「スーパープレミアム『獄門島』」

NHKのBSプレミアムで放送されていたスペシャルドラマ、スーパープレミアム「獄門島」を見ました。

横溝正史の長編探偵小説『獄門島』を原作としたドラマです。

私は未読のままなのですが、名探偵の金田一耕助さんのことは知っていますし、『獄門島』も、何度も映画化やドラマ化がなされている作品なので、人気作だということやその大体の物語は知っています。

主人公の金田一耕助さんは、これまでにたくさんの俳優さんが演じていますが、最近の作品としては、私が憶えているのはテレビ東京のドラマの時の上川隆也さんやフジテレビのドラマの時の稲垣吾郎さんの金田一さんです。

今回のドラマで金田一さんを演じているのは、長谷川博己さんでした。「夏目漱石の妻」のドラマがとても良かったので、その放送後にこの「獄門島」の予告編を見て、長谷川博己さんの金田一耕助さんを見たく思い、今回の「スーパープレミアム『獄門島』」を見るのを、私も楽しみにしていました。

夜の8時からという放送時間には見ることができなかったので、録画をしておいたものを後で見たのですが、確かに映像が映画的で、何となくスタイリッシュさもあったような気がします。

「獄門島」は、太平洋戦争(大東亜戦争)の敗戦から一年後の昭和22年の9月、引き揚げ船内でマラリアで死んだ戦友の鬼頭千万太の死を知らせるため、封建的な因習の残る瀬戸内の孤島・獄門島に向かった復員直後の金田一耕助(長谷川博己さん)が、金田一さんを探偵と知っていてつぶやいた、俺が帰らなければ妹たちが殺される、との千万太さんの言葉通りに、本鬼頭家の異母妹の月代、雪枝、花子が次々と謎の死を遂げていく「見立て殺人」に挑む話です。

その他の主な登場人物は、千万太のいとこであるほん鬼頭分家の鬼頭一の妻の鬼頭早苗(仲里依紗さん)、了然和尚(奥田瑛二さん)、荒木村長(菅原大吉さん)、医師の幸庵(綾田俊樹さん)、分鬼頭当主の鬼頭儀兵衛(古田新太さん)、磯川警部(小市慢太郎さん)、清水巡査(山中崇さん)です。

脚本は喜安浩平さん、演出は吉田照幸さんでした。

金田一耕助さんの登場する作品は、全部を知らないのではっきりと言うことはできないのですが、本家とか分家とか、家がいろいろに分かれていて登場人物もたくさんいますし、愛人の子供とか遺産相続とか村の風習とか、私には難しいというか、少し苦手に思えてしまう部分も多いです。

そのため、この「獄門島」の物語そのものが面白いかどうかというのは、今のところの私にはまだいまいちよく分からないようにも思えるのですが、戦争の闇やその狂気が比較的はっきりと描かれていたのは、良かったように思いました。

「気違い」という言葉は、今はなぜか「放送禁止用語」となっているそうなのですが、このドラマではそのまま使われていました。当時の雰囲気や空気感を出すためには、原作の通りに当時の言葉を使うということも、意外と大切なことだと思います。

金田一さん自身の戦争体験から来る狂気のようなものが描かれていたところも、良かったです。真相を掴んだ金田一さんが勘違いをしていた了然和尚を追い詰める場面にも迫力がありました。映像の切り替わりが私には少し見辛くも思えたのですが、「狂気」を表すためのものだったのかなと思いました。

冒頭は逗留6日後でしたが、船で始まって船で終わるところも、ドラマにまとまりがあるように思えました。灰色の曇り空と海の風景も良かったです。

船の上で金田一さんは、「悪魔が来たりて笛を吹く」との磯川さんからの電報を受け取っていました。もしかしたらですが、続編が作られる予定があるのかもしれません。

オープニングやエンディングに流れていた主題歌?が英語の歌だったので、1987年の東宝映画「竹取物語」や最近にテレビで放送されているのを見た1983年の角川映画「里見八犬伝」などのエンディングに流れる主題歌を聴いて、少し残念に思えた時のことを思い出しました。それがすごく悪いということではないのですが、どうして英語(外国語)の歌にしたのだろうと、単純に、少し不思議に思いました。日本語の歌か、歌詞のない曲のほうが合っていたのではないかなと思うのです。

木曜日からは3回にわたって「横溝正史短編集」が放送されるそうです。そのシリーズでは、池松壮亮さんが金田一さんを演じるそうです。録画をして見ることになるかもしれないのですが、そのシリーズもまた楽しみにしたいと思います。
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