「すべてがFになる」最終回

フジテレビのドラマ「すべてがFになる」の最終回(第10話)を見ました。

第9話の後編です。ナノクラフト社の社長の塙理生哉(城田優さん)の作った「ユーロパーク」のホテルの自室で目を覚ました神南大学工学部建築学科の4年生の西之園萌絵(武井咲さん)は、准教授の犀川創平(綾野剛さん)と会って、これが夢ではないことを確かめると、神奈川県警の鵜飼刑事(戸次重幸さん)と片桐刑事(坂本真さん)に電話をかけて、自分が今愛知の名古屋の「ユーロパーク」にいることを伝え、そこに真賀田四季(早見あかりさん)がいることも教えていました。

それから萌絵は、藤原博副社長(鈴木一真さん)とエレベーターで「B1」へ向かい、地下の研究室で最先端のホログラムの実験を見ることになり、藤原さんの指示で隣の部屋で待っていると、そこにホログラムで再現された藤原さんの姿が現れたのですが、藤原さんの背後に甲冑の人物も現れ、藤原さんの背中を短剣で突き刺しました。

甲冑の人物は、真賀田四季博士でした。自分の心に侵入して来ようと近づいてくる真賀田博士に怯えて、その場で気を失った萌絵は、心の底に隠していた「死にたい自分」の意識を真賀田博士に呼び覚まされそうになっていたところを、真賀田博士からの電話で駆けつけた犀川さんに名前を呼ばれて、現実に引き戻されていました。

犀川さんと萌絵さんと塙社長が奥のホログラム室を見に行くと、そこには実際に刺殺されて倒れている藤原さんの姿がありました。事実だけを考えた犀川さんは、一連の殺人事件が当初は萌絵さんを驚かすためのお芝居の予定だったのではないかという結論にたどり着いていました。藤原さんの死を知って投げやりの感じになっていた塙社長も、そのことを認めていました。連続殺人事件のお芝居をするはずだったのが、本当の殺人事件になってしまったということに塙社長が気付いたのは、藤原さんが殺されているのを目にしてからでした。警察官たちも全て偽者だったため、従業員の松田さんや社長秘書の新庄久美(青山倫子さん)の殺人事件の時は、社長はまだお芝居だと思い込んでいたようでした。

そして、社長から役員用のパスを借りた犀川さんと萌絵さんは、エレベーターで地下一階の「B1」へ下り、通路を歩いて再びエレベーターに乗って教会へ出て、そこに現れた真賀田博士と再会していました。犀川さんの推理では、松田さんと藤原さんを殺したのは、新庄さんでした。個人的な恨みから、教会でお芝居の準備中に松田さんを殺した新庄さんは、萌絵さんが遺体を確認して人を呼びに出ている間に松田さんの遺体を隠して、ガラス窓から外に引き上げられたと嘘をついたようでした。新庄さんが用意したのか、床に落ちていた松田さんの腕も偽物だったようでした。

ホテルの部屋で殺されたお芝居をしていた新庄さんは、それから実験室の調整員になりすまして、藤原さんを殺害し、お芝居用に事前に用意しておいたホログラムを使って、藤原さんがまだ生きているように見せかけていたようでした。

そうして、その全てのことは真賀田博士のプログラム通りに進んでいたということでした。教会で犀川さんと萌絵さんと真賀田博士が話している頃、「ユーロパーク」に到着した鵜飼刑事たちは、ホテルの受付のテレビに映った3人を見て急いで教会へ向かうのですが、まだ窓ガラスの割れたままになっている教会内には誰もいませんでした。

犀川さんと萌絵さんが真賀田博士と再会した教会は、地下一階と、地上一階の中間に作られていた空間でした。犀川さんの推理では、真賀田博士は塙社長に匿われて、一年前からここにいたのではないかということでした。

萌絵の精神構造を知ろうとして「実験」をしていたらしい真賀田博士は、萌絵の心のバランスは「死にたい自分」の対極に犀川先生を置くことによって保たれている、西之園さん自身も犀川先生の存在によって生かされているということに気付いているのではないかと指摘し、もう犀川先生を解放してあげて、と萌絵に頼み、いくつもの人格を混ぜ合わせることなく同時にもつことができるという構造が真賀田博士と似ているという犀川先生を、「純粋な思考の世界」へ誘っていました。

犀川さんを止めようとしていた萌絵は、真賀田博士のほうへ歩き出していた犀川先生が、照明が落ちて暗転した隙に二人で教会の外へ出て行ってしまったことを知って、気を失っていました。

真賀田博士と犀川さんは、明るい陽の差す浜辺を二人で話しながら歩いていました。教会を出てからずっと歩いていたようでした。一欠けのパンも必要のない純粋な思考の世界にいるという真賀田博士は、私はもう死んでいるのだと話し、今度会う時はどちらかが死んだ時だと楽しそうに笑っていました。憧れの真賀田博士と同じ世界へ行くことを断った犀川さんは、真賀田博士の部屋から一年前に持ち出していた黄色のブロックを返そうと、それを真賀田博士の差し出した手のひらに載せようとしたのですが、ブロックは真賀田博士の手のひらをすり抜けて、浜辺の砂の上に落ちていました。その真賀田博士は、実体のない、ホログラムでした。真賀田博士は、あなたが死んだら泣いてみたいと言って、犀川さんと別れていました。犀川さんによると、その浜辺も現実のものではなかったようでした。

それから犀川さんは、一晩中、外で犀川さんが帰るのを待っていたらしい萌絵の元に戻っていて、これからも萌絵とずっと一緒にいることを約束していました。

最後、犀川さんと萌絵さんは、妹の儀同世津子(臼田あさ美さん)の部屋に来ていたのですが、儀同さんにナノクラフト社のゲームのことを教えた隣の部屋の「せとちい」という人の名前が反対から読むと「いちとせ(一歳)」、つまり「四季」ではないかと推理した萌絵は、犀川さんと二人で隣の部屋へ向かい、開いていたドアから中へ入っていました。そして、そのがらんとしたリビングの一角のテーブルの上に白いマリア像と誰かが一口かじったような跡のある丸いパンが置いてあるのを見た二人は、そこに真賀田四季博士がいたことを理解していたようでした。

脚本は黒岩勉さん、演出は城宝秀則さんでした。

殺人事件のその後のことは、塙社長のことも逃げている新庄さんのことも、特に描かれていなかったのでよく分からないままなのですが、私としては、やはり真賀田四季博士のキャラクターが良かったような気がします。

私は、ドラマの原作の森博嗣さんの小説を未読なので、小説の中でどのように描かれているかということは分からないのですが、真賀田博士が“神”に近い、夢と現実の間を思考のみで生きる自由な存在らしいという点が、何となく面白く思えました。

建築学や数学の要素がこのミステリーのドラマにどのくらい活かされていたのかということも、私にはいまいちよく分からなかったのですが、真賀田博士の哲学的な雰囲気が、このドラマを不思議なミステリー作品にしていたような気がします。

毎回の物語を面白く見ることができたというほどではないのですが、不快に思えてしまうような部分は全くなかったですし、2話完結のミステリーというのも見やすかったような気もしますし、よく分からないのですが、何か不思議な魅力のあるドラマだったのかもしれないなと思います。

ところで、連続ドラマの最終回の後には、よく「このドラマのDVD-BOXが発売されます」というようなお知らせがあることが多いように思うのですが、この「すべてがFになる」の最終回の後にはその種類のお知らせはなく、その代わりに「アニメになります」という(これもまた少し不思議な)お知らせの字幕が小さく出ていました。ドラマの後にアニメ化をするというのは、もしかしたら私が知らないだけで、これまでにも例があるのかもしれないのですが、少し珍しいような気がしました。
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