「運命に、似た恋」最終回

NHKの「ドラマ10」の「運命に、似た恋」の最終回(第8回)を見ました。

姿を消したデザイナーの小沢勇凛(ユーリ、斎藤工さん)が死のうとしているのではないかと心配する桜井香澄(カスミ、原田知世さん)は、ユーリさんのデザイン事務所のスタッフの綾瀬莉々(リリ、大後寿々花さん)からユーリさんの癌が再発していると聞き、藤井灯(アカリ、草笛光子さん)に高校3年生の息子のつぐみ(西山潤さん)のことを頼んで、ユーリさんを捜すため能登へ向かいました。

カスミさんがユーリさんを探し回っている間、巨匠デザイナーの深見芳孝(ヨシタカ、奥田瑛二さん)は、秘書の麗子(河井青葉さん)から世界的なデザイン賞の大賞を受賞したとの知らせを受けて有頂天になっていました。電車に乗って能登へと向かっているところだったユーリさんは、他の乗客の読んでいた新聞の見出しで「世界に羽ばたく」ヨシタカさんの受賞を知りました。

ユーリさんを探して小島の近くにいたカスミさんは、子犬が駆けていった先にユーリさんの姿を見つけ、カスミさんを無視して橋の上を通り過ぎようとするユーリさんを捕まえると、今日と明日を私にくれないかとユーリさんを止め、翌朝、ユーリさんの案内でアムロのお墓をお参りし、アムロの死を理解しようとしていました。

それから、カスミさんは、アムロと一緒に作った“お墓”をユーリと見に行きました。十字架は倒れていたのですが、カスミさんはその下に見たことのない貝殻の作品が置かれていることに気付くと、はっとしたようにその下の土を掘り、埋まっていた木製の立方体を取り出しました。その表面には「カスミへ 1995年7月12日 アムロ」と書かれていて、持つと二つの三角柱に分かれ、その内側にはカスミさんへの長いメッセージが掘られていました。

17歳の時のアムロ(生駒星汰さん)からの“手紙”は、カスミさんを好きだという思いと、カスミさんと離れ離れになった後に出会った親友への尊敬の思いで溢れていました。

カスミさんは、そのメッセージを途中からユーリさんと一緒に読んでいました。アムロは、ユーリさんのデザインを空を翔るようだと表現し、カスミが今生きている世界に小沢勇凛という天才デザイナーはいませんかと書いていました。そして、小沢勇凛からバレッタを受け取ってほしいということもそこには書かれていました。

子供の頃、家族がお見舞いに来なくなったユーリさんは、ヨシタカさんの息子であるヨシユキさん(アムロ)と親しくなり、ヨシタカさんにも息子のようにかわいがってもらっていたようなのですが、ヨシユキさんがユーリさんよりも先に癌で亡くなると、ヨシタカさんの悲しみは息子の友人のユーリさんに向けられるようになったということでした。

その頃、ヨシタカさんは、受賞の記者発表を行っていました。会見を主催した家具メーカーの社長夫人の白井真帆(マホ、山口紗弥加さん)が週刊誌に小沢勇凛さんの盗作の記事を載せたことを後悔している中、ヨシタカさんは、本当はユーリさんがデザインした「トロフィー」を得意気に説明し続けていました。しかしその時、その様子をしばらく黙って見ていた葵海知(カイチ、渋谷謙人さん)が、小沢勇凛が深見芳孝の盗作をしたという嘘を訂正しないヨシタカさんに、深見芳孝が小沢勇凛を「ゴースト」にしていたのではないか、ユーリさんとのメールを見たと言いました。現場は凍り付き、追い詰められたヨシタカさんは、息子が死んだのは小沢勇凛が息子の命を盗んだからだと、悲しみを叩きつけるように訴えていました。その場にいた「週刊群青」のカメラマンの藤井洋治(ヨージ、小市慢太郎さん)は、ヨシタカさんの悲しみや怒りや絶望に満ちた顔を写真に収めました。すると、ユーリさんを「ゴースト」にしていたことを認めたヨシタカさんは、お前は物を作ったことがあるのかと、ヨージさんに掴みかかるように強く言いました。マホさんや麗子さんがその場を収め、ヨシタカさんの受賞会見は終わりました。

カスミさんは、アムロにもらった木製の貝殻を海に流して、アムロとお別れをしていました。そして、生きているのが怖いのだと、迷いながら海に入ろうとしていたユーリさんを、怖くない、私がそばにいるからと止めようとしていました。なんで俺なのと言うユーリさんに、君しかダメだよ、君じゃなきゃダメだよ、だから生きない?とカスミさんは手を伸ばし、カスミさんの手を取って戻ってきたユーリさんは、アムロの分までカスミを愛したいと伝えていました。

それから半年後の世界になっていました。ヨシタカさんは会見後、潔く引退を表明し、能登で麗子さんと穏やかに暮らしているようでした。カスミさんはクリーニング店の仕事を再開し、カスミさんとも仲直りしたらしいマホさんは新しい事業を始めることにしたようでした。ヨージさんは母親のアカリさんの元に戻り、写真館を継ぐことにしたようでした。カスミさんの息子のつぐみさんは、同級生のカメ子(久保田紗友さん)と一緒に北海道の大学へ進学することが決まったようでした。

ユーリさんの部屋に来ていたカスミさんのそばには、ユーリさんがいました。ユーリさんの癌の摘出手術は無事に成功し、かわいいデザインを完成させた能登の病院のキッズルームの模型を、カスミさんとリリさんとカイリさんに見せていました。カスミさんはユーリさんの手術の成功を、神様と空から見守っているであろうアムロに感謝していました。

脚本は北川悦吏子さんで、演出は一木正恵さんでした。

カスミさんの、私たちは愛し愛されて生きるのだというナレーションと、カスミさんとユーリさんの二人の後ろ姿が、幸せそうで良かったです。ユーリさんが死なないという以上の大団円の終わり方だったので、見ていてほっとしました。

原田知世さんのカスミさんも、斎藤工さんのユーリさんも、大後寿々花さんのリリさんも、渋谷謙人さんのカイチさんも、奥田瑛二さんのヨシタカさんも、河井青葉さんの麗子さんも、小市慢太郎さんのヨージさんも、草笛光子さんのアカリさんも、山口紗弥加さんのマホさんも、とても良かったです。

カスミさんの息子のつぐみさんの追っかけ?だった同級生のカメラ女子のカメ子さんは、最後まで本当の名前は分かりませんでした。このカスミさんとユーリさんのドラマの中に時々描かれるつぐみさんとカメ子さんの「恋愛」の件が、私には何となくよく分からないようにも思えていたのですが、つぐみさんは17歳で、それはアムロが亡くなった年齢と同じということだったので、つぐみさんは健康で元気だった場合のアムロということでもあるのかなと、ドラマを見終わってから少し思いました。

生と死の間で揺れる感じがファンタジー的な雰囲気の中で描かれていたのですが、登場人物の感情が丁寧に描かれていたので、そこにはリアリティーもあったように思います。

タイトルロゴとユーリさんの作品のデザインを担当していたのはデザイナーの佐藤オオキさんということで、本当のデザイナーの方が作品に携わっていたというところも、洗練された雰囲気につながっていたのかなと思います。エンディングに流れるCoccoさんの「樹海の糸」も良かったですし、タイトルロゴの赤い糸ともつながっていたのかなと思います。

最終回にはいつものエンディングの映像がなかったのですが、私としては、ドラマの終わり方にもう少し余韻があったほうが良かったような気がしました。本編が終わった直後に別のドラマ(「スニッファー 嗅覚捜査官」)の予告が流れるというのは、このドラマの印象が薄くなってしまうと思いますし、少しもったいないことであるように思いました。

淡いピンク色のような色をしていたサガリバナという花は、沖縄など温かい地方で見ることができるそうです。最終回ではユーリさんが作ったカスミさんの指輪の飾りとして登場していました。サガリバナの花言葉は「幸運が訪れる」だそうで、もしかしたらですが、カスミさんとユーリさんが幸せになるということは、初めから暗示されていたのかもしれないなと思いました。

「運命に、似た恋」というタイトルも、良かったように思います。私はどちらかというと恋愛要素の多いドラマを少し苦手に思えてしまうほうなのですが、「コントレール ~罪と恋~」(脚本は大石静さん)に続き、物語の続きが気になりながら最後まで見ることができて良かったです。
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