「緊急取調室~女ともだち~」

テレビ朝日のドラマスペシャル「緊急取調室~女ともだち~」を見ました。夜の9時から11時15分くらいまで放送されていました。

昨年の冬に放送されていた、警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班」の刑事の真壁有希子(天海祐希さん)たちが、すぐには自供しない癖のある犯人たちと取調室で対峙する連続ドラマのスペシャル版です。

私はその連続ドラマを毎回ちゃんと見ていたというわけではなかったのですが、天海祐希さんと斉藤由貴さんと松下由樹さんの対決は面白そうかなというくらいの理由で(NHKスペシャルの作家の山崎豊子さんの特集は録画をしておくことにして)、こちらのドラマを見ることにしました。

取り調べの可視化を実施している特別取調室を報道番組のキャスターの三沢早苗(斉藤由貴さん)が取材に来た様子が放送された翌日、親友に紹介されて付き合うようになった恋人を殺した罪での6年間の服役を真面目に終えて山梨の女子刑務所を仮出所したばかりの元美容師の矢島聖美(松下由樹さん)が殺人の容疑者として特別取調室に来ることになりました。

特別取調室のインターネット中継を要求した聖美さんは、出所した数時間後に人を殺しましたと言って警察署に自首してきたのですが、聖美さんの供述通りに遺体や凶器が発見されたものの、被害者の死亡推定時刻には聖美さんは刑務所にいたことになるため、真壁さんや小石川春夫(小日向文世さん)や菱本進(でんでんさん)たち捜査一課の刑事は、受刑者たちからも刑務官からも信頼されていた、高校時代の同級生の早苗さんと“親友”だった聖美さんが2件の殺人と死体遺棄事件の犯人ではないという証拠を3日以内に見つけるために奔走することになるのでした。

脚本は井上由美子さん、演出は常廣丈太さんでした。

最後に「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の人たちが話していた、女性同士の友情は複雑だということが、今回のドラマのテーマだったのでしょうか。

聖美さんは、早苗さんに紹介されて付き合うようになった男性を、早苗さんの結婚式会場のホテルの部屋のバルコニーから転落しさせた罪で服役をしていたようなのですが、男性が転落死するまでには、結婚相手に医師を選んだ早苗さんとその男性がバルコニーでもめているという経緯がありました。

早苗さんは、もめていてバランスを崩して突き飛ばされたような形となり、柵に掴まっていた男性を助けようと、人を呼びに行こうとしていたのですが、その数秒の間に男性は転落してしまいました。驚いた早苗さんは、男性を殺した罪を、「失うものがない」“親友”の聖美さんにかぶってもらう提案をしていて、聖美さんは不本意ながらもその提案を受け入れ、6年間の服役を終えたということでした。

聖美さんが自分が殺したと主張していた2件の殺人事件についても、若い受刑者の殺人の罪をかぶろうとしていたということが判明し、自分を裏切った早苗さんへの復讐を果たした聖美さんは、「冤罪」で釈放されることになりました。事件後結局離婚をしたという早苗さんも、6年前の交際相手の転落死のことを認めていました。

しかし、違和感を感じた真壁さんたちは、取り調べの映像を見直し、聖美さんが転落死した男性と付き合っていたということは本当だろうと推理し、6年前の男性の転落死についても、実は最後には聖美さんが柵から男性の手を外して殺したのだということを突き止めていました。

証拠はなく、それは聖美さんの自白によるものでしかなかったのですが、聖美さんは、早苗さんの紹介で、早苗さんが結婚することを決めた医師と同時に秘密に付き合っていた男性と付き合っていたものの、その男性からは、自分と付き合っていることは誰にも言うなと口止めをされていました。そして、早苗さんと男性がもめていて、男性がバルコニーから落ちそうになっているのを見た聖美さんは、早苗さんと男性に復讐をすることを咄嗟に思いつき、早苗さんが目を離した隙に男性を突き落とし、早苗さんの中に罪の意識を残しつつ後に早苗さんの足を引っ張るために、早苗さんにはないはずの、しかし早苗さん自身は自分が殺したと思い込んでいる“殺人”の罪を着てみせたということのようでした。

二転三転していたので、聖美さんの犯行動機は少し複雑だったのですが、6年前の事件直後、“親友”だと思っていた早苗さんから自分が見下され今まで情けで親しくされていただけだったということを知り、服役中の6年間早苗さんへの復讐心に囚われていたということだったのでしょうか。

釈放され、自分の美容室を開こうとしていた聖美さんが、一人でやって来た真壁さんの髪を切っていた場面にも迫力があったのですが、真壁さんが聖美さんに、受刑者たちだけでなく刑務官からも聖美さんが信頼されていたということを話して、「あなたは恵まれていた」と言っていたところも、少し気になりました。

早苗さんが“親友”だった聖美さんのことを本当はどう思っていたのかということも、はっきりと描かれていたわけではなかったように思えますし、私にはいまいちよく分からなかったのですが、もしも、聖美さんが自分の友情について、早苗さんとの友情だけを長い間考えていたとするなら、他の誰かにいつの間にか信頼されていたとしても、そのことで親友だと思っていた早苗さんに裏切られたという恨みの思いが消えることはないというか、早苗さんに裏切られたショックでできた穴を埋めることはできないのかもしれないという風にも、ドラマを見ていて思いました。確かに、真壁さんが話していたように、「複雑」なのだろうと思います。

このドラマも、いわゆる“豪華キャスト”のドラマなのだろうとは思うのですが、ただ、その割には全体的に灰色のイメージの、少し地味な雰囲気の刑事ドラマでもあるような気がしました。二転三転する辺りには、少し長く思えてしまった部分もあるのですが、特に真相が分かる後半は、見応えがあってそれなりに面白かったように思います。
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