「龍の歯医者」前編

NHKのBSプレミアムで放送されていた長編アニメ「龍の歯医者」の前編「天狗虫編」を見ました。

「精霊の守り人II 悲しき破壊神」の第5回の前の時間の夜8時から放送されていた約45分のアニメで、NHKで流されていた予告編などで「新世紀エヴァンゲリオン」ゆかりのスタッフによる作品と言われていたこともあり、もしかしたら面白そうかなというくらいの気持ちで、前編を見てみました。

“龍の国”を舞台にした物語で、戦争が行われている地上の上空には“龍”と呼ばれる存在がいて、その龍の背中には日本軍?の基地があり、そこから地上の敵を爆撃しているようでした。

主人公である新米の“龍の歯医者”の野ノ子(声・清水富美加さん)は、先輩の悟堂(声・山寺宏一さん)の指導を受けながらいつものように虫歯菌を掃除していたある日、歯の中から出てきた敵国の少年兵・ベル(声・岡本信彦さん)を助け出し、戦地で死亡し生き返ったとしても行き場のない「黄泉帰り」の現象として目の前に現れたベルを龍の歯医者の後輩として育てることにしました。

そのような二人は、龍の歯の突然折れた中から現れた天狗虫という人を食べる虫歯菌と戦うことになりました。そして、自分の命を犠牲にした仲間の一人の修三(声・徳本恭敏さん)を弔った夜、12年前の天狗虫事件で慕っていた竹本という医師を失った先輩の柴名(声・林原めぐみさん)が、その時の天狗虫の幼虫を密かに自分の歯の中で飼っていたことを悟堂の指摘によって知ることになるのですが、そのことを公表した柴名姐さんは、自らその天狗虫に取り込まれ、自身の運命を変えようとし始めました。天狗虫となった柴名姐さんと戦うことになった野ノ子は、戦いの最中、折れた龍の歯を縄で引き戻そうとして、野ノ子を助けようとしたベルと一緒に戦争中の地上へ落ちていきました。

原作は舞城王太郎さん、脚本は舞城王太郎さんと榎戸洋司さん、監督は鶴巻和哉さん、音響監督は庵野秀明さんという作品でした。NHKとスタジオカラーとドワンゴの制作だそうです。

オープニングに流れていた曲を聞いていて、小沢健二さんの「ぼくらが旅に出る理由」に似ているなと思ったのですが、まさにその歌でした。でも、アレンジがなされていて、そのカバー曲を歌っていたのはRINKUさんという方でした。

このアニメを初めて見たばかりの私には、世界観が少し難しいようにも思えました。龍の歯の中は死者の魂が通過する場所でもあるようで、歯(人間の歯のような上部が平らの白い歯です)からは遺品も出て来るのですが、その歯を守る仕事をしている龍の歯医者は、死んだ者かいつか死ぬという運命を受け入れることができた者でもあるようでした。あの世とこの世の境にいる存在ということなのでしょうか。

いつか死ぬということが決まった状態で今を精一杯生きるということはどういうことなのかを描くというような、生と死がテーマになった物語のようでした。戦争の要素が盛り込まれているのは、政治の結果としての戦争を描くためというよりは、戦地では生と死が極限状態に置かれるということのためなのかもしれないなと思いました。

主人公の野ノ子さんの声を演じている清水富美加さんが「幸福の科学」という新興宗教に出家をしたという報道のある中でのこのアニメの放送ということもあって、このアニメの宗教的な側面が気になってしまったというか、もしかしたらこの作品も清水富美加さんの「出家」に関係しているのかなとか、余計なことも少し思ってしまったのですが、ただ、そのようなことを思ったとしても、野ノ子さんを演じている清水富美加さんの声は良かったと思います。野ノ子さんの先輩の悟堂さんを演じる山寺宏一さんの声も良かったです。

アニメの絵がCGで動いている感じだからなのかもしれないのですが、龍や虫歯菌には、生命感が少ないというか、生き物だという感じはあまりしませんでした。あえてそのように描いているのだとすれば、このアニメの龍も虫歯菌も、生き物ではないのかもしれません。

この作品がすごく面白いかということは、私にはまだよく分からないのですが、でも、続きを見ればもう少し印象は変わるかもしれないですし、来週の後編の物語も見てみようと思います。
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