来年から小学校で「道徳」が教科になるということ

一昨日には、イギリスのロンドンでまたテロ事件が起きたということが報道されていました。ISILが犯行声明を出したとのことですが、ロンドンの警察は、時計台ビッグ・ベンのある議会議事堂付近の道を車で走って人を撥ねた後ナイフを振り回して警察官を刺した犯人の男性を射殺したということなので、事件の真相は分からなくなってしまうのではないかなと思います。

昨日のNHKのニュースでは、来年の2018年の4月から、児童への評価を伴う「特別の教科」となる小学校の「道徳」の教科書について報道されていました。深夜の「時論公論」でも特集されていたのですが、8つの会社の「道徳」の教科書が記述を一部修正した後、全て合格したということでした。

ある教科書では、道徳の例文?に登場する友人の家が「パン屋さん」であるという設定が「国や郷土を愛する態度」などを学ぶという観点から不適切だと国から意見がつけられて、「和菓子屋さん」に書き換えさせられたということでした。ある教科書では、消防団に入っているパン屋さんの「おじさん」が、「高齢者を敬う」ことを学ぶという観点から「おじいさん」に書き換えさせられたということでした。

教科化される道徳で教える内容は、22項目あるそうなのですが、「家族愛」を学ぶ項目について、中央大学の池田賢市教授は、特定の家族像とか家族愛を取り上げて教えることは実態とかけ離れていると言わざるをえない、と話していました。

ところで、一昨日の23日には、大阪府豊中市の国有地を入札なしで格安で購入した場所に「瑞穂の國記念小學院(安倍晋三記念小学校)」を作ろうとしていた学校法人・森友学園の籠池理事長が偽証罪に問われる可能性のある証人喚問を受け、24日には売却当時に財務省理財局長だった迫田英典国税庁長官と近畿財務局長だった武内良樹財務省国際局長が偽証罪に問われる可能性のない参考人招致を受けていました。

NHKの「ニュースチェック11」の下に流れるツイッターの文章を見ていると、時々、「森友学園問題」は予算委員会で扱う問題ではないという風なことが書かれているのを見かけますが、国会の予算委員会は、現政権が国民から徴収した税金を使うのに相応しい人たちであるかどうかを国民が見極める場でもあるそうです。

森友学園問題は、そもそも、“戦前回帰”的な思想を持つある種の「保守勢力」が、自分たちと同じ思想を持つ教育者である籠池理事長の運営する学校法人・森友学園の要請に応じて、異例の早さで特例的に小学校の建設を認可し、入札無しで秘密裏に約15億円の大阪府豊中市の国有地を約9億円と鑑定して、ごみが深く埋まっているという理由でそこから約8億円を差し引いた約1億3400万円で売却し(国側がその国有地を売って得た収入は実質的には約200万円とも言われていますが)、小学校の建設を後押ししていた、ということだったように思います。

そして、森友学園への国有地格安売却疑惑や、「瑞穂の國記念小學院(安倍晋三記念小学校)」の名誉校長を安倍晋三内閣総理大臣夫人の安倍昭恵さんが務めていることが話題となり、批判されるようになったのを機に、「保守勢力」の人々は蜘蛛の子を散らすように森友学園の籠池理事長夫妻から遠ざかり、「私は知らない」とか「記憶にない」とかの言葉を繰り返しながら、籠池夫妻を「大嘘つき」扱いするようになった、ということなのだろうと思います。

私は、少し前に「安倍晋三記念小学校」というものが4月に大阪に開校予定だという噂から、何だか気持ち悪いことが起きているのかなと知ったくらいで、子供に「教育勅語」を暗唱させたり「安倍首相頑張れ」と言わせたりしていた「塚本幼稚園」のことも、このような報道を知るまでは全く知りませんでした。

先日には、近畿財務局が不当に安い価格で土地を売却して国に損害を与えたと、大阪府豊中市の市議会議員の木村真さんたちが大阪地検に近畿財務局を刑事告発したということですが、もしもこの事件が発覚していなかったなら、全国区のニュースにならなかったなら、「瑞穂の國記念小學院(安倍晋三記念小学校)」は平然と開校していたのかもしれません。ぞっとします。

安倍首相や稲田防衛大臣たちが国会で、それまではおそらく保守的な思想?に共鳴する者同士の仲間であったであろう籠池理事長のことを「知らない」と言っていたのを聞いて、私は、『新約聖書』の「ルカによる福音書」の22章の34節の、イエスが弟子のペトロ(ペテロ)に「あなたは今日、鶏が鳴くまでに三度私を知らないと言うだろう」という言葉を、何となく思い出しました。

私にははっきりとは分かりませんが、大阪の松井府知事の下で森本学園のために国有地格安売却や小学校認可がなされたのは、政府や役所の中の「保守勢力」の関係者たちが、首相の仕事を支える立場だという首相夫人の昭恵さんの友人の籠池夫妻を優遇したからであるように思えますし、だから仮に物理的な証拠が出なかったとしても、「保守勢力」の支援で国会議員になっているらしい、国会で度々「行政府の長」だと自らのことを言っている安倍首相には、間接的な責任というか、道義的責任というものはあるように思えます。

首相の地位に固執する安倍首相がこの問題で首相を辞めることはないのではいかと思いますが、それにしても、怖いのは、安倍政権の背景に見え隠れしている謎の「保守勢力」の組織の戦前回帰的な宗教的思想が、日本社会に少しずつ浸透しているようだということです。私が知らなかっただけで、今までもあったのだと思いますが、浸透する速さが加速しているような気がして、不気味に思えます。

「道徳」が来年から教科になることも、教科書の内容が国の指示によって一定のものになることも、子供たちの道徳心が教師によって評価されるようになることも、私には良くないことであるように思えるのですが、その流れもまた「森友学園問題」にあるものと同じものというか、つながっているものであるような気がします。

これから国が道徳思想の方向性を決めて子供たちを教育することになるのだとしたら、それは現代の「道徳」というよりは、「教育勅語」の下で子供たちが教育されていた頃の「修身」(軍国主義的だとして戦後に廃止されたそうです)に近いものになってしまうように思えます。

与党の自民党の菅官房長官は、財務省の田村嘉啓国有財産審理室長という方に問い合わせた回答の文書を籠池理事長側にFAXで送ったという、安倍晋三内閣総理大臣夫人の安倍昭恵さん付きという谷査恵子さんという方の個人の責任にしようとしていましたが、それも怖いことのように思います。

公明党と創価学会のつながりは今ではよく知られていますが、野党は、どうして国会で安倍政権と謎の宗教組織とのつながりのことを追及しないのでしょうか。そのことを国会で説明すれば、複雑そうな森友学園問題がもう少し分かりやすくなるのではないかとも思えるのですが、何か難しい事情があるのでしょうか。

安倍昭恵内閣総理大臣夫人が名誉校長になる予定の小学校を建設中だったこの森友学園に関する事件が、もしも昔の田中角栄元総理大臣の頃の「ロッキード事件」のように“未解決事件”のままになるのだとするなら、いつか国会で参議院議員の山本太郎さんが言っていたように、まさに「アッキード事件」ということになるのかもしれません。国有地格安売却問題ということで、政治と金と不正の問題が解決すべき疑惑の中心点なのかもしれませんが、それなら、もう一つの、愛媛県今治市の土地が安倍首相の友人が理事長を務めている加計学園という学校法人への無償で譲渡されたという疑惑も野党には追及してほしいように思いますし、難しいように思えることも、日本の民主主義の未来のために、公にしてほしいと思います。
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