「死神くん」最終回

テレビ朝日の金曜ナイトドラマ「死神くん」の最終回(第9話)を見ました。

第9話は、3年前に牛肉の産地偽装事件の罪を着せられて懲戒解雇されたことに対する復讐として、蓑島食品のビルに爆弾を仕掛け、悪魔(菅田将暉さん)と契約をして社員たちの大量殺人を計画していた警備員の中平毅(田中圭さん)の魂を、No.143の死神くん(大野智さん)が自分の命を懸けて救おうとする話でした。

食品偽装事件の罪を着せられ、仕事を見つけることも難しかった中平さんは、1年前にようやく親戚の協力で警備員の仕事に就くことができたようなのですが、警備員姿の中平さんに気づく社員は一人もなく、さらに一緒に解雇された長友次長を同じ頃自殺で失い、その部下の弔いも兼ねて、実は会社が行っていた偽装事件の真相を隠していた蓑島社長(ベンガルさん)や、偽装を悪いことだとは思いながらも批判することのなかった秘書の中村絵里(伊藤裕子さん)や田中常務(中丸新将さん)など幹部6人を「緊急会議」として会議室に呼び出し、また同じビルの別の会場には新商品の試食会としてその家族を集め、爆弾を仕掛けていることを伝えた上で、システムエラーを起こして会場にロックをかけ、家族の命と引き替えに偽装事件の事実を認めて謝罪することを要求していました。

監死官(桐谷美玲さん)が秘書のメモを持って総務部長に爆弾のことを伝えたため、ビルには非常ベルの音が鳴り響き、ロックも解除されて社員たちの大勢は脱出したのですが、幹部6人とその家族など57人は、中平さんの悪魔への願いで再び会場に閉じ込められることになったのでした。

幹部たちに中平さんへの謝罪を勧めていた死神くんは、謝っただけで済むと思うなと怒りを止めない中平さんに、後悔することになるのではないか、どんなに苦しくてもそれを受け入れて生きていくべきではないかと伝えていたのですが、それを聞いて楽観的だと呆れていた中平さんは、自分も死ぬ覚悟でいることを死神くんに話し、悪魔に先ほどの謝罪の様子の映像が納められたUSBメモリーを渡して、自分が死んだ後に公表して自分と次長の汚名を晴らしてほしいと頼んでいました。

ビルが爆発する午後5時に近づき、3つの契約を中平さんがしたことも受けて、霊界は、死亡予定者の変更を行う指示を主任(松重豊さん)に出していました。

主任は、名前の書き込まれていた自分の死神手帳を数ページ破ると、白紙のところにビルの57人の名前を新たに記入し、爆破事故で死亡と書き込んでました。

監死官から、57人の死が正式な「運命」の死亡予定者になったということを聞き、手帳を確認した死神くんは、自分がこれまでしてきたことは何だったのか、死神とは何なのだろうか、これでは寂しすぎると、監死官と悪魔の前を離れ、どこかに歩き出していたのですが、向かった先は、ビルの屋上でした。

中平さんは、屋上に爆弾を仕掛けていたようでした。死神くんは、死亡予定者リストに書かれていた名前を、赤色のペンで中平さんのものに書き換え、午後4時50分に屋上から転落死させることにしていました。おめでとうございます、お迎えにあがりました、と手帳を見せた死神くんは、優しいあなたの魂を救いたい、次の人生をやり直してほしいと話し、悪魔に奪われないようにするために死亡させることにしたという事実を伝えていました。

風が強く吹き、ビルの端に押されるように歩いていった中平さんは、ありがとう、僕のために涙を浮かべてくれたのは君が初めてだと死神くんに言って、転落していきました。地面にうつ伏せに倒れていた中平さんの身体の下には血が流れ出していました。そして、手帳からは死ぬ予定だった57人の名前が消えていきました。死神くんは、身体につながっていた糸を切って、無事に中平さんの魂を天界へ送っていました。

監死官は、重大な規則違反をした死神くんと共に、消滅する道を選んだようでした。主任とロウソクの部屋に向かった二人は、やり残したことはないかと訊かれ、特にないと答えていたのですが、そうしてNo.143とNo.45のロウソクの火が消えると、死神くんと監死官の姿も、その部屋から消えていました。

悪魔は、叶えなくてもいいはずの、偽装事件の事実を公表してほしいという中平さんの3つ目の願いを、自主的に叶えていたようでした。主任は、死神くんと友達になりたかったのではないかと悪魔の気持ちを見抜くように言った後、二人が消滅処分になったことを教えていました。

そして歳月は流れ、と字幕が出ていたのですが、ある晴れた日のお台場では、監死官によく似た大学生?と、死神くんによく似た釣り人が偶然出会っていました。すぐに別れてしまったので、「多生の縁」という感じでもあったのですが、もしかしたら生まれ変わりなのかなという風にも思えるような、ほのぼのとした雰囲気の最後でした。

脚本は橋本裕志さん、演出は本橋圭太さんでした。

人間に寄り添いながら、その生き方や死に方に悩み続ける大野さんの優しい死神くんと、死神くんを罵倒しながらも支えていた桐谷美玲さんの監死官と、人の負の感情を肯定していた、死神くんと友達になりたかったらしい菅田将暉さんの悪魔さんが、とても良かったです。途中から少し性格の悪い上司になっていた松重豊さんの主任の感じも、意外と良かったと思います。

最終回の、田中圭さんの演じていた中平さんのことは、あのような最期になるとは思いませんでした。でも、死神くんは、大量殺人を止めるために一人を死なせたのではなく、その一人の人の魂の未来を守るために死なせたのですし、中平さんも納得して、しかも死神くんに感謝して転落していったので、これで良かったのかもしれないなとも思いました。

私が見逃してしまったのかもしれないのですが、中平さんの仕掛けた時限爆弾は、中平さんの死後に誰かが止めたのでしょうか。

あと、死神くんと監死官の魂が本当に「消滅」したのだとするのなら、人間に生まれ変わるということもないように思うのですが、どうなのでしょうか。最後の後日談の場面のことは、私にはよく分からなかったのですが、でも、明るい終わり方で良かったです。

一話完結の連続ドラマだったので、その「連続」の部分は、死神くんや監死官の生き方を描くところにあったのだと思います。死神や悪魔の登場する物語でしたが、死ぬことそのものよりも、どのように生きていくかということが大切だということが、ファンタジー風の要素の多い物語の中から、静かに伝わってくるドラマだったように思います。主題歌だった嵐の「誰も知らない」も、ドラマによく合っていたように思います。時々、私には死神や悪魔の設定や登場人物の結末などについて、少し分からないように思えてしまう部分もあったのですが、最後まで楽しく見ることができて良かったです。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム