「希望の花」

昨日の夜の10時からNHKで放送され、録画をしておいた、第37回創作テレビドラマ大賞のドラマ「希望の花」を見ました。

この賞のドラマは毎回ドラマ化されて放送されているのでしょうか。それとも、時々映像化されて地上波で放送されるというくらいなのでしょうか。私はこの賞のことをよく知らないままです。

ドラマは、100社以上の会社の試験を落ち続けて悩んでいる就職浪人中の杉浦大樹(中村蒼さん)が、手芸店を倒産させてしまって家を差し押さえられ、娘である大樹さんの母親の千鶴(藤田朋子さん)の花屋を営む家に引っ越してきた商売好きの祖母の坪内トヨ(渡辺美佐子さん)の引き受けた仕事を手伝いながら、トヨさんの今できることをするという生き方に感化され、前向きな明るさを取り戻していく、というような物語でした。

一流商社に勤める友人の寛太(中尾明慶さん)に対して引け目を感じていた大樹さんは、会社の厳しい業務についていくことができず(「ブラック企業」だったのでしょうか)、自殺未遂で入院してしまった寛太さんの手紙に、希望が見えない、ということが書かれているのを読んで、幸せそうに見えていた寛太さんにも辛い思いがあったことを理解していたのですが、寛太さんに希望が見えないのなら、就職をすることができていない自分はもっと暗闇の中にいるのではないかという風にも落ち込んでいました。

大樹さんの父親は亡くなったようで、大樹さんは母子家庭に育っていたのですが、一人でお花屋さんを営む母親は、なぜか大樹さんにはお店の手伝いをさせようとせず、大企業の会社員になることを望んでいるようでした。ただ、時々配達の手伝いをすることはあったのか、車の免許証は持っていました。

そのような中、千鶴さんはトヨさんのアートフラワー(造花のことだそうです)の荷物を捨てようとしてぎっくり腰で入院し、その隙に花屋を手伝い始めたトヨさんは、悩んでいる孫の大樹さんを仕事に巻き込みつつ、4日後の結婚式の飾り付けという大きな仕事を引き受けていました。

トヨさんは、カサブランカを飾りたいという花嫁の周防さん(吉田桂子さん)の希望を叶えようと、市場へ行って先輩の花屋(宇梶剛士さん)に相談していたのですが、せっかく無事に集めることができたカサブランカを、数時間出かけている間に枯らしてしまったのでした。原因は、大樹さんが母親から使わないように言われていた故障間際の洗濯機を運転させたことで、ショートによる停電を起こしてしまっていたためでした。

大樹さんは先輩に相談し、カサブランカを集めたり、残ったカサブランカの復活方法を教えてもらったりしていました。その結果、無事に咲いた花もあったのですが、結婚式場に飾るためには数が足りないということで、トヨさんは、その分をアートフラワーで補うことに決めていました。

プラモデル作りを趣味にしている手先の器用な大樹さんに、トヨさんは作り方を丁寧に教えていました。そうして完成した飾り付けを、トヨさんは気に入ってくれただろうかと心配していたのですが、後日、花嫁の方からハガキが届き、そこにはトヨさんの作った永遠の花であるアートフラワーを持ち帰って大切にしているという旨のことが書かれていて、退院していた母親から受け取って読んだ大樹さんは、感激していました。トヨさんは、大樹さんの「初仕事」の成功を、おめでとうと祝福していました。お店に来ていた寛太さんは、会社を辞めたようで、また仕切り直すと大樹さんに話して明るく別れていました。諦めずに今できることを頑張ってやり遂げることの大切さと嬉しさを知った様子の大樹さん自身も、晴れ晴れとした感じで、青空を見上げていました。

脚本は藤井香織さんでした。演出は榎戸崇泰さんでした。

東日本大震災以降、NHKでは「花は咲く」というモチーフ(テーマ?)がよく扱われているような気がします。今回の「希望の花」も、最初にそのタイトルを聞いた時には、その言葉に関連した作品なのかなと思いました。

今回のドラマを見ていて、もしも大樹さんの実家がお店をお花屋さんを経営していなかったなら、もしも同居をすることになった祖母が元気で前向きな性格の商売人でなかったなら、自分の未来に対して希望の光は全く見えない、というような就職浪人中の大樹さんの感じは、もっと悪化したというか、大変だったのではないかなと思いました。

そのため、物語としては、特別変わった出来事は描かれていなかったように思いますし、新しい生き方を提示するというものでもなかったですし、いわゆる“ベタ”なドラマだったのかもしれないとも思うのですが、でも、それなりにさわやかな感じもあって、きれいにまとまっていたので、良かったのだと思います。特に渡辺美佐子さんのトヨさんの、孫を見守りつつ、自分の幸せも追求するとするというような生き方の雰囲気が良かったように思います。

現在の自分を受け入れ、折り合いをつけながら、毎日の生活を丁寧に、真面目に前向きに生きようとするような方を応援するドラマだったのかもしれないなと思いました。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム