「ど根性ガエル」最終回

日本テレビの土曜ドラマ「ど根性ガエル」の最終回(第10話)を見ました。

町では、なぜか食べ物が少しずつなくなるという不思議な現象が起きていました。ピョン吉(声・満島ひかりさん)がいなくなったTシャツは母ちゃん(薬師丸ひろ子さん)がハンガーにかけたままにしていました。アルバイト先のゴリラパン工場でも元気そうに振る舞っていたひろし(松山ケンイチさん)は、ゴリライモ(新井浩文さん)や京子ちゃん(前田敦子さん)から気を使われているのを感じて気にしていたのですが、そこへやって来た警察官の五郎(勝地涼さん)から、町の事件のことを聞きました。

玄関先に黄色のカエルがいるのを見かけた母ちゃんは、ピョン吉が生きていてお腹を空かせているのではないかと考え、お皿にご飯を用意して玄関へ戻ったのですが、その時にはもう黄色いカエルの姿は消えていました。そしてその頃、町には、背中にヘビの絵の付いた薄汚れたヨレヨレのTシャツを着た、変な走り方をする、ひろしそっくりの人物(松山ケンイチさん)が出没していました。

宝寿司の梅さん(光石研さん)は、中学校の国語教師のよし子先生(白羽ゆりさん)の授業風景を覗くのに使っていた梯子を、大人にならなければと、のこぎりで短く切っていました。

五郎たちは、顔で笑って心で泣いているひろしを励ます会を宝寿司で開催し、そこには教師生活42年になった校長先生(でんでんさん)や京子ちゃんのおばあちゃん(白石加代子さん)も来ていました。ピョン吉がいないからつまらない、と酔って眠ったひろしの横で、母ちゃんは、小さい頃のひろしと読んでいた絵本の話を始めました。カバのばーくんと毎日仲良く遊んでいた少年が、大人になってばーくんと別れる物語だったようなのですが、その結末にひろしはどうして大人になったら離れなければいけないのかといつも怒っていたということでした。それを聞いたみんなは、ひろしらしいとつぶやいていました。

翌日、京子ちゃんは、ピョン吉を呼び戻すために中学生の頃のピョン吉とひろしの出会いを再現してはどうかと、五郎とゴリライモに提案していました。京子ちゃんと五郎はひろしを神社に呼び出し、京子ちゃんに頼まれて引き受けることにしたゴリライモは、「ゴ」と書かれた赤いTシャツを着て、神社の庭の太鼓橋の上で待っていました。

その頃、母ちゃんが屋上に干していたピョン吉のいたTシャツは、風にとばされて、梅さんのお寿司の配達の桶の上に落ちていたのですが、その直後、お寿司のかっぱ巻きを盗んで食べたひろしそっくりの人物が、特徴となっていた背中のヘビを隠すためにその上からTシャツを着てしまいました。

本物のひろしが神社に向かっていた頃、追われて逃げていた偽物のひろしも神社に向かっていました。そして、京子ちゃんと五郎に話しかけられて逃げ、太鼓橋を渡ろうとした偽ひろしは、ゴリライモに捕まり、投げ飛ばされたのでした。

地面には、ピンク色のカエルや緑色のカエルたちがいました。黄色のカエルは、そのカエルたちを守ろうと跳び出し、偽ひろしの下敷きになりました。ピョン吉がいたTシャツを着ていた偽ひろしを追いかけて神社に来た本当のひろしも、ゴリライモたちと一緒に立ち上がった偽ひろしを見ていたのですが、その白いTシャツの中央には何かがつぶれたような黄色のモヤモヤがあり、それが少しずつまとまって、ピョン吉の姿になりました。平面ガエルのピョン吉が戻ってきたのです。出会いの再現は成功したのでした。

急いで家に帰ったひろしとピョン吉は、母ちゃんの作った焼きそばをおいしそうに食べていました。その後、みんなもひろしの家に合流していたのですが、そこで話していたことによると、ピョン吉は、Tシャツから剥がれた後、風に飛ばされて神社の池に落ち、そこにカエルたちが集まってきたかと思うと、少しして元のカエルの姿に戻っていたということでした。ピョン吉が戻って嬉しそうなひろしを見て、京子ちゃんのおばあちゃんは、ひろし君は絵本の続きを生きているのね、と言っていました。

翌朝、母ちゃんよりも先にピョン吉とゴリラパン工場へ出かけたひろしは、始業時間になっても来ない母ちゃんのことをみんなと心配していて、何かあったのではと言われて、ピョン吉と工場を飛び出し、京子ちゃんのおばあちゃんたちが清掃活動をしていた商店街や宝寿司の前を走り抜けて家に戻り、一緒に来たみんなと、家に偽ひろしが侵入しているのを見つけていました。

りんごの皮を剥いていた母ちゃんが落としていた果物ナイフを拾った偽ひろしは、背中のヘビを見せてピョン吉を脅かしたり、京子ちゃんを人質にしようとしたりいていたのですが、強気の京子ちゃんに反撃されて部屋の隅に固まっていました。こっちには警察官を含む10人と1匹がいるのだからと、母ちゃんは息子のひろしにそっくりの人物の話を聞くことをみんなに提案していました。

ひろしにそっくりの人物は、名前もひろしで、生まれも育ちも、勤め先に好きな人がいるという状況も、ひろしによく似ていました。ピョン吉と出会わなかったひろしだと思った母ちゃんは、自分に自信のなさそうな大人しいもう一人のひろしに、生まれてきたのだから生きていていいのだと話し、自分で物語を終わらせてはいけないと説得していました。

もう一人のひろしの話を聞いていたひろしは、ぶどうを房ごと食べたピョン吉が、お皿の上に種を吹き出して並べる技を見せて、もう一人のひろしを楽しませていました。もう一人のひろしも、ひろしに言われてぶどうをピョン吉に食べてもらったのですが、ピョン吉がくしゃみをしたので、種はもう一人のひろしのTシャツに吹き飛び、ピョン吉の形になっていました。それを見て笑ったひろしは、その後、五郎に送られて、冗談を言いながら明るく帰っていったということでした。梅さんは、よし子先生に向かって「結婚」を切り出すことができたのですが、結婚を前提にお付き合いをしてください、になってしまいました。話が終わってしまったらつまらなくなってしまうという思いがあったようでした。

その夜、部屋の窓辺のハンガーのTシャツのピョン吉は、生きていてもいいんだよ、とひろしに話していました。ピョン吉のTシャツを着たひろしは、出かけてくると母ちゃんに言って、外へ出ていたのですが、その時、庭で見つけたピンク色のカエルを家に上げようとしていた母ちゃんは、つまづいて転んでしまい、起き上がって自分の服を見て驚愕していました。

最後は、ひろしとピョン吉が明け方の町を走る場面でだったのですが、主題歌の「エルビス(仮)」の流れるいつものエンディングの映像は時間を遡っていて、ピョン吉のいないTシャツを着て寂しそうに歩いていたひろしの姿は消されて、ピョン吉と楽しそうに歩くひろしの姿に変わっていました。

一緒にお寿司を食べたりして家に戻ったひろしとピョン吉は、東京スカイツリーのよく見える青空の下の屋上へ上っていました。

脚本は岡田惠和さん、演出は菅原伸太郎さんでした。

最終回も、最後までとても良かったです。

ピョン吉を失って落ち込んでいたひろしの前に現れたもう一人のひろしの存在が、このドラマの物語に、これまでとはもう少し違った奥行きを出していたように思います。

ピョン吉はどこへ行ったのだろうという謎と、もう一人のひろしの謎が交錯して次第につながっていく感じも、楽しかったです。

本当のひろしがTシャツを着てそこにピョン吉が復活するのではなく、もう一人のひろしが着ていたTシャツにピョン吉が復活していたというところも、良かったのだと思います。

もう一人のひろしのおかげでピョン吉と再会できたということが、自分は何の役にも立たない、生きていなくてもいい存在だと思っているもう一人のひろしを救っていたのですし、何か、本当のひろしと一体化していくような感じでもあったように思いました。

もしもひろしにピョン吉がいなかったなら、というテーマは、例えばもしものび太くんにドラえもんがいなかったなら、というようなことと同じようなことだと思うのですが、意外と深刻な問題でもあるような気がします。

そのため、このドラマの最終回としてもそうなのですが、ひろしたちの世界にピョン吉が戻って来てくれて、本当に良かったです。

ピョン吉が復活するところのCGの描写も面白かったです。ピョン吉の生き生きとした動きも楽しかったですし、それに、やはり、ピョン吉の声を演じていた満島ひかりさんはすごいなと思いました。

ドラマの中のことですが、ピョン吉とひろしの物語がこれからも続いていくということを、とても嬉しく思います。もしも母ちゃんの服にピンク色の平面ガエルが現れていたのだとするのなら、これからひろしの家では二人と二匹の生活が始まるということになるのしょうか。

どの登場人物たちも楽しかったですし、物語の世界観のしっかりと作られた、とても優しい雰囲気のドラマでした。私もマイナス思考のところがあり、自分のことをダメ人間だと思って落ち込むことがあるので、生まれてきたのだから生きていてもいいのだと言われる展開のドラマを見ていて、もしそうなら、そのように思うことが少しでもできているうちは、もう少し生きていきたいなと、昨夜のドラマを見ていて思いました。

岡田惠和さんの脚本のドラマでは、私は日本テレビの土曜ドラマだった「泣くな、はらちゃん」をとても好きで見ていたのですが、今回の「ど根性ガエル」も好きでした。夢と理想と現実のバランスが良かったのかもしれないとも思うのですが、ともかく、最後まで楽しく見ることができて良かったです。かわいらしくて穏やかで夢のある、とても良いドラマでした。
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