「怪異TV」第1話

先週の木曜日にNHKのBSプレミアムで放送され、録画をしておいた「禁断のホラーミステリー 怪異TV」という番組の第1話を見ました。

何となく面白そうかなというくらいの理由で見てみることにした番組でした。「ドキュメンタリードラマ」なのですが、ドキュメンタリーの要素とドラマの要素が融合しているというか、ドキュメンタリータッチのドラマというか、そのようなドキュメンタリードラマでした。

第1話の「消えたルポライター」は、留守番電話に「ごめんなさい!」と繰り返し何かに謝るような叫び声を残して失踪したルポライターの妻からそのルポライターの捜索を依頼された、ミステリー番組「怪異TV」のリポーターの山中崇(山中崇さん)と取材スタッフ(國武綾さん、村上賢司さん)たちが、「幽霊画」や「オシラサマ」について調べていたルポライターの消息を追って青森県へ向かい、弘前や八戸や五所川原などに伝わる民間信仰を取材しながら、ルポライターの失踪の原因を探っていく、という話でした。

脚本は三宅隆太さん、ディレクターは村上賢司さん、という作品でした。

ドラマだと思って見ていると、少し不思議な感じがしてくる番組でした。

「ギャラリー森山」の「幽霊画」、「渡辺金三郎の断首図」、「弘前ねぷた」の「鏡絵と見送り絵」、「オシラサマ」(書き方は、お白様、御白羅様などあるそうです)、「イタコの口寄せ」、「川倉賽の河原地蔵尊」などを、「怪異TV」のスタッフたちが取材していたのですが、青森の民間伝承を紹介する番組として面白かったように思います。

青森では生と死が隣り合わせにあるということが人々の間で常に意識されているという趣旨のことを、津軽地方の郷土史家の方が山中さんに話していたのですが、そのような考えは土地の歴史によるのかもしれないので、過酷な地域だったのかもしれないなと少し思いました。

「川倉賽の河原地蔵尊」には冥婚(死霊婚、死後結婚などとも呼ばれています)の人形も納められていたのですが、私は山形の風習としてあるものを少し知っていたくらいだったので(初期の頃のフジテレビの「奇跡体験アンビリバボー」という番組で見て衝撃を受けました)、青森にもあるのかと驚いたのですが、結婚をせずに亡くなった子供の「結婚式」を挙げるという風習は、日本だけでなく、アジアの各地にもあるのだそうです。

弔うということは、死者のためのものというよりも、死者を思いながら今を生きている人のためのものだと思うので、そのような、亡くなった子供の結婚式というものも、最初に私がその風習の存在を知った時には恐怖でしかなかったのですが、今回の番組の中で管理人の方と山中さんが話していたように、死後にも生前と同じ時間が流れているかもしれない亡くなってしまった子供の幸せをいつまでも願う親の気持ちの表れたものなのだろうと思います。

ドラマの中の消えたルポライターさんは、4歳の息子を亡くしていたのですが、自身の運転する車の後ろにいた息子に気付かずに過って轢いて死なせてしまったということでした。突然の帰宅後、「怪異TV」への出演を本人が拒否したために詳細は不明だったのですが、自身の傷心を癒すため、あるいは息子に謝るために、青森へ旅に出ていたようでした。

文化人類学的な番組として面白く思えたということもあるのですが、取材に出かけた地域の民間信仰や、そこに暮らす人々の死者を弔う気持ちが静かに誠実に伝えられているように思えたところも良かったように思います。私はテレビ東京の深夜に放送されている「廃墟の休日」というドキュメンタリードラマ?も毎週録画をしつつ見ているのですが、その番組も、廃墟を紹介するドキュメンタリーの部分がしっかりと作られているように思います。毎回の感想を書くことはできないかもしれないのですが、今回の第1話は良かったので、「呪い」の伝承を探る話らしい次回の放送も楽しみにしていようと思います。
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