「坊っちゃん」

フジテレビの新春ドラマスペシャル「坊っちゃん」を見ました。

昨日のフジテレビでは、「アラおめ!2016」ということで、「コレカツ嵐」、「VS嵐」、そして二宮和也さん主演のドラマ「坊っちゃん」という、3つの嵐の番組が放送されていました。

元日の日本テレビのTOKIOと嵐の番組も含め、録画をしておいたまま見ることができていないお正月番組がたくさんあるのですが、昨夜の「VS嵐」と「坊っちゃん」は一応放送時間に見ることができました。

「坊っちゃん」のドラマの原作は、夏目漱石の小説『坊っちゃん(坊つちゃん)』です。今年は夏目漱石の没後100年の年ということなので、その記念のドラマだったのかもしれません。『坊っちゃん』はとても有名な物語なので、どのようなドラマになっているのか、私も見るのを楽しみにしていました。

そうして、夜の9時からの約2時間半ほどのドラマを見ました。

明治時代の東京で、親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしているものの、住み込みのお手伝いの清(宮本信子さん)だけには「立派なご気性です」と心底褒められて育った江戸っ子の坊っちゃん(二宮和也さん)は、物理の学校を何とか卒業したある日、校長(佐藤浩市さん)に呼び出されて愛媛の松山の中学校の数学教師の仕事を勧められ、特にする予定のこともなかったので鎌倉よりも遠い松山へ赴任することを決めました。

そして、生徒の模範になるようにと新任数学教師の坊っちゃんに言う「狸」の校長(岸部一徳さん)、「赤シャツ」の教頭(及川光博さん)、教頭の太鼓持ちをする「野だいこ」の画学教師の吉川(八嶋智人さん)、「うらなり」の英語教師の古賀(山本耕史さん)、下宿先を紹介してくれた「山嵐」の数学教師の堀田(古田新太さん)、古賀先生と付き合っていたけれど両親の勧めで教頭と婚約をするカフェ店員の「マドンナ」の遠山さん(松下奈緒さん)たちと出会った坊っちゃんは、宿舎の部屋に仕込まれた「イナゴ事件」について黙秘を続ける生徒たちや、暴動を恐れて生徒に謝罪をさせない方針でいる教頭一派、マドンナと結婚するためにライバルのうらなりを騙まし討ちにして九州の奥地の学校へ遠避けた教頭の赤シャツを卑劣な卑怯者と一蹴し、うらなり君の送別会の後、同意見を持っていた山嵐と一緒に、生徒たちが師範学校の生徒とケンカになった事件に巻き込まれて新聞沙汰にまでされると、校長に辞表を提出し、卑怯な赤シャツを殴って四国の学校を去るのでした。

脚本は橋部敦子さん、演出は鈴木雅之さんでした。

ドラマの冒頭と最後には、小説の文章がそのまま引用されていて、『坊っちゃん』の「本」が登場するなど、古典文学作品の映像化らしい感じもしました。

でも、ドラマを見ながら、『坊っちゃん』はこのような物語だっただろうかと思う部分もありました。『坊っちゃん』を読んだのが昔のことなので、うろ覚えになっているところもたくさんあると思うのですが、「マドンナ」は町のカフェの女給さんではなかったような気がして、少し気になりました。おそらく、原作に忠実なドラマというほどではなかったのだと思います。それでも、二宮さんの演じる、嘘が大嫌いで正直で率直な坊っちゃんは、良かったと思います。

ドラマの中学校の生徒たちは、松山の言葉では話していなかったですし、行き帰りの道でも和装ではなかったのですが、その生徒たちが最後には坊っちゃんの影響を受けて、教師への「いたずら」をしたからにはちゃんと罰を受ける、黙秘を続けて自分はしていないと嘘をついて逃げるという卑怯なことはしないという覚悟を持つようになっていた展開も、さわやかな感じがして良かったです。

野だいこが改心したり、マドンナが最後にはうらなりさんの元へ行くというような展開も、原作にはないものだと思うのですが、良かったように思います。教育的、道徳的なドラマになっていたのかもしれないなと思います。

『坊っちゃん』は、主人公の坊っちゃんが、坊っちゃんの正直だけれど無鉄砲で時々癇癪を起こすという性格を、真っ直ぐで良いご気性だと全面的に肯定して受け止めてくれるお手伝いの清の優しさや温かさに感謝する話でもあると思うので、今回のドラマでも、その部分が貫かれていたところが良かったです。宮本信子さんの清がとても良かったのだと思います。

私も坊っちゃんほどではありませんが、嘘つきや卑怯者は嫌いなので、自分でもそのような人間にはなりたくないと思います。教育評論家の方などがよく中学生や高校生などの若い人たちについて「良い子を演じている」などということを言っていますが、私にはその「演じる」ということも、苦手というか、きっと上手くできないのだと思います。小学生か中学生の頃、最初に『坊っちゃん』を読んだ時、「無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」坊っちゃんに何となく親近感を持ちました。

『坊っちゃん』の特徴?である教師への「あだ名」がドラマではあまり強調されていなかったように思えたのは、近年の「あだ名はいじめにつながる」というような風潮に配慮したからなのかなとも思いました。

私が言うことではないかもしれないとも思うのですが、今回のドラマを見て、保身のために誰かを騙し討ちにしたり、嘘をついて卑怯な振る舞いをしたりすることを恥だと思って退ける方が増えるといいなとも、少し思いました。

あと、芸人さんで小説家でもある又吉直樹さん(私はまだ『火花』を未読のままです)が演じていた、坊っちゃんの下宿先の隣人は、夏目漱石ということだったのでしょうか。特に名前が出ていたわけではないのですが、そのような感じでした。

ところで、このドラマの直前まで、「VS嵐」の「BABA嵐」という恒例になっているトランプのババ抜き対決が放送されていたのですが(今回の「最弱王」はTOKIOの長瀬智也さんでした)、その中での小倉智昭さんの芦田愛菜さんへの対応(ゆとりのある時にはそのゆとりを公に見せようとして子役の芦田さんに手持ちのジョーカーを出させる指示を出して引き抜くけれど、その後負けそうになって追い詰められるとジョーカーのカードをわざと引かずに芦田さんに押し付けたままにして勝ち抜けるというような感じ)が、私には、あまり良くないものだったようにも思えました。ただのお正月のバラエティ番組の一場面なのですし、もしかしたらそれも演出なのかもしれないのですが、何となく、少し卑劣であるようにも見えてしまいました。

それから、これはこの「坊っちゃん」のドラマの内容そのものとは全く関係のないことなのですが、このドラマの合間にも流れていた、元日(年が明けた深夜)から放送が始まっていた「au」の「みんながみんな英雄。」のCMが、とてもかわいいです。いろいろな昔話やおとぎ話と混ざっているのも面白いですし、映像とよく合っているAIさんの歌う歌も良いですし、本当に楽しいCMだなと思います。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム