤毛」の少女という印象しかなかったのですが)細身で長身の美人に成長したと書かれていました。それに、アンは孤児ですが、亡くなった両親は教師をしていたそうです。当時の教師の立場は、きっと今よりも立派だったのだと思います。

『赤毛のアン』は人気の作品ですし、社会的にちゃんとした人?に成長する物語として、良い作品なのだと思います。友情とか、恋愛とか、ライバル心とか、母と娘の人生のつながり(アンがマリラの子供時代によく似ていたという件)とか、社会性を身につけなくてはいけない女の子の人生のために、何というか、役に立つ本なのだと思います。

日常生活の中で些細な失敗?を繰り返しながらも、美人で賢くて明るくて堅実な性格の人に成長したアンは、社会的に、理想の少女なのかもしれないと思います。

ただ、やはり私は、『赤毛のアン』を読んでみても、アンの性格にあまり「共感」や「感情移入」をすることはできませんでした。

決して『赤毛のアン』が面白くなかったということではないですし、面白かったところもあるのですが、読んだことのある少女小説(少女文学)の中では、私は『小公女セーラ』をとても好きなので、例えばその作品と『赤毛のアン』とを比べるなら、物語そのものも主人公の少女の性格も、『小公女セーラ』のほうが圧倒的に面白いように思いました。私がセーラを好きだからそう思うのかもしれませんが、少なくとも、今のところは、そう思います。

何というか、『赤毛のアン』には、アンの心理描写が少なかったように思えたのです。各エピソード毎に?時間が一気に進んでいくような印象もありました。(でも、その点では、今回の連続テレビ小説「花子とアン」のドラマは、『赤毛のアン』に近いところがあったのかもしれません。)

私には、『赤毛のアン』の主人公は、実はマリラであるようにも思えました。アンを娘として迎えたマリラの感情の変化のほうが、丁寧に描かれていたような気がします。あるいは、大人のマリラと子供のアンが一緒に成長する物語ということでもあったのかもしれないなと思います。

そう思うと、私もやはり村岡花子さんの訳した『赤毛のアン』を、それなりに楽しく読むことができたのかもしれません。

あと、村岡花子さんの訳した『王子と乞食』は昔に読んでとても面白くて好きになった物語なので、今も本棚にあるのですが、最近になって『小公女セーラ』や『秘密の花園』も訳していることを知りました。本当に、たくさんの外国の小説を訳して日本に紹介した方だったのだと思います。村岡花子さんが訳してくださらなかったなら、今よりももっと私は本を知らなかったのだろうと思います。

だからこそ、と言ってももう遅いのですが、村岡花子さんは柳原白蓮さんだけではなく、片山広子さんや佐多稲子さんや吉屋信子さんや宇野千代さんなどたくさんの女性の作家の方たちと交流があったそうなので、そのようなところなども、もっとドラマになっていてほしかったように思いました。

当初は、中園ミホさんの脚本と知って、「花子とアン」も面白いドラマになっているといいなと楽しみにしていたのですが、好きで見ていた「白鳥麗子でございます!」や「ハケンの品格」や「ドクターX~外科医・大門未知子~」のシリーズのようには、主人公や他の登場人物の個性が物語にあまり生かされていなかったような気もします。

勝手なことを長く書いてしまったのですが、そのくらい、私も一応この「花子とアン」を(ドラマとして面白かったというのとは違うのですが)それなりに楽しく?見ていたのだと思います。

明日の月曜日からは、すぐに新しい連続テレビ小説の「マッサン」が始まるので、どのような物語になっているのか、それもまた楽しみにしたいと思います。
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