「下町ロケット」最終回

TBSの「日曜劇場」のドラマ「下町ロケット-ガウディ計画-」の最終話(第10話)を見ました。

夜9時からの最終話の直前には、夜の7時から弁護士の神谷修一(恵俊彰さん)が案内役となる「下町ロケット」の総集編が放送されていました。私は最初から全部を見ることができたというわけではなかったのですが、新しく撮影されたというミニドラマも途中に挟まれていて、殿村直弘(立川談春さん)が白水銀行に退職届を提出したり、技術開発部の山崎光彦(安田顕さん)と営業の唐木田篤(谷田歩さん)が福井でカニを食べたりしていました。神谷弁護士の元上司の中川弁護士(池畑慎之介さん)や、帝国重工の水原本部長(木下ほうかさん)や、佃製作所の経理部の迫田滋(今野浩喜さん)が登場していたのですが、社長の佃航平(阿部寛さん)の娘の利菜(土屋太鳳さん)の「彼氏」のマサヒコ君については、実は猫だったという何とも言えない結末でした。

そして、神谷弁護士が佃社長から電話で「バタフライバルブ」の設計図の情報漏洩の件について依頼されたところから、夜9時の最終回の物語につながるようになっていました。最終回は25分拡大版で放送されていました。

サヤマ製作所に出勤途中だった中里淳(高橋光臣さん)は、佃社長と山崎さんに声をかけられ、技術者として胸を張ることができるかと設計図を盗んだことを遠回しに訊かれて焦っていました。そして、技術者の横田信生(バカリズムさん)に相談し、社長の椎名直之(小泉孝太郎さん)の直属の部下の月島さんから、日本クラインへ提供している「コアハート」の部品のバタフライバルブの耐久試験のデータを見せてもらうのですが、中里さんが何も気付かない中、それを見た横田さんは、データの数字がきれい過ぎると違和感を感じ、第三者に検証してもらうために流出させました。横田さんは、こんな会社は辞めると中里さんに伝えていました。

そのデータを入手した佃社長は、帝国重工が高速耐久実験を行うことのできる装置を持っていることを思い出し、宇宙航空部の開発部長の財前道生(吉川晃司さん)に頼みに行きました。財前さんは、その装置の扱いに慣れている主任の富山敬治(新井浩文さん)に頼み、佃製作所を良く思っていない富山さんに断られてしまうのですが、その後、資材調達担当部長の石坂さんが技術者をバカにしたり椎名社長からお金をもらったりしているのを見た富山さんは、財前さんに協力することにしていました。

サヤマ製作所のバタフライバルブは90日間にも耐えることのできない製品であることが判明し、ジャーナリストの咲間倫子(高島彩さん)は、「週刊ポスト」にそのことを告発する記事を載せようと考えました。しかし、週刊ポストの編集長の元には、椎名社長からの、佃社長と咲間さんを訴えるという脅しの手紙が届いていました。

編集長は、記事を書くのを断念するよう咲間さんに話していました。怒った佃社長は、椎名社長に直談判をしに行こうとしていたのですが、それを殿村さんに止められました。殿村さんは、社長は堂々としていればいい、社長が行くべきなのは椎名社長のところではなく、週刊ポストの編集室だと佃社長に伝えました。編集室を訪ねた佃社長は、編集長と咲間さんに、自分のことは構わないからどんどん記事を書いてほしいと話し、編集長と咲間さんは、脅しに屈することなくジャーナリストとして不正の事実を公表しようという決心をして、ついにその掲載予定の原稿が出来上がりました。

帝国重工の財前さんは、発売される週刊誌の記事を持って、ロケット打ち上げについての会議中の社長の藤間秀樹(杉良太郎さん)の前へ進みました。佃製作所のバルブを使うべきだと進言する財前さんに、サヤマと提携している石坂さんは反発していたのですが、記事を見た社長は、リスクを考慮してサヤマ製作所との取引を凍結し、佃製作所のバルブを使うと決断していました。石坂さんは、ロケットをなめるな!と社長に怒鳴られ、水原本部長なども一気に引いていきました。

佃社長は、週刊誌を持ってサヤマ製作所の椎名社長に会いに行きました。証拠がないと思っていた椎名社長はしばらくは強気でいたのですが、佃社長が持っていたICレコーダーから、月島さんが社長命令で行ったという趣旨の告白をしている声が流れてきたのを聞くと、諦めたようでした。

椎名社長は、先代の社長だった技術者の父親が経営難にもかかわらず社員たちを一人もリストラしなかったことや、お金にならない製品を作って特許を取得していたことなどを嘲笑していたのですが、佃社長はその父親のことを褒め、父親の特許を取った製品が今度のロケットの部品として使われることが決まったことを椎名社長に教えていました。佃社長は、技術力で対抗できないなら今後技術者を名乗るなと言って、椎名社長の元を去っていきました。

その後、椎名社長は業務上過失致死で逮捕され、厚生労働省とつながっている?アジア医科大学の心臓外科部長の貴船恒広(世良公則さん)も家宅捜索を受けたようでした。日本クラインの久坂寛之(平岳大さん)と藤堂保(瀧川英次さん)は、顧問の中川弁護士に相談したのですが、中川弁護士は闘う相手が佃製作所だと聞いて、引き受けるのをやめていました。久坂さんたちは、佃製作所の佃社長と山崎さんを直接訪ねて、バタフライバルブの設計図を見せていたのですが、そこへやって来た神谷弁護士から、日本クラインが佃製作所のバタフライバルブの基本特許を侵害しているという書類を見せられて絶句していました。

財前さんの働きかけによって、帝国重工は新型人工弁「ガウディ」の開発に協力することを決めたようでした。北陸大学の心臓外科医の一村隼人(今田耕司さん)は、心臓弁膜症の子供の心臓にガウディを埋め込む臨床治験の手術を行い、無事に成功させたようでした。

そして、3年後、再び種子島の宇宙センターから、佃製作所のバルブを搭載したロケットが打ち上がっていました。佃社長の娘は、帝国重工の社員の一人として、ロケット開発事業を支えていたようでした。最後、ロケットの打ち上げを見守っていた佃社長や佃の社員たちが帰ろうとしていると、作業員らしい誰かが近づいてきたのですが、それは椎名さんでした。椎名さんは、持っていたバルブを佃社長に見せて、佃製作所のよりも良いバルブを開発したのだと言って対抗意識を見せ、佃社長もより良いバルブの開発という椎名さんからの挑戦を楽しそうに受けて立つことにしていました。

脚本は八津弘幸さんと稲葉一広さん、演出は福澤克雄さんでした。

「ロケット編」と「ガウディ編」が一緒になった良い最終回だったと思うのですが、最後の最後は、ここで終わりなのだろうかと思えるような、あっさりとした終わり方だったように思います。逮捕されたと伝えられていた椎名さんの再登場が意外過ぎて、どうしたのだろうと思っているうちに終わってしまった、という感じだったのかもしれません。

「下町ロケット」というタイトルの通り、ロケット技術で始まり、ロケット技術で終わる最終回でした。技術者としてのプライドを貫くというか、夢を持って仕事をすること、自分の仕事に誇りを持つことの大切さが伝えられていたのだと思います。

このドラマを見ていて、(それは例えばテレビ東京の「和風総本家」を見ていても思うことではあるのですが)「ものづくり」をしている方たちは本当にすごいなと思いました。佃製作所は町工場といっても多くの社員を抱える中小企業で、社員が数人という零細企業ではありませんでしたが、零細企業でもそこでの仕事に誇りを持って、誰かの暮らしを少しでも良くするために品物を作っている良い会社は、世の中にたくさんあるのだろうなと思いました。

最終回は、佃社長と椎名社長の直接対決の場面が中心に描かれていたように思いますが、最後には椎名さんも改心?していたようでしたし、自分の夢に向かって真っ直ぐに突き進む佃社長の姿は、技術者に限らず、仕事熱心な人たちを救ってきたということだったのだと思います。

実際の現実の世界では、ドラマのようには上手く行かないかもしれませんが、佃製作所のような良い会社が日本にも海外の国にも増えたなら、世の中は良くなっていくのかもしれないなと思いました。夢を持つということは、それが現実に実現可能な目標としての夢である場合、生きるため(ちゃんとした生活を送るため)にはとても必要なもののようなので、そのような夢を持っていない人が新たに獲得するということは大変なことなのかもしれないとも思うのですが、いつしか叶えた「自分のため」の「夢」が、「他の人のため」や「世の中のため」と一致するということは、本当に幸運なことだなとも思いました。

テーブルを叩いたり、大声を出したり、睨んだりするという、「悪役」がとても分かりやすい演出も、TBSの一連の?池井戸潤さん原作のドラマらしく思えました。特に小泉孝太郎さんは良い人の役を演じることが多いように思えていたので、「ガウディ編」の「悪役」だった椎名社長の嫌な感じも、何だか面白く思えました。

登場人物の顔がアップで映されたりよく泣いたりする場面が多かったですし(それはこのドラマの監督の方の演出手法の特色なのかもしれませんが)、町工場の技術者たちの具体的な仕事の場面が描かれていたというほどではなかったようにも思えたのですが、具体的な仕事の内容よりも、自分の仕事に対する心意気というか、熱心さが前面に描かれたドラマだったのだろうと思います。

最後に登場した椎名さんがどこであのバルブを作ったのかもよく分からなかったのですが、それでも、大団円の結末だったのだと思いますし、最後までそれなりに楽しく見ることができたので、良かったと思います。

最終回の直前に2時間の「総集編」が放送されていたのには少し驚いたのですが、それほど人気のあるドラマだったということなのかもしれません。ただ、先日の「ゴロウ・デラックス」で脚本家の山田太一さんが話していたように、“原作もの”が悪いということではないのですが、オリジナルドラマで人気になる作品がもっと増えるといいのかもしれないなとも思いました。
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