「福家警部補の挨拶」第5話

フジテレビのドラマ「福家警部補の挨拶」の第5話「相棒」を見ました。

冒頭では、1888年、天才画家同士で共同生活を送っていたゴッホとゴーギャンの気持ちにすれ違いが生じ、精神に異常を来したゴッホは自分の耳を切り落としたが、一説には切り落としたのはゴーギャンであるとも言われている、というようなことが伝えられていました。

第5話の犯人は、京阪のぼり・くだりというベテラン漫才コンビのツッコミ担当ののぼりの立石浩二(板尾創路さん)でした。

「天才」と呼ばれているボケ担当のくだりの内海珠雄(ほんこんさん)は、最近漫才の最中にもネタを忘れてしまうことが多く、立石さんや所属事務所の社長の亀光さん(笑福亭鶴光さん)やマネージャーの浜本雅志(福田転球さん)は少し困っていました。立石さんには情報番組の司会という単独での仕事の依頼も来ていて、社長は立石さんのほうが内海さんとの漫才コンビを続けたいと主張していると思っていたのですが、本当は、解散したいということを切り出す立石さんを、あと半年待ってほしいと、内海さんのほうが引き留めていました。

少し前にも「あと半年」と言われていたらしい立石さんは、解散を待つことにしびれを切らしていたようでした。帰りの支度をしている内海さんの鍵の中から合い鍵を抜き取り、いつもの場所に10時に集合すると伝えていました。そして、夜の10時頃、戸建ての家の中で自分たちの漫才のDVDを見ていた立石さんは、ドアのチャイムの音を聞いて玄関へ近づき、ドアの外の内海さんが荷物を玄関先に置いて庭の方へ移動するのを確認すると2階へ上がり、ベランダに隠れていました。

合い鍵を失くしていた内海さんは、庭の木を登ってベランダから2階へ入ろうとしていたのですが、そこへ立石さんが現れ、これ以上コンビを続けたくないということを話しながら、手すりに捕まっていた赤い漫才の衣装の内海さんを突き飛ばし、転落させていました。

家を出て庭に向かった立石さんは、仰向けに倒れ、頭から血を流している内海さんを見下ろしていたのですが、まだ意識のあった内海さんが「捨てな」と言うのを聞くと、まだ俺にしがみつくのかと呆れてその場を立ち去っていました。立石さんが家を離れた直後に、雨が降って来ていました。

翌朝、内海さんの遺体がチラシ配りの人によって発見され、強行犯第十三係係長の石松和夫警部(稲垣吾郎さん)と筆頭主任の田所勉警部補(中本賢さん)は、事故死と考えていたのですが、現場鑑識係の二岡友成巡査(柄本時生さん)から状況の説明を受けた主任の福家警部補(檀れいさん)は、殺人事件だと考えていました。

玄関先の少しずれていた鉢植えの下に合い鍵があったこと、ドアの内側の玄関に落ちていた一昨日に配られたというチラシに革靴の足跡が残されていたこと、内海さんが玄関のチャイムを鳴らすのをこの家の前まで内海さんを乗せたタクシー運転手が見ていたこと、そして、玄関先に置かれていた内海さんの買ってきた大量のおつまみとなる食べ物の中に内海さんの嫌いな、立石さんの好きなチーズが入っていたことなどから、福家警部補は、事件当日の夜、内海さんは立石さんとこの家で会う予定だったのではないか、内海さんを突き落として殺したのは立石さんではないかと推理をしていました。

かつて一世を風靡した京阪のぼり・くだりの漫才を好きだった石松警部は、福家警部補が二人の漫才を知らないことに呆れて勉強するようにと言っていたのですが、勤務時間中にもDVDを確認していた福家警部補は、石松警部に頼んで許可を得て、二岡さんと一緒に内海さんの自宅へ入っていたのですが、二人がそこで見たものは、壁にびっしりと貼られているたくさんのメモと、スケジュールや漫才のネタが吹き込まれている複数のレコーダーと、内服薬でした。

立石さんによると、のぼり・くだりが漫才の練習に使っていたその戸建ての家は亡くなった師匠の特急こだま・ひかり(オール阪神・巨人さん)から譲り受けた家で、部屋の中には師匠の写真と共に死ぬまで漫才師という書が掲げられていました。立石さんは、自分の合い鍵でドアの鍵を閉めて帰ろうとしていたところ、内海さんの部屋を確認し終えた福家警部補と二岡さんに遭遇していました。

福家警部補は、「天才」の考えることは分からないとか、内海さんは酔っぱらって転落したのだとかの主張を続ける立石さんに、内海さんの部屋にあった内服薬を見せ、内海さんはアルツハイマー型の認知症を患っていたのだと教えていました。社長にのぼり・くだりの大喧嘩をした過去のあることを尋ねていた福家警部補は、昔の二人の漫才の映像から内海さんの左耳がボケではなく本当に聞こえないことを見抜いていたのですが、立石さん本人もそれに負い目を感じていたようで、そのためにコンビの解散を強く言い出せずにいたようでした。

内海さんの部屋に立石さんを恨んでいるようなものは何一つなかったという福家警部補の話しに、立石さんは嘘だと驚いていたのですが、福家警部補は、立石さんに殴られて聴覚を失ったということすら忘れていたのかもしれないと話していました。

死ぬ間際の内海さんが立石さんにつぶやいていた「捨てな」について、立石さんは自分を捨てるなという意味だと思っていたのですが、福家警部補は、捨てなければいけないと立石さんを庇おうとしていた言葉だったことを話し、屋根の雨の流れるパイプの下から、内海さんのレコーダーを拾い上げていました。冒頭の楽屋で帰り支度をしていた内海さんがポケットに付けていた猫のデザインの緑色のブローチのようなものは、レコーダーでした。そこには、立石さんが内海さんを突き落とすまでの会話の録音が残されていました。

内海さんがその時まで解散を待ってほしいと頼んでいた半年後は、死ぬまで漫才師を貫いた尊敬する師匠の命日だということでした。立石さんは、そのことを忘れていたようでした。最後まで内海さんのことを理解できなかったのですね、と残念そうに言った福家警部補は、内海さんは「天才」だったわけではありません、あなたの「相棒」だったのです、と立石さんに話していました。

脚本は麻倉圭司さん、演出は佐藤祐市さんでした。

第5話も、面白かったです。今回は、テーマが「漫才コンビ」だったためか、板尾さんやほんこんさんの他に、鶴光さんやなだぎ武さんなど、本当のお笑いの方たちがドラマの登場人物を演じていました。

当日使っていた内海さんのレコーダーが庭に残されていたことや、落ちていたのが遺体のあった場所の近くの鉢の隙間で、それを福家警部補と二岡さんがすぐに見つけ出すことができていた辺りは、あまり自然ではなかったような気もしたのですが、内海さんの最後の言葉がそれにつながっていたというのは、良かったと思います。

でも、内海さんの認知症の病状がそれほど深刻なものだったのなら、私としては、内海さんは、立石さんにも、マネージャーさんや事務所の人たちにも、病気のことを話しておいたほうが良かったのではないかなとも思えてしまいました。病気のことをどうしても秘密にしておきたかったのだとしても、半年間は解散を待ってほしいということの理由を説明していたなら、このような事件にはならなかったのかもしれないなとも思いました。長い間一緒にいる人同士の間でも、察するということは意外と難しいことなのだと思います。

また、今回は前回よりも、石松警部や田所警部補の場面はあったように思うのですが、それでもやはり少ないような気がします。重要な人物ではないということはないと思うので、例えば福家警部補と一緒に捜査をするような場面など、もう少し何かあるといいなと思います。
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