天皇陛下が生前退位のご意向を示すとの報道のこと

昨夜、天皇陛下が「生前退位」のご意向を示すとの報道がありました。

臨時ニュースを聞いた時には驚きましたし、ショックでした。参議院議員選挙の投票日の翌日の報道で、日々祭祀やご公務にお忙しい天皇皇后両陛下が葉山の御用邸にご静養に向かわれたということは伝えられていたので、「退位」と聞いて、その後体調に何か異変が起きたのだろうかと不安になったのですが、そうではないようでした。「生前退位」というのは、天皇陛下がお元気なうちに皇太子さまに皇位を譲るというものだそうです。

メディアの報道は「宮内庁関係者の話」として実は5年ほど前から示されていたという天皇陛下のご意向を伝えていたのですが、宮内庁の山本次長が「生前退位のご意向」はないと全否定しているとも伝えていて、何が本当のことなのかよく分からないようにも思えました。天皇陛下のお言葉として正式に発表されているわけでもないそうです。

それでも、そのニュースを聞きながら、少し不安のような気持ちになりました。どうしてなのだろう、どうして今なのだろうと、不思議に思いました。

生前退位は、江戸時代まではよく行われていて、歴代天皇の約半数の天皇が生前退位を行っているのだそうです。最後に生前退位を行ったのは、今から約200年前の江戸時代後期の光格天皇だということでした。光格天皇は、江戸時代の最後の、孝明天皇の祖父だそうです。光格天皇は博学な天皇で、生前に皇位を譲った第六皇子の仁孝天皇が光格天皇の意志を引き継いで「学習院」の前身となる教育施設を作ったそうです。その仁孝天皇の第四皇子が孝明天皇ということでした。光格天皇は、退位した後は、太上天皇(上皇、院)となったそうです。

そのように江戸時代まで時々行われていた生前退位(生前の皇位継承)は、明治時代になると行われなくなりました。その理由は、明治22年の「大日本帝国憲法」と同時に作られた「皇室典範」に記載されなかったからだそうです。太平洋戦争後、アメリカのGHQは日本の国民をまとめるために天皇制を残すことを決め、天皇を「象徴」とした新しい「日本国憲法」が昭和22年に施行されることが決まって、その少し前に新しい(現行の)「皇室典範」が施行されたのだそうです。

詳しいことは分からないのですが、解説によると、このような歴史があるようでした。

天皇陛下が生前退位のご意向を示されました、という報道を最初に聞いた時にはショックでしたし、寂しいように思えたのですが、でも、天皇陛下がそのご決断をなされたということなら何か深いお考えがあってのことなのだろうと思いますし、それがもしも本当なら、天皇陛下のご意向は尊重されるべきなのだろうと思います。

天皇皇后両陛下は、2013年には、埋葬について、土葬ではなく火葬を希望しているということが報道されていましたが、それも400年ぶりのことになると説明されていました。火葬は仏教の影響によるものだそうで、火葬を最初に行った天皇は、天智天皇の娘の持統天皇です。江戸時代以前には、土葬と火葬のどちらもその時々によって行われていたそうですが(火葬で埋葬された天皇は全体の3分の1にもなるそうです)、孝明天皇の埋葬の時から火葬が完全に廃止されて土葬とすることが決められたのだそうです。

生前退位を行うためには、崩御した場合の皇位継承についての記載しかない「皇室典範」を改正する必要があるのだそうで、これから数年かけて、国会で議論が始まることになるかもしれないと、報道番組で伝えられていました。

昭和天皇が崩御された時には、元号が「昭和」から「平成」に代わりましたが、生前退位の場合に元号が変わるかどうかということも、「皇室典範」に記載されていないため、分からないのだそうです。

天皇皇后両陛下がもしも本当に退位をお望みになられていて、そのご希望が叶えられたなら、ご発言などが制限されている今の「象徴天皇」の状態から、もう少し自由になることもできるのでしょうか。

報道番組のある解説者の方は、「皇室典範」に生前退位の規定がないのは、生前の退位を認めると天皇が(例えば太平洋戦争の頃のように)政治利用される恐れがあるからだと説明していました。でも、「皇室外交」はとても素晴らしいもののように思えますし、そのため、そもそも天皇皇后両陛下が政治的な事柄に全く関わっていないということもないような気がしますし、例えば政府による「天皇の政治利用」を恐れるのなら、天皇皇后両陛下が今よりももっと自由にご発言をなさることができるようになり、そうして「天皇の政治利用」の有無が一般の国民にも分かるようになったほうが、より良いのではないかなとも思いました。

戦時下に子供時代をお過ごしになった天皇陛下や皇后美智子さまは、戦後、昭和天皇の下で制定され施行された「日本国憲法」の平和の考えを、おそらく当時「日本国憲法」を作った方たちの想像以上に、尊重してお守りになってきたのではないかと思います。

正式な発表ではないという、突然の昨夜の報道の真偽(あるいは真意)はよく分からないですし、また、一国民の私が何かを言うことはできないかもしれないとも思うのですが、天皇皇后両陛下には、今のままであっても退位をなされても、いつまでもお元気で長生きをしていてほしいです。
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