天皇皇后両陛下の戦後70年の慰霊の旅のこと

今日は、天皇皇后両陛下の御結婚56年目の日です。

戦後70年を迎え、一昨日の8日の朝に日本を出発し、戦没者の慰霊のために西太平洋のパラオ共和国をご訪問なさっていた天皇皇后両陛下は、パラオの大統領夫妻、ミクロネシア連邦の大統領夫妻、マーシャル諸島の大統領夫妻と共に、9日の朝、日本兵とアメリカ兵の激戦地となったペリリュー島の「西太平洋戦没者の碑」に日本から持参した白菊を手向けられ、そこから南に望む、もう一つの激戦地のアンガウル島に一礼され、9日の夜、ご帰国なされたそうです。

天皇皇后両陛下が10年前の2005年にサイパンを訪問した時のことは、私も報道を見ていたので憶えています。今回のパラオへのご訪問は、その時以来の念願のものだったそうです。

2日間という過密日程での慰霊の旅でしたが、その天皇皇后両陛下の様子を私も報道番組の映像で見ていて、本当にすごいなと、いつものことながら改めて思いました。天皇陛下と美智子皇后陛下のパラオ初訪問は、パラオの方々に熱烈に歓迎されたそうで、パラオでは8日が記念日に制定されたのだそうです。

天皇陛下は、報道によると、出発前には自民党の安倍総理大臣の前でお言葉を述べられ、晩餐会の席でもお言葉を述べられたそうなのですが、パラオの国の人々に、「日本軍は、貴国民に安全な場所への疎開を勧める等、貴国民の安全に配慮したと言われておりますが、空襲や食糧難、疫病による犠牲者が生じたのは痛ましいことでした。」、「激しい戦禍を体験したにもかかわらず、戦後に慰霊碑や墓地の管理、清掃、遺骨の収集などに尽力されたことに対して、謝意を表します。」と話されていたのも印象的でした。

私は、昨年の夏の頃に「NHKスペシャル」で放送されていた「狂気の戦場 ペリリュー ~“忘れられた島”の記録~」を見て、1944年の9月から始まったという、パラオのペリリュー島の激戦のことを知りました。天皇陛下もお言葉の中で、「太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があったことを、私どもは決して忘れてはならないと思います。」と述べられていたのですが、例えば私のような人にとっては、どこかで聞くことがなければそもそも知ることができないような歴史的な出来事が本当に多いのだということを改めて思います。

パラオなどの島々で戦って帰国した方が国の指示で各地に移住させられたということも、宮城県の蔵王町にある北原尾という地区の名前がパラオから名付けられていたということも、知りませんでした。アンガウル島での戦いのことも、私は今回の天皇皇后両陛下の慰霊の旅の報道で初めて知りました。

アンガウル島で戦い、今はパラオで暮らしているという倉田さんという方は、自分だけが天皇陛下にお会いするわけには行かないと、1200人の兵士の名前の記された名簿を持参していました。倉田さんが自ら調べてまとめた名簿だそうです。

ペリリュー島で戦っていた永井さんという方は高齢のために自宅から両陛下の慰霊の様子を見守っていたそうなのですが、戦争は本当に悲惨なものだから、日本には二度と戦争を起こさない国になってほしいとNHKのニュース番組の中で話していて、それを聞いて、本当にそうだと思いました。

「戦争は絶対にしてはいけない」ということはよく言われていますし、私もそう思います。ただ、国や国民を戦争や紛争などの戦いに巻き込むのは政治家や役人や軍人的な立場にいる人々なのではないかと思いますし、太平洋戦争後の70年間を「平和」の中に生きてきた今の日本の一般の人たちが戦いを勝手にすることはないようにも思うので、だから、せめて、国民の代表として政治を行う人や、政治の上のほうに立つ人には、民間の人々を傷つけたり死なせたりしてしまう戦争を、(このような言い方で合っているのか分からないのですが)「毛嫌い」するくらいの人になってほしいように思います。

今の日本に「平和」な世の中があるのは先の大戦で犠牲になった方々のおかげだということを本当に思っているのなら、そうして70年間かけて築き上げられてきた「平和」な世の中の土台を崩すようなことはしないでほしいと思います。

私は報道番組の映像を見ていただけなのですが、70年前の戦争のこと、戦禍のために亡くなった人々のこと、遺骨を収集して弔いを続けている方のことを決して忘れてはいけないと願う天皇皇后両陛下のお気持ちは、本当に祈りなのだと思いました。

亡くなった全ての兵士の遺骨の収集が終わらない限り「戦争」は終わらないという話を聞いて、確かにそうだと思うと同時に、それは、つまり、一度起こした戦争を終わらせるということは、本当に難しいということなのだろうと思いました。

当時のペリリュー島での戦いから、日本の軍部は兵士たちにそれまでの戦い方だった“玉砕”を禁止して、持久戦を命令したのだそうです。(報道番組のコメンテーターとして出演するような)軍事に詳しい政治家の中には、先の大戦についての話の中で「戦争をしてはいけない」と言われそうになったのを少し遮るように、ペリリュー島などの島々で戦死者が増えた原因を、「戦略の失敗」によるものだと話していた方もいましたが、国が起こした「戦争」のせいで亡くなった方がたくさんいるということについて「戦略の失敗」を挙げるのは、意味のないことのように、私には思えました。

以前の「NHKスペシャル」の「日本海軍 400時間の証言」で伝えられていた、海軍の軍令部の人たちの開催した「反省会」での証言の記録のテープが公開されていたことように、当時の戦略などを検証するのはとても大事なことだと思うのですが、それと同時に、「戦争をしてはいけない」、「戦争を起こすような国にしてはいけない」とみんなが思うようになることも、とても大切なことだと思うのです。

ところで、昨夜に私が報道番組をいくつか見た印象では、今回の天皇皇后両陛下の「慰霊の旅」のことを「トップニュース」で伝えていたのは、NHKとTBSとテレビ朝日だったような気がします。日本テレビの「NEWS ZERO」では、20分頃に伝えられていました。

私も歴史に詳しくないですし、自分で調べなさいと言われてしまうのなら、確かにそれもそうなのかもしれないのですが、たくさんの人が見るテレビ局の報道番組や新聞の記事などでは、「戦争を起こしてはいけない」、「戦争のことを忘れてはいけない」というようなことを、これからもシンプルに伝えてほしいと思いました。

天皇皇后両陛下の「慰霊の旅」は、両陛下にとっては完結しない旅であるのかもしれないのですが、とにかく、ご無事にご帰国なされたということなので、本当に良かったです。
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Author:カンナ
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