「リスクの神様」第5話

フジテレビのドラマ「リスクの神様」の第5話を見ました。

天然ゴムの産地に置かれた、大手商社「サンライズ物産」のマーレーン駐在所の所長の袴田明(桜井聖さん)が誘拐されるという事件が発生しました。危機対策室の西行寺智(堤真一さん)と神狩かおり(戸田恵梨香さん)、結城実(森田剛さん)、財部 栄一(志賀廣太郎さん)は、犯人が坂手社長(吉田鋼太郎さん)宛てに送ってきた壊れたメガネと写真を、夫と離れて日本で暮らしている袴田さんの妻の美沙(田中美里さん)に確認してもらいました。西行寺さんは、犯人が地元のゲリラだった場合を考えて、現地の警察ではなく、危機対策室が事件を解決する方針で指示を出していました。

写真の裏には、人質を殺害するまでの期限は72時間だということが書かれていました。メガネと写真は前日に届いていたため、期限まではあと24時間ということになったのですが、坂手社長はブラジルへ向かう機内にいるということだったので、西行寺さんたちは京都に向かっていた白川専務(小日向文世さん)に連絡し、急いで引き返してもらっていました。

犯人の要求は、身代金の1000ドル(約10億円)と、マーレーン駐在所の撤退でした。神狩さんは、社長を出せと連絡してきた犯人から、人質の袴田さんの映像を送ってもらうことはできたのですが、交渉中に感情的になってしまい、焦って苛立っている犯人をますます怒らせてしまいました。

西行寺さんの指示でマーレーン駐在所へ行っていた調査主任の種子島敏夫(古田新太さん)は、ゲリラのリーダーのものと思われていた犯行声明のサインの字が違っていたことを西行寺さんに報告していました。英語で書かれた声明文をよく見た神狩さんは、袴田さんの名前が「AKAMADA」と最初の「H」が抜けていることに気付き、フランス語を使う人物ではないかと推理していました。そして、駐在所で職員の指紋の照合を行った種子島さんは、フランス語を使う二人の兄弟にたどり着いていました。

その兄弟は、賃金のことで駐在所ともめていたようで、さらに産休を言い渡された妹が生活に不安になって流産をしてしまったということに憤り、駐在所の所長の袴田さんを誘拐していたようでした。

ゲリラではないということが分かったので、西行寺さんは現地の警察に捜査を依頼するよう指示し、神狩さんと二人で戻って来た白川専務に会いに行くと、駐在所を撤退させるという記者会見を開く決断を迫っていました。

二人から話を聞いた白川専務は、撤退するということは、誘拐犯に屈するということになって世界からの信頼がなくなるのではないかと心配して、社長代理としてすぐに決断するのは難しいと迷っていました。しかし、神狩さんから、社員の命を守らないということになれば社員が失望するでしょうと説得され、白川専務はとりあえず記者会見に臨む準備を始めることにしていました。

記者会見が始まる少し前、地元の警察が兄弟を現行犯逮捕し、袴田所長を救助していました。袴田所長は、衰弱はしていたものの、無事でした。白川専務は、救出成功の記者会見に臨むことになったのですが、しかし、そこに坂手社長の帰国の連絡が入り、記者会見は社長が行うことになりました。翌日の新聞には、坂手社長が救助の指示をしたかのような記事が掲載されていました。白川専務は少し残念そうだったのですが、いつか大きな仕事をすることになったら一緒に仕事をしたいと神狩さんに話していました。

袴田さんの妻の美沙さんは、最初の4年間の約束が上司に少しずつ期間を伸ばされて9年間もマーレーン駐在所にいる夫と離婚をしようか迷っていたようだったのですが、商社の夫の仕事を知り、マーレーンの夫と暮らす決意をしたようでした。

脚本は橋本裕志さん、演出は石川淳一さんでした。

今回は、2010年の頃の西行寺さんと結城さんの過去の場面から始まっていました。それから2015年の物語の間のところどころに、2010年や2013年の事件(人質救出失敗事件?)が挟まれて展開していました。

それは、人質となった袴田さんを救出したいという2015年の今の西行寺さんたちの行動につながる話だったのだと思うのですが、急に2010年の場面になったり2013年の場面になったりしていましたし、その人質事件の経緯がよく分からなかったこともあって、私には少し見辛いようにも思えてしまいました。

ただ、「テロには屈しない」というキャッチフレーズの下では、会社を守るか、誘拐された社員の命を守るかが、会社の幹部にとっては究極の選択になり得るということが描かれていた今回のドラマを見ていて、国が「テロに屈しない国家」というものを守るか、誘拐された国民の命を守るのかの選択を迫られて、結局、人質となっていた国民の命が優先されなかった、今年の1月の頃のISIL(ISIS)による日本人ジャーナリスト拘束事件のことを思いました。でも、ドラマでは、誘拐犯は一般の人でしたし、袴田所長も地元の警察によって救出されていたので、良かったです。

また、今回も相変わらず唐突な終わり方をしていたように、私には思えてしまいました。エンディングの音楽が急に鳴る感じなので、少し驚いてしまいます。

西行寺さんの父親で認知症の症状のある関口孝雄(田中泯さん)のことは、サンライズ物産にいた頃、天然ゴムの採掘権に関する収賄の容疑をかけられて逮捕されていたということ以外は、まだほとんど描かれていません。今回の最後は、種子島さんが西行寺さんに、何のために日本に戻って来たのかを聞く場面で終わっていました。

毎回の一話完結のリスク管理のドラマは、それはそれで良いと思うのですが、西行寺さんと父親の“連続ドラマ”の部分も、もう少しちゃんとした形で描かれるといいのかなと思います。今のところはまだ、何となく中途半端のまま続いているというような感じがします。

ところで、私はこのドラマの後に見た報道番組で知ったのですが、沖縄のうるま市の伊計島の沖合いでアメリカ軍の特殊作戦用のヘリコプターが着艦に失敗し、乗組員の内の6人か7人が負傷したそうなのですが、その内の2人は陸上自衛官だったそうです。「安全保障関連法案」が通っていないのにその前から防衛省で先取り的に計画されていると、先日の参議院で共産党の方が指摘していたことにもつながっている問題なのかもしれません。その翌日の今日は、沖縄国際大学に米軍のヘリコプターが墜落して炎上した事故(事件?)から11年目の日だそうです。

その沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件の時には、「日米地位協定」があるためにアメリカ側が事故の情報を日本側に提供せず、事故の全容解明には至らなかったという問題がマスコミでも話題になっていたように思うのですが、今回の着艦失敗事故のこと、負傷した陸上自衛官が米軍の訓練に参加していたことなどが、どのくらいメディアで報道されるのかということも、気になります。

元朝日新聞の記者で現在100歳のジャーナリストのむのたけじさんが、今朝のテレビ朝日の「モーニングバード」の「そもそも総研」に出演して玉川徹さんの取材に答えて話しているのを、私も偶然見ることができたのですが、とても良かったです。

むのたけじさんは、戦争は人間から人間性を奪う最大の罪悪であると話し、「特定秘密保護法」が成立してしまっている今の日本社会には「戦争前夜」の雰囲気が感じられると話していました。70年以上前の「戦前」や「戦中」には、新聞社などの報道機関自身が軍部に気を使って「検閲」の部門を社内に置き、「自主規制」をして戦時下の事実を国民に伝えようとしなかったそうなのですが、それが今のマスコミにも感じられるそうです。偉い人が来て世の中を浴してくれるというようなことは未来永劫あり得ないのだから、戦争の原因や責任を国民一人一人が考え、家の中で語ることが大切だと、むのさんは伝えていました。良い取材内容だったので、もっといろいろなところでも、このむのたけじさんのインタビュー映像が放送されるといいのになと思いました。
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