「鼠、江戸を疾る」最終回

NHKの木曜時代劇「鼠、江戸を疾る(はしる)」の最終回(第9回)を見ました。

甘酒屋の次郎吉(滝沢秀明さん)は、本当の両親は誰なのかと尋ねる妹の小袖(忽那汐里さん)に、小袖さんの母親は大名の家に呼ばれていた役者と駆け落ちをした大名の側室で、娘を一人生んだ後に病気で亡くなると、残された娘を父親が世話をしていたこと、そして、駆け落ちから6年ほど経って役者として復帰する初舞台の日、突然明かりが消え、侵入してきた松林家の山崎又一郎たちに斬り殺され、見に来ていた松林家の木戸番だった両親も旅芸人の一座の者たちと共に殺されたことについて話していました。

自分は浜崎藩松林家の御落胤なのではないか、松林家の者たちは本当は御落胤の自分を消そうとしていたのではないかと小袖さんに推察されて、次郎吉さんは困惑していました。

ある昼、山崎さんの後を付けて至近距離で町中を歩いていた小袖さんは、山崎さんが骨董屋へ何かの品物を持って入るのを目撃し、兄に話していたのですが、夜には、千両箱を盗んだ鼠小僧の次郎吉さんが、松林家の上屋敷に見せ物小屋の権一(羽場裕一さん)が入っていくのを目撃し、翌日、権一さんを訪ねていました。

屋台の天ぷらを食べながら、権一さんは、大金を提示されて引き受けてしまったと、次郎吉さんの「敵」の松林家で芸を披露することになったことを申し訳なさそうに打ち明けていました。事情を理解した次郎吉さんは、復讐をして相手を殺したら相手と同じ下衆に成り下がってしまう、自分は外道だが、下衆にはならないと話し、もらえるものはもらっておけばいいと権一さんに答えていました。

しかし、次郎吉さんは、見せ物小屋で権一さんの娘の手裏剣投げのお糸(宮崎香蓮さん)と結婚の約束をしているという弓八(松田悟志さん)から、数日前に自分たちの芸を見に来ていた松林家の者が自分の弓の先の切れ味を確かめているような怪しい動きをしていたという話を聞き、松林家へ行くのをやめるよう権一さんに言ってほしいと頼まれていました。

見せ物小屋を大きくしたいという気持ちがあった権一さんは、娘と弓八さんを連れて松林家へ入り、芸を披露して、老中の壱岐守(谷本一さん)を喜ばせていたのですが、その夜、睡眠薬か何かで眠らされたようでした。

お糸さんと弓八さんが目を覚ますと、権一さんは人質としてどこかへ連れ去られた後でした。お糸さんと弓八さんの前に現れた松林家の山崎さんは、それから二人を骨董屋へ連れて行き、家族を人質に取られている骨董屋さんの主人の前で、幕府の老中の水島出羽守(大和田伸也さん)を弓で射って暗殺するよう命じられていました。

骨董好きの水島さんを乗せた駕籠がお店の前に止まり、山崎さんの用意した茶碗を主人が水島さんに差し出して頭を下げた隙を狙って胸部を射るよう指示された弓八さんは、お糸さんのことも殺すと脅されて断りきれず、討った直後には戸板が下がる仕掛けを施してあるからその間に裏口から逃げればよいと言う山崎の言葉を聞いて、引き受けることにしていました。

山崎の予想通りに、駕籠に乗った老中の水島さんが到着し、主人の差し出した茶碗に感動していました。店の陰に隠れて震えながら弓を引いていた弓八さんは、山崎に言われていた通りの時期に手を離したのですが、放たれた矢は素早く下りてきた板に当たり、驚く水島老中に骨董屋さんの主人は、早くお逃げくださいと言い、老中を助けていました。

板の縄を切って落としたのは小袖さんでした。暗殺計画を台無しにされて怒った山崎さんと戦っていた小袖さんは、小袖さんの顔を見ても何も気付いていない様子の山崎さんを倒し、兄の両親たちの敵として止めを刺そうとした時、次郎吉さんに、殺すな!と止められ、振り下ろした短刀を悔しそうに山崎さんの首元から外していました。

千両箱を拾ったという岡っ引きの徳五郎(高嶋政宏さん)に会いに来た水島老中に、上司の同心の早崎市兵衛(渡部秀さん)も得意そうに頭を下げていて、下っ引きの定吉(マギーさん)も徳五郎さんのそばに並んで頭を下げていました。鼠小僧が落とした千両箱だと説明した徳五郎さんは、さらにその中に松林家の抜け荷の証拠となる書状が入っていることを伝え、水島さんはそれを確認して満足そうにしていました。

暗殺計画の失敗後、終わったと絶望していた家老の谷本亘兵衛(今井雅之さん)や部下の山崎さんがどのようになったのかは描かれていなかったように思うのですが、小袖さんの父親かもしれない壱岐守は、切腹によって倒れていました。

見せ物小屋の権一さんとお糸さんと弓八さんは、次郎吉さんをそっとしておくことにして、次の場所へ旅立っていました。見せ物小屋の一座の去った跡地を兄と訪れた小袖さんは、結局一度も見ることができなかったと残念そうにしていて、私の昔がなくなったみたいだとつぶやいていました。

前向きな次郎吉さんは、女として残ってもいいのかというようなことを小袖さんに訊いていて、小袖さんは、今の生き方を捨てられるかと次郎吉さんに訊き返していました。次郎吉さんが、今の自分の生き方を捨てる時は命を捨てる時だと答えると、私も剣を捨てないと答えた小袖さんは、誰にも兄さんを殺させない、最初に鼠に恵んでもらったのは私だから、兄さんを守ることが私の恩返しだと言い、兄さんも私のそばに残ってねと、訴えるように伝えていました。

そのまま、お染(濱田マリさん)のおそば屋へ入った二人は、自分たちの家には鼠が来ないと嘆く浅蜊売りの与平(坪倉由幸さん)と納豆売りの太助(杉山裕之さん)と菜売りの喜作(谷田部俊さん)たちが、待っていると鼠は来ないのだと、医者の千草(片瀬那奈さん)や見習いのお豊(萩原みのりさん)に言われて、残念そうにしているところへ参加していました。

なかなか鼠小僧を捕まえることができない徳五郎さんは、待っていると来ないと言われて、みんなから口々に、旗本の三男の米原広之進(京本大我さん)からも残念だねと言われて、俺は待っている、と叫んでいて、夜、徳五郎さんに追われていた屋根の上の鼠小僧は、待っても無駄だぜ、とつぶやき、屋根伝いに闇の中へ紛れていました。

脚本は大森寿美男さん、演出は黛りんたろうさんでした。

最終回の第9回は「宿命の兄妹」の「後編」で、親の敵の上に抜け荷という不正を行っていた松林家に対して、直接的には手を下さずに復讐を果たす話でした。

最終回も、最後まで楽しく見ることができました。水島さんに向けて放たれた弓八さんの矢が木戸に当たって救われるという場面が、鮮やかで良かったです。

一話完結のドラマだったこともあって、私には、面白く思えた回と面白さがよく分からないように思えてしまった回とあったのですが、私としては特に、第2話の感じが好きでした。物語の展開も、演出も、見事に思えたような印象があります。

忽那汐里さんの小袖さんの雰囲気が途中から少し雑というか、元気な感じに変わってきたような気もするのですが、これはあるいは私の思い違いなのかもしれません。

このドラマを見る前、滝沢秀明さん主演の鼠小僧の時代劇が始まると聞いた時には、少し意外なようにも思えていたのですが、見始めると、鼠小僧が滝沢さんで良かったような気もしてきました。最終回では、久しぶりに?鼠小僧が長屋の家の戸の隙間から小判を配る場面があり、そのような鼠小僧らしさが出ていたところも、良かったように思います。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム