「おそろし~三島屋変調百物語」第二夜

NHKのBSプレミアムのドラマ「おそろし~三島屋変調百物語」の第2夜「凶宅」を見ました。

叔父の三島屋伊兵衛(佐野史郎さん)から仕事として怪異譚を聞いて物語としてまとめることを頼まれた17歳のおちか(波瑠さん)は、ある日、不思議な話を集めていることが宣伝された三島屋を訪ねてきたおたか(小島聖さん)という女性の「お化け屋敷」の話を聞くことになりました。 

それは、6歳のおたかさん(渡邉このみさん)が両親と兄弟の6人で長屋で暮らしていた頃、流しの錠前屋の仕事をしていた父親の辰二郎(半海一晃さん)が、虫干し中の振り袖が風に飛ばされていたのを拾って届けに坂の上の大きなお屋敷へ行った時、そこの番頭らしき人(村上淳さん)から、土蔵にかけるものと思われる、見たこともない木製の錠前を見せられ、鍵がないから作ってほしいと依頼される、というところから始まっていました。

妻と子供たちには決して見せてはいけないと番頭さんに言われたその奇妙な錠前を、辰二郎さんは親方の清六(螢雪次朗さん)に預けたのですが、翌朝、訪ねると、手を怪我していた清六さんは、錠前に噛まれたと言うのでした。

清六さんの孫の清太郎さんは、棚の上に置かれていた錠前に触れてしまったのか、高熱を出してうなされていました。この錠前は生きているという清六さんの言葉を辰二郎さんは疑って不思議そうに聞いていたのですが、錠前を見せてもらうと、そこに模様のように2匹の獣の形が浮かび上がり、蠢いているのが見えました。

清六さんは、預かったその錠前を釜の火にくべてしまいました。そのことで辰二郎さんが番頭さんに謝りに行くと、番頭さんはさほど怒らず、一年間この屋敷に家族と暮らして留守番をしてくれたら百両を渡すと、奇妙な提案をしてきました。

おたかさんの母親も、親方の清六さんも、お屋敷への引っ越しには反対だったのですが、百両という大金に目がくらんでいた辰二郎さんは、家族での引っ越しを決めてしまいました。

しかし、おたかさんたちが入ったそのお屋敷は、予想以上に広く美しく、おたかさんたちは一年間を平穏に暮らし、一年後に訪ねてきた番頭さんに、もう少し暮らしたいとまで言ったようでした。

おたかさんは、静かに話を聞くおちかさんに、今でもそのお屋敷で暮らしていますと話、お化け屋敷の話を終えていました。

おちかさんは、話がこれで終わりということに疑問を感じていました。もしも自分をからかっているのなら、それは三島屋をからかっていることになるのだとも言っていました。おちかさんの態度に不思議な笑いを浮かべていたおたかさんは、あなたの過去を知っていると、少しずつおちかさんに近づきながら、居候で肩身の狭い思いをしているのではないかと、おちかさんを自分のお屋敷へ誘っていました。

おちかさんは、そのようなおたかさんの目の中に、お屋敷を見ていました。生き物のようなお屋敷は、おたかさんの中にいたのです。

その時、襖が開き、三島屋の番頭さんとおたかさんを姉さんと呼ぶ男性が入ってきて、気絶したおたかさんを介抱していました。おちかさんが、おたかさんの弟かと尋ねると、その人は越後屋の清太郎(川口覚さん)と名乗り、祖父は錠前屋の清六だと言っていたのですが、さらにおたかさんが病気なのだということも話していました。清太郎さんの話によると、一年後にあのお屋敷から戻ってきたのは、おたかさんだけだというのでした。

おちかさんからおたかさんと清太郎さんの話を聞いたお民(かとうかず子さん)は、怖がっていたのですが、三島屋さんは興味を持ち、2日後、再び訪ねてきた清太郎さんの話をおちかさんと一緒に聞くことにしていました。

清太郎さんによると、辰二郎さんの一家がお屋敷に引っ越すことが決まると、清六さんは一家が無事なのを確かめるため、時々お屋敷を訪ねてみることにしたのですが、出かけようとすると体調が悪くなり、脚にも痛みが出て(脚には錠前の獣が浮かんでいました)出かけることができなくなってしまい、辰二郎さんに報告に来てもらうことにしたようでした。

最初の頃、辰二郎さんは幸せに暮らしていることを報告に来ていたのですが、ある時来なくなってしまい、不安になった清六さんがつえを突きながら何とかお屋敷にたどり着いて中に入ると、そこには誰もおらず、辰二郎さんが作ったたくさんの錠前だけが机の上に置かれていました。清六さんが家中を探し回ると、蔵の前におたかさんがうつろな様子で座っていて、清六さんが急いで連れて帰ろうとすると、おたかさんは私はここに残ると叫び、そして、次はこの子の番なのだからと、おたかさんの声ではない誰かの声が、清六さんを説得しようとしていました。

でも、とにかく清六さんは、おたかさんを連れて帰り、「人をのむ」お屋敷で家族が行方不明になったおたかさんを、自分の家に住まわせることにしたようでした。しかし数日後、清六さんは、燃えたお屋敷で遺体となっているのが発見されたということでした。かつて長い間座敷牢として使われていたのではないかという蔵の中からは、たくさんの人骨が出てきたようでした。

清太郎さんは、三島屋さんとおちかさんをお屋敷へ案内していたのですが、その荒れた土地にはすでにお屋敷はありませんでした。清太郎さんの考えでは、清六さんは、一年後のお屋敷で、家族が殺されているのを見たのではないかということでした。清太郎さんの想像では、辰二郎さん自身も首を刃物で突き刺されていたようだったのですが、清太郎さんは、お屋敷の中で一人で蔵に合う錠前を作り続けていて辰二郎さんの気が触れて、家族を皆殺しにしようとしたのではないか、祖父の清六さんはそのことに気付いて、辰二郎さんの罪を隠すために、お屋敷に火を放って巻き込まれて死亡したのではないか、と推理して、おちかさんたちに話していました。

お屋敷から救出されてしばらくは、おたかさんは誰とも口を利かずにぼんやりとしていたようだったのですが、おたかさんの前に番頭さんらしき影が現れ、百両を置いていくと、見た目には治ったように見えたということでした。そして、現在の、三島屋へお屋敷の話をしに行ったおたかさんのことも、座敷牢に入れるしかないと、残念そうに話していて、三島屋さんとおちかさんは、錠前に呼ばれた辰二郎さん一家が消えたお屋敷は今でも生きているのではないかと考えていました。

脚本と演出は金子修介さんでした。

第2夜(第2話)も、面白かったです。第1夜よりも、「怖い話」だったように思いました。

おたかさんの家族をお屋敷に誘った番頭さんらしき人は、第1夜の最後に三島屋の前にいた幽霊のような謎の人物とそっくりだったのですが、同一人物なのでしょうか。

鍵のかからない不思議な蔵のあるお屋敷に住んでいたおたかさんの話と、清六さんから伝え聞いていた客観的な清太郎さんの話と、清六さんの想像の清六さんが見たお屋敷の話と、「お化け屋敷」の話が二重、三重になっていたところも、面白かったです。

もしも清太郎さんの言っていたように、辰二郎さんが家族を殺したのだとしたら、「次の番」であるおたかさんを殺す前に自殺してしまったのは少し不自然に思えますし、そのような辺りを見ていた私は、お屋敷の幽霊に取りつかれたおたかさんが殺したのかもしれないとも思えたのですが、6歳のおたかさんが斧で家族を殺し、その後蔵に運び入れることは難しいような気もします。やはり、座敷牢で亡くなった人たちの幽霊がお屋敷を動かし、斧などの道具で殺したのではなく、「のみ込んだ」ということなのかもしれません。

お屋敷の謎がいつまでも静かに残るという感じの終わり方だったところも、余韻があって良かったです。
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