人形劇「シャーロックホームズ」最終回

NHKのEテレで放送されていた三谷幸喜さん脚本の人形劇「シャーロックホームズ」の最終回(第18回)、「最後の冒険~『最後の事件』より~」を見ました。

最終回も面白かったです。

オルムシュタイン校長先生(声・中村梅雀さん)を脅したという濡れ衣をモリアーティ教頭(声・江原正士さん)に着せられそうになり、自分を陥れようとした真犯人を捜すためにビートン校のベイカー寮の221B室を抜け出したシャーロック・ホームズ(声・山寺宏一さん)は、しばらくして、ハドソン夫人(声・堀内敬子さん)と親友のジョン・H・ワトソン(声・高木渉さん)のもとに戻って来ました。

アーサー・コナン・ドイルの原作の小説とは異なり、ホームズはかなり早く戻って来ていたようにも思えたのですが、短編の人形劇ですし、それに何よりもホームズは生徒なので、長い間外泊をするのは良くないということでもあったのかもしれません。ピロピロ笛(吹き戻し)を吹いて一服していたホームズによると、夜、221B号室を出て行ったホームズは、シャーマン(平岩紙さん)の動物小屋に一泊させてもらっていたようで、それからホームズを捜しに来た生活委員のレストレード(声・岸尾だいすけさん)の気をシャーマンが逸らせている間に小屋を抜け出し、ワトソンのところへ戻って来たようでした。

動物小屋を出たホームズは、最初、憧れている保健室のアイリーン・アドラー先生を訪ねたのですが、アドラー先生はいませんでした。兄で生徒会長のマイクロフト・ホームズ(声・山寺宏一さん)に会い、「ディオゲネスクラブ」へ匿ってもらったホームズは、廊下のほうにディーラー寮のウィルスン・ケンプ(声・石井正則さん)の声を聞き、赤い糸がつながった、と真相を見抜いてその場を脱出し、校内を逃げ回っていました。

ホームズをライバル視している生活委員のベインズ(声・浅利陽介さん)は、ホームズを説得して再びマイクロフトと会わせていて、そこでホームズは、校長先生がイザドラ(声・戸田恵子さん)に渡したラブレターがケンプに渡った経緯を伝えていたのですが、ホームズの推理によると、校長先生からラブレターをもらって困ったイザドラは、教師たちにではなく、生徒会長のマイクロフトに相談していたのでした。

モリアーティ教頭が示したベンチのケーキのメッセージの「ホームズ」は、本当は「マイクロフト・ホームズ」のことだったようで、ホームズは、兄とケンプを「仲良し過ぎる!」と指摘していました。自由な弟に苦労していたらしい兄のマイクロフトは、僕のために、ホームズ家のために、学校を去ってくれ、と弟のシャーロックに話していました。

アガサ(声・高泉淳子さん)のいるミルヴァートン先生(声・段田安則さん)の部屋をワトソンと一緒に訪ねたホームズは、ミルヴァートン先生から、学校を去ることは終わりではなく始まりだ、新しい世界に飛び立っていくのだ、と励まされていました。そして、ミルヴァートン先生に頼んで校長先生の銅像の前にモリアーティ教頭を呼び出してもらったホームズは、ついにモリアーティ教頭先生の陰謀を暴くのでした。

演出は、杓瀬真実さんでした。

校長先生の登場の仕方がまた意外というか、古典的というか、そのような感じでもあって何だか面白かったのですが、「いい加減でふしだらなのに生徒に愛されている」校長先生は、やはりどこか人格者だったようでした。秩序を乱す生徒のホームズと校長先生をビートン校から追い出すことを目的としていたモリアーティ教頭先生に、校長先生は、優秀な教師だが真実を捻じ曲げてはいけない、真実ほど重要なものはない、真実を蔑ろにする人間は教師として失格だ、と話していたのですが、教師は生徒に大人のダメさを教えるサンプルであるとも言っていました。

その後、校長先生は学校を辞めることにして、新しい校長先生にはミルヴァートン先生がなるようでした。校長先生と共に失脚したモリアーティ教頭は、ライヘンバッハの研究所へ移ったようでした。学校を卒業した後には理事長になるという生徒会長のマイクロフトはお咎めなしでした。

それでも学校を去ることにしたホームズは、本物の探偵になるとワトソンに言い、荷物をまとめて校庭に出ていました。あの夕日の先には新しい朝が待っている、僕らはまだ始まったばかりだ、と言ったホームズは、泣くアガサや「さよなら!」と手を振るみんなの中に、新婚旅行に出かけていたアドラー先生の幻を見ていたのですが、本当にはそこにいないことに気付き、学校の門の前で待っていたジェファーソン・ホープ(声・妻夫木聡さん)のもとに向かって歩き出し、校舎を後にしていました。

さっぱりとしているような、少し寂しいような終わり方だったように思います。

でも、この「シャーロックホームズ」の人形劇は、生徒のホームズが名探偵シャーロック・ホームズになる前の物語ということなので、その意味では、やはりさわやかな終わり方だったのかもしれません。あるいは、いつか続編のスペシャル版などが制作されることもあるのでしょうか。

最終回は「最後の冒険(最後の事件)」として、事件の真相も、ホームズ兄弟の関係性も、学校を舞台にした教育的な物語である部分も、いろいろ盛り沢山になっていたので、どのような結末になるのだろうなという気持ちで、また最後まで楽しく見ることができました。

本編の最後に出ていた「特報」によると、来週から、再放送が始まるそうです。人形劇「シャーロックホームズ」は全18回の物語なのですが、昨年の春頃から放送されていたので、一年間の物語だったような錯覚に陥りそうな気もするのですが、とにかく、楽しい人形劇になっていたので良かったです。

人形の造形や動きがかわいいということもありますし、校内の作りも雰囲気があって良かったですし、原作を知っていても知らなくても、楽しむことのできる物語になっていたと思います。それに、上手く伝えることができないのですが、「シャーロック・ホームズ」の物語は、実写になってもアニメになっても人形劇になっても、表現がどのようなものに変わっても「シャーロック・ホームズ」の物語なのだということを、改めて思いました。

そのくらい、コナン・ドイルの小説の「シャーロック・ホームズ」のシリーズがとても良くできていて、世界中で大切にされていて、いろいろなものに影響を与えた名作なのだろうと思います。

私は録画をしながら見ていたのですが、一話完結の短編作品であったところも見やすくて良かったのだと思います。最後まで楽しく見ることができて良かったです。とてもかわいい人形劇でした。
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