「天皇の料理番」第6話

TBSテレビ60周年特別企画の日曜劇場「天皇の料理番」の第6話を見ました。10分拡大版で放送されていました。

第6話は、明治37年(1904年)の年末から始まっていました。そして、明治38年(1905年)の元旦の頃、「バンザイ軒」で働くようになっていた秋山篤蔵(佐藤健さん)は、友人の松井新太郎(桐谷健太さん)と来ていた吉原で、日本一の料理人になることを目指して東京に出てきたのに「華族会館」を追い出されるように辞め、福井の鯖江の妻の俊子(黒木華さん)には離縁され、武生の実家には縁を切られ、「バンザイ軒」の店主の森田仙之介(佐藤蛾次郎さん)の妻で女将さんの梅(高岡早紀さん)の「間男」になっている自分のことを、一体何をしているのかと少しうんざりとした様子で言って、パリにでも行きたいと話していたのですが、新太郎さんには「パリにでも」なんてパリをなめていると言われ、新太郎さんの幼馴染みの茅野(芦名星さん)には、できる人はどこにいてもできるし、できない人はどこにいてもできないのだから、今ここで良い結果を出すべきだというようなことを言われて反省し、「華族会館」時代に書いた「料理ノート」を見返して、「バンザイ軒」でも「華族会館」のようなカレーを出すことを思いついていました。

材料を細かく刻んで時間をかけて煮込んだカレーライスは仙之介さんにも梅さんにも好評で、「フランスカレエはじめました」の張り紙を出したお店の前には行列が出来るようになっていました。実家で療養中の兄の秋山周太郎(鈴木亮平さん)のお見舞いに行くと言う大学の恩師の桐塚尚吾(武田鉄矢さん)にも好評でした。

しかし、3月の頃には、フランスカレエの人気は下火になっていました。お客さんが話しているのを聞いたという梅さんによると、フランスカレエでは食べた気がしないから前のように大きな野菜が見えるカレーのほうがいいということでした。

行列に並びたくないと山上辰吉(柄本佑さん)に言っていた「華族会館」の料理長の宇佐美鎌市(小林薫さん)は、人気がなくなった頃、フランスカレエを食べに来たのですが、一口食べただけで御代をテーブルの上に置いて帰り、お店の外まで追いかけてきてカレーの味の言い訳をする篤蔵さんに、客に言い訳をする料理人があるかと叱り、あのカレーは腐っている、腐っているのはお前の性根が腐っているからだと見抜いたように言って、料理人を辞めたほうが客もお前も幸せだと怒っていました。

悔しそうにしていた篤蔵さんは、仙之介さんから、お客さん一人一人を見ることだと言われて、厨房から食事をするお客さんたちの様子を見ていました。そして、カツを硬そうに食べているおじいさんを見て、「ひき肉ステエキ」というハンバーグのようなステーキを作ってそのおじいさんに出していました。

お客さんに喜んでもらえる料理を出すことができ、「バンザイ軒」での仕事を続けていた篤蔵さんは、桜の咲く頃、お店を訪ねてきた母親のふき(美保純さん)から、俊子さんが年の離れた呉服屋の主人の後妻に入ることになったという再婚の知らせを聞いて、今度の夫は良い人だといいねと少し寂しそうにしていました。それからふきさんは、通帳と印鑑と、周太郎さんからの手紙を篤蔵さんに渡していました。通帳に入っていた三百円は、周太郎さんが父親の周蔵(杉本哲太さん)を説得して、相続する土地の一部を売って作ったお金だったようでした。労咳に罹った自分の運命を呪いそうになって苦しんでいた周太郎さんからの手紙には、篤蔵、パリへ行け、俺の命を抱いて飛んでくれ、と書かれていました。ふきさんは、手紙を読んだ篤蔵さんに、あなたは幸せな分励まないといけないと穏やかに話していました。

兄の手紙を持って桐塚教授に会いに行った篤蔵さんは、パリへ行くことの相談をしていました。桐塚教授は、パリへ行く前に修行をするべきだと言い、宇佐美さんに相談をするよう言っていたのですが、篤蔵さんは宇佐美さんには会いに行くのを迷って、「英国公使館」の五百木竹四郎(加藤雅也さん)に相談に行っていました。そして五百木さんに空きが出たからと紹介された「精養軒」で修行をすることになったようでした。

3年ほど経った明治42年(1909年)、「バンザイ軒」では篤蔵さんの送別会が開かれていました。仙太郎さんと梅さんの他に、桐塚教授と五百木さんと新太郎さんも来ていたのですが、そこに宇佐美さんがやって来て、篤蔵さんにカレーを注文していました。篤蔵さんがじっと見つめる中、今度は最後までカレーを食べ終えた宇佐美さんは、普通のカレーだ、普通のカレーが飛び切り上手い、と言い、ごちそうさまでしたと、篤蔵さんの料理を認めていました。宇佐美さんは、篤蔵さんに自身の牛刀をプレゼントし、日本人の真心をパリで見せてほしいと話していました。

静養中の周太郎さんに、父親は、篤蔵さんからの手紙を渡していました。封筒の裏には印鑑が押してあり、中の手紙にはフランス語で「わしは帝国一のシェフになる」と書かれていました。兄はフランス語を読めたのだと思うのですが、父親には読めないと答えて笑っていました。

そして、最後、宇佐美さんの牛刀を背負った篤蔵さんが、パリの地に降り立っていました。桐塚教授が紹介してくれた人物を訪ねていくようでした。

脚本は森下佳子さん、演出は平川雄一朗さんでした。

第6話も、面白かったです。

一体自分は何をしているのかと自分に嫌気が差してきていた篤蔵さんが、「バンザイ軒」の店主の森田夫妻や友人の新太郎さん、桐塚教授や英国公使館の五百木さん、華族会館の師匠の宇佐美さんや家族に支えられて、その気持ちに応えるように頑張り、時々元妻の俊子さんのことを思い出しながら、一人の料理人として成長していく様子が、素直に丁寧に描かれていて、良かったです。

華族会館の経験から作った「フランスカレエ」が新メニューとして人気になったり、お客さんをよく見て作った「ひき肉ステエキ」がお客さんに喜ばれていたり、再度作ったカレーの「真心」が宇佐美さんに認められて牛刀をプレゼントされたりしていた篤蔵さんの場面見ていて、私も嬉しい気持ちになりました。

仙太郎さんや梅さんが篤蔵さんのことを褒めて「華族会館」と繰り返していたのも、何だか「家族会館」に聞こえてくる感じがして、温かい雰囲気でした。

篤蔵さんに会いに行くことを躊躇する山上さんが、宇佐美さんに、篤蔵さんのことを羨まし過ぎると正直に話していたところも良かったですし、周太郎さんが嬉しそうに篤蔵さんからのフランス語の手紙を太陽にかざしていた場面も良かったです。

今回は10分拡大版でしたが、引き伸ばされているというような、無駄に思えてしまうような場面もなかったように思いますし、最後まで楽しく見ることができました。次回の「パリ編」の物語も楽しみにしたいと思います。
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