「深夜食堂 3」第4話(第24話)

TBSの深夜のドラマ「深夜食堂 3」の第四話(第二十四話)「紅しょうがの天ぷら」を見ました。

夜の「めしや」のそばの脇道を、風鈴の屋台が通り過ぎていました。もうすぐ夏祭りが始まる頃、「恋わずらい」にかかってカウンターでうつむいていた常連客の小道(宇野祥平さん)のその恋の相手は、お店に時々来る浪速娘のかすみ(谷村美月さん)でした。

かすみさんに気に入られたい小道さんに頼まれて、マスター(小林薫さん)は大阪名物のたこ焼きを焼いたり、串カツを揚げたりしていたのですが、小道さんに対するかすみさんの対応はそっけないものでした。

小道さんは、知り合いの大阪から東京へ進出してきた薬屋さんの社長の井出(荒谷清水さん)に間に入ってもらおうと、井出さんを「めしや」へ連れて来たのですが、同席したかすみさんがマスターに材料を入れて持参した紙袋を渡して作ってもらったのは、紅しょうがの天ぷらでした。真っ赤な紅しょうがをスライスして天ぷらにするもので、マスターも小道さんも知らない料理だったのですが、大阪では有名な庶民の味だそうで、かすみさんが注文した「紅天」を、その後井出さんも注文するようになり、お店に来る度においしそうに食べていました。

夏祭りの夜、ミキ(須藤理彩さん)とルミ(小林麻子さん)とカナ(吉本菜穂子さん)は浴衣を着てお店に来ていました。小寿々(綾田俊樹さん)は、紅しょうがの天ぷらが赤すぎるのを見て、毒々しいとか貧しさが生んだ料理だとか、少し遠ざけていたのですが、小寿々さんの後輩の?こうちゃんには思い出の味だったようで、少し泣きながら小寿々さん反論していました。

かすみさんに「かつら」を見抜かれた井出社長は、かすみさんを「おもろいねえちゃん」と更に気に入り、小道さんのことはすっかり忘れたように、自分の愛人にならないかとかすみさんをしつこく誘うようになっていました。かすみさんは、ケチな人の愛人にだけはなるなとお母ちゃんに言われたとあっさりとした態度で断っていました。

風鈴の屋台が「めしや」の脇道を通り過ぎていました。井出社長が小道さんに病気が見つかって手術をすることになったという話をしていると、そこへかすみさんが来たのですが、かすみさんに気づくなり井出社長は、自分の病気のことを教えて、一緒にホテルへ行ってほしいということを、かすみさんに頼んでいました。

あっさりと無表情で引き受けたかすみさんがお店を出ると、気分が良くなったらしい井出さんも自分で気前良く食事代を払ってかすみさんを追って出ていきました。残された小道さんは、病気の話が嘘ということはないだろうかと、心配そうにマスターに話していました。

お店の前の路地を先頭を切って歩き出した井出社長の後ろを歩いていたかすみさんは、少しして立ち止まると、ケチな人の愛人にだけはなるなと言ってくれたお母ちゃんは随分前に天国へ行ったとつぶやき、不思議そうにしている井出社長に、紅天は母子家庭の味、貧乏の味だと言って、一目見て分かったと、社長をお父ちゃんと呼び、自分の母親が昔東住吉で井出社長に捨てられた女だということを明かしていました。かすみさんに言われてかすみさんの顔をよく見た井出社長は、かすみさんの母親のことを思い出したようでした。二人の間を風が通り過ぎると、社長の後ろで屋台の風鈴が涼しい音を鳴らしていました。

その後、井出社長は病室にいました。病気の発見と手術は嘘ではなかったようでした。お見舞いに着ていた妻の剥いたりんごを食べていた社長の不思議な着信音のスマートフォンには、かすみさんから「めしや」の紅天の写メールが送られてきていました。夫の手からスマートフォンを奪ってその写真を見た豪快な奥さんは、笑いながらそれを投げ捨てて破壊していました。かすみさんは、紅天を注文する度に写真を撮っていたようで、マスターに訊かれて日記だと答えていました。

最後、小道さんとかすみさんがお店で紅しょうがの天ぷらの作り方を説明していました。仕事何してるんですか、という小道さんの声に答えず、さいなら、とお店を出たかすみさんが上がった神社の前の階段の脇には、ギターの弾き語りをする女性(福原希己江さん)が座っていました。

脚本は真辺克彦さん、監督は松岡錠司さんでした。

マスターや小道さんと同じく、私も紅しょうがの天ぷらを知らないのですが、さっぱりとしているのかもしれないですし、おいしそうに思えました。

風鈴の屋台や、夜の新宿を走るタクシーから見た街と人々の風景が、とても良かったです。謎のかすみさんとずっと前に亡くなったかすみさんの母親と、二人を貧しい母子家庭に追い込んだ昔の井出社長の時間の流れを感じさせるものでもあったのかもしれないなと、ドラマを見終わってから思いました。

かすみさんも井出社長も、親子であったことを小道さんには言っていないと思うのですが、それほど気まずくなっていないのなら、これからも時々「めしや」に来るのかもしれません。「郷愁」というのでしょうか、何か味わい深い雰囲気が良かったです。
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Author:カンナ
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