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「スパイラル~町工場の奇跡~」第3話

テレビ東京の「ドラマBiz」の「スパイラル―町工場の奇跡―」の第3話を見ました。

小さな町工場のマジテックの前社長の藤村登喜男(平泉成さん)が開発したマジテックガードを使っている手足の不自由な正木希実(宝辺花帆美さん)を心配する母親の正木奈津美(野波麻帆さん)は、マジテックガードの開発費1千万円のため、生命保険会社の依頼に応じて、娘をCMに出演させたのですが、インターネット上ではそれを悪く言うメッセージが広がり、その風評被害によって、マジテックの取引も次々に中止となってしまいました。これでは借金が増えるだけだと、マジテックの新社長の藤村浅子(貫地谷しほりさん)やその弟で営業主任の望(戸塚純貴さん)、工場主任の桶本修(國村隼さん)や製造部の田丸学(前原滉さん)、マジテックの専務の芝野健夫(玉木宏さん)が困惑していた時、マジテックの債権を外資系ファンド・ホライズンキャピタルジャパンの社長のナオミ・トミナガ(真矢ミキさん)に売ろうとしている下町信用金庫の村尾浩一(眞島秀和さん)がその部下の小笠原純(島丈明さん)を連れて現れ、マジテックの社長と専務に、借金を下町信金でまとめるという商品を提案しました。

村尾さんたちの話を聞いた浅子さんは安心したように下町信金とその契約をしようとしていたのですが、三葉銀行時代のことで村尾さんに恨まれていることを考えていた芝野さんは慎重になり、考えてみますとだけ答えました。村尾さんは、マジテックに風評被害を与えてその債権を集め、トミナガ社長の言う「プラスα」には、藤村博士が英興技研に売った特許を付けようと考えていました。村尾さんは、自分には「サムライ精神」があるとトミナガ社長に訴えていたのですが、トミナガ社長は村尾さんを田舎侍としてしか見ていませんでした。

そのようなある日、マジテックに、アメリカ発の外資系企業・スプラジャパンから、新しい化粧品の容器を作ってほしいという依頼がありました。そして後日、スプラジャパンの製造本部長の五島啓介(飯田基祐さん)とADキャピタルの田端英二(星田英利さん)がマジテックを訪ねて来ました。スプラジャパンは、藤村博士の開発したコンタクトレンズのパッケージの特許のことを知り、それを容器に使いたいと考えていました。ADキャピタルが今のマジテックの借金を返済してさらに資金を融資し、今の3倍の工場を建てるという計画に、社長の浅子さんは良い話だと喜んですぐに契約しようといたのですが、良い話過ぎると迷っていた慎重な専務の芝野さんは、考えさせてくださいと答え、数日待ってもらうことにしました。

マジテックが乗っ取られるかもしれない、そうしたらマジテックガードを作ることができなくなるかもしれないと不安になる芝野さんに、桶本さんは、あの会社は浅子たちのものだ、心配するのは芝野君の仕事かもしれないが、俺は良い仕事がしたい、博士の発明を形にしたいと話しました。

小笠原さんの話からマジテックにスプラジャパンとADキャピタルが来たことを知った村尾さんは、妨害しようと動き始めました。早速芝野さんに会いに行った村尾さんは、ホライズンキャピタルジャパンの名刺を見せ、外資のハゲタカがマジテックを狙っていると言い、芝野さんを恨んでいないような振りをしながら、ADキャピタルと関わるのは危険ですと忠告しました。

一方、ADキャピタルの田端さんに会いに行った帰り、公園で友達と遊んでいたところ見知らぬ大人に絡まれ「かわいそう」と言われていた希実ちゃんに声をかけた芝野さんは、私はかわいそうじゃない、かわいそうなのはお母さんだ、私がかわいそうと言われるといつも悲しい顔をすると言う希実ちゃんの言葉を受け止め、マジテックで開くことになった希実ちゃんの誕生日会のために、スプーンやフォークを自分で持つことができるようになりたいと願う希実ちゃんのリハビリに協力することにしました。

お誕生日会の当日、希実ちゃんは、ケーキを自分の力で食べようとフォークを持って頑張っていたのですが、それが無理だと分かると、今度は芝野さんに頼んでシャボン玉に挑戦し始めました。希実ちゃんは、持ちやすいように布を巻いたストローを右手の指で挟むことも、それを口元に持っていくということも、大変そうでしたが、頑張っていました。そして、何度目かの挑戦の末にシャボン玉が空に上がっていくのを見たみんなは、すごいと拍手をしました。

芝野さんは、みんな無理をしないでと言うけれど私はママの喜ぶ顔が見たいから無理をしたのだと言う希実ちゃんに励まされていました。リスクを恐れずに挑戦する希実ちゃんや、諦めなければ終わりはないという藤村博士の言葉を思った芝野さんは、スプラジャパンと契約することを決めました。

脚本は羽原大介さん、監督は松田礼人さんでした。

今回は、これまでよりも経済的な部分が多く描かれていて、マジテックの社員たちのそれぞれの思いなどの描写は減っていたような気がします。

「ハゲタカ」シリーズの一つということなので、企業買収の話が出ること自体は悪くないと思うのですが、小さな町工場のマジテックの従業員たちが先代から受け継いだ自分たちの工場を守るために頑張る話が中心になっていたほうが、ドラマとしては楽しいのかもしれないなと思います。

でも、第3話も良かったです。希実ちゃんがマジテックガードの補助を受けながら自分の力でシャボン玉を飛ばしていたお誕生日会の場面も良かったです。

今回の最後、芝野さんがスプラジャパンとの契約を決断したことを浅子さんも一緒に喜んでいたのですが、その時、望さんがある人物(福士誠治さん)を連れて来ました。藤村博士の知り合いのようでした。“第三の男”と書かれていたのですが、どのような人物なのでしょうか。次回の物語も楽しみにしたいと思います。

ところで、これは本編とは関係のない、このドラマのタイトルの書き方のことなのですが、ドラマの画面では「スパイラル―町工場の奇跡―」と書かれています。でも、番組の解説などでは「スパイラル~町工場の奇跡~」と書かれています。どちらが正しいのでしょうか。公式に使われているという点ではどちらも正しいのかもしれませんが、それならどうして二種類作ったのでしょうか。他のドラマでも時々このような違いのある作品があると思うのですが、少し不思議な感じもします。私にはその理由はよく分からないのですが、このドラマの場合は「―」のほうがすっきりとして見えるような気もするので、今回「スパイラル―町工場の奇跡―」の書き方のほうも使ってみることにしました。

あと、ドラマが始まってすぐの頃、ニュース速報の字幕が入り(音はありませんでした)、先週の金曜日のお茶の水女子大学附属中学校の秋篠宮家の長男の悠仁さまの机とその隣の机に包丁のような刃物が置かれていたという事件の、防犯カメラに映っていた犯人と思われる男性が神奈川県内で逮捕されたということが報じられていました。中学校の先生が刃物を見つけてからなぜか6時間後に通報したというその事件の詳細も、犯人の男性(単独犯なのでしょうか、複数犯の一人なのでしょうか)がどのような人で、なぜそのようなことをしたのかということは、まだよく分からないようなのですが、公安警察と捜査一課の刑事たちが捜査を担当していたという中、とりあえず犯人らしき人が3日ほどで捕まったということには少しほっとしました。警備を完璧なものにすることは難しいことなのだろうと思いますが(それができるとしたらそれもまた息苦しいものになるかもしれません)、学校はその学校に通う誰にとっても安全に過ごすことのできる場所であってほしいと思います。

「集団左遷!!」第2話

TBSの「日曜劇場」のドラマ「集団左遷!!」の第2話を見ました。第2話は15分拡大版で放送されていました。

半年で純増100億円というノルマを達成したら蒲田支店の廃店を撤回してほしいと三友銀行の再建計画を遂行中の横山輝生常務取締役(三上博史さん)に直訴した蒲田支店の支店長の片岡洋(福山雅治さん)は、翌朝、行員たちにそのことを話し、頑張るなと言われているがやはり頑張りたいと訴えました。法人営業2課の課長の横溝厚男(迫田孝也さん)から取引先の「町田エネラル」から5000万円の融資の相談を受けたとの報告を受けた片岡支店長は、一か月の?目標を20億と設定して、早速横溝さんと「町田エネラル」へ向かうのですが、南洋銀行の金利を考えて答えを出したいとしていた町田社長(市川猿之助さん)が、その後、三友銀行の羽田支店から融資を受けることになったことを知りました。蒲田支店の顧客がまた羽田支店に取られてしまった背後には、宿利雅史支店統括部部長(酒向芳さん)と横山常務の影がありました。

片岡支店長は、早く本部に謝罪したほうがいいと心配する副支店長の真山徹(香川照之さん)に、5000万円の融資を取り戻すことができなかったら本部に謝ると約束し、町田社長の夢というメガソーラー事業への出資計画を考え、片岡支店長の計画を知った真山副支店長は、それは本当に町田社長のためになることなのか、町田社長に無駄な借金を背負わせることになるのではないかと心配していたのですが、片岡支店長は、友人の新宿店支店長の稲葉勝 (東根作寿英さん)に協力を断られながらも、諦めずに頑張って良い結果を出したいと、法人営業1課の木田美恵子(中村アンさん)や花沢浩平(高橋和也さん)、本社に異動の相談をしたら希望退職の説明会の案内が送られてきたという横溝さんと共に、町田さんのメガソーラーの事業に必要だという東京ドーム半分ほどの土地を探し始めました。

脚本はいずみ吉紘さん、演出は平川雄一朗さんでした。

第2話も、面白かったです。片岡支店長は「頑張ったものに奇跡は訪れますよ!たぶん」と行員たちを激励していたのですが、頑張ることは素晴らしいことだ、というメッセージが真っ直ぐに伝わってくるドラマだと思います。

私自身は、みんなと一緒に頑張るというような“熱血”のところからは少し離れたところにいるような気もするのですが、ドラマなどでそのような人たちの物語を見るのは好きです。

偶然の出会いから3年間無料で借りることのできる広大な土地を見つけるとか、片岡支店長と横溝さんの頑張りに感銘を受けた町田社長が羽田支店に決めていた融資の契約を蒲田支店に切り替えるとか、多少都合が良過ぎる展開のようにも思えたのですが、このドラマではそれでも良いような気もしてきました。

現実には、頑張っても奇跡は起きない、報われないということは多いかもしれないと思うので、このドラマで、頑張ったら良くなるというところを描くのは良いことだと思います。

片岡支店長や幼なじみの鈴木将之(通称・パチ、パパイヤ鈴木さん)や青島憲二(通称・チンタオ、赤堀雅秋さん)や三嶋食品の社長の三嶋和生 (赤井英和さん)たちが岩盤浴で話していたような「昭和時代」の“熱血”の感じは、もしかしたら、次の(昭和時代に字面の似た)「令和時代」にリバイバルする可能性もあるのかもしれません。

今回の最後、町田社長との取引に成功した片岡支店長は、三嶋食品とも給料の振り込みの契約をすることになったようだったのですが、蒲田支店に戻ると、なぜかそこへ横山常務が来ていました。

今回には、真山副支店長の妻で入院している有里(西田尚美さん)も登場していました。平正樹(井之脇海さん)や滝川晃司(神木隆之介さん)たちが気にしていた、本店と内通している「スパイ」は誰なのでしょうか。真山副支店長は、今のところ、銀行員のプライドを貫こうとしている片岡支店長のような銀行員の片面というか、片岡支店長が光の人・表の人なら、その影の人・裏の人というような印象です。

やはり廃店が決まった12支店の支店長の中に誰かもう一人くらい片岡さんのように“下剋上”をする人が表れてもいいのではないかなとも思うのですが、片岡支店長の孤軍奮闘の形も少しずつ変わっていくのかもしれません。「日曜劇場」のドラマらしいドラマとしてそれなりに楽しく見ることができると思いますし、次回の「集団左遷!!」の物語も楽しみにしていようと思います。

「腐女子、うっかりゲイに告る。」第2話

NHKの「よるドラ」のドラマ「腐女子、うっかりゲイに告(こく)る。」の第2話を見ました。

同じクラスの“腐女子”の三浦紗枝(藤野涼子さん)のことが気になり始めた18歳のゲイの高校生の安藤純(金子大地さん)は、水族館へ行った翌日から何かと話しかけてくるようになった三浦さんの猛アタックのことをSNS上の友人のファーレンハイト(声・小野賢章さん)に相談すると、彼女は間違いなく君に惚れていると指摘されました。

連休中は家族と過ごさなくてはいけないから会えないと既婚者の佐々木誠(谷原章介さん)に断られてしまった純さんは、親友の高岡亮平(小越勇輝さん)に誘われ、三浦さんを含む女子3人と遊園地デートへ出かけることにしました。

途中、純さんは、同級生の小野雄介(内藤秀一郎さん)から、この遊園地デートの目的は純さんと三浦さんをくっつけることで、亮平さんは本当は三浦さんを好きなのだがそれを隠しているのだ、亮平さんの気持ちを考えて三浦さんに告白されても応じないようにという趣旨のことを言われました。しかし、三浦さんと二人で観覧車へ乗った純さんは、てっぺんに来た頃、三浦さんに、私と付き合ってくださいと告白されました。ゲイであることを公表して断るか、ゲイであることを隠したまま断るか、ゲイであることを隠したまま女性の三浦さんと付き合ってみるか、ゲイであることを公表して三浦さんと付き合ってみるか、ファーレンハイトさんの出した選択肢を考えていた純さんは、告白して来た三浦さんを前にして全てのものを「欲しい」と思う気持ちが強くなり、三浦さんにキスをして、自分も好きだったと告白して、三浦さんと付き合ってみることにしたようでした。

観覧車を下りてピースサインを出す三浦さんの嬉しそうな顔を見た女子生徒たちは3人で一緒に喜んでいたのですが、三浦さんの後に下りて来た純さんを見た亮平さんと雄介さんは微妙な表情をしていました。

脚本は三浦直之さん、演出は盆子原誠さんでした。

第2話では、三浦さんがBL(ボーイズラブ)好きの“腐女子”であるということ自体は、それほど関係なかったような気がします。主人公のゲイの高校生の純さんの、いつか息子が結婚することや孫の顔を見ることを望んでいる母親の陽子(安藤玉恵さん)のためにも、女子を好きになることのできる普通の(異性愛者か両性愛者の)男子高校生になりたいというような、切実な悩みや願いのようなものが描かれていたのかなと思います。

純さんは、ゲイであることを隠したまま三浦さんと付き合うことで、女性を好きになることもできるのかということに挑戦してみるようでした。純さんの三浦さんへの「好き」がどのようなものなのかはよく分からないのですが、三浦さんに吐く「嘘」が、その後、三浦さんや自分自身を苦しめることになるのでしょうか。

私が学校へ行っていた頃には、「これが青春だ」とか、「自分は今限られた青春の時間を生きている」とか、「ベタな学園ドラマのような学校生活を送りたい」とか、そのようなことを意識することは全くなかったのですが(私がぼんやりしていたからかもしれませんが)、最近の小学生や中学生や高校生(あるいは幼稚園生の方もそうでしょうか)などの方たちの中には、そのようなことを意識している方たちは多いのでしょうか。報道番組などでのインタビューを見ていると、とてもしっかりしているようなので、自分の現在の環境や状況を客観的に見ることができるのかなと思います。ドラマの純さんの友人の亮平さんの台詞を聞いて、何となく思ったのですが、自分が青春時代を生きていることを自覚している10代の方たちは、きっと、私よりもずっと精神的に“大人”なのだろうと思います。

このドラマに登場する高校生たちも、高校生の時の私より“大人”に見えます。

感想を書くことができるかどうかは分からないのですが、次回の物語も見てみようと思います。誠実なドラマになっているといいなと思います。

「恋と就活のダンパ」

一昨日の土曜日の夜、NHKのBSプレミアムで放送されていた「スーパープレミアム」のスペシャルドラマ「恋と就活のダンパ」を見ました。

加藤諒さんが主演らしいということ以外の内容を全く知らずに何となく見始めたドラマだったのですが、とても面白かったです。

主人公は、二足歩行ロボットの研究のため大学院への進学を希望していたものの入院中の父親の世話をしている母親を安心させてほしいと姉(福田沙紀さん)に説得されて就職活動を始めることになった、失敗が怖くて気配りができず自信過剰だがプレッシャーに弱くて向上心のないスマホ依存気味の“コミュ障”の大学の工学部4年生の菅猛(加藤諒さん)です。就活に苦戦中の菅さんはOB訪問した会社員の人からそのようなことを指摘されていたのですが、多少自覚してもいたようでした。

大学の生協の食堂でアルバイトをしている菅さんは、“コミュ障”で就職活動が上手く行かないことを店長の黒岩彰文(嶋田久作さん)や研究室の先輩の花房深月(長井短さん)に相談する一方で、食堂によく来る他学部の女子学生(華村あすかさん)に片思い中でもありました。人と上手くコミュニケーションの取れないところを直したいと思っていた菅さんは、ある日、黒岩さんに勧められた、生協の2階に人知れず部室が存在していた「グローバルコミュニケーション研究会」を訪ね、一度も就職活動をしたことがない“プロのモラトリアムニスト”を自称する大学8年生の戸越榮太郞(深水元基さん)と出会うのですが、戸越さんが創設したグローバルコミュニケーション研究会は、今はインターネットのSNSのメッセージのやり取りだけでつながるものに変わっていたのでした。

その他の主な登場人物は、グローバルコミュニケーション研究会のメンバーの、菅さんの高校時代からの友人でバイオリンが得意でクラシック同好会に所属している4年生の上原瞬(須賀健太さん)、親の会社の一つを継ぐことが決まっているため就職活動をしなくてもいい3年生で女性に優しく複数のガールフレンドを持っている人気者の江田遼平(白洲迅さん)、学生気分を排するために学生ながら常に名刺を持ち歩き、すでに数社から内定をもらっているが就活を続けているとして会社説明会などの予定で手帳を埋め尽くしている4年生の高槻愛海(小芝風花さん)、高槻さんの交際相手でIT企業勤務のクリエイター気取りの営業部の社員(笠原秀幸さん)、上原さんがOB訪問した先輩でもある内定をもらった会社の社員(六角慎司さん)、商社で働くしっかり者の戸越さんの妻(滝沢沙織さん)でした。

作・脚本は徳尾浩司さん、音楽はカワイヒデヒロさん、演出は本橋圭太さんでした。

ロボットの開発研究をしている菅さんの「恋」と「就活」の話を中心としながらも、バイオリンを本格的に学びたくなった上原さん、熱中できるものを持っている菅さんを羨ましく思う江田さん、会社説明会などにも積極的に参加して就活を頑張っているのに内定が出ないことに焦りを感じて周囲に嘘を吐いているがそのような自分にも嫌気が差している高槻さん、妻の妊娠をきっかけに就活を始めたもののやはり全く就活に向いていない様子の戸越さん、「レオン」というアカウント名の“内定を20社もらった就活マスター”の謎の学生が食堂のレジの菅さんだとは知らずに、本当は内定をもらった会社への就職を断って留学したいと「レオン」に相談をしていた「もずく酢」さんだった菅さんの片思いの女子学生たちの、悩みや迷いや怒りや喜びなどの感情も丁寧に描かれていて、“青春群像劇”としても良かったです。

NHKの1時間半のドラマは、民放だと約2時間のドラマになると思うのですが、菅さんがグローバルコミュニケーション研究会に入るまでのことや、生協の意見書の回答が悩み相談の回答のようになっていて面白いこと、黒岩さんに頼まれて菅さんが生協主催の「ダンパ」(ダンスパーティーの略)の実行委員になるまでのこと、グローバルコミュニケーション研究会の個性的な仲間たちも実行委員のメンバーとなって「ダンパ」を開催するまでのことが、しっかりと描かれていたので、後半の「ダンパ」の場面が活きていたのだと思います。

まさに、タイトル通りの「恋と就活のダンパ」でした。ダンスパーティーの後半からの、音楽(「君といつまでも」や「情熱大陸」も良かったです )に乗せたハッピーエンドが見事でした。幸せな結末につながっていく優しさが感動的でもありました。菅さんをそのまま受け入れていた生協の黒岩さんは、学生たちを見守る守り神のような存在の人だったようです。

何が正解なのかよく分からない就職活動、あるいは自分の将来の夢や生き方の見つけ方に迷っている学生(やプロのモラトリアムニスト?)たちを応援する気持ちが素直に伝わってくる、すてきなドラマでした。脚本も、演出も、音楽も、俳優さんたちも良かったです。戸越さんの妻が会社に就職することだけが働くことではないと、夫に主夫になることを提案していたのも良かったですし、ロボット研究を好きな気持ちに改めて気付いた主人公の菅さんがまだ就職活動を続けているというコミカルな終わり方も良かったです。

一人一人違う存在なのだからその生き方も違っていていいはずなのに、どうして同じようなものを目指そうとしてしまうのだろうと思いました。というか、同じところを目指さなければある程度の幸福を望めないというような世の中は、間違っているのかもしれないと思います。最近の大学生の就職内定率は90%を超えているそうなのですが、高校生や専門学校生や大学生や大学院生の方たちのみんなが希望通りの「仕事」に就くことができているわけではないのだろうと思います。

自分の気持ちに素直になるということは簡単なことではないのかもしれませんが、幸せになるためには必要なことの一つなのだと思います。でも、ドラマの菅さんたちは、自分の気持ちに素直になったり正直になったりすることができたようでした。

大人たちはいろいろ言うけれど昔も今も若者たちは変わっていないというような生協の黒岩さんの優しい語りの言葉に、少し泣きそうな気持ちにもなりました。上手く伝えることができないのですが、とても良いドラマでした。面白かったです。いつか総合テレビで放送されることもあるのかもしれません。

「インハンド」第3話

TBSの金曜ドラマ「インハンド」の第3話を見ました。

助手の高家春馬(濱田岳さん)を連れて、「パナシアンビューティー」という美容関連会社を経営している大学時代の恩師で紅クラゲの研究者でもあった瀬見まき子(観月ありささん)の講演を聴きに行った寄生虫学者の紐倉哲(山下智久さん)は、同じく講演会に来ていた内閣官房「サイエンス・メディカル対策室」の官僚の牧野巴(菜々緒さん)から、細胞を使った「不老不死」を目指した上級会員向けのアンチエイジング治療を受けた人の中に認知症のような症状が出ている人が数人いるという話を聞かされ、調査協力を依頼されました。

大学教授時代のまき子さんの助手だった妹のみき子(松本若菜さん)は、患者の6割は日本人だという、ウェルナー症候群(早老症)という病で亡くなっていました。「パナシアンビューティー」が「代理出産」事業を行っていることを知った紐倉さんと高家さんは、まき子さんたちが人身売買も含めた“貧困ビジネス”を行っている可能性もあると考えて調査を始めました。

高家さんをおとりにして本社に侵入した紐倉さんは、逃走に送れてまき子さんの用心棒たちに拉致された高家さんを放置して、まき子さんの机から盗み出したファイルを開き、若い人間の血を集めて自分に輸血しているという、まき子さんの“若返り”の秘密を突き止めました。まき子さんは、若い人間の血に含まれている血漿の成分に老化防止の効果があると信じていました。

高家さんを探すため、表向きには漢方のお店を経営している謎の知り合いを訪ねた紐倉さんは、政府の立ち入り調査が入ることを教えるという交換条件で「パナシアンビューティー」の関連施設の場所を教えてもらったようでした。大量の血液を抜かれて意識が朦朧となっている高家さんを救出に向かった紐倉さんは、妹の存在も忘れていたまき子さんに、クロイツフェルト・ヤコブ病になっているのかもしれないということを伝え、まき子さんが自分への輸血に使った東南アジアから輸入した血液の中にその病の原因となる細胞が含まれていたのではないかと話していました。

まき子さんは、そもそも妹を助けるために老化防止の研究をしていたようなのですが、妹が早老病で亡くなると、それから自身の死を恐れるようになり、不老不死を望むようになっていったということのようでした。吸血鬼的な不老不死の治療の結果、まき子さんは認知症のような症状を発症して、妹のことまで忘れるようになっていたのですが、そのようなまき子さんに、紐倉さんは、亡くなる前のみき子さんが自分の存在を忘れてほしいと願っていたことを打ち明けていました。

脚本は吉田康弘さん、演出は岡本伸吾さんでした。

最後、まき子さんたちは警察に逮捕されていました。

今回の第3話は、私には、途中で少し眠いような気持ちになってしまうところもありました。第1話や第2話と比べると、この謎の症状の原因は一体何なのだろうと(特別な知識はないままでも)視聴者が考えることのできるサイエンスミステリーの材料があまり描かれていなかったからなのかもしれません。

主人公の紐倉さんの過去の一部を描く回だったのかもしれませんが、紐倉さんとその大学時代の先生だったまき子さんとその妹のみき子さんとの交流の場面は丁寧に描かれていたものの、認知症のような症状になったという「パナシアンビューティー」の施術を受けた患者たちの描写はほとんどなかったような気がします(第1話や第2話と同じように、治療法も特に描かれていませんでした)。

それでも、物語としては最後まで楽しく見ることができました。私は原作の漫画を未読なのですが、よく出来ているドラマなのだろうと思います。紐倉さんの家(研究所)にいる動物たちもかわいいです。紐倉さんが海外の研究学会などを追放された過去のことは、これから少しずつ描かれていくようでした。次回の物語も楽しみにしたいと思います。
プロフィール

Author:カンナ
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