アメリカの外交官のグルーさんの特集

昨夜、NHKの「歴史秘話ヒストリア」の「もうひとつの終戦 ~日本を愛した外交官グルーの闘い~」という特集を見ました。

ジョセフ・グルーさんという第二次世界大戦の頃のアメリカの外交官の方の特集でした。

昭和7年に来日し、日米開戦までの約10年間を日本で暮らしていたグルーさんは、「二・二六事件」で陸軍の青年将校たちに殺害された内大臣の斎藤實や、重傷を負わされた侍従長の鈴木貫太郎とも親しくしていて、天皇陛下(昭和天皇)の細やかな優しさや平和を希求する思いを直接感じていた方で、戦争が始まったためにアメリカへ帰国をすると、日本における天皇の存在の大切さをアメリカの一般の人々や政府の人々に訴え続け、日本の本土が戦場とならないように、戦争を早く終わらせるために奔走したのだそうです。

番組によると、グルーさんは、天皇制を認める旨の文言を記した「ポツダム宣言」の草稿を作成していました。もしもグルーさんの草案がジェームズ・バーンズ国務長官に抹殺されず、すぐにアメリカ政府に認められてそれが日本政府へ届いていたなら、天皇陛下の願いで首相になったという鈴木貫太郎さんの内閣にもその「ポツダム宣言」の内容が「黙殺」されずに受け入れられ、広島と長崎に原爆が投下される日は来なかった、ということなのでしょうか。

鈴木貫太郎さんと同じく、「終戦」を達成した直後に、グルーさんは国務次官の仕事を辞職したのだそうです。親日家、知日家のグルーさんは、GHQの総司令官のマッカーサーの誘いも、日本には友人がたくさんいるから支配者の顔をして行きたくないと断ったそうです。そして、日本の友人たちと連絡を取りつつも、昭和40年に亡くなるまで、日本の地を再び訪れることはなかったのだそうです。

他にも、もしかしたらまだたくさん、日本のために尽力してくださった外国の方がいるのかもしれないのですが、昨夜の番組を見ながら、グルーさんのような方がアメリカ政府の中枢にいてくださって本当に良かったと思いました。相手の国の人々のことをよく理解し、相手の立場に立ってよく考えた上での武力行使に頼ることのない外交努力というものが、戦争(紛争)を避けるため、あるいは始まってしまったその戦いを早く終わらせるためには、本当に重要なことなのだということを改めて思いました。

今週の月曜日から国会の参議院では「安全保障法案関連」の審議が続いていますが、筋が通らない矛盾したものを平然と無理に押し通そうとするような与党の安倍首相たちの答弁を聞いていると、何かぞっとします。

また、先日の深夜に聴くことのできたTBSのラジオでは、ドイツの哲学者イマヌエル・カントの『永遠平和のために』を新たに訳した池内紀さんがおそば屋さん?で食事をしていた時、そこに安倍首相も来ていたので、ぜひ政治家の人たちに読んでもらいたいと思っていたその『永遠平和のために』を池内さんは安倍首相に直接手渡すことができた、というような話がなされていました。そのような偶然もあるのかと驚いたのですが、ただ、さすがはカントというか、『永遠平和のために』(私が読んだのは岩波文庫のものです)の内容は今の時代にも当てはまるものであるように思いますし(ということは、江戸時代の後期の頃からも人間世界の在り方はほとんど変わっていないということになるのかもしれませんが)、池内さんが話していたように、政治家の方もその本を読んで理解をしてくれるといいなと思いました。
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