「プラトニック」最終回

NHKのBSプレミアムのプレミアムドラマ「プラトニック」を最終話(第8話)まで見ました。

最終回は、10分拡大版で放送されていました。番組表には、最後の10分に衝撃の展開、というようなことが書かれていたように思うのですが、まさに最後の10分の展開が、このドラマの第1話で伝えられていたことの目的の展開だったのだと思います。

そのため、ドラマの5分の6というか、大半は、第7話までの続きの物語でした。

脳の腫瘍が手術可能なまでに小さくなったにも関わらず、先天性の心臓疾患を患う娘の沙莉(永野芽郁さん)への移植の約束のために、手術をしないという道を選ぼうとしている青年(堂本剛さん)との別れを決意した望月沙良(中山美穂さん)は、私は夢から覚めたのだからあなたも夢から覚めてほしいと、青年に自分の分の記入を終えた離婚届を渡して、沙莉の心臓移植のために会社を辞めてアメリカへ行くと言っていた元夫の佐伯武彦(吉田栄作さん)と会い、ホテルの一室で自殺を企てていました。

沙良さんの様子がおかしいことに気付いた佐伯さんは、青年に会えなくなったことと娘の沙莉さんの病気の悪化のことで悩み続けて朦朧としていた沙良さんを助け出し、青年に言われた通り、ずっと前から愛しているのだと言葉に出して沙良さんに熱心に伝えていました。

この頃が、最後の10分頃だったのだと思います。沙良さんのコンビニエンスストアの夜勤に出ていた青年が、レジの脇に置いていたリュックサックの中から離婚届を出して見ていると、そこへ刃物を構えた一人のコンビニ強盗がやって来て、お金を出せという風に、店員の青年に指示を出していました。

それは防犯カメラの映像として描かれていたので、音声はなかったのですが、レジからお金を出した青年は、それを犯人に渡さずに突然犯人を押してコンビニの奥へ走り出し、少しした後、犯人は慌てた様子で外へ逃げて行きました。

青年は、腹部に刃物が刺さったまま、沙莉さんの主治医の心臓外科医の倉田敦司(尾美としのりさん)に電話をかけ、コンビニで刺されていることを説明し、お願いしますと頼んでいました。沙良さんに救われたから、と切り出していた青年は、「私は」を「僕は」、「俺も」と言い換えて、救いたいのだと話していました。

倉田医師は、すぐに救急車の要請をしていたのですが、そうして佐伯さんと沙良さんの元に、今から沙莉さんの心臓移植の手術を始めるという連絡が来たので、二人はタクシーに乗って、急いで病院へ向かっていました。沙良さんも、佐伯さんも、まさか青年が瀕死の状態にあるとは思ってもいないため、ドナーが見つかったのだと考えていたのですが、病院に到着し、病室を出ていく沙莉さんを見送った沙良さんは、弟の望月和久(小泉孝太郎さん)からの連絡で、コンビニで強盗傷害事件があったことを知り、愕然とするのでした。

娘に移植されるのが青年の心臓であることに気付いた沙良さんは、狂ったように廊下を走り出し、佐伯さんに止められていたのですが、目の前の倉田医師の元には、すでに取り出された青年の心臓が担当者から届けられていました。

みかん色の一筋の光が、とか、沙良さんは青年との夢の中の幻の世界に自分が入り込む感じを思い描いていたようだったのですが、沙良さんにとって、青年の存在は、沙良さんが沙莉さんにも勧めていたような、「秘密の恋」になったようでした。

伯母の油井雅子(加賀まりこさん)が生前の青年に話していたように、沙良さんは、青年との「秘密の恋」の思い出を支えに、バランス良く生きていくのかもしれません。

コンビニの防犯カメラの映像には、青年が犯人に刺されるところも残されていたのですが、それによると青年は、お金を奪いに来た犯人に腹部を刺されるように仕向けていたようでした。刺された後、倉田医師の指示に反して刃物を抜き、意識を失っていったのですが、沙良さんが映像を見ることを意識してか、角のカメラを見つめながら、手で作り笑顔を作っていました。

最後、沙莉さんは、未来を見ることのできるアルバイト店員の広末省吾(前田公輝さん)が見ていた映像と同じように、青空の下の浜辺を元気に走っていました。佐伯さんと沙良さんが再婚をしたのかどうかは分からないのですが、沙良さんは、青年のいなくなった世界で、穏やかに暮らしていくように見えました。

脚本は野島伸司さん、演出は大塚恭司さんでした。

沙莉さんの様子からすると、青年の脳腫瘍が小さくなっているところまでを聞かされていた沙莉さんは、青年の心臓を移植されたことを聞かされていないようにも思えたのですが、事件のことを知らないままでいるのは難しいかもしれないですし、どうだったのだろうと、少し気になりました。

沙良さんが防犯カメラに残された青年の映像を見ながら、少し笑っているようだったところが、私には少し怖いようにも思えたのですが、このドラマでは、そのような女性の強さも描かれていたのだと思います。

あと、私には、青年と親しかったホームレスのテツ(尾藤イサオさん)が、もしかしたら雅子さんのダンスの先生だったのかもしれないとも思えていたので、そのような背景が特に描かれないまま早くに亡くなってしまったことは、意外でしたし、残念でもありました。

時々少し揺れる手ぶれのような映像の場面があったのも、私としては、少し残念に思えてしまったところでした。最近の他のドラマでも使われていると思うのですが、例えばそれが登場人物の心の動揺などを表すものだとしても、登場人物の感情は、演じている役者さんたちがとても上手く表現してくださっているので、撮影用のカメラを動かして画面を揺らす必要はないのではないかなと思います。それに、そのような画面は、見ていて少し船酔いのような感覚になってしまう時もありますし、見辛く思えてしまいます。

ただ、全体的にはきれいな映像のドラマだったと思います。青年のような繊細な役柄は、堂本剛さんによく合っていたと思いますし、中山美穂さんの沙良さんの、「母親」と「少女」の女性らしさが同時に混在しているというような雰囲気も、良かったように思います。沙良さんに対してなかなか素直な気持ちで接することができないでいた吉田栄作さんの佐伯さんも、良かったです。

それでも、私には、このドラマが面白かったのかどうかということは、最後まで見てもいまいちよく分かりませんでした。「プラトニック」というのは、「プラトン的な」という意味ですが、タイトルの「プラトニック」がもしも美しい理想の世界を愛することだとするのなら、あなたが夢の中にいる限り私は目覚めない、という沙良さんと青年の思いは、やはり「プラトニック」だったのかもしれないなと思いました。
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Author:カンナ
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