「安全保障関連法案」が衆議院の本会議で可決されたこと

昨日には、その前日までの報道の通りに、十本の法案が一括にされた安全保障関連法案の改正案(新法と合わせて全十一本)の「強行採決」が衆議院の特別委員会で行われ、与党(自民党と公明党)の賛成多数で可決されたということでした。

そして、今日の16日の本会議の採決でも、与党などの賛成多数(多数ということは、与党の中に反対をした方もいたのでしょうか)で可決されたため、改正法案は参議院に送られるそうです。仮に参議院で否決されたとしても、再び大多数の議員を抱える与党が衆議院で賛成をすれば、この法案は成立してしまうそうなので、つまり、今後与党の衆議院議員さんの中に反対をする者が多数現れなければ、今回の安全保障関連法案は、一括改正されることが決まるということになります。

採決の結果を私は臨時のニュースで知ったのですが、安保関連法案の問題は、「戦後70年」の夏から先の日本が今までの70年が台無しになるほど変わってしまうかもしれないという重大な法改正の問題だと思うので、NHKがどうして国会中継をしないのか、とても奇妙に思えます。

昨日と今日の国会の「強行採決」(与党の議員が野党の議員を説得できないまま急いで行うような採決)は、与党内に意見の異なる派閥というものがなく(あっても機能せず)一強独裁的であると今回のように法案は簡単に通過してしまうのだということがよく分かる事例だったように思いますし、改めて少し怖く思いました。

大多数の学者の方やジャーナリストの方や文化人の方や政治家のOBの方が今回の改正について「違憲」だと政府に伝えようとしても、“一強”の与党は「合憲」と主張していたので、そのような中では、「合憲か違憲か」で相手側の考えや気持ちを変えようとする争いをすることはほとんど意味をなさず、野党は与党の術中に嵌った形のまま、国会での審議の内容を深めることができずに終わってしまったように思います。

アメリカ政府との先の「夏まで」という“約束”を優先するために安保関連法案を通したい安倍総理のいる与党の側にしてみれば、その要望を叶えるためには、国会の審議で「国民の理解」を深める必要などほとんどなかったのかもしれないと思います。だからこそ、法案の説明の内容がごく浅いままで野党との審議を進めていたのだろうと思いますし、数の少ない野党は自民党のいる浅瀬にバラバラに立ったまま、深い場所へ大勢の自民党を連れて行くことができなかったということなのだろうと思います。

夜の報道番組では、例えば、BSフジの「プライムニュース」やTBSの「NEWS23」(や、NHKの「NEWS WEB」)などでは、「安全保障関連法案」の問題をよく扱っているように思うのですが、安倍政権寄りの日本テレビの「NEWS ZERO」では番組の途中から少しだけ報道する程度です。私には、今回の「安保関連法案」の問題は、1か月後に「戦後70年」の日を迎える日本にとって重要な問題であるように思えているのですが、「トップニュース」の扱いにしないというか、大きく報道しないメディアがあるのが、少し不思議な感じがします。

今回の「安保関連法案」を「戦争法案」と呼ぶのは、確かに少し極端かもしれないとも思うのですが、もしもこのまま「夏まで」に今回の法案が国会で成立し、救助隊のようなイメージが強くなっていたこれまでの「自衛隊」が国内外の誰が見てもはっきりと「軍隊」のようになり、世界各地で戦争を引き起こしているアメリカ政府の軍隊に追従をして、武器の提供や武力行使などで積極的に協力することができるようになるということは、結局は日本が、アメリカとどこかの国の間で行われている戦争に参加をすることになるのと同じことになるので、少なくとも「平和法案」ではないように思います。与党が「平和」という言葉をこの法案の名前にあえて付けるのは、むしろ本当は「平和」ではないということを知っていて、そのことを隠すためにそのように表現しているものであるような気がします。

それに、本当の平和は、天皇皇后両陛下がいつもお祈りをしてくださっているような、そのような平和を指すのではないかなとも思います。

今の与党の議員さん自身やその支持者の方は、与党の「やられる前にやれ」の考え方や国内の軍備の増強などについて、相手の武力行使に対する「抑止力」になるとか、国民の命を守ることのつながるのだという風に、本当に思っているのでしょうか。全く抑止力にならないということは、もしかしたらないのかもしれませんが、強い意思を持ってどこかの国と戦おう、誰かを殺そうとする人たちには、あまり通じないのではないかなと思います。

それこそ、「憲法違反」の意見が9割ほどあっても採決を行い、安保関連の改正法案を通そうとする今の与党の方の意思と、近いものがあるのではないかなと思います。

安倍総理と共に「合憲」を主張する方の中には、「国連憲章」を持ち出して「集団的自衛権」は世界各国に共通して認められているものだと言う方もいるようなのですが、それなら余計に、今法律を変える理由にはならないような気がしますし、当時の政府が苦心して作った「日本国憲法」よりも、外国の「国連憲章」のほうを優先している感じがして、少し不自然にも思えます。そのように、不平等な「日米地位協定」もそのままに、自国の国益だけを追求するようなアメリカに追従をすることが、安倍総理やその取り巻きの人々を支持する方たちの期待することなのでしょうか。何か奇妙に思えます。

報道によると、「三菱マテリアル」は、第2次世界大戦中、日本軍の捕虜となったアメリカ兵を秋田の鉱山で強制的に労働させていたという問題について、初めて公式に謝罪をすることにしたのだそうです。もし本当にそのような事実があったのなら、謝るのは良いことだと思うのですが、このようなところにも、もしかしたら、第2次安倍内閣の意図があるのかもしれません。

国会議員は「国民が選んだ」のだから、その議員が通した法案を国民は支持し尊重するべきだというような意見もあるそうなのですが、選挙権のある国民が選挙で投票を行った結果ある議員さんが国会議員として当選した、ということは言えるとしても、そのこで「国民が選んだ」、「国民に選ばれた」と言うのは、やはり少し違うような気がします。本当にこの人に議員さんになってもらいたいと地元の人たちから支持されて選ばれた方もいると思いますが、繰り上げ当選のような形でギリギリで議員になっている方もいると思いますし、その人の名前ではなく党の名前が投票用紙に書かれたことによって議員になっている方もいるのだろうと思います。

小笠原諸島の珊瑚が領海侵犯してきた中国の漁船に乱獲されたことも、結局、安倍総理はほとんどを見逃す形になっていたように思います。日中首脳会談のために何か取り引きがあったのかもしれませんが、その時に中国の密漁船が捨てて行った網が今も小笠原諸島の海の底に残っていて、珊瑚の成長を妨げているのだそうです。

中国の「脅威」が最近次第に大きくなっているというのは、もしかしたら確かにそうなのかもしれないのですが、安倍総理の手法が私には第1次安倍内閣の時から少し怖く思えているので、安保関連法案の改正についても、私はどちらかというと「反対」のほうなのですが、その一つには、安倍政権(第2次、第3次安倍内閣)への信頼の問題が関わっているような気がします。安倍総理やその取り巻きが運営する政権を、東日本大震災の時の福島第一原子力発電所の事故の対処について外国に向けて「アンダーコントロール」などと軽々しく表明していたことなども含めて、いまいち信用できない感じがするのです。(といっても、私にはそもそも特定の支持政党はないですし、好きな議員さんがいるというわけでもありません。その時々のそれぞれの方の意見を、正しいなと思ったり、間違っているのではないかなと思ったりしています。)

与党のことも野党のことも残念に思えますし、東日本大震災以降のメディアのことも、少し残念に思えているのですが、それが今の時代ということなのかもしれません。ラグビーワールドカップや東京オリンピックに向けて建設されることになった「新国立競技場」の今の酷い謎の計画が(“安倍総理の決断によって”というような形で)見直されるかもしれないということになったなら、メディアでの話題は、安保関連法案のことよりも、そちらに移っていくのだろうと思います。

アメリカの戦闘に日本を積極的に近づけていく今回の「安保関連法案」が、今年の夏までに本当に決まってしまうのかどうかは、実際には未来のことなのでまだ分からないのですし、これからもこの報道を、政治にあまり詳しくない私も、もう少し気にしていこうと思います。

ところで、15日にアメリカ航空宇宙局(NASA)の探査機「ニューホライズンズ」が約9年半かけて最接近した冥王星や、その衛星のカロンの写真が、本当にきれいに写っていたので驚きました。冥王星が準惑星に「降格」された時にはショックだったのですが、久し振りに冥王星の話題を知ることができて、楽しく思います。天気予報でも使われ始めた「ひまわり8号」の映す地球の映像も鮮明ですし、最近の技術はすごいなと思います。このような美しい宇宙のニュースのある一方で、紛争とか、貧困とか、ヘイトスピーチとか、いじめとか、虐待とか、環境汚染とか、そのようなことが地球の地上の片隅の人間の社会の中で起きているということを、何だか不思議に思います。
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