「聖女」第3話

NHKの「ドラマ10」の「聖女」の第3話を見ました。

前原法律事務所の弁護士の中村晴樹(永山絢斗さん)と黒坂京子(田畑智子さん)は、詐欺と殺人未遂と殺人の容疑者となっている肘井基子(広末涼子さん)のルーツを探るため、基子さんの育った北九州のお好み焼き屋を訪ねていたのですが、そのお好み焼き屋が「普通ではない」と黒坂さんが言っていたのは、お店の2階で「売春」が行われていたことでした。昔は歓楽街だったというその周辺は今では廃れていて、基子さんの育った家もボロボロでした。

黒坂さんと晴樹さんは、基子さんと売春婦の仕事をしていた母親の雅恵(安藤玉恵さん)について近所の人や親戚や同級生などに話を聞いていたのですが、お金に執着しているとか、いつも一人で気取って本を読んでいたとか、「魔性の女」だったというような悪い評判しか聞くことができませんでした。

基子さんの良い面を憶えていたのは、家の近くの教会の神父さまだけでした。教会に気づいて訪ねた晴樹さんが会った神父さまは、基子さんが宗教画の画集を持っていたことも憶えていて、晴樹さんが図書館でコピーしたフェルメールの「聖女プラクセデス」の絵を見せると、これだと思い出していました。

最初は神に祈ることに反発していた中学生の基子さんは、それでも次第に教会に通うようになり、「聖女」に近づくために、神に祈るようになっていったということでした。

神父さまが基子さんに会ったのは10年前が最後で、その時の基子さんを見て、あなたの願っていた「聖女」になれたのではないかと神父さまが言うと、基子さんは、いいえ、と答えていました。どこで道を間違えたのでしょうかと嘆いていた基子さんは、そこで洗礼を受けてから、町を出ていったようでした。

拘置所の基子さんは、黒坂さんと晴樹さんが勝手に生まれ故郷を訪ねたことを知って、行ってほしくなかったとがっかりしていたのですが、知りたいことがあるなら私が話すと、母親の仕事のことや母親に言われたことを二人に話していました。

母親の雅恵さんは、お金を払わずに逃げようとしたお客を追いかけ、転んだお客のお財布から料金分のお金を抜き取って勝ち誇っていた基子さんを、あのように下品なことをしてはいけないと叱り、顔がきれいでも下品な人は愛されない、あなたはきっと愛されるようになるから気高い女になりなさい、というようなことを話していたようでした。

私はあの町を出て生まれ変わりたかったのだと、基子さんは晴樹さんと黒坂さんに話していました。

裁判員裁判が一か月後に迫り、晴樹さんたちは目撃証言を集めたり、崖の上での状況の検証をしたりしていました。先輩弁護士の小池賢治(田中要次さん)から、基子さんと知り合いだった晴樹さんならではの立場のアプローチを提案された晴樹さんは、基子さんが家庭教師のアルバイトを代わった内藤あかねさんにも会いに行っていました。

晴樹さんと黒坂さんと話し合っていた前原光郎(岸部一徳さん)は、基子さんにかけられている2件の殺人と1件の殺人未遂の容疑が、自殺幇助と心中させられそうになったところからの避難と保険金殺人未遂であることを考えていたのですが、公判前の整理手続きで、千葉検察官に、無罪を主張します、彼女は「悪女」ではありませんと、はっきりと言っていました。

その頃、病院では、保険金の受取人を「緒沢まりあ」にした後火災に遭って意識不明の状態だった千倉泰蔵(大谷亮介さん)が、意識を取り戻していました。

晴樹さんの婚約者で看護師の本宮泉美(蓮佛美沙子さん)が千倉さんのもとに駆けつけると、少し混乱していた千倉さんが真っ先に知りたがって心配していたのは、緒沢まりあのことでした。千倉さんは、まりあさんは何も悪くない、妻と別れるから二人で暮らそうと言ったらまりあさんはありがとうと笑ってくれた、彼女は誰よりも優しく美しい、聖女そのものだ、と話していて、病室の外で泉美さんと夫の言葉を聞いていた妻の文江(中田喜子さん)は、夫婦って何なのでしょうと、つぶやいて涙を流していました。

千倉さんの言葉を少し複雑そうに聞いていた晴樹さんは、初公判を翌日に控えた基子さんと面会をすることにしていました。そして、弁護士バッジを外して個人的に向き合うと、全て嘘だったと基子さんに言って傷つけたことを謝り、今の僕があるのはあの夏に勉強を教えてくれたあなたのおかげだと、基子さんがいてくれたことに感謝していました。あなたのおかげなんです、と繰り返し、未熟者ですが精一杯頑張ります、よろしくお願いしますという風に初公判に向けて挨拶をしていた晴樹さんは、それから基子さんに、あなたは僕の、と言いかけて、その先を言い出すことができずにいました。

美しく強く賢くなりなさい、聖女になりなさい、と母親に言われたことを話していた基子さんは、私はあなたを愛していた、あなただけを愛していた、信じてもらえないかもしれないけれど、とガラスの向こうの晴樹さんに言い、明日はガラスの壁なしであなたに会えると、左手をガラスに乗せていて、少し迷っていた晴樹さんも右手をガラスの向こうの基子さんの左手に重ねていました。

作(脚本)は大森美香さん、演出は水野秀雄さんでした。

面会室のガラスに基子さんの顔と晴樹さんの顔が時々重なるように映っていたのは、二人の気持ちが重なっていくことの描写でもあったのかもしれません。何となくそのように思えたのですが、良かったです。

母親の雅恵さんと基子さんの場面も良かったです。雅恵さんが一体どうしてあの仕事をすることになったのかは分からないのですが、雅恵さん自身も下品なことを軽蔑していたようですし、「聖女になりなさい」と、名案を思いついたように明るく娘に教える母親というのは、すごいなと思いました。

基子さんがフェルメールの「聖女プラクセデス」をそうなりたいと目指す「聖女」として好きになった理由なども少し気になるのですが、そのような点はまだ特に描かれていません。

婚約者の「初恋」の人かもしれない基子さんという存在に怯える泉美さんと、基子さんに再び惹かれていく晴樹さんと、再会した弁護士の晴樹さんにあなただけを愛していたと告白をする基子さんの関係性にも、緊張感があります。

このドラマは基本的には「恋愛ドラマ」なのかもしれないのですが、その感情自体は比較的抑えられて描かれているようにも思えるので、今のところは何というか、私も自然な気持ちで見ることができているような気がします。

初公判が始まる次回も楽しみにしたいと思います。
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