映画「台風のノルダ」

先日のフジテレビの深夜に放送され、何気なく録画をしておいた、「台風のノルダ」というスタジオコロリド制作のアニメ映画を見ました。約30分の映画です。

ある離島の中学校に通う3年生の東シュウイチ(声は野村周平さん)が、子供の頃から続けていた野球を辞めると言い出したことで親友の西条ケンタ(声は金子大地さん)と殴り合いの大喧嘩になった文化祭前日の放課後、大型台風の直撃する中、後者の前の鉄塔の上に立つ少女が落雷を受けて、閉鎖されている旧体育館のほうに転落するのを見つけ、その宇宙人の少女・ノルダ(声は清原果耶さん)を必死に助けに向かったことで、西条さんと仲直りのきっかけも掴んでいく、というような話でした。

監督は新井陽次郎さんでした。キャラクターデザインと作画監督は石田祐康さんでした。エンドロールのところで流れていた主題歌は、Galileo Galileiの「嵐のあとで」という曲でした。

私はアニメにも詳しくないので、スタジオコロリドというアニメ制作会社のことを知らなかったのですが、フジテレビの「ノイタミナ」のオープニングや、CMのアニメを作っている会社のようでした。絵を見ると、見たことあるなと思う感じです。

2015年の夏に公開されたというこの「台風のノルダ」も、絵の色がとてもきれいでした。特に風景の描写が良かったです。分厚い雲や強い風や急な雨にも迫力がありました。旧体育館の穴に溜まっていた水が、計画の失敗後に氷のように固まっていくところの描写も良かったです。

でも、映画の物語は、東シュウイチと西条ケンタという二人の野球少年の友情を中心のテーマにしていたようでした。後半になるまでは気付きませんでした。映画を見ていた私には、どちらかというと、地球を再構築するための“柱(人柱?)”として送り込まれたという宇宙人のノルダの謎のほうが気になっていたので、ノルダの設定というか、背景がよく分からないまま終わってしまったのが、少し残念でした。

ノルダについてのことは映画の中では特に描かれず、ノルダ自身も首輪が外れて自由になれたことにただすっきりとして、東さんと西条さんに感謝して、二人の友情を称えて青空の向こうへ帰って行ったという感じでした。そのため、なぜノルダが首輪を着けられたのか、誰に着けられたのか、地球人が首輪を破壊したことで自由になった“柱”のノルダは自分の宇宙船に乗って一体どこへ帰るというのか、誰かに罰せられてしまうのだろうか、などと、映画を見終わってからいろいろなことが気になってしまいました。

私には、例えばスタジオジブリの作品風というよりは、どちらかというと細田守監督の作品風であるように思えました。さわやかな作品と言えば確かにさわやかな作品だったので、悪いということでは決してないのですが、登場人物の絵と声の雰囲気が合っているかどうかもよく分からなかったですし、私としてはもう少し物語が“青春”よりは“SF”であってほしかったようにも思いました。それでも、やはり絵はきれいだったので、見ることができて良かったと思います。

あと、冒頭の教室のノルダの様子を見ていて、私は、ノルダは誰かの制服を勝手に持ち出していたのかと思っていました。その後の物語の中で制服を盗まれた生徒はいない様子だったので、ノルダは制服を盗んだというわけではなかったのかもしれないのですが、例えば、そのように同じ学校の生徒の姿になったノルダが文化祭準備中の生徒たちの中に紛れ込んで、もっと他の生徒たちとも関わったりしていたなら、宮沢賢治の小説の『風の又三郎』風でもあったような気がします。
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