「天皇の料理番」第2話

TBSの日曜劇場「TBSテレビ60周年特別企画 天皇の料理番」の第2話を見ました。第2話は、10分拡大版で放送されていました。

明治37年(1904年)の6月、兄の秋山周太郎(鈴木亮平さん)の通う大学の教授の桐塚尚吾(武田鉄矢さん)の紹介で、「華族会館」の土足厳禁の厨房にシェフの見習いの新人として入ることになった16歳の秋山篤蔵(佐藤健さん)は、「高浜」という婿養子の名前を隠して元の「秋山」を名乗り、見習いの山上辰吉(柄本佑さん)と松井新太郎(桐谷健太さん)と寮の同室で暮らしながら、食材の下ごしらえや、調理道具の洗浄、厨房の掃除などを行う毎日を送っていました。

料理長の宇佐美鎌市(小林薫さん)は、不潔でやる気のない雰囲気の先輩見習いシェフの松井さんによると、神経質な人だということでした。篤蔵さんは、宇佐美さんに怒られないように爪を短く切りそろえていました。

先輩のシェフたちは、新人のために「残飯」を残しておいていたので、山上さんと篤蔵さんは、仕事の後にそれを食べて宇佐美さんの料理の味を憶えようとしていました。そうして最初は真面目に頑張っていた篤蔵さんだったのですが、次第に、同じことの繰り返しの毎日にうんざりとするようになっていました。

料理を教えてくれない上に、作らせてもくれないということに不満を持ち始めていた篤蔵さんは、ある日、前日の夜に洗ったお鍋を翌朝洗い直すという作業を怠ったことを、宇佐美さんに見抜かれて怒られていました。翌朝洗い直す理由は、前日の夜に洗ってもお鍋に匂いが残ってしまうことがあるからということだったのですが、そのことをよく知らない篤蔵さんは、無駄なのではないかと反発していました。先輩のシェフたちが料理を教えないでいつまでも新人に洗い物をさせているということにも、篤蔵さんは怒っていました。

お鍋を洗うこともできないような人はまともな料理人にはなれないと宇佐美さんに言われた篤蔵さんは、山上さんから聞いた、宇佐美さんの横浜での修行時代のノートのことを思い出し、辞める前にそれを見ようと考え、夜、裏庭から厨房の隣の部屋の窓ガラスを割って侵入し、机の引き出しに鍵がかかっていることに気付くと、その下側から引き出しを叩き割って、宇佐美さんのノートを盗み出していました。

盗んだ瞬間を松井さんに見つかった篤蔵さんは、松井さんに連れられて、吉原の遊郭へ出かけていました。松井さんは、吉原の近くで生まれた人で、遊女の茅野(芦名星さん)は幼馴染みだということでした。松井さんは画家を目指している人だったようで、「華族会館」は腰掛なのだと篤蔵さんに話していました。

宇佐美さんのノートを開くと、そこにはびっしりと料理のレシピが書かれていたのですが、日本語と外国語との専門用語ばかりで、松井さんにも篤蔵さんにもちゃんと理解することはできなかったようなのですが、篤蔵さんは、そこに書かれている料理を作ってみたいと、真剣にノートを見ていました。そして、その大切なノートを返しに行こうと思い立ち、「華族会館」へ急いで戻ったのですが、そこにはもう警察官たちが来ていたので、篤蔵さんはノートを隠し持ったまま、その場を離れていました。

何も知らない振りをして厨房に入った篤蔵さんは、宇佐美さんに見られて動揺していたのですが、何かに気付いた宇佐美さんは、篤蔵さんを上履きの下駄で蹴り飛ばして、土足厳禁だと注意していました。篤蔵さんは、外の下駄のまま、厨房に入っていたようでした。ノートをどうしようか迷っていた篤蔵さんに、松井さんは、捨てちゃえば?と適当なことを言っていたのですが、やはりそれを捨てることはできない篤蔵さんは、新しい窓ガラスが入った「華族会館」の部屋の前に戻り、明かりがついていた厨房に入ると、そこには牛刀を研いで翌日の準備をしている宇佐美さんがいました。

宇佐美さんによると、宇佐美さんが料理を教えないのは、教えられたことはすぐに忘れるけれど、必死に盗んだことは忘れない、という考えからでした。料理の技術がなくても、真心はいくらでも出すことができるということを、宇佐美さんは篤蔵さんに話していました。

篤蔵さんは、懐から盗んだノートを取り出して、謝って宇佐美さんに返していました。ゆっくりと受け取った宇佐美さんは、下駄で蹴り飛ばされるだろうと目を固くつぶって立っている篤蔵さんに、自分も似たようなことをしたことがあるから篤蔵さんを怒る資格はないと言って、黙って再び包丁を研いでいました。床に座り込んだ篤蔵さんは、突然「どやさー!」と不思議な叫び声を上げながら、自分の下駄で自分の頭を叩き続けて反省し、一生あなたについて行きます、と宇佐美さんの弟子として立派な料理人になる決意をしていました。

それから、篤蔵さんは、真心を込めて道具を洗ったり、食材の下ごしらえをしたり、掃除をしたりするようになったようでした。先輩たちの仕事振りをよく見て、頼まれた道具を持って行く時にも、気を回して、使いやすい状態で持って行くことができるようになったようでした。

仕事が楽しくなった、と兄の周太郎さんを訪ねて話していた篤蔵さんは、帰り際、少し咳き込む兄に、父親からの手紙の束を渡されて、逃げるなと言われていました。

福井の鯖江では、2か月前に家を出た夫の篤蔵さんの帰りを待つ妻の高浜俊子(黒木華さん)が、離婚届を書く前に、一度東京へ行きたいと両親に頼んでいました。

脚本は森下佳子さん、演出は平川雄一朗さんでした。

第2話は、2時間スペシャルとして放送されていた先週の初回(第1話)よりも、篤蔵さんが日本一の料理人を目指すという夢の始まりとしての厨房の場面がしっかりと描かれていたということもあって、最後まで面白く見ることができたように思います。

厨房のルールに反発する新人の篤蔵さんと、それは自分たちが決めることではないのだから言われた通りのことをしていればいいと言う先輩シェフと、良い料理人が持つべき「真心」のためにあえて料理のことを教えない料理長の宇佐美さんとの対比も、良かったです。

普通そうな山上さんや、やる気のなさそうな感じの松井さんと篤蔵さんの場面も、何だか面白かったです。

今回では特に、小林薫さんの演じる、自らの追及する料理に対して誠実であるために厳しいという感じの宇佐美さんが良かったということもあるのかもしれないのですが、ともかく、第1話よりも楽しく見ることができました。

今は、例えば料理のレシピや作り方や手順は、現代のレストランの世界では、共有されているものなのでしょうか。それとも、このドラマで描かれている昔のように、「料理の技術は先輩たちの仕事をよく見たり聞いたりして盗んで憶えるもの」というような意識は、現代でもお店によってはまだ続いているものなのでしょうか。ドラマを見ていて、少し気になりました。

ところで、これはこのドラマとは全く関係のないことなのですが、テレビ東京の「美の巨人たち」のナレーションをこれまでは小林薫さんが務めていたのですが、先月から、小林薫さん一人ではなくなってしまいました。どうして女優の方が新たにナレーターに加わり、一回の番組の中で交互にナレーションを行うという構成になったのかは、一視聴者の私には分からないことなのですが、散漫な印象になってしまうような気がしますし、新しくなった「美の巨人たち」を見ていて、少し残念のようにも思えてしまいました。(見ていくうちには、もしかしたら慣れていくのかもしれないのですが、今のところの私としては、小林薫さんがお一人でナレーションを担当していた、以前のような「美の巨人たち」のほうがずっと良かったように思えています。ただ、あるいは、何かお一人だと負担が大きいということでもあるのだろうかと、勝手に少し心配にもなりました。)
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