「瀬在丸紅子の事件簿~黒猫の三角~」

昨夜、フジテレビの「赤と黒のゲキジョー」という枠で放送されたスペシャルドラマ「瀬在丸紅子の事件簿~黒猫の三角~」を見ました。

原作は、私は未読なのですが、森博嗣さんの小説『黒猫の三角』です。檀れいさん主演のミステリーとしては、私は「福家警部補の挨拶」というドラマを好きで見ていました。また、森博嗣さんの小説を原作にしているという点では「すべてがFになる」というドラマを見ていたので、今回のスペシャルドラマを見るのを私も少し楽しみにしていました。(TBSのドラマ「ウロボロス」は録画をしておくことにしました。)

今は春に近い冬ですが、ドラマの中の季節は、夏でした。

杉並区の桜鳴六角邸に暮らす、塾経営者の小田原静江(川上麻衣子さん)のもとに、封筒に入れられた新聞記事が送られてきました。その新聞記事は、3年前の6月6日に11歳の女性がプラスチックのワイヤーで首を絞められて殺され、2年前の6月6日には22歳の女性が、1年前の6月6日には33歳の女性が同じ方法で殺されたという「連続ゾロ目殺人事件」の記事でした。6月6日に44歳の誕生日を迎える静江さんは不安になり、誕生日会の警護を近所の阿漕荘の「保呂草探偵事務所」の探偵・保呂草潤平(ほろくさじゅんぺい、萩原聖人さん)に依頼し、よく出入りしている麻雀仲間の小鳥遊練無(たかなしねりな、千葉雄大さん)、香具山紫子(かぐやまむらさきこ、相楽樹さん)の3人で静江さんを守ることになりました。

静江さんが暮らすお屋敷の元住人で、今はその庭の一角の無言亭という家で暮らしている、かつて栄華を極めた貴族・瀬在丸家の令嬢の瀬在丸紅子(せざいまるべにこ、檀れいさん)は、ミステリー小説(コナン・ドイルの『恐怖の谷』を英語で読んでいました)と科学を好きな、執事の根来機千瑛(ねごろきちえい、長塚京三さん)とへっくんという子供と同居している「バツイチ」の女性なのですが、保呂草さんと小鳥遊さんと香具山さんの麻雀仲間でもありました。そして、静江さんに送られてきた新聞記事のことを聞いた紅子さんは、「連続ゾロ目殺人事件」に興味を持ち、3人と一緒に静江さんの誕生日会に出かけ、静江さんを見張ることにしました。

しかし、誕生日パーティーの途中、2階の自室(元は紅子さんの部屋でした)に戻った静江さんは、誰もいないはずのその部屋で、これまでの被害者と同じようにプラスチック製のワイヤーで首を絞められたままの状態の遺体として発見されてしまいました。

遺体を確認した紅子さんは、その後、保呂草さんや元夫で捜査一課の警部の林(神保悟志さん)たちを自宅に集めて、推理パーティーを開いたりしていたのですが、ある日、紅子さんと小鳥遊さん、香具山さんと保呂草さんに別れて、静江さんの夫(佐戸井けん太さん)の後をつけていた時、保呂草さんと香具山さんが、神社の倉庫に入った静江さんの夫が拳銃でこめかみを撃たれて血を流して倒れているのを発見し、保呂草さんが外へ犯人を探しに出た直後、香具山さんが何者かにプラスチックのワイヤーで首を絞められて気を失うという事件にも遭遇し、「ゾロ目」にこだわっているのかこだわっていないのかよく分からない真犯人の実像に迫っていくのでした。

脚本は黒岩勉さん、監督は星野和成さんでした。

元夫にプロポーズをされたバーに保呂草さんを呼び出した紅子さんは、5人を殺した殺人犯への聴取を始めるのですが、その動機は、6月6日にふと思い立って目に付いた小学生を殺した後、報道でその子が11歳であったことを知り、偶然の「ゾロ目」に「神の指示」を感じたから、というような理由から始まり、殺してほしいと静江さんの夫に頼まれたその妻が偶然6月6日に44歳の誕生日を迎える人だったこと、妻の死に接して自分も人を殺してみたいと言い出した夫に協力して助手の香具山さんに対する「殺人」(未遂は偶然のことだったのでしょうか)を実行できるようにし、香具山さんを「殺した」夫を今度は口封じのために本当に銃殺した、というようなものでした。

遊びで人を殺すほうが「健全」であり、仕事で殺したり、お金のために殺したり、復讐のために殺したりするほうが同じ殺人でも「不健全」であると紅子さんはドラマの中で話していたのですが、そのような紅子さんの説は、論理としては分からなくもないのですが、何というか少し、いわゆる「不謹慎」でもあるような気がしてしまいました。

例えば小説などの文章上で読むのとそれほど気にならないけれど、ドラマや映画などの映像化された場面で見たり聞いたりすると気になるということはあると思います。

でも、紅子さん自身は、殺人犯の気持ちなど理解したくもないと、「殺人」そのものには否定的でした。理由は単純に、「自分が殺されたくないから」です。

銃口を紅子さんに向けた犯人を、バーの隅の席に女装をして潜んでいた執事の機千瑛さんが飛び蹴りで倒すという場面も、シンプルで良かったような気がします。

あと、最後に明かされていたことによると、萩原聖人さんの演じていた保呂草さんは、本物の保呂草さんではありませんでした。最後、「林選弱桑」という「11、22、33、44」のぞろ目の色紙の飾ってあった「保呂草探偵事務所」の部屋に、長い髪の本物の便利屋の保呂草さんが帰って来たようなのですが、顔はよく分かりませんでした。ただ、その人は、偽者の保呂草さんを嫌いだった紅子さんから見ても、良い人そうな人のようでした。

犯罪を察知して現場に姿を見せていた額に白い三角の模様のある黒猫は、元瀬在丸家のお屋敷に暮らす静江さんの父親の数学者が「黒猫のデルタ」と呼んでいたのですが(「三角」というのは黒猫の名前ではありませんでした)、それは「クロネッカーのデルタ」という意味でした。数式が単位行列を示すそうです。

ドラマは、いつかまた次回作を制作する予定があるのかもしれないなと思わせるような終わり方でした。私には、途中で少し眠いように思えてしまう部分もあったのですが、でも、最後まで見ることができましたし、「炎色反応」意外には(「没落貴族」で、それこそ「高等遊民」風の)紅子さんが科学を好きな感じはあまり描かれていなかったような気もするのですが、楽しかったのかもしれないなと思います。
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