
「すべての政府はウソをつく」
|Posted:2017/02/03 12:40|Category : 社会派|
フジテレビのドラマ「嫌われる勇気」の第4話の後の昨夜の11時、NHKのBS1では「すべての政府はウソをつく」という前後編のドキュメンタリー番組の後編が放送されていました。一昨夜に前編の後半を偶然に見て面白く思えたので昨夜の後編も見たのですが、とても良いドキュメンタリー番組でした。
2016年のカナダで制作されたオリバー・ストーン監督のドキュメンタリーで、同名の映画もあるそうなのですが、「すべての政府は嘘をつく」というのは、20世紀後半に活動していたアメリカ人のフリージャーナリストのI・F・ストーンという方の言葉だそうです。そして、この前後編のドキュメンタリーは、そのI・F・ストーンさんの活動を軸に、その意志を受け継ぎ、政府と既存の大手メディアと大企業が隠したり黙殺したりしている事実を暴こうと奮闘している小さな独立系メディアのジャーナリストたちの活動を取材して追ったものでした。
ジャーナリストのI・F・ストーンさんは、ベトナム戦争を始めた前後のアメリカ政府のことも批判していたそうなのですが、政府や大企業を批判するという理由で、政府の記者会見場などに出席する資格を与えられなかったということでした。そのため、『週刊I・F・ストーン』という新聞を独自に発行して事実を世の中へ届けていたそうなのですが、その「排除された存在」であったということが、ジャーナリストとしては良かったのではないかということも言われていました。
番組で話していたフリージャーナリストの方は、記者会見で政府の報道官(日本の場合は官房長官でしょうか)に質問をしても、例えば空は青色ですよねとの質問に空は緑色ですと答えられ続けるように、話にならないと困っていました。インターネットの番組で人気を博し、大手メディアの報道番組に抜擢されたものの、政府批判をして6か月で降板させられたというジャーナリストの方もいました。
死亡した移民の遺体が不法に処理されているという事態を追っているフリージャーナリストの方もいたのですが、アメリカではそのようなことも起きているのかと驚きました。
ジャーナリズムというのは、生き方なのだそうです。「すべての政府は嘘をつく」ということを前提に、その嘘を見つけて公表していくことが、ジャーナリストの仕事なのだそうです。昔は市民を黙らせるために武力が使われていましたが、今はメディアが使われているため、ジャーナリストは、メディアが政府の嘘を運ぶベルトコンベアーになっていないか、ということを常に考えなければいけないそうです。大企業(既得権益層)は政府(権力者)の方針に従う場合が多いが、それらの嘘を暴かなければいけないはずの大手メディアも大企業であるという説明を聞いて、確かにそうだなと思いました。日本の場合も、大手の新聞社や大手のテレビ局は大企業です。
政府の広報のようになってしまうジャーナリストたちも多い中で、政府や大手メディアが黙殺したり市民に隠したりしている事実を暴こうとしているジャーナリストの方たちは本当にすごいなと思いますし、情報弱者の一般市民の一人としてそのようなジャーナリストの方がいるということをとても有難く思います。良いドキュメンタリー番組でした。後編の最初のほうで、独立系メディアのインタビューに応じていた、オバマ大統領の時代にアメリカ軍の無人機による攻撃を受けたアフガニスタンやイラクやシリアの難民の方が、他の人を殺すことで誰かを守ることはできないと話していました。いつか再放送があったなら、前編の前半も見てみようと思います。
2016年のカナダで制作されたオリバー・ストーン監督のドキュメンタリーで、同名の映画もあるそうなのですが、「すべての政府は嘘をつく」というのは、20世紀後半に活動していたアメリカ人のフリージャーナリストのI・F・ストーンという方の言葉だそうです。そして、この前後編のドキュメンタリーは、そのI・F・ストーンさんの活動を軸に、その意志を受け継ぎ、政府と既存の大手メディアと大企業が隠したり黙殺したりしている事実を暴こうと奮闘している小さな独立系メディアのジャーナリストたちの活動を取材して追ったものでした。
ジャーナリストのI・F・ストーンさんは、ベトナム戦争を始めた前後のアメリカ政府のことも批判していたそうなのですが、政府や大企業を批判するという理由で、政府の記者会見場などに出席する資格を与えられなかったということでした。そのため、『週刊I・F・ストーン』という新聞を独自に発行して事実を世の中へ届けていたそうなのですが、その「排除された存在」であったということが、ジャーナリストとしては良かったのではないかということも言われていました。
番組で話していたフリージャーナリストの方は、記者会見で政府の報道官(日本の場合は官房長官でしょうか)に質問をしても、例えば空は青色ですよねとの質問に空は緑色ですと答えられ続けるように、話にならないと困っていました。インターネットの番組で人気を博し、大手メディアの報道番組に抜擢されたものの、政府批判をして6か月で降板させられたというジャーナリストの方もいました。
死亡した移民の遺体が不法に処理されているという事態を追っているフリージャーナリストの方もいたのですが、アメリカではそのようなことも起きているのかと驚きました。
ジャーナリズムというのは、生き方なのだそうです。「すべての政府は嘘をつく」ということを前提に、その嘘を見つけて公表していくことが、ジャーナリストの仕事なのだそうです。昔は市民を黙らせるために武力が使われていましたが、今はメディアが使われているため、ジャーナリストは、メディアが政府の嘘を運ぶベルトコンベアーになっていないか、ということを常に考えなければいけないそうです。大企業(既得権益層)は政府(権力者)の方針に従う場合が多いが、それらの嘘を暴かなければいけないはずの大手メディアも大企業であるという説明を聞いて、確かにそうだなと思いました。日本の場合も、大手の新聞社や大手のテレビ局は大企業です。
政府の広報のようになってしまうジャーナリストたちも多い中で、政府や大手メディアが黙殺したり市民に隠したりしている事実を暴こうとしているジャーナリストの方たちは本当にすごいなと思いますし、情報弱者の一般市民の一人としてそのようなジャーナリストの方がいるということをとても有難く思います。良いドキュメンタリー番組でした。後編の最初のほうで、独立系メディアのインタビューに応じていた、オバマ大統領の時代にアメリカ軍の無人機による攻撃を受けたアフガニスタンやイラクやシリアの難民の方が、他の人を殺すことで誰かを守ることはできないと話していました。いつか再放送があったなら、前編の前半も見てみようと思います。
|||
