「ワンス・アポン・ア・タイム」最終回

NHKのBSプレミアムで放送されていた海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム(Once Upon a Time)」の第22回(最終回)を見ました。

アメリカのABCスタジオ、ディズニー・ABCテレビジョングループ制作のドラマです。私は昨年の秋の第1回の放送を見終わってから、このドラマの製作に「ディズニー」が関わっているということを知りました。制作会社のことも、海外の俳優さんたちのことも、私はほとんど知らないのですが、物語は最終回の最後まで、とても面白かったです。夜の11時15分から放送のドラマということもあって、放送時間にではなく、私は録画をして後で見ていたのですが、毎週のこのドラマをとても楽しみにして見ていました。

全22話というのは、日本の通常の連続ドラマから考えると少し長いと思うのですが、少しずつ見ていくには見応えがあって、物語もしっかりと作られていて、本当に良くできたドラマだったように思います。

「白雪姫」の物語を中心に、西洋の「おとぎ話」の登場人物たちが、「ストーリーブルック」という(ドラマの中の)現実の町で、28年前の記憶を失った状態で普通の現代の人として暮らしているという設定もとても良くて、私には、何というか、本当にこのようなことはあるかもしれないという風にも思えたりもしていました。

物語は、実はおとぎ話の世界の白雪姫の娘でありながら魔法のない現実世界に送り込まれ、孤児として育った現実主義の28歳のエマ・スワン(ジェニファー・モリソンさん)が、生まれたばかりの頃に養子に出した息子のヘンリー・ミルズ(ジャレッド・ギルモアさん)に誘われてやって来た「ストーリーブルック」という町で保安官の仕事をしながら、28年前の記憶を失ったおとぎ話の登場人物たちと出会い、ヘンリーの担任の先生で本当はエマの母親の白雪姫のメアリー・マーガレット(ジニファー・グッドウィンさん)にもらったおとぎ話の本を大切にしているヘンリーの主張する、養母で町長で、本当はおとぎ話の世界の悪い女王のレジーナ・ミルズ(ラナ・パリーヤさん)が魔法で仕掛けたこの町の呪いを解こうとする話なのですが、魔法のない現代の世界と、28年前の過去のおとぎの世界とが、螺旋状のように、あるいは鏡の向こう側とこちら側のパラレルワールドのように、行ったり来たりと交差する構成で作られ、連続するミステリーの要素と、おとぎ話の世界の登場人物たちの一話完結の物語の要素とが織り交ぜられていて、毎回の物語が本当に面白かったですし、すごいなと思いました。

おとぎ話の世界が描かれるファンタジーなのですが、現実的な法律のことが言われていたり、おとぎ話の本を信じるヘンリーが精神を病んでいると思われていたり、シビアな要素が描かれたのも、バランスの良い感じがして良かったのだと思います。

自立した強い女性を描くところや、魔法で願いを叶えるには必ずその対価が支払われなければならないと考えるところなどには、何となくアメリカの作品らしい感じがしました。私の好きな日本の「魔法」には、「対価」は必ずしもあるわけではないような気がするからです。でも、このドラマのおとぎの世界の魔法にそのような条件があるとしても、映画「ハリー・ポッター」的な(私はこの映画を少し苦手に思えています)というか、学校で習う科学の代わりのような魔法とは違うように思えましたし、その点でも不思議な「力」である魔法の使われ方は適切で、私には見やすかったように思います。

エマの本当の両親である、白雪姫のメアリー・マーガレットとジェームズ(チャーミング王子)のデヴィッド・ノーラン(ジョシュ・ダラスさん)を引き離したいレジーナによって、デヴィッドの妻の偽装殺人が行われたり、メアリー・マーガレットに殺人容疑が掛けられたり、途中から、事件性のあるミステリーの要素が強くなっていたのですが、そのようなところも面白かったです。

白雪姫を憎む継母の女王のレジーナも、質屋の店主でストーリーブルックの町の謎の有力者だったゴールドのルンペルシュティルツキン(ロバート・カーライルさん)も、悪役だと思うのですが、とても良かったです。悪役がただの分かりやすい悪役として描かれていたのではなく、その気持ちや今の人物になった背景も丁寧に描かれていたので、とても魅力的な人物に思えたのだと思います。

エマを助けた保安官のグレアム(ジェイミー・ドーナンさん)が白雪姫を助けた狩人だったり、レジーナに協力する新聞記者が鏡になったランプの精?だったりしたのも良かったですし、おばあさんのカフェのウェートレスのルビーの赤ずきん(ミーガン・オリーさん)が実は人を襲う狼だったという展開はサスペンス的で驚いたのですが、ルンペルシュティルツキンが「美女と野獣」の「野獣」としてベルと会っていたり、おとぎ話の登場人物にそのような新しい面白い解釈が付け加えられていたところも、楽しかったです。荒れる海に飲まれそうになっていたところを助かったゼペットじいさんとピノキオの会話なども、とてもかわいかったです。

今回、NHKのBSプレミアムで放送されていたドラマは「シーズン1」だそうで、最終回の第22話の最後には、次回作へ続く感じで、また新しい出来事が始まっていました。

レジーナが白雪姫を憎んでいたのは、馬屋のダニエルを愛しているという秘密を、一人娘のレジーナを束縛する最強の魔法使いの母親に小さい白雪姫がレジーナとの約束を破って話してしまい、白雪姫には悪気はなかったのですが、その結果、白雪姫の父親である王様とレジーナとの結婚を望んでいた母親にダニエルを殺されてしまったからでした。

そのためレジーナは、白雪姫が幸せになることだけは何としても妨害しようと、白雪姫とチャーミング王子のジェームズとの仲を裂こうとして、白雪姫に眠りの呪いをかけたり、ジェームズを迷いの森に閉じ込めたりしていました。

白雪姫を見つけることができるように魔法をかけられた母親の形見の指輪をルンペルシュティルツキンから渡されたジェームズは、それを受け取る代わりに、ルンペルシュティルツキンが作った最強の魔法であるという「真実の愛」の入った瓶をドラゴンのお腹に中に入れて隠すよう頼まれ、剣を持ってお城に向かい、マレフィセントの変化したドラゴンと戦っていました。

無事に瓶を隠すことに成功したジェームズは、ルンペルシュティルツキンから指輪をもらい、ガラスの棺に納められていた白雪姫を眠りから覚ますことができたのでした。女王から恨まれている事実を聞かされ、ジェームズを守るために毒リンゴをかじって眠っていた白雪姫は、助かった後、王子のプロポーズを受けると、二人で王国を奪い返そうと強気な提案をしていました。

自分の娘を取り戻したい「不思議の国のアリス」の帽子屋の魔法の帽子を使って、馬屋のダニエルの指輪?に残されていた最後の魔法で過去のおとぎの世界から白雪姫を眠らせた毒リンゴを取り寄せたレジーナは、呪いを解く唯一の人物である白雪姫の娘のエマを永遠の眠りにつかせようとアップルパイを作ったのですが、毒だと気づいたヘンリーは実の母親のエマに絵本に書かれていることは本当だと証明するためにそれをエマの代わりに食べて倒れてしまい、病院で治療を受けるヘンリーの姿を見てようやくヘンリーの言っていたことが事実だと理解したエマは、エマではなくヘンリーが倒れたことに衝撃を受けたレジーナと協力して、もう一人の今の世界でも少しの魔法を使うことのできるゴールドに相談をするのですが、その解決方法は、何と、エマがドラゴンと戦って、「真実の愛」の魔法の入った瓶を持ち帰ることでした。

本当の現実を受け入れたエマは、エマを守るために一緒に魔法のタンスから送り込まれた当時7歳のピノキオだったオーガスト(アイオン・ベイリーさん)の身体が木に戻っていくのを見て驚いていたのですが、そのオーガストから、君にしかできないことだと言われて、どこかの事務所の地下の洞窟に閉じ込められていたドラゴンと戦うことにしたのでした。

ゴールドさんから父親のジェームズの剣を渡されたエマが瓶を取り戻すためにドラゴンと戦う場面と、過去の父親が瓶を隠すために戦う場面とは交錯するように描かれていました。

一度は捨てた父親の剣を信じて投げたエマはドラゴンを倒し、灰の中に残されていた瓶の納められた卵形の容器を手に入れたのですが、それはレジーナを騙して捕まえたゴールドに奪われてしまいました。

危篤状態だったヘンリーが死んだことを聞かされたレジーナとエマは愕然としていたのですが、病室で酸素を外されたヘンリーは、王子が白雪姫の呪いを解いたように、エマに救われていました。呪いの魔法は解け、町の人たちは28年前の自分たちの記憶を取り戻していました。すれ違いになっていた白雪姫のメアリー・マーガレットとジェームズ王子のデヴィッドも記憶を取り戻して再会し、見つけてくれた、と喜んでいました。

しかし、その頃、レジーナに閉じ込められていたというベルと再会したゴールドのルンペルシュティルツキンは、「真実の愛」の魔法の小瓶を、魔法の泉に通じる井戸に落として、「魔法のない世界」に自身の力でもある魔法を復活させていました。

井戸からは紫色の煙がドライアイスの煙のように流れ出して森も町も覆い尽くそうとしていました。それを見た病室のヘンリーは、何か悪いことだとエマに言い、自宅の窓から煙が向かって来るのを見ていたレジーナは、にやりと笑っていました。そして、時計台の時計は、また8時15分を指していました。

最終回の第22話はこのような感じの終わり方だったように思うのですが、最後まで面白く見ることができて、良かったです。よく練られている作品に思えたので、何となくなのですが、日本ではこのような設定や構成のドラマを作ることは難しいのだろうなとも思いました。

呪いが解けてみんなの記憶が戻り、おとぎの世界の過去と現在が融合して終わったので、次の物語からは、本当に「今」だけが描かれるということになるのかなと思うのですが、ゴールドのルンペルシュティルツキンの復活させた魔法は、ストーリーブルック市内と周辺の森にだけそのまま広がるものなのでしょうか。それとも、ストーリーブルックの町は(ドラマの中の)アメリカの地図上から消えて、おとぎ話の世界に戻ることになるのでしょうか。ドラマの中のことなのですが、いろいろ謎が残されているので、気になります。

ピノキオのオーガストは、木に戻ったままなのでしょうか。父親を救おうと、父親と一緒に魔法のない世界へ行こうとしたルンペルシュティルツキンの正しい性格の息子のベルファイアは、どこにいるのでしょうか。

「あなたがどう思っても、みんながどう言っても、私はあなたを愛している」とエマの力で生き返った養子の息子のヘンリーに伝えていたレジーナは、ヘンリーからは悪い女王としか思われていなかったようなのですが、やはり父親と同じ名前を付けたヘンリーのことを本当に大切に思っているようでした。

父親はレジーナの呪いの魔法を完成させるために殺されてしまったのですが、レジーナを束縛し続けていた最強の魔法使いの母親がどうなったのかということも、まだ謎のままです。でも、このドラマは筋が通っているように思えるので、今後の(シーズン2以降の?)物語の中では描かれていることなのかもしれません。

あと、これはこの「ワンス・アポン・ア・タイム」のドラマの内容自体とはあまり関係のないことなのですが、今回私の見ていた、NHKのBSプレミアムで放送されたドラマの最初の第5話の辺りまでのドラマの前に挟まれていた「案内」は、なくても良かったような気がしました。また、エンディングの主題歌?は、もしあるのなら、本当のものをそのまま使ったほうが良かったのではないかとも思うのですが、何かの事情でそうすることができなかったのかもしれません。

毎回の感想を書くことはできなかったのですが、毎週の放送を楽しみに、最後まで見ることができて、良かったです。イギリスの「名探偵ポワロ」のシリーズや最近の「SHERLOCK(シャーロック)」のシリーズを好きなのですが、それは2時間ミステリーのドラマに近いと思うので、そのような作品以外の海外の連続ドラマを見るというのは、私には久しぶりのことでした。映像もとてもきれいで良かったですし、いつか次回作が放送されることがあったなら、また見たいと思います。
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