「ペテロの葬列」第1話

TBSの「月曜ミステリーシアター」枠の新ドラマ「ペテロの葬列」の初回2時間スペシャルを見ました。夜の7時からの放送時間には見ることができなかったので、後で録画をしておいたものを見ました。

原作は、私は未読なのですが、宮部みゆきさんの小説『ペテロの葬列』です。

宮部みゆきさんの小説を原作にしたドラマや映画作品を、私は少し苦手に思えてしまうことが多かったのですが、前作の2部構成のドラマ「名もなき毒」は最後まで見ることができたので、「杉村三郎シリーズ」の今作の「ペテロの葬列」の第1話も見てみることにしました。

第1話は、「今多コンツェルン」の社内報「あおぞら」のために、千葉の海風市という街で認知症を患う妻と暮らす元常務取締役の森信宏(柴俊夫さん)の取材を終えた帰りの路線バスの中で、副編集長の杉村三郎(小泉孝太郎さん)と編集長の園田瑛子(室井滋さん)と手島雄一郎(ムロツヨシさん)たち8人が、突然拳銃を手にバスジャックを始めた犯人(長塚京三さん)の人質にされてしまう、という話でした。

バスジャックの犯人は、乗客たちの携帯電話を集めて道の途中にまとめて放置し、労働者たちの運動が起きていたらしいある工場の駐車場へバスを誘導させていました。

バスの運転手の柴野和子(青山倫子さん)は、警察と交渉したがっている犯人の指示で、警察へ事件のことを通報するために、近くの有料老人ホームに母親が入居していると話す老婦人の迫田とよ子(島かおりさん)と共に先にバスを降り、バスに残った人質は、「今多コンツェルン」の3人と、大学生の前野メイ(清水富美加さん)と大学をさぼり気味の坂本啓(細田善彦さん)と零細企業の経営者の田中雄一郎(峰竜太さん)との6人となったのですが、「スットクホルム症候群」のように人質の5人が穏やかな口調で話す犯人の男性と何となく気を許したように会話をする中で、園田編集長だけはあなたのような人間を知っていると、犯人を睨み続けていて、犯人に指名された前野さんがバスに残ることを決めたため、園田編集長はバスを降りる3人目の人となっていました。園田編集長は、誰かによって狭い部屋に閉じ込められたような過去があるようでした。

警察の機動隊がバスの周囲を取り囲む中、一億円の慰謝料を田中さんに支払うことを約束した犯人の男性は、「悪人」だがある一部の人たちにとっては重要な人物だという3人の人物の名前を挙げて、その3人を探し出してもらうよう、柴野さんの置いていった携帯電話で、前野さんに警察宛にメールを送ってもらっていたのですが、その悪人がどのような人なのかを杉村さんが聞き出そうとしていた時、犯人の座っていたバスの床下から閃光が広がり、その瞬間に犯人は持っていた拳銃で頭部を撃って自殺をしてしまったようでした。

脚本は神山由美子さん、演出は金子文紀さんでした。

前作から登場している人物としては、杉村さんの妻の菜穂子(国仲涼子さん)は変わっていなかったのですが、娘の桃子を演じるのは、小林星蘭さんに変わっていました。杉村さん一家は、前作の家を引っ越して、今は妻の父親の今多嘉親(平幹二朗さん)の家の離れで暮らしているということだったのですが、その父親は、第1話では回想場面のみの登場でした。

社内報の出版部の椎名遥(岡本玲さん)や、喫茶店「睡蓮」のマスターの水田大造(本田博太郎さん)も、前作から残っていました。今多家の運転手の橋本真佐彦(高橋一生さん)は、新しい人物だったのかもしれません。

ペテロ(ペトロ)はイエス・キリストの弟子の一人ですが、レンブラントの「聖ペテロの否認」の絵を見ていた冒頭の杉村夫妻の会話によると、このドラマでは、保身のために裏切ったことを改心した後も後悔し続ける人のことを指しているようでした。

人質にした乗客たちに謎を残したまま犯人の男性が死亡するという、今回のドラマのミステリーのきっかけが描かれた第1話の物語だったのだと思うのですが、第1話を見た限りでは、このドラマが面白そうなのかどうかということは、私にはまだよく分かりませんでした。

杉村さんの妄想?が含まれていたこともあって、前作よりも思わせぶりな感じの展開という印象もあり、序章としての2時間の物語は、私には少し長く感じられてしまいました。

それでも、第1話を最後まで見ることができたのは、バスジャック犯を演じていた長塚京三さんが良かったからなのだと思います。その犯人が自分のことを「用意周到」だと言っていたのは間違いだったのかなとも思えたのですが、それとも、あの時点での警察の行動と「自殺」も計画の一部だったのでしょうか。

ただ、私としては、その犯人の男性のことを、杉村さんが心の中の声で「老人」と呼んでいたことも、少し気になってしまいました。もし実年齢的にはそれほど間違っていないのだとしても、私には、長塚京三さんは「老人」というよりはもう少し若く見えるので、大学生の前田さんが「おじいさん」と呼んでいたのはまだ良いとしても、杉村さんにとってはせめて「おじさん」くらいなのではないかなと、少し違和感がありました。

あと、これはこのドラマの内容そのものとはあまり関係のないことなのですが、最近のドラマに多いように思える、犯人が携帯電話を出せと被害者たちに命じる場面を見ると、その中にもし携帯電話を持っていない被害者がいた時、その人が正直に持っていませんと答えても、犯人は信じてくれるのだろうかということが、私はいつも少し気になります。

携帯電話の普及率は上がっていると言われていますが、使用していない人もいるはずです。でも、現代では国民全員がそれを持っている、というような印象を前提に、携帯電話やスマートフォンの話がなされている現状を考えると、例えば今回のドラマのように、「携帯電話を出せ」と言うような犯人の起こす事件に巻き込まれた時、当然のことながら持っている人は困ると思いますが、もしかしたら犯人に信じてもらえないかもしれない、携帯電話を持っていない人はもっと困るのではないかなと、何となく心配になるのです。

そのような少数派?の人たちがいることを理解して柔軟に対応することのできる人が何かの事件の犯人になる可能性は低いかもしれないので、現実にはどうなるのか分からないのですが、そのようなところに注意するようなドラマや映画などの作品が、いつか作られるといいなとも思います(もしかしたらすでに作られているのかもしれないのですが、私はその要素が取り入れられている作品を見たことがありません)。

杉村さんの妻の通っていたエステサロンの間野京子(長谷川京子さん)は、亡くなったバスジャック犯とつながりのある人物のようですし、予告によると、第2話から「今多コンツェルン」のグループ広報室の社員になるようだったので、次回からが本編になるのかなという印象でした。また、一方では、新聞配達員(渋川清彦さん)がイヤホンを着けたサラリーマン風の男性(水橋研二さん)を追いかけていたり、「悪は伝染する」というのがテーマであるということもあって、登場人物が多そうなドラマのようにも思えました。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム