「リスクの神様」第4話

フジテレビのドラマ「リスクの神様」の第4話を見ました。

大手商社のサンライズ物産のグループ企業である、港町の波丘市にある波丘樹脂の工業薬品倉庫で火災が発生し、坂手社長(吉田鋼太郎さん)の指示で現場へ向かった「危機対策室」の西行寺智(堤真一さん)と神狩かおり(戸田恵梨香さん)と渉外担当の結城実(森田剛さん)は、白川専務(小日向文世さん)とつながりのある波丘樹脂の塚原社長(浅野和之さん)から、特殊な薬品の専門的な知識が必要だからということを理由に危機対策の対応を自分たちに任せてほしいと頼まれ、部長時代の10年前にも5年前にも会社の危機を救ったことで「危機管理のプロ」として知られるようになった塚原社長の手腕を見守ることになりました。

出火原因は出入りの業者によるタバコの火の不始末だと判明したと西行寺さんたちに説明した塚原社長は、倉庫の近くを流れる川に薬品が流出した可能性があるとして、倉庫内の薬品のデータを全てマスコミに公表し、波丘湾内の漁業停止と遊泳禁止を町の人たちに頼み、地元の波丘大学と水質検査を行うと発表していました。

地元の漁師たちはすぐに理解を示したのですが、海で遊びたい子供たちは反発し、翌日、海へ出かけていました。西行寺さんや神狩さんたちは、遊泳禁止となった海で遊んで獲った魚や貝を網で焼いて食べていた子供たちのうちの一人が腹痛に苦しんでいるのを発見し、急いで病院へ運んだのですが、病院では魚や貝を食べたことによる食中毒だろうと診断されていました。

神狩さんは、塚原社長の危機対策の対応の早さに感心していたのですが、西行寺さんは、用意周到過ぎると塚原社長に疑いを持つようになっていました。

一度は引き受けてくれた東京の大学から波丘湾の水質調査を断られた西行寺さんは、湾内が汚染されている実態を知るため、食中毒で入院している子供を東京の病院で診てもらおうと考えるのですが、波丘樹脂工場で働く有田俊介(坂田聡さん)とその妻で地元の水産加工場で働く水江(西尾まりさん)は、食中毒で入院した息子の剛(藤本哉汰さん)の症状が改善しないことを心配しつつも、様々な形で波丘樹脂に依存している地元に波風を立てたくないという理由で、転院を拒否し続けていました。

結城さんは看護師から剛さんに処方されている薬の情報を得て、神狩さんが調べたところ、その薬は薬品の毒性を緩和するためのものだということが分かりました。神狩さんは、息子の転院を拒む剛さんの両親に、あなた方が守りたいのは剛君ではないのですかと話して説得していました。

一方、危機対策室の調査主任の種子島敏夫(古田新太さん)は、火災の消火活動の直後に消防署を辞めていた人がいたことを西行寺さんに教えていました。山田さんには借金があったということでした。西行寺さんは、その山田さんに会いに行き、山田さんが危機の只中にいること、上司に命令されたということなら情状酌量になる可能性が高いことを伝え、波丘樹脂の火災の本当の原因を教えてほしいと頼んでいました。

社内で清廉潔白と言われている白川専務に相談して波丘樹脂の追及の許可を得た西行寺さんは、再び塚原社長に会いに行くと、塚原社長が薬品を川に流す際のろ過装置を10日前に修理していたこと、10日前から薬品が川と湾内に流出していたことを指摘していました。

塚原社長の危機対策とは、用意周到に会社の不祥事を隠蔽することだったようでした。波丘樹脂の影響下にあった町の人たちは、自分たちの生活が脅かされることを恐れて、波丘樹脂の方針に口出しをしないようになっていました。危機はチャンスだと思っていると塚原社長は西行寺さんに話していたのですが、塚原社長は、会社の危機を事実の隠蔽という形で乗り越えることによって昇進を重ねて社長に上り詰めた人物でした。

西行寺さんは、結城さんが会社の前に集まっていたマスコミ各社の記者たちに不祥事の隠蔽のことを記したレポートをすでに配っているということを教え、あなたは危機管理のプロではないと伝えていました。

塚原社長は逮捕され、後日、不祥事隠しが世間に知られた波丘樹脂には、サンライズから出向した新社長が就任したようでした。町は閉鎖的な雰囲気が少し緩和されて、明るくなってきたということでした。薬品の毒の作用に苦しんでいた剛さんも元気になったようで、あとは海だけですね、と神狩さんが言うのを聞いた母親の水江さんは、海の力は偉大ですから、私は信じています、と話していました。

脚本は橋本裕志さん、演出は城宝秀則さんでした。

第4話も良かったと思うのですが、やはり、ある会社の危機対策の様子を細かく描いた再現ドラマであるような感じもしてしまいました。

でも、危機はチャンスとなり得るということと、全てを守ることはできないから本当に守りたいものは何かをよく考えなくてはいけないということだというところは、初回から一貫しているように思います。地味、と言ってはいけないかもしれないのですが、堅実な社会派のドラマだと思います。

今回の事件の場合は、実際なら市長も出てきそうに思うのですが、ドラマに市長は登場しませんでした。ただ、病院長も市長も、波丘樹脂関連の人物だということは言われていました。地元の大きな会社の不祥事が、事実を知らされない住民も巻き込んで町ぐるみで隠蔽されるということは、実際にもあることなのかもしれないなと少し怖く思いました。

最後に描かれていた、30年前に逮捕されたことがあるらしい西行寺さんの父親の関口孝雄(田中泯さん)の件はまだよく分からなかったのですが、坂手社長と白川専務は父親の元部下だったようで、認知症のような症状で入院中の父親は、西行寺さんから渡された当時の新聞記事を見て、記憶を少し取り戻していたようでした。

現在の「サンライズ」に関連した各会社の危機対策と、過去の西行寺さんと父親の事件の問題は、いずれはつながっていくのかもしれないのですが、今のところはまだ別々のドラマのように描かれているので、最後に父親の問題が描かれると、ドラマの中心であるはずの危機対策の場面が少し薄れてしまうというか、遠ざかってしまうというか、私には少しそのようにも思えてしまいます。

余韻なくエンドクレジットの映像に入るところも、あっさりとしているというか、味気ないというか、そのような印象ではあるのですが、次回も見てみようと思います。

ところで、今日は広島に原爆が投下されてから70年目の日です。

私も忘れないようにしようと思うのですが、昨日のNHKの「クローズアップ現代」の特集によると、80歳を超える方が増えた被爆体験者の方の具体的な話や、被爆した方の写真や映像など、原爆の恐怖を児童や生徒たちに教えることができない学校が増えているそうです。被爆者の方の話を「政治的」だとして遮る校長先生がいるということにも驚きました。原子爆弾の威力だけが伝わり、被害の恐ろしさが感覚的にも伝わらずに忘れ去られていくのだとしたなら、それはとても危険なことのように思いました。

あと、最近、原爆投下の話の際に「広島」や「長崎」が「ヒロシマ」や「ナガサキ」と書かれたり、「被爆者」が「ヒバクシャ」と書かれたりしているのをテレビや新聞記事などでよく見るのですが、どうしてわざわざカタカナで書き直すのか、私には不思議に思えますし、奇妙にも思います。東日本大震災の時に「福島」が「フクシマ」と書かれていたことにも私には違和感があったのですが、外国の方がそのように書くのならまだしも、日本のメディアがそのように書くのは、何か間違っているような気がします。なぜカタカナで書くのかの理由は私にはよく分からないのですが、せめて公共放送のNHKには、カタカナの「ヒバクシャ」という言葉ではなく、普通に漢字の「被爆者」を使って、核爆弾の被害の残酷さを後世に伝えていってほしいように思います。
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