「氷を割って」

7日の深夜(8日の未明)にNHKの総合テレビで放送され、録画をしておいた、ロシアのソチパラリンピックの開会式を見ました。

ソチオリンピックの開会式や閉会式に続き、パラリンピックの開会式も、とてもすてきな舞台になっていました。

手でガラスの板に描いた油絵の温かみのある絵本のような火の鳥の旅の映像も、水を入れたグラスの縁を擦る透明感のある音で演奏された「くるみ割り人形」の音楽も、美しかったです。

私としては特に、ショーの後半の、シャンデリアのある大きな会場での賑やかな結婚式の最中、突然大きな砕氷船が海の氷を割って進んで来るという場面が良かったです。

約40メートルほどあるという大きな船の先ではオペラ歌手の方がロシアの子守歌を歌っていて、その歌を私は知らないのですが、何かとてもきれいな曲で、凍った夜の海を進む船とその船を人々が少し寂しそうに見送る雰囲気によく合っていたのです。

船の名前は、解説の方によると、平和や世界という意味のロシア語だということでした。氷を割って進む船は、世界中の国や人々の間にある壁を取り払って平和な世界を作ろうという気持ちを表現したもののようでした。

ソチオリンピックの閉会式の頃、ウクライナの政権が崩壊したという報道があって驚いたのですが、それから数日の間にロシアはウクライナに軍事介入し、今クリミア半島のクリミア自治共和国を掌握しているのだそうです。

ウクライナは大変な状況だと思うのですが、報道によると、ウクライナのパラリンピックの協会の方は、ウクライナのことを忘れてほしくないという思いから、ボイコットをせずに参加することを表明し、ウクライナの選手を出場させることにしたそうです。

開会式の選手入場の時には、天井から氷柱のように下がる複数本の照明がその国の国旗の色に輝いていたのですが、ウクライナの選手の入場の時にもそのようになっていました。そこにいたのはウクライナの選手一人だけだったのですが、会場には拍手が起きていました。

オリンピックのロゴは五つの輪ですが、パラリンピックの赤色と緑色と青色のロゴは、心と肉体と魂を表しているということでした。そのロゴを人文字で表す場面があったのですが、その「集団行動」を教えたのは日本体育大学の先生なのだそうです。会場の解説の方も言っていたのですが、三つの線は「心」の字に似ていました。

私は今まで、パラリンピックの存在は知っていたのですが、その開幕式を見たことがなく、試合も、ニュースで見るくらいだったのだと思います。今回、私はNHKのダイジェスト放送でアルペンスキーの座位というチェアスキーという乗り物に乗って雪の坂を高速で滑り下りる競技を見たのですが、その迫力と不思議な浮遊感のようなものに驚きました。しかも、その競技の行われていた初日に金メダルを獲得していたので、当然努力の結果だとは思うのですが、スポーツのできる人は本当にすごいなと思いました。

今回のソチパラリンピックは45の国と地域から約450人の選手が参加しているそうで、それは過去最大なのだそうです。開会式のパラリンピックの会長の方が挨拶の中で、モスクワオリンピックの開催が決まった頃のロシアはパラリンピックの開催を拒否していたから今回ソチで開催されることになったことは喜ばしいことだ、というようなことを話していたように思うのですが、私はパラリンピックの歴史のこともほとんど知らないので、「パラリンピック」という大会がイギリスで作られてから、オリンピックの開催地に決まった国がパラリンピックの開催だけを拒否することがあったということを知って、そのようなこともあるのかと、少し意外に思いました。

「氷を割って」というのが今回の開会式のショーのテーマだとニュース番組で聞いて、良いテーマだなと思いました。でも、それはショーの演出家の方の思いで、そもそもオリンピックやパラリンピックは政治とは無関係であるはずのスポーツ大会なのですし、政府の考え方とは少し違うのかもしれないとも思えてきました。クリミア半島の先住民族というタタール人の方は今では少数民族となってしまっているということなので、その土地の人たちが無事に平穏に普通に暮らすことができるように、ショーの時だけではなく政治の上でも、「氷を割って」の精神が発揮されるといいなと思います。

ところで、今日は、第二次世界大戦の太平洋戦争の時の「東京大空襲」から69年目の日です。明日の3月11日は2011年に発生した「東日本大震災」から3年目の日なので、テレビではその関連の特集番組が多く放送されています。フジテレビの東日本大震災特集番組の「わすれない」のタイトルのように、3年前の東日本大震災のことを忘れることはまだできないように思うのですが、69年前の日本各地の空襲のことは、毎回報道されないと、忘れてしまう、あるいは知ることができないということになってしまうかもしれません。

69年前の日本の東京大空襲と、今のロシアのソチで開催されているパラリンピックとは何の関係もないことだとは思うのですが、報道でロシアとクリミア半島のことを聞いて不穏な感じがしてしまい、「氷を割って」という開会式のショーのテーマが良いものだったこともあって、何となく気になってしまいました。
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