諏訪大社の御柱祭と縄文文化

NHKの「NHKスペシャル」で先日放送され、録画をしておいた「古代史ミステリー 『御柱』~最後の“縄文王国”の謎~」を見ました。

御柱祭(式年造営御柱大祭)は、満6年に一度行われる長野の諏訪大社のお祭りです。諏訪大社は、諏訪湖の南側の上社本宮と上社前宮、北側の下社春宮と下社秋宮からなる神社だそうで、私は諏訪大社へお参りに行ったことも御柱祭を見たこともなく、今年のお祭りもテレビのニュースや中継で見たくらいなのですが、長さは約18メートルで重さは約1トンあるという樹齢200年近くのモミの大木を山から下ろして里の神様にして、社を取り囲んで聖域を作る(結界を張る)ための四つの巨木の柱を7年ごとに新しくするというこのお祭りは、縄文時代から氏子の方たちによって守り伝えられて続いているそうで、日本国内にも外国にも他に例のない、謎に満ちたお祭りなのだそうです。御柱を引くための綱も、昔から生活の中にあったという藤の木の丈夫な蔓を氏子の方たちが編んで作っていました。

番組では、現代の御柱祭とはどのようなものかを紹介しながら、縄文時代から諏訪地方に残る「御柱」の信仰とは何か、縄文文化とはどのような文化だったのか、諏訪地方はどのような土地だったのか、古くからの神様が諏訪地方でどのように守られ、新しい時代の外来の神様とどのように融合していったのか、ということが伝えられていたように思います。

縄文時代は、1万5千年ほど前から、1万年以上続いたと言われていて、詳しいことはまだよく分かっていないそうですが、人々は動物を狩ったり木の実を採ったりという狩猟採集の生活を送っていて、全ての恵みを与えてくれる森にはあらゆる神々が宿っていると考えていたそうです。そのため、御柱に使われるような巨木は、森の象徴であり、あらゆる神々の象徴なのだそうです。番組によると、八ヶ岳山麓の諏訪地方はとりわけ自然が豊かだったと考えられていて、諏訪湖の大きさは今の2倍近くあったそうで、900近くの集落の遺跡が密集するという地域は他に例がないのだそうです。

「森と水の楽園」だった諏訪地方では、黒曜石(黒色や灰色のガラス質の火山岩)もたくさん採れたそうです。下諏訪の星ヶ塔遺跡からは約1トンの黒曜石が採掘されたと考えられていて、諏訪はその黒曜石を各地に輸出し、各地の産物を得て豊かな暮らしを送っていたのではないかということでした。

それでも、「縄文文化」は守られていました。国立歴史民族博物館の調査によると、「水田稲作」は紀元前10世紀後半に九州の北部地方から約400年かけて東へ広がり、紀元前6世紀から5世紀に中部で一旦止まり、今の諏訪の手前から関東地方一帯の辺りを迂回して東北へ広がり、それから南下してきたのだそうで、紀元前6世紀や5世紀の諏訪地方や関東地方は、西から広まってきた水田稲作を、自分たちの文化を守るために自主的に判断して拒んでいたということが分かったのだそうです。

番組では、石川県の能登の真脇遺跡の環状木柱列も紹介されていたのですが、巨木の柱を立てるということは、一人で行うことではなくみんなで行うことで、昔のこの能登の地域の人々が富山湾のイルカを捕まえていた時のように、近隣の複数の集落の人々が集まってみんなで何かをするという、結束力を強めたり絆を深めたりするための「祭り」だったのではないかということでした。

諏訪の御柱祭に参加していた守矢早苗さんは守矢家の78代目の当主の方で、守矢家は、神長官という役目を明治の初め頃まで千年近く務めていた家なのだそうです。茅野市のお屋敷の敷地内にあるお社に、全ての人が安全に平和に暮らせるようにとお祈りをしているのだそうです。お社には鹿の頭骨や栗などの「山の幸」がお供えされていたのですが、祭られているのは「御左口神(ミシャグジ)」という巨木や石に宿る土地の精霊だそうです。

長野には御左口神を祭るお社が諏訪を中心に700ほどあるのだそうです。その土地の神様を祭る総本山が守矢家のお社の「御頭御左口神総社」でした。守矢家はその神様を人間の世界へ降ろすことのできる家なのだそうです。神社には、山からの風が吹いていました。番組では特に言われていなかったように思うのですが、諏訪湖の南にある守屋山は諏訪大社の御神体の山なのだそうです。

なぜ諏訪地域にだけ御柱祭(巨木のお祭り)が守り継がれたのか、ということについて、『古事記』の物語の一部が紹介が紹介されていました。紀元前3世紀頃、「弥生」の波は「縄文」の文化を守っていた関東地方にも押し寄せ、ついに諏訪でもお米作りが始まったそうなのですが、その農耕文化の到達は、ある外来の神様の到来に重ねることができるのだそうです。

その神様は、建御名方命(タケミナカタノミコト)でした。建御名方命は、鷹や鹿を殺して農地を広げたそうなのですが、「古事記」によると、建御名方命は大国主を父に持つ出雲出身の神様で、天照大御神の使者の建御雷神(タケミカヅチ)が国を譲るよう迫った時、建御名方命はそれを拒んだそうです。それで建御名方命と建御雷神は力比べをすることになったそうなのですが、建御雷神の腕が氷や剣の刃に変わり、恐れをなした建御名方命は出雲を逃げ去ったのだそうです。そして、遠い諏訪の地へたどり着き、農耕を広め、諏訪明神となったのだそうです。

考古学者の岡村道雄さんは、『古事記』の神話について、縄文から弥生への権力者交代の歴史を語るものだということを話していました。一万年の縄文の安定した暮らしがあり、その上に米作りを持ってきた人は、新しい権力者だということでした。

諏訪の地域に巨木を祭る縄文の文化が生き残ったのは、建御名方命に立ち向かった洩矢神(モレヤ、モリヤ)がいたからでした。洩矢神は、当時の諏訪地方を治めていた神様で、狩猟に長け大地の精霊の声を聞くことができるという縄文人を思わせる神様なのだそうです。その洩矢神を祖先に持つとされているのが、78代当主の守矢早苗さんが守っている守矢家でした。

洩矢神は建御名方命との戦いに敗れたそうなのですが、建御名方命は、洩矢神を滅ぼさず、自身の家来としたそうです。そうして守矢家が諏訪大社の神事を司ることになったということでした。

室町時代の「年内神事次第旧記」という書物が番組で紹介されていたのですが、それによると、守矢家が祭り続けてきた神様は諏訪の守り神の御左口神(ミシャグジは、蛇の姿をした神様でもあるそうです)で、その書物には、12月の晦日にミシャグジの前で世の中の平和を祈ったとか、元旦にミシャグジの前で春祭りの当番を決めたとか、そのようなことが記されているそうです。世の太平を願う諏訪の大地の精霊と、縄文文化と弥生文化を融和させた神々が、諏訪の巨木のお祭りに受け継がれ、縄文の祭りや生活文化をしっかり残しながら新しい水田の神と共存しながら今に至るのだということでした。

タケミナカタをモレヤの神が祭っているのは、縄文文化と弥生文化の融和の象徴ということなのだそうです。御柱祭の終盤には、上社本宮の舟の形の御神輿の諏訪明神が御柱(山の神)を迎えるのだそうで、それは諏訪地方の歴史を伝えているのかもしれないということでした。番組では、御柱祭の御幣持ちを務めた北澤さんという方を取材していたのですが、務めを終えて御柱を降りた北澤さんの晴れ晴れとした嬉しそうな様子も印象的でした。諏訪の御柱祭が、諏訪地域の方にとってとても大切なものなのだということが、お祭りのことをほとんど知らない私にもよく伝わってきたように思いました。

山の神の象徴である巨木の御柱は、御柱祭を通して、里の神となるのだそうです。長野の諏訪地域の各地の神社でも、それぞれ古い御柱を新しい御柱に替えるのだそうです。下社にあるという森には、小さいモミの木が育てられていたのですが、巨木になるにはまた200年近くの長い時間が必要なのだそうです。

御柱は日本という国が生まれる以前の祈りの世界を今に伝えている、と番組の最後のナレーションで言われていたのですが、本当にそうだなと思いました。

時間のことだけを考えると、ミシャグジやモレヤという神様は、気の遠くなるような大昔の、古代の世界の神様のようにも思えるのですが、実際には人々の感じる時間を超越して、今の世界にもちゃんと存在しているのだろうと思いました。神様がいるから人がその存在を知ることができるのか、人が記憶しているから神様が存在し続けているのか、そのような部分は私には分からないことですが、少なくとも、御柱のお祭りに参加をしているその地域の方々は、ミシャグジやモレヤという土着の神様や新しくやって来て土地に馴染んでいったタケミナカタという神様の存在をいつも身近に感じることができているのかもしれないなと思いました。

「御左口神」のミシャグジやミシャグチ、「洩矢神」のモレヤやモリヤという名前も、東北の蝦夷(エミシ)のアテルイのように、古代の歴史の世界を思わせる名前であるように思いました。1万5千年以上前に1万年ほど続いていたという縄文時代のことは、いつかもっと詳しいことが分かったなら、その中の区分もまた細分化されていくのだろうと思いますが、詳しいことが分からないままでありながら、もしかしたら何かとても豊かな時代だったのかもしれないという風に、勝手に思えています。昔の日本史の授業で習った時には、縄文時代から現代の時代の中では、縄文時代が一番平和な時代であるように思えていました。狩猟採集の縄文文化の時代には人々は分け与えて生活をしていたけれど、農耕文化の弥生時代になると、食料を蓄えるということができるようになったために、貧富の差や階級が生まれていったのだというようなことを聞いていたからです。

でも、縄文時代に生きていた人のことを縄文人と呼ぶような場合、縄文人とは一体誰のことなのでしょうか。北海道地方のアイヌの人々や沖縄地方の琉球の人々は外来の人々によって本土を追われた元々の縄文人だったとも言われていますが、その後に本土に残っていた元外来の人々も縄文時代を生きていたなら縄文人に含まれるのでしょうか。今では縄文人系も弥生人系も関係なく、日本で生まれた人はごく普通に等しく「日本人系」になると思うのですが、諏訪地方(番組で使われていた地図では諏訪を含む関東地方)で縄文文化を最後まで守りながら暮らしていた人々は、アイヌや琉球の人々と同じ縄文人なのでしょうか。それとも、別の縄文人なのでしょうか。あるいは、そもそも、「縄文人」とか「弥生人」という人種のような言い方が正しくないのかもしれません。

縄文時代はとても長いのですし、初期の頃にはその前の旧石器時代を生きていた人もいたはずです。旧石器時代を含めると、約12万年前も「日本人(この島に暮らしていた人々)」の歴史を遡ることができるようですし(映画「ドラえもん のび太の日本誕生」の舞台は7万年前です。実際の島根の出雲の砂原遺跡の石器は約11万年から約12万年のもので、国内最古なのだそうです)、そこまで考えていくと、あまりの遠さに何が何だかよく分からなくなってきます。歴史や理科の授業でも習うことですが、今の人類はヒト属のホモ・サピエンスと呼ばれていて、その大元はアフリカの地域から世界各地に広がっていったと言われています。人類全体が親子や兄弟や親戚なのかもしれないということは、普段の日常の中ではあまり思わないことなのですが、元の人々がアフリカ大陸の一地域から出発したという長い時間のことを思うと、確かにそのように考えることもできるような気がしてきます。崩壊して人々を分裂させた「バベルの塔」はキリスト教やユダヤ教の旧約聖書に書かれているものですが、旧約聖書の物語が成立する以前、「紀元前」などという言葉さえ生まれないような大昔の人々の暮らしの中に神様がいたとしたなら、それは権力者やその化身ではなく、やはりその土地の精霊、石や木や大地や風や水や火などのあらゆる自然に宿る精霊のような、はっきりとした姿形のない神様だったのだろうと思います。

建御名方命と洩矢神の話とは違うかもしれませんが、戦国時代の武田信玄が諏訪を攻めた後に諏訪氏を完全には滅ぼさなかったということを少し思い出しました。日本に入ってきたキリスト教のマリア像が一部では仏教の観音像と同一にされていたということも、もしかしたら融和の策なのかもしれないのですが、どちらかを滅ぼすのではなく、融和や融合をしていくということは、何か変化をしなければいけないという中では、大切なことなのかもしれないと思いました。

番組の中で、『古事記』の建御名方命と諏訪の洩矢神の物語を伝える場面は、絵巻物風の白い背景の静かな絵の短いアニメーションで描かれていたのです、何か少し感動的でした。縄文時代には階級がなく“王様”はいないということなので「縄文王国」というタイトルは少し違うような気もしたのですが、現代までつながる縄文時代(弥生時代以前)の古い信仰の形を風土記のように伝える良いドキュメンタリー番組だったように思います。諏訪は、4月の熊本地震にも関わっていた中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差する場所でもあるそうですし、地図で見ると日本列島のほぼ中心にあるように見えますし、そのことを考えても、「縄文」が最後まで残っていた(今でも残っているのかもしれませんが)というのが何となく分かるような気がしました。日本の古代の歴史において重要な土地の一つなのだろうと思いました。

古代史は、あまりにも大昔のことなので、古代の時代を生きていた人々はすでに亡くなっていますし、資料も少なく、何が本当のことなのか分からないように思えることも多いですが、話を聞いたり本を読んだりし始めると、そうかもしれないなとか、それは違うのではないかなとか、歴史に詳しくない私もいろいろ考えることができて楽しく思います。

「居酒屋もへじ 母という字」

昨夜、TBSのドラマ特別企画「居酒屋もへじ 母という字」を見ました。

2011年から放送が始まった「居酒屋もへじ」シリーズの第5作です。すごく楽しみにしているというのとは少し違うのですが、安定感のある作風のホームドラマなので、見始めると何となく最後まで見てしまいます。

主な登場人物は、東京の根津の辺りで「居酒屋もへじ」を切り盛りする米本平次(水谷豊さん)、血のつながりのない長男の明(高田翔さん)と長女のさやか(諸星すみれさん)と次男の実(土師野隆之介さん)、「じっちゃん」と慕われる三郎(桂文珍さん)、薬局を経営しながら居酒屋の手伝いをしている川田まゆみ(岸本加世子さん)、常連客の校長先生(角野卓造さん)、町工場の社長(六平直政さん)、芸人のジミー坂田(井上順さん)、ジミーさんの一人暮らしの母親で金物屋を営む富枝(いまむらいづみさん)、川田さんの薬局で働いている糸井菜穂(佐津川愛美さん)、平次さんが通う喫茶店の店主の由亀(奈良岡朋子さん)、さやかさんの同級生の小森君の母親のPTA役員(沢田雅美さん)、さやかさんの小学校の担任でシングルマザーの川上遥(一路真輝さん)、その一人娘の香純(栗本有規さん)でした。

脚本は黒土三男さん、演出は清弘誠さん、プロデューサーは石井ふく子さんです。

サブタイトルの「母という字」は、サトウハチローさんの詩集『おかあさん』の「母という字を書いてごらんなさい」に因んだものでした。母と子の物語ということで、母親がいない3人の子供、母親が仕事で忙しくて寂しい思いをしている子供、母親をすでに亡くしている子供、階段から落ちた一人暮らしの母親に同居を提案する子供、母親が自分を生んですぐに亡くなったために母親との思い出がない子供など、一様ではない母親の姿や親子のつながりが描かれていたのだと思います。

「もへじ」の平次さんと周囲の人たちの日常を描くドラマなので、特に変わった何かが起きるわけではないのですが、昭和的なホームドラマはやはり安心して見ることができるように思います。

近所に一緒に遊ぶことのできる友達がいない一人っ子の香純ちゃんがさやかさんや実君と居間の座布団の上で水泳の代表選手ごっこ?をする場面とか、ドラマの時代は現代なのですが、昭和の子供の遊びの風景らしく見えました(でも、もしかしたら現代の子供でもこのように遊ぶ子供たちはいるのかもしれません)。

仕事のことばかりの母親を困らせようとした香純ちゃんは、姿を消した香純ちゃんを心配した母親に泣かれて、すぐに母親に謝っていたのですが、母親の仕事量が減らない、あるいは母親の仕事への取り組み方が変わらないのだとするならば、香純ちゃんは、これからもしばらくは寂しい気持ちを我慢するとか、一人でいても寂しい気持ちにならないように乗り越えるとか、そのような努力をするしかないのかもしれないなとも思いました。

平次さんに「名人会」のチケットを渡されたジミーさんの母親が息子の漫談を聴きに来るのに着物を着ていたり、会場の中に入らずにロビーでジミーさんの声を嬉しそうに聴いていたりした場面も良かったです。

あと、これはこのドラマの内容とは全く関係のないことなのですが、昨夜のドラマの最初のほうのCMの中に自民党の安倍首相のCMが流れていました。それ以降昨夜の「居酒屋もへじ」のドラマのCM中に政党のCMが流れることはなかったのですが、普通の企業CMの流れの中に唐突に自民党のCMが流れてきたので、少し驚きました。

「真田丸」第25回

NHKの大河ドラマ「真田丸」の第25回「別離」を見ました。

第25回は、天正19年、北条に密かに鉛を売っていたり大徳寺の三門(山門)に等身大の像を設置したりしていた千利休(桂文枝さん)の処遇を大谷吉継(片岡愛之助さん)に任せた豊臣秀吉(小日向文世さん)が、大谷吉継に蟄居と切腹を命じられた千利休の死後数か月後に高熱を出した2歳2か月の嫡男の鶴松(棄)を亡くしてしまう、という話でした。

作(脚本)は三谷幸喜さん、演出は渡辺哲也さんでした。

大谷吉継と石田三成(山本耕史さん)は、武器の密輸などで権力を集中させていく千利休のことを、病に臥せる秀吉の弟の豊臣秀長(千葉哲也さん)にも相談し、秀吉の説得を頼んでいました。

真田源次郎信繁(堺雅人さん)に促されて鶴松の未来の姿を思い描いていた秀吉が亡くなったばかりの鶴松に好きだったでんでん太鼓の音を聞かせたり、鶴松の死にも無感情になろうとしていた淀(茶々、竹内結子さん)が淀城の廊下で待っていた北政所の寧(鈴木京香さん)に抱きしめられて号泣する最後の場面が悲しい回でした。

今回の「真田丸」の物語では、千利休の死には、秀吉は直接関わってはいませんでした。大徳寺の三門の千利休の像は、淀殿が利休自身に頼んだ品で、発注する際に寸法が間違えられたことから、淀殿の提案で利休が寄進した三門に置くことにしたものということになっていました。千利休の死も、鶴松の死も、豊臣家の滅亡につながっていくものなので、淀殿は、このドラマではやはり「傾国の美女」ということなのだろうと思います。

信濃の上田城では、松(木村佳乃さん)と小山田茂誠(高木渉さん)が再会を果たしていました。記憶喪失気味だった松さんは、夫の茂誠さんに会って、記憶が戻ったようでした。でも、その場面は「回想シーン」風に短く描かれていました。

薫(高畑淳子さん)と片桐且元(小林隆さん)が病気の鶴松のために薬草を煎じた薬を作ろうとして失敗していた場面も、意外とありそうなことに思えましたし、ほのぼのとしていた何だか面白かったです。

豊臣秀次(新納慎也さん)は、二人の弟や宇喜多秀家(高橋和也さん)や羽柴秀俊(後の小早川秀秋、浅利陽介さん)の前で後継ぎとして豊臣家を支える決意をしていたのですが、徳川家康(内野聖陽さん)と真田昌幸(草刈正雄さん)は、それぞれ、もしかしたら豊臣家は秀吉一代で終わるのかもしれないということを考えていました。そのような場面も良かったです。

大河ドラマ「真田丸」は全50回ということなので、今回で全体の半分が過ぎたことになると思うのですが、今のところはまだ毎回の物語をとても楽しく見ることができています。次回も楽しみにしたいと思います。

「モンタージュ 三億円事件奇譚」後編

フジテレビの二夜連続のスペシャルドラマ「モンタージュ 三億円事件奇譚」の後編を見ました。

殺人容疑をかけられて逃亡中の鳴海大和(福士蒼汰さん)と幼馴染みの小田切未来(芳根京子さん)は、青年時代の父親の川崎雄大(野村周平さん)が働いていた東京の府中のジャズバーのマスター(クリス・ケプラーさん)から、古い話を聞く人が来たら渡してほしいとある人が置いて行ったという沖縄行きの船のチケットとお金の入った封筒を受け取りました。

そして、大和さんは、警察官の水原大輔(ムロツヨシさん)から、東海林明(香川照之さん)の遺品の中にあったという三億円事件の起きる4か月前に作られた現金輸送車を襲う事件と三多摩地区のローラー作戦に関する計画の書かれた資料のコピーを見せられ、「三億円事件」が、父親の幼馴染みで現在民和党の幹事長を務めている元警察官の沢田慎之介(西田敏行さん)の計画したものだということを知りました。

そして、父親の昔の友人の響子ギブソン(夏木マリさん)に会うために沖縄へ向かい、路地裏でアメリカ軍兵士相手の飲食店を経営していた響子さんに、軍艦島に隠されていた、スーツケースの中の血の付いた旧紙幣の札束を見せて父親は「三億円事件」の犯人なのかと尋ね、生きていた殺人警察官の関口二郎(遠藤憲一さん)と戦いながら、「三億円事件」の後に雄大と共に失踪した婚約者の望月竜(渋谷謙人さん)を思い続けている響子さんから事件の真相を聞くのでした。

犯人は私たちだと、大和さんと未来さんに打ち明けた響子さんによると、関口さんに追われる大和さんと未来さんを領事館の車に乗せて助けた響子さんの友人のハリー・スタンレー(団時朗さん)も、犯人の一人でした。ハリーさんの父親は在日米軍基地にいた公安警察の協力者でした。

1967年の雄大さんは、ジャズバーで知り合った大学生の井上和子(門脇麦さん)と付き合うようになったのですが、幸せな日々を送っていたある日突然、安保闘争の学生運動のデモに参加していた和子さんを学生が奪った警察車両による事故で喪い、塞ぎ込むようになりました。出世欲のある警察官の沢田慎之介(三浦貴大さん)は、今のままでは日本の社会はダメになると言い、二人で世の中を変えようと、現金輸送車を奪うという犯行の計画を提案しました。

沢田さんは、最初は不良青年の竜さんに白バイ隊員役を依頼しようとしたのですが、雄大さんは自分がやると引き受けて、事件を起こす直前、沢田さんに頼んで、和子さんの遺品のカメラで自分と響子さんと竜さんの3人の写真を撮ってもらいました。警察官の扮装をした雄大さんは、バイクの鏡の角度を少し変えて、その写真の中に撮影者の沢田さんの姿も写るようにしていました。

学園通りを走る現金輸送車を止めて発煙筒で騙して車ごと奪った雄大さんは、竜さんの用意していた車に現金の入ったジュラルミンケースを移して乗り換え、それから在日米軍の敷地に移動して車庫に匿われて、竜さんとハリーさんと3人でジュラルミンケースから現金を取り出してまとめました。少しすると、沢田さんが来て、落ちていた旧五百円札を拾ってテーブルの上に置いたのですが、沢田さんの後から公安の須黒という人物が入ってきました。雄大さんは自分が須黒の協力者となった沢田さんの協力者となっていたことに気付きました。須黒さんに命じられた沢田さんは、拳銃を雄大さんに向け、竜さんは雄大さんを助けようとして沢田さんの腕を切り、沢田さんの血が紙幣に飛び散りました。須黒さんはすぐに竜さんを撃ち、竜さんの血も紙幣の上に飛び散りました。大和さんの父親が剣道着に隠していた旧五百円札は、現職の大物政治家の沢田さんの指紋と血の付いた紙幣でした。

大和さんは竜さんをさらに撃とうとした須黒を殴って倒したのですが、撃たれて大怪我を負った竜さんを病院へ連れて行くことができず、竜さんの舎弟の横溝保(瀬戸利樹さん)の家に連れて行ったようでした。竜さんは、響子さんのことを雄大さんに頼んで亡くなり、雄大さんはそれから響子さんを守るための行動を始めました。沢田さんと結婚したハルコさんの生まれたばかりの娘を誘拐して養護施設へ預け、沢田さんから「三億円事件」の現金を取り戻し、軍艦島へ隠しました。

雄大さんは、娘の居場所を沢田さんに伝え、後で引き取りに行くように言ったのですが、沢田さんは娘が三億円事件の犯人の子供になることを恐れて、あるいは自分は幸せになってはいけないのだとして、娘を引き取らずに別の男の子を引き取り、何も知らない妻のハルコさんは苦しんで、沢田さんとは離婚したようでした。しかし、養子の息子を引き取って育てていたハルコさんの再婚相手は暴力を振るう男でした。ハルコさんは暴力を止めることができず、母親の再婚相手に殴られて育った息子は押入れに入れられていたある日、その男を包丁で刺殺しました。警察は犯人を大柄の男だと考え、ハルコさんにも養子の息子に容疑がかかることはありませんでした。それからは養父の沢田さんが、君は悪くないと、息子を引き取って育てることにしたようでした。その息子が、沢田さんに従う刑事の関口さんでした。

響子さんは、知らずに毎日お参りをしていた街を見渡す場所にあるお地蔵さまが雄大さんの建てた竜さんのお墓であることをハリーさんに教えられ、その下の遺骨のそばに古い婚約指輪を見つけると、「三億円事件」の犯人として自首をするため警察署へ向かったのですが、警察には信じてもらえなかったようでした。

鈴木泰成(劇団ひとりさん)に呼び出された大和さんと未来さんがハリーさんのヘリコプターで再び軍艦島へ向かうと、そこには沢田さんもいました。そしてさらに大和さんの父親の鳴海鉄也(唐沢寿明さん)も現れました。

鉄也さんによると、雄大さんは、事件の後軍艦島へ戻り、炭鉱で働いていた時、同僚の鳴海鉄也と爆発事故に巻き込まれ、運び込まれた病院で咄嗟に亡くなった鳴海鉄也の名前を名乗り、本当の鳴海鉄也の生まれたばかりの息子を施設へ預けたのですが、その息子というのが、未来さんの父親の武雄(デビット伊東さん)でした。そして武雄さんと同じ施設で育ったという未来さんの母親の葉子(西尾まりさん)は、沢田さんの本当の娘でした。大和さんは「三億円事件」の犯人の娘であり、その幼馴染みの未来さんも「三億円事件」の犯人の孫でした。鈴木さんは、雄大さんと竜さんを匿った横溝さんの息子で、事故に見せかけて殺された父親の復讐をするために、鉄也さんと知り合いになり、沢田さんの犯罪を追っていたようでした。

沢田さんは島に隠れていた関口刑事に全員を殺すよう命じたのですが、経緯を知った関口刑事は、「親父、俺を育てて幸せだったのかよ。俺は幸せだったよ」と言って、銃口をこめかみに当てて引き金を引きました。雄大さんだった鉄也さんは、観念して自殺をしようとした幼馴染みの沢田さんを説得し、沢田さんは重要参考人として一応警察署へ連行されて行ったようでした。鉄也さんは、大和さんと未来さんと鈴木さんを先に帰し、最後に一人で軍艦島に残って、「三億円事件」で盗んだ旧紙幣を燃やし始めました。帰りの船の上からその煙を見た大和さんは、父親は事件に巻き込まれて亡くなった人たちを弔っているのだろうと未来さんに話して、小さくなっていく軍艦島を眺めていました。

脚本は大森寿美男さん、演出は水田成英さんでした。

ドラマの本編の後、このドラマの原作の渡辺潤さんの漫画『モンタージュ 三億円事件奇譚』が紹介されていたのですが、全19巻という長さの作品のようでした。前編と後編で、それぞれ約2時間、合計約4時間の大型スペシャルドラマになっていましたが、「全19巻」という長さの物語をかなり詰め込んだのではないかと思いました。

後編の後半は特に、大和さんの父親の鉄也さんの説明の台詞で展開する部分が多かったように思います。しかも、証拠の一つとなるはずの旧紙幣は公表されずに鉄也さん自身によって燃やされてしまいましたし、実際の三億円事件がそうであるように、結局ドラマの物語の中でも「三億円事件」は解決していませんでした。

48年前に竜さんを殺した公安の須黒がその後どうなったのかも分かりませんし、自首をした響子さんのその後も、沢田さんのその後も、特に描かれませんでした。一連の事件がどのように報道されたのかも不明です。

昭和の未解決事件の「三億円事件」を基にしたドラマだったのですが、その事件そのものを描くものというよりは、悪い大人たちが作った悪い社会を変えようとした青年自身も結局は同じような悪い大人になってしまった、そしてそのような親世代の生き様を見た現代の青年が自分の人生を積極的に歩む決心をするというような、親子2世代(あるいは3世代)の“青春ドラマ”ということだったのかなと思います。

主な登場人物が「三億円事件」の犯人やその子供たちという、何というか、「世間は狭い」という感じのする物語だったので、最後のほうには、完全に事件の関係者ではない一視聴者の私はドラマを見ながら、ついて行くことができないような気持ちにもなっていたのですが、その中で、遠藤憲一さんの演じるサイボーグ的な殺人警察官の関口さんが、今回のドラマの中では実は一番良かったような気がしました。関口さんの「生い立ちの不幸」は後半に少し描かれていただけなのですが、冷淡さや不気味さや凶悪の迫力の元には生い立ちの悲しみがあったという部分が、静かに表れていたように思えました。

社会派の要素は、前編と同じく、後編でも少なかったように思います。「三億円事件」は安保闘争の時代の警察の仕組んだ事件で、それを犯人の一人である大物政治家が長年隠し続けていたという部分が中心に描かれていたなら、もっと社会派の物語になったのかもしれません。私は原作の漫画を未読なのですが、原作の設定をいろいろ盛り込むあまりに説明的な展開になってしまったのかなとも思います。

二夜連続の前後編で約4時間の大型ドラマでしたが、もう少し長い、例えば全6話くらいの連続ドラマになっていたなら、もう少し丁寧な展開の物語になったのかもしれないなと、昨夜のドラマを見終わって思いました。軍艦島の廃墟の空撮の風景はきれいでしたし、決して悪いというわけではないのですが、私には、いまいちすっきりとしない終わり方の「三億円事件」の物語でした。

「モンタージュ 三億円事件奇譚」前編

フジテレビの「土曜プレミアム」で放送されていたスペシャルドラマ「モンタージュ 三億円事件奇譚」の前編を見ました。

「三億円事件」というのは、1968年の12月10日、日本信託銀行の国分寺支店の銀行員たちが、東京芝浦電気の工場へ従業員たちのお給料分の約3億円を届けるために、現金を積んだ自動車(現金輸送車)で府中刑務所裏の学園通りと呼ばれる通りを走っていた時、後ろから来た白バイ隊員に爆発物が仕掛けられているという連絡が入ったから調べさせてほしいと呼び止められ、その白バイ隊員が車体の下に投げ込んだ発煙筒の煙に慌てて車を降りた直後、車の運転席に座った白バイ隊員に車ごと3億円の現金を盗まれてしまった、という未解決事件です。

私も詳しくは知らないのですが、「昭和の未解決事件」関連の番組で度々特集されているので、何となく聞いたことがあるというくらいには知っています。

今回のドラマは、その「三億円事件」を基にした『モンタージュ 三億円事件奇譚』という渡辺潤さんの漫画作品を原作にしたものでした。私はこの漫画作品を未読ですし、「三億円事件」が描かれるということについてもそれほど新しくないような気がしたのですが、長崎の軍艦島(端島)が関わる「三億円事件」のドラマというのを何となく面白そうに思い、見てみることにしました。

ドラマは、2009年の長崎から始まっていました。高校生の鳴海大和(福士蒼汰さん)と幼馴染みの小田切未来(芳根京子さん)は、通学路の細い路地に血の跡を見つけ、空き家の庭で腹部から血を流して倒れていた老人(香川照之さん)から、お前の父親は三億円事件の犯人だ、誰も信用するな、と告げられました。老人の死後、失踪してから数日経った父親の顔を酷く損傷した遺体が海で発見され、家族のいなくなった大和さんは、未来の父親で、大和の父親に剣道を習っていたという小田切武雄(デビット伊東さん)の勧めで、小田切家で暮らし始めました。

それから7年後の2016年、死んだ父親が三億円事件の犯人かもしれないということが気にかかり、アルバイトをしながら無為な日々を過ごしていた25歳の大和さんは、武雄さんに父親の形見の剣道着を譲った時、名前の刺繍の入った名札だけは持っているように言われて返されたのですが、部屋でそれを眺めていた時、その裏に血まみれの旧五百円札が縫い付けられているのを見つけました。その旧五百円札の番号は、「三億円事件」で盗まれたお札の番号と一致していました。その後、武雄さんが旧五百円札を捜していることに気付いた大和さんは、誰も信用するな、という言葉を再び思い出したのですが、翌日、未来さんの両親が失踪しました。

未来さんは警察に失踪届を提出し、部屋に手がかりが残されていないかと調べ始めた未来さんが出した両親の持ち物の中に、大和さんは、軍艦島の写真集を見つけました。メモの挟まっていたページを開くと、「地獄段」の写真が現れました。大和さんと未来さんは、武雄さんと剣道を習っていた鈴木泰成(劇団ひとりさん)に相談し、二人で軍艦島へ向かいました。

軍艦島に上陸した二人は、武雄さんが本に挟んだままにしていたメモに書かれていた「地獄段」のある石段をバールで外し、奥に入っていた、血の付いた旧紙幣の札束の入った袋を持ち出して島を離れたのですが、港に着くと、そこには未来さんの両親の失踪届を出した時に警察署で会った関口二郎(遠藤憲一さん)が拳銃を持ったヤクザの男と一緒に待っていました。不審に思った大和さんと未来さんは旧紙幣を持って逃げ出し、なぜかそこへ駆け付けた鈴木さんの車に乗って逃走しました。

大和さんは、一先ず鈴木さんを信用することにして、鈴木さんのお世話になることにしました。スーツケースを用意してもらい、旧紙幣をそこに入れ替えたのですが、翌朝のニュース番組で、軍艦島から戻った港の貸し船店の店主がバールで殺害されたことを知りました。関口さんが殺したと察した大和さんは、自分たちが殺人の犯人だと疑われているのを払拭するため、自ら出頭して相談することにしたのですが、交番の巡査が関口さんに直接話したほうがいいと、関口さんのいる中央署へ二人を移送しようとしたため、道路の途中に見かけて何かがあったら利用しようと考えていたコンビニエンスストアへ駆け込み、「三億円事件」の犯人のように発煙筒を使って警察官たちの目をくらませている間に逃げ出しました。鈴木さんや鈴木さんの予備校に通う中野夏美(杉咲花さん)、夏美さんと知り合った警察官の水原大輔(ムロツヨシさん)の協力を得ながら、そうして「三億円事件」の関係者となったために何者かに命を狙われるようになった二人の、長崎から福岡、東京の府中市へと続く、事件の真相を知るための逃走劇が始まったのでした。

脚本は大森寿美男さんで、演出は水田成英さんでした。

大和さんの父親の鳴海鉄也は、本当は川崎雄大(野村周平さん)という軍艦島出身者でした。事件の前の年の1967年、知り合いに会うため東京へ出て来た雄大さんは、仕事を探して街を彷徨っていた時、不良青年の望月竜(渋谷謙人さん)と響子ギブソン(ホラン千秋さん)が別のグループの不良青年たちに殺されそうになっていた現場に割り込んで二人を助けました。その時、雄大さんは、不良たちが信頼をしているらしい東海林明という警察官と出会ったのですが、その人は2009年の大和さんに「お前の父親は三億円事件の犯人だ」と伝えて失血死する人物でした。

炭鉱で栄えた軍艦島の幼馴染みに会うために府中に来ていた雄大さんは、望月さんに府中のジャズバーでの仕事を紹介してもらった後、望月さんたちとも知り合いだった、警察官の沢田慎之介(三浦貴大さん)と再会しました。沢田さんは、人間としての意思を持て、それを社会にぶつけろ、と雄大さんに話していました。沢田さんは、2016年には、民和党の政治家の沢田慎之介(西田敏行さん)として知られていました。

関口さんの裏にいるのは沢田さんだったのですが、沢田さんは、「安全保障関連法」や「集団的自衛権」を推進する政治家のようでした。そして、三億円事件の発生した頃も「安保闘争」の行われていた時代でした。

前編では、それでも、そのような“社会派”の要素は少なかったように思います。

軍艦島の空撮の映像も印象的でした。「廃墟の休日」というテレビ東京のドキュメンタリードラマのことを少し思い出しました。今は「世界遺産」になっているので、ドラマのように、地獄段の一部に傷を付けたりすることなどできないのではないかと思うのですが、ドラマの中では、軍艦島が世界遺産になっているとは言われていなかったですし、石垣の一部が外されていることが報道されたりもしていませんでした。

ドラマによると、「三億円事件」で盗まれた現金は、今のお金の価値に直すと20億円くらいなのだそうです。ただ、「三億円事件」が未解決事件として特に有名な点は、3億円とか20億円とかいう金額よりも、誰も殺傷せずに現金輸送車ごとお金を盗んだという点にあるのではないかと思うので、ドラマの物語の中では、人が傷つけられたり殺されたりすることが、あるいは血が流れることが多過ぎるような気もしました。“ミステリー作品”としては仕方がないのかもしれないのですが、血が流れないほうが、「三億円事件」を基にした物語らしくなるように思えました。

でも、ともかく、テンポの速い展開のドラマだったので、2時間と少しという長めの物語を、途中で眠くなることなく見ることができました。前編は、大和さんの父親の鉄也さんが実は生きていて、鉄也さんがかつて勤めていた府中のジャズバーの店主を訪ねた後、昔の父親の写真を入手した大和さんも、雄大さんだった頃の父親に会うためにそのジャズバーの扉を開ける、という場面で終わっていました。

後編の物語も見てみようと思います。


ところで、このドラマを見た後、途中からになったのですが、NHKのETV特集の「飯舘村 5年~人間と放射能の記録~」を見ました。東京電力の福島第一原子力発電所の爆発事故で放出された放射能によって代々暮らしてきた大切な村を汚染されてしまった人々の5年間を伝える特集でした。来年の春に避難指定が解除されると、補償も徐々に減らされていくのだそうです。当初よりは放射線量は減っているかもしれませんが、「セシウム137」の半減期は30年ということなので、放射性廃棄物も残されたまま、避難区域指定が5年で解除されるというのは、早いようにも思えます。番組の映像の中で、綿津見(わたつみ、わだつみ)神社という地元の神社で避難のために村を出て行った方の家の社殿(神棚)のお焚き上げをしていたのですが、それまで毎朝その家の家族が手を合わせていたと思われる神棚が次々と炎の中に投じられて燃えていく様子にも、何かとても辛い感じがしました。
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