昨夜のNHKのドナルド・キーンさんの特集と、むのたけじさんの特集

昨夜、NHKの新土曜ドラマ「破裂」の初回の放送時間の前の夜9時から、私は「NHKスペシャル」の「私が愛する日本人~ドナルド・キーン 文豪との70年」というドキュメンタリードラマの番組を見たのですが、その番組は、ドナルド・キーンさんと俳優の渡辺謙さんとの対談の様子と、戦争時代やその後の若き日のドナルド・キーンさんを川平慈英さんが演じる再現ドラマで構成された番組でした。

源氏物語や日本兵の陣中日記を読み、日本人とはどのような人なのかということを考え続け、日本文学や日本文化を研究するようになって、たくさんの文豪たちとの交流を重ねてきたという作家のドナルド・キーンさんは、今93歳なのだそうですが、東日本大震災直後のキーンさんが日本に帰化したという報道には、驚きましたし、とても嬉しく思いました。番組の中でキーンさんは、戦時中、谷崎潤一郎が出版社から自主規制されて打ち切りにされていた『細雪』を防空壕にも入らずに書き続けていたということを、谷崎潤一郎なりの戦争への抵抗だったのではないかと話していました。そして、日本人がもっと日本の伝統に興味を持ち、勉強をして知っていくことが大切だというようなことを伝えていたように思います。

ドラマの放送後の夜11時からは、私はNHKのEテレの「ETV特集」の「むのたけじ 100歳の不屈 伝説のジャーナリスト 次世代への遺言」という100歳のジャーナリストのむのたけじさんの特集を見ました。戦後70年の今年になるまで、先月可決・成立してしまった自民党の「安全保障関連法」の問題に関するむのたけじさんのしっかりとした発言を聞くまで、私はむのたけじさんというすごいジャーナリストの方のことをほとんど知りませんでした。そのため、今回のETV特集でもむのたけじさんが特集されることを知って、少し楽しみにして見始めました。

むのさんは、戦時中にゆかりさんという3歳の娘さんを病気で亡くしたことを話していたのですが、病気のゆかりさんを地元の病院へ連れて行った時、その病院の医師たちは戦争に招集されてしまって一人もいなくなっていて、すぐに治療を受けることができずにゆかりさんは亡くなってしまったのだそうです。そしてそのことをきっかけに、むのさんは戦争反対を訴え続けることにしたのだそうです。

日中戦争の頃、政府が「支那事変」を「聖戦」と呼ぶことを国会で全否定していたという民政党の斎藤隆夫さんという方のことも私は知らなかったので、そのような議員さんもいたのかと驚いたのですが、むのさんがその時代を生きていた方だということにも、改めてすごいことだなと思いました。自分で自分を敬わなくてはいけない、そうすれば敬うべき他人が見えてくる、というようなことをむのさんは話していたのですが、番組で取材していた講演の中でむのさんは、自分を大切に思うこと、身近な人たちと思ったことを話し合うこと、やると決めたことには本気で取り組むことなどを、大切なこととして伝えていました。

今回のNHKスペシャルもETV特集も、どちらもとても良かったです。良いドキュメンタリー番組と言えば、先日何となく気になって録画をしておいた、日本テレビの「NNNドキュメント'15」の「南京事件」の特集も衝撃的でした。中国大陸に従軍した元兵士の方の証言や陣中日記や陸軍の資料を基に大量殺人の現場となったという揚子江周辺の地域を取材したものだったのですが、きちんと「裏を取る」手法で誠実に歴史的事実に迫っているように思えて、取材班の方たちは本当にすごいと思いました。

私はドキュメンタリー番組を、気になったものを時々見るくらいなのですが、良い番組を見ると(当然のことかもしれないのですが)見て良かったと思います。知らないことを少しでも知ることができたことに、ほっとしたような気持ちになることもあります。日本文化のことも、戦争時代のことも、本当は私自身でもちゃんと調べなければいけないことなのだとは思うのですが、メディアで広く伝えられることは、やはり有り難いことだなと思うのです。
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