「化石の微笑み」

テレビ朝日の「第13回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」の大賞受賞作品のドラマ「化石の微笑み」を見ました。昨夜の11時40分頃から放送されていた、約1時間のドラマです。

母親の雅恵(堀内敬子さん)と二人で、認知症を患って若い頃の記憶に支配されてしまう祖母の井沢幸子(草笛光子さん)の介護をする日々を送っていた高校生の中村彩美(杉咲花さん)は、ある日、神社の木の根元を掘っていた祖母を助けた同じクラスの宮原和哉(小関裕太さん)を、祖母が亡くなった夫の忠信さんだと勘違いしたことから次第に意識し始めるようになり、優しい宮原さんのことを好きになるのですが、その宮原さんには、小さい頃からの潔癖症のために、人の肌に触れることが苦手という悩みがあった、というような物語でした。

脚本は吉田光洋さんでした。演出は河合勇人さんでした。

「化石の微笑み」というタイトルから、私は勝手に化石の関わる物語なのかと思っていたのですが、そうではありませんでした。「化石」は、古い記憶とか、昔の自分とか、そのようなものを指していたようでした。

宮原さんが助けた時の彩美さんの祖母の幸子さんは、戦時中に夫と神社の木の根元に埋めた母親の形見のペンダントを探そうとしていたのですが、実際にはすでに掘り出されていて、妹の京子(草村礼子さん)が持っていました。京子さんは、姉のためにそれを彩美さんに渡していて、ある日縁側で目を覚ました幸子さんは、自身の手の中に探していたペンダントを見つけて、孫の彩美さんと暮らす、今の本当の幸子さんに戻っていました。

宮原さんは、潔癖症だった自分をいじめていた小学校時代の同級生の深田健介(山田裕貴さん)が同じ高校に通っていたことを知り、最初はその深田さんを拒絶するのですが、深田さん自身も中学校時代にはいじめに遭い、誰も知っている人がいない遠くの高校へ入学したのだということを聞かされて、少し親近感を持ち始めたような感じで、深田さんを許して受け入れていました。そして、深田さんと握手をすることができたことで、それまでの潔癖症を少し克服することができたようでした。

彩美さんとも手をつなぐことが出来た宮原さんは、同じクラスの他の男子生徒たちとも、腕相撲で遊んだりすることができるようになっていました。

ドラマの主人公は、杉咲花さんの演じる彩美さんと、小関裕太さんの演じる宮原さんの二人だったのでしょうか。でも、ドラマは宮原さんのナレーションで始まっていましたし、どちらかというと、潔癖症に悩んでいた宮原さんのほうに重点が置かれていたように思いました。

小学校時代に宮原さんを「潔癖症」と呼んでいじめていた同級生の深田さんが宮原さんの前に現れた時には、どうなるのだろうと少し心配に思えたのですが、中学校でいじめられる度に宮原さんのことを思い出していたという深田さんは、宮原さんを良い方向へ変えるきっかけの人物になっていたので、その展開には少しほっとしました。

彩美さんと宮原さんと彩美さんの祖母の幸子さんの物語でも十分に良かったのですが、そのような展開の後半を見ていて、私としては、彩美さんと宮原さんと深田さんの物語でも良かったような気がしてきました。

彩美さんがマフラーを巻いていたので、高校に入学してすぐの春の物語ではなく、秋か冬の初めくらいの物語だったのではないかと思うのですが、その季節の感じも良かったように思います。
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