「時をかける少女」最終回

日本テレビの土曜ドラマ「時をかける少女」の最終回(第5話)を見ました。録画をしておいたものです。

第5話は、現代の世界では老化が加速してしまう未来人だったお好み焼き屋「りぼん」の店主の三浦浩(高橋克実さん)から7年前にタイムリープをして家族と出会わなかったことにしてほしいと頼まれた高校生の芳山美羽(黒島結菜さん)が、浩さんと同じ未来人の深町翔平(菊池風磨さん)を翔平さんから自分が「恋人」だったという記憶が消えるとしても、翔平さんを未来へ帰そうと、弱まり始めたタイプリープの能力を使って、実験器具を壊す前の7月7日の放課後の理科準備室へ戻ろうとする話でした。

脚本は渡部亮平さん、演出は岩本仁志さんでした。

前半は、主に浩さんの話でした。浩さんの選択したことは、特に間違っているというわけではなかったようでした。浩さんの予想通り、内縁の妻?の由梨(野波麻帆さん)は別の男性と結婚をして幸せに暮らしていました。

でも、浩さんが一体どうして過去の世界に来たのかということは描かれていませんでした。7年前の浩さんが未来に戻るのか、過去の世界(現代)に残るのか、もしも未来へ戻るならどのように戻るのか、分からないままです。ケン・ソゴルと一緒に未来から来たゾーイ(吉本実憂さん)の場面も、結局中途半端に終わっていたように思います。

そもそも、浩さんと翔平さんが未来人であると知った美羽さんが、浩さんや翔平さんに未来のことをほとんど訊かないというのも、私には少し不自然であるように思えたのですが(ケン・ソゴルやゾーイという名前もこれまでの日本人の名前とは大分異なっているように思いますが、未来の日本はどうなっているのでしょうか)、でも、このドラマは「SF」ではないというか、その部分が強調されている作品ではないので、雪で覆われていて四季がないという翔平さんの言葉以外の未来の描写がないのも仕方のないことなのかもしれません。

ケン・ソゴルが来た日に坂道のそばの草むらに落としていた、紫色の液体の入った緑色の蓋の瓶が急に足元に転がってくるという展開も私には雑であるように思えてしまいました。ラベンダーの香りの描写も、ラベンダーだったんだ、と美羽さんが言った以外には、最後までほとんどありませんでした。

私には子供がいなかった、と翔平さんが息子ではないことに気付た深町奈緒子(高畑淳子さん)がそのまま母親のように翔平さんと話す場面は、良かったと思います。奈緒子さんに息子がいなかったというのが、最初からいなかったのか、途中でいなくなったのかということも、特に描かれていませんでした。

翔平さんや浩さんの使っていた三角形の未来の道具は、私は記憶を書き換える道具かと思っていたのですが、そうではなくて、ある程度の期間催眠をかける道具だったようでした。

7月7日の放課後の理科準備室へ戻った美羽さんが、翔平さんに事情を説明しながらアルバムの写真を見せる場面も、もしかしたら私が中学生の頃に見たならあまり気にならなかったかもしれないのですが、翔平さんが物分かりよく事情を理解する感じは、やはり都合の良い展開であるように思いました。

一度理科準備室を出ていった翔平さんがアルバムの「恋を知らない君へ」という文字を見て戻ってくるところも、時間が引き延ばされていただけのように思えたのですが、翔平さんが過去の世界を見てみたいと思うきっかけになった『夏を知らない君へ』という古い写真集が未来の美羽さんの出版した写真集なのではないかと思うというところは、良かったような気がします。

美羽さんは、翔平さんの持っていた本と同じ夏の風景の写真を撮るのでしょうか。

これまでは“三角関係”の様子が描かれていたのですが、最終回では、美羽さんの本当の幼なじみの浅倉吾朗(竹内涼真さん)は、ほとんど登場しませんでした。そのようなところも、私には、中途半端であったような気がします。

美羽さんは、7月7日の放課後からやり直すことになったのでしょうか。それとも、過去に戻る前の時間に戻ったのでしょうか。美羽さんの戻った世界にはいつもその時間の美羽さんはいない(ドッペルゲンガーのようにはならない)ので、7月7日からやり直すということでも良いのかもしれません。

浩さんの説明の通りだとするのなら、「タイムリープ」を繰り返した分だけ、美羽さん自身も幼なじみの吾郎さんよりは少し年を取っているのかもしれないなとも思いました。

「恋」という言葉を登場人物の台詞の中で使い過ぎているところも、私にはもったいなかったように思えました。「恋」が俳優さんの演技によって表現されているなら、「恋」とか「初恋」とか、そのような言葉をあえて繰り返し言わなくても、見ている人には伝わるのではないかなと思いました。

今回の「時をかける少女」は、高校3年生の美羽さんの“一夏の恋”を描いた青春ドラマということなので、確かに夏のドラマらしい、例えば三ツ矢サイダーのCM風のさわやかさはあったような気がします。

昔の原田知世さん主演の映画と内田有紀さん主演のドラマの「時をかける少女」が良かったので(原作の筒井康隆さんの小説『時をかける少女』は未読です)、私としてはもう少しSFミステリーの要素が入っていてほしかったようにも思うのですが、将来の目標がなかった美羽さんが、未来人の翔平さんと出会って、かけがえのない今という時間の大切さや自分の将来への希望を見い出していくというところも、高校生の青春ドラマとしてはそれなりに良かったのかもしれないなと思いました。

君は泣くだろうか、という美羽さんの最初の学芸会風の部分は少し謎に思えましたが、最後のほうの、さよならの仕方を間違えた、というような美羽さんの台詞は良かったように思います。私もきっと何度も間違えているのだろうなと思いました。

あと、最終回の番組表のところに「生放送」と書かれていたのが何なのだろうと思ったのですが、ドラマの冒頭で、AKB48が主題歌の「LOVE TRIP」を生放送?で披露するということだったようでした。その場面にクレジットが流れていたのですが、DVD化などする際にも、その部分はそのまま収録されるのでしょうか。もしかしたらAKB48を好きな方にも見てもらいたいというような配慮なのか、“大人の事情”なのか分かりませんが、そのようなところも、完成度の高さはそれほど求めていないドラマだったのかなと、少し残念に思いました。
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