東日本大震災から6年目の日

昨日は太平洋戦争中の東京大空襲から72年目の日でしたが、今日は、巨大地震と巨大津波の東日本大震災から6年目の日です。

6年前の2011年の東日本大震災は、大きな地震の他に、信じられないような大きな津波の発生があり、さらに福島県では東京電力の福島第一原子力発電所の爆発事故という人災が起きたために、複雑な“大震災”になっているのように思います。

昨年末の大晦日の頃の報道で、福島県双葉郡広野町の「高野病院」を守っていた院長の81歳の高野英男さんが火事で亡くなったということを知った時には本当に驚きました。NHKのEテレのETV特集「原発に一番近い病院 ある老医師の2000日」を見ていたので、原発事故の影響で病院が閉鎖された地域の医療を一手に担っていた高野病院の高野院長が、まさか火事で亡くなるとは思いませんでした。

福島県では、今年に入って2月末までに、5人の自治体職員の方が自殺をしているそうです。2016年の間には4人の職員の方が自殺をしたそうです。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の対応への激務が原因ではないかと考えられているそうです。大地震も大津波も大変なことですが、せめて原発事故さえなかったなら、と思います。

6年前の私が全く予期しなかったことで、最近になって分かったことは、「原発いじめ」の存在です。神奈川県の横浜市に福島県から自主避難してきた男子生徒が転校先の小学校でいじめを受けていたという事件が報道されなかったなら、私は、原発事故による放射能汚染に苦しめられている福島県から避難してきたというような被災した方たちが、まさかそのことで悪口を言われたり暴力を振るわれたりお金を要求されたりするというようなことがあるとは、全く気付かなかったのではないかと思います。

NHKの「クローズアップ現代+」の「震災6年 埋もれていた子どもたちの声 ~“原発避難いじめ”の実態」という特集では、横浜で同級生たちからいじめを受けていた生徒の手記が写真で公開されていました(いじめの加害児童などの名前は伏せられていました)。私は、「いままでなんかいも死のうとおもった。でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた。」という部分しか知らなかったのですが、ノートには殴り書きのような文字の大きさがバラバラの強い字でその人の気持ちが書かれていて、文面には悔しさや情けなさや怒りで溢れているように思いました。

生徒の元には、震災や原発事故について学んでいる岐阜県の小学校の児童たちからの寄せ書きが届けられたそうで、番組に最後に紹介された、今はフリースクールに通っている13歳の生徒の、いじめで苦しんでいる人たちへのメッセージには、「今、僕は楽しく生きています。一日一日前向きにいれば何とかなります。だから、つらいことがあっても自殺を考えないで下さい。もし自殺したら何があったかほかの人に伝える事も出来ない、それに今は学校に行きたくないなら、僕みたいにフリースクールみたいな場所もあるから、そこに行って勉強するのもいいです。環境になれなくてもゆっくり自分のペースでなれればいいです。だから自殺は考えたらダメ。」と書かれていました。

子供だけではなく、大人もいじめに遭っているそうです。いじめをする加害者たちは格差社会の中で苦しい生活を送っているのではないかと説明している専門家の方もいますが、それにしても、いじめをする側の知識と良心の無さを不思議に思います。

しかも、政府によって避難区域の指定が3月末に解除されると、そこから避難をしている人たちは自主避難をしていると見なされ、補助金や賠償金などの経済的な支援も打ち切られてしまうのだそうです。もしかしたら支援策を打ち切るための避難指示解除なのではないかと、何となく思えてしまいます。このようなところにも、職員の方の過労による自殺や、“原発いじめ”につながるものがあるのではないかなと思います。

昨日には、大阪府豊中市に建設中の「瑞穂の國記念小學院」の認可を取り下げられた学校法人・森友学園の籠池理事長が理事長を辞任すると記者会見で言い出したということと(急に何かの圧力のようなものでもあったのでしょうか)、野党から「PKO参加5原則」の逸脱を指摘されていた南スーダンに派遣中の自衛隊の施設部隊を政府が5月末で撤収(撤退?)すると決めたということが、ほぼ同時に伝えられていました。

安倍首相や菅官房長官は、南スーダンの首都のジュバの治安の悪化が原因ではなく、施設整備に「一定の区切り」がついたからだと言っているそうですが、それについての詳しい説明はないので、理由は不明です。ジュバの周辺の「戦闘」のことを稲田防衛大臣は国会で「戦闘」ではなく「衝突」だと繰り返していましたが、やはり「戦闘」だったのかもしれません。あるいは、すでに「戦争」の状況になっているのかもしれません。5月末ということは、それまでにまだあと約2か月ありますが、自衛隊の方たちには無事に戻って来てほしいと思います。

南スーダンの危険地帯からの自衛隊の撤収と、安倍首相やその仲間の人たちとつながりがあるらしい学校法人・森友学園の国有地払い下げの問題や学校法人・加計学園の国有地無償譲渡などの政治腐敗の問題とは、全く別のことなので、マスコミやジャーナリストの方がこのままちゃんと取材を続けていくのなら、昨夜の自衛隊撤収の決定の報道が“森友事件隠し”ということにはならないのではないかとも思います。

森友学園の建設中の小学校に関しては、建物を取り壊して更地にして国に返すということになるのではないかと言われているのですが、国が「買い戻す」ということが、森友学園にお金を国が支払うという意味なのだとしたら、それも税金の無駄遣いであるように思います。

どうして税金が被災者や社会的弱者の方たちの支援に使われないのだろうと、不思議に思います。

昨夜のNHKの「特報首都圏」は、「震災6年 “電力”どう選びますか」という特集でした。東日本大震災以降、原発事故を起こした上に政府と一緒になって原発の再稼働をしようとしている東京電力と契約する消費者が激減し、家庭用電力の自由化によって電力事業に参入した企業同士の競争も激しくなり、東京ガスは営業部の社員たちにノルマを課しているということが伝えられていました。

新潟の東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に対して新潟の住民の方たちがあまり賛成していない様子だったことに、番組を見ていた私は少しほっとしたのですが、政府は国内の原発の再稼働を推進しているどころか、日本の原発を海外へ輸出しようともしているようなので、本当に嫌だなと思います。日本国内で事故が起きても大変なことになっているのに、もしも日本の原発が輸出先の海外で放射能汚染の事故を起こしたらどうなるのでしょうか。福島第一原子力発電所から海へ流れ出る汚染水について「アンダーコントロール」という謎の嘘をつくような今の政府が日本の核爆弾の保有をまだ考えているのかどうかなどは分かりませんが、政府には、原発再稼働や高速増殖炉のことは、諦めてほしく思います。

そのような、6年前からの電力事業の変化を伝える放送だったのですが、昨夜の放送で「特報首都圏」は最終回でした。寺澤敏行キャスターが最後に挨拶をしていました。「特報首都圏」は、33年間続いていた番組だったそうです。国谷裕子さんがキャスターを務めていた以前の「クローズアップ現代」と同じくらいの、落ち着いた良い番組だったように思います。私としては、番組の出演者は、キャスターと専門家だけで十分であるように思うのですが、次の新しい番組には、女性タレントの方が二人入るそうです。最近のNHKの番組は(「その時歴史が動いた」から変わった「歴史秘話ヒストリア」もそうなのですが)、若い人にも見てもらうためにハードルを下げる、という感じの作り方をしているのかもしれませんが、それは少し残念な流れであるようにも思えます。

東日本大震災が起きた2011年3月11日が「3.11」と、アメリカの同時多発テロ事件の「9.11」のように呼ばれることには、少し慣れてきました。でも、福島県が「フクシマ」とカタカナで書かれることには、まだあまり慣れていません。米軍に原爆が投下された広島県と長崎県の「ヒロシマ」や「ナガサキ」の場合のように、「被曝」をしたということが分かりやすいということなのかもしれませんが、まとめるのは良くないような気もしますし、イメージが固定されそうにも思えますし、何となく辛い感じがします。

岩手県や宮城県や千葉県に迫まる大津波の映像を、3月11日前後の報道番組や特集番組ではよく見ます。映像の前には、「このあと津波の映像が流れます」というような字幕が出ています。過酷な映像かもしれませんが、今見てもやはり怖いので、津波の恐ろしさを忘れないためにも、映像は定期的に見たほうがいいように思います。

茨城県では大洗町に津波は来たものの、すぐに避難することができ、大津波による死者は一人もなかったそうです。

東北の3県では巨大な防潮堤の建設中ということなのですが、朝にラジオで聴いた話によると、作られたのはまだ全体の2割なのだそうです。被災地に暮らしていない私が言うことではないかもしれないのですが、私としては、防潮堤は無いほうが良いように思えます。海辺の景観が損なわれる上に、海の波が見えないほうが危険のような気もしますし、大きな津波を防ぐことができずにそれが崩れて瓦礫として波と一緒に町に入ってきたなら、もっと大変なことになるようにも思えるからです。

同じ大震災の中にいても、被害は地域によって差があるようなので、その町の復興にも差があるのだろうと思います。先日のNHKスペシャルの「あの日 引き波が…」によると、今でも2556人の方が行方不明のままなのだそうです。6年経っても私には分からないことばかりですが、少なくとも、行政による被災者の経済的支援は、まだしばらく続けられていてほしいように思います。

あと、昨日の報道によると、鹿児島県南さつま市の海岸に体長約10メートルほどのマッコウクジラ6頭が打ち上がったそうなのですが、地震とは特に関係ないのでしょうか。東日本大震災の頃にも各地でクジラやイルカが打ち上げられたそうですし、ただの偶然かもしれないとも思いますが、少し気になりました。

震災の特集番組を見ていると、震災で家族や友人を亡くした、当時小学生や中学生だった方たちが、すごくしっかりしているように見えます。震災の起きた頃、どうして亡くなったのがあの人たちで私ではなかったのだろうとずっと思えていて、今もそう思うことはあるのですが、もしも私が小学生か中学生の頃に震災の直接の当事者になっていたとしても、あのようなしっかりとした人に育つかどうかは分からないように思います。

震災や戦争の話を聞いていると、今の世界は未来にはすでに失われている世界なのかもしれないということを思います。災害はいつ起きるか分かりません。原発事故を含む東日本大震災は、誰かが言っていたように、日本の社会や日本の歴史の転換点なのだろうと思います。
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