「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」第1話

フジテレビの新ドラマ「CRISIS(クライシス) 公安機動捜査隊特捜班」の第1話を見ました。初回は15分拡大版で放送されていました。

ドラマの冒頭では、新興宗教団体・神の光の信者(眞島秀和さん)が教団内部で何かを探っていました。そして、その宗教団体が作ろうとしていた学校を認可しなかったということで教団関係者に恨まれているという岡本文部科学大臣が乗る新幹線に爆弾を持った人物が乗車していて、警察庁警備局長の鍛冶大輝(長塚京三さん)の直轄の特捜班の捜査員の田丸三郎(西島秀俊さん)が大山玲(新木優子さん)から受け取った顔のデータから一人で座席に座っていた男性を見つけて捕まえたのですが、班長の吉永三成(田中哲司さん)がもう一人仲間がいることに気付き、樫井勇輔(野間口徹さん)が爆弾の処理をしている間、車両を見渡した稲見朗(小栗旬さん)が着信のある携帯電話に出ない男性を見つけ、ナイフを振り回して抵抗する男性の腕を折って取り押さえました。稲見さんがすでにスイッチが押されていた爆弾を捨てるため、新幹線の非常停止ボタンを押し、ちょうど良いところで緊急停止した新幹線のドアを開けて、犯人の男性を連れて爆弾と一緒に鉄橋の下の川へ飛び込むと、大きな水柱が上がりました。稲見さんは犯人の男性を連れて泳いで川岸にたどり着き、新幹線から手を振る大山さんたちに手を振り返していました。

その後のある日、高層ビルに囲まれた広場に、爆発物の首輪を着けた大学生の宇田川圭介(白洲迅さん)がふらつきながら現れました。現職の宇田川外務大臣の息子である宇田川さんは、数々の罪を犯しながら、父親の権力によって逮捕を免れ、罰を受けずに生きてきた人物でした。犯人は、息子の罪を隠蔽してきたことを夜のニュース番組に出演して謝罪するよう外務大臣に要求し、できなければ息子を殺すとしていました。

衰弱している宇田川さんに水を持って行った田丸さんは、宇田川さんから聞いた友人のマンションへ行き、逃げ出した友人を稲見さんと捕まえたのですが、宇田川さんとその友人が過去に罪を犯していたことは分かったものの、犯人の手掛かりを掴むことはできませんでした。

宇田川さんは、父親の外務大臣に公開謝罪を拒否されました。なぜ犯人は公衆の目に触れにくい高層ビルに囲まれた広場を犯行現場に選んだのだろうということが気になっていた稲見さんは、鳥越さんという警備員の男性を見つけました。鳥越さんの娘は、宇田川さんたちの犯罪被害者になった直後、自殺をしていました。鳥越さんは、宇田川さんに復讐をしようとしていたのですが、殺すことには少し迷いがあったようでした。稲見さんが鳥越さんと話している間、大山さんは爆弾の無線スイッチの電波を妨害し、樫井さんが爆弾の解除を始めました。稲見さんは、自分ならとっくにスイッチを押していると鳥越さんに言い、宇田川さんの爆弾が外されかけていることに気付いた鳥越さんは慌ててスイッチを押したのですが、時すでに遅しでした。

宇田川さんの首の爆弾は無効化され、鳥越さんは警察に連行されました。その直前に稲見さんは、鳥越さんから、事件を計画したのは平成維新軍と名乗る者だと教えられました。大学生も宇田川さんも警察に連れて行かれたのですが、官邸が動いた結果、事件のことは一切公にならず、宇田川さんも逮捕されなかったようでした。マスコミは、騒ぎは大学生によるいたずらだったと報道しました。

その夜、政府のホームページ?に「平成維新軍」からのメッセージが掲載されました。国家は善と悪についてあらゆる言葉を使いウソをつく、国家がなにを語ってもそれはウソだ、国家がなにを持っていようとそれは盗んだものだ、もうウソにはうんざりだ、我々はウソをつかない国家を作る、ウソをつき私服を肥やす政治家や官僚に我々は闘いを挑む、というもので、ニーチェの『ツァラツストラはかく語りき(ツァラツストラはこう言った)』の一節でした。大山さんは、かっこいいと感嘆していました。

テロリズムというのは、特定の政治的目的を達成するため、広く市民に恐怖を抱かせるような暴力を行使することを意味する言葉(英語)だそうです。「平成維新軍」を名乗る集団がテロリズム集団なのかどうかはまだ分かりませんが、そうして謎のテロリストと公安警察との戦いが始まったようでした。

外務大臣の息子の事件の後、田丸さんはどこかの家の女性(石田ゆり子さん)と会い、稲見さんはバーで薄着の女性に声をかけていました。最後には、2年前の出来事が描かれていたのですが、森の中を逃げ回っていたスーツ服姿の男性を迷彩服を着た稲見さんが銃殺していました。

原案と脚本は金城一紀さん、音楽は澤野弘之さん、演出は鈴木浩介さんでした。主題歌は、Beverlyの「I need you love」という曲でした。

爆弾の首輪を着けた大学生の場面には少し長く思えてしまうところもあったのですが、冒頭の新幹線の場面や宇田川さんの友人のマンションの階段を一気に降りる場面など、アクションシーンにスピード感があって、面白かったです。

フジテレビのドラマというよりは、「MOZU」を放送していたTBSのドラマのようでもありました。ドラマを見ている間、この作品がフジテレビのドラマだということを忘れてしまうほどでした。

吉永さんが「100回殺されても自業自得」だと言うくらいの悪い人(外務大臣の息子)のことを、稲見さんが被害者遺族の鳥越さんに話していたように、復讐者の爆弾によって早く殺されればいいのではないかと思ってしまう部分もありました(良くないことですが)。先日のテレビ朝日の「警部補・碓氷弘一 ~殺しのエチュード~」でもそうでしたが、大臣のような国会議員やその子供や親族という理由で犯罪の数々を政治権力に阿る警察権力の下に隠されているという人たちが実際にもいるとして、その人たちが犯罪被害者やその遺族による復讐からギリギリのところで免れるという展開は、アンパンマンをギリギリのところで倒すことができないばいきんまん的でもあって、見ていて何か少しもやもやしたような気分にもなります。悪い人だと分かっていてもその命を自分の命を懸けて守らなくてはいけない警察官の仕事は大変だなということも、少し思いました。

今から約9年前の2008年の6月に起きた秋葉原通り魔事件(秋葉原無差別殺傷事件)は、秋葉原の「歩行者天国」となっていた道路に、インターネット上で犯行予告的なものを書き込んでいた加藤智大という当時25歳の派遣社員の男性がトラックで突入し、歩行者たちを次々と撥ねた後、トラックから降りて刃物で逃げ惑う人々を殺傷したという衝撃的な事件でしたが、当時は「テロ」だとは一度も言われていなかったように思います。でも、今なら「テロ」と呼ばれる事件になるかもしれません。

「テロ」という言葉がどのような殺人の場合には使われて、どのような殺人の場合には使われないのか、いまいちはっきりとしていないようにも思うのですが、政治的目的の有無がテロかそうでないかの境だとするなら、「テロ」の事件というものは、起きると目立つけれど全体的には少ないのかもしれません。

今は「テロ等準備罪」と名を変えた「共謀罪」を政府が成立させようとしているようなのですが、本当のテロは、「テロ等準備罪」なる法律を作っても防ぐことはできないと思いますし、政府(安倍政権)はこの法律で「テロ」を防ごうとは思っていないのだろうと思います。「テロ等準備罪」という名称も、「テロ」に怯える人々の支持を得るためだけの名称なのだろうと思います。政府側は、一般人はこの法律の取り締まりの対象にはならないと説明していますが、拡大解釈できる余地が多く残されている法案ということなので、最初の数年の間には一般人が対象にならなかったとしても、警察の権力が広がっていくうちには、少しずつ、今は正当な市民活動をごく普通に行うことができているような一般の人も、その正当性が否定され、戦前・戦中の「治安維持法」の時のように、捜査対象にされるようになっていくのではないかと思います。警察官の多くは正しい人たちだと思いますし、そう信じていますが、警察組織の中には悪い人もいるかもしれませんし、昨年の参議院議員選挙の期間中、大分県警の別府署が野党の民進党や社民党の支援事務所の敷地内に無許可で隠しカメラを設置していたという昨年の謎の事件を、忘れてはいけないように思います。

そもそも、犯罪者として生まれる人はいないのだろうと思いますし、犯罪者もある罪を犯す前はごく普通の一般の人です。一般の人々の中にいる一般の人(この場合は政治家も一般人に含まれるのでしょうか)が、ある出来事をきっかけに犯罪者になるのです。政府側の説明によると「テロ等準備罪」で取締の対象となる人々は「組織的犯罪集団」の構成員ということですが、現行の予備罪などでは十分ではないというその説明だと、現行の法律を適用せず、盗聴や盗撮などをして「テロ等準備罪」が適用されるようになるまでは、「組織的犯罪集団」だと認定している組織的犯罪集団を、野放しにしておくということにもなります。それでどうして犯罪を「未然」に防ぐことができるのでしょうか。一体どのような基準で、「テロ等準備罪(共謀罪)」の対象となるどこかの集団を「組織的“犯罪”集団」だと断定するのでしょうか。どこかの集団を「組織的“犯罪”集団」だと断定する決め手となる“犯罪”とは何のことでしょうか。欺瞞に満ちている上に、謎です。政府の作ろうとしている「テロ等準備罪(共謀罪)」が成立すれば「テロを未然に防ぐことができる」と本気で思っている方は、本当にいるのでしょうか。

このドラマがどのような展開になっていくのか、社会派警察ドラマなのかそうではないのか、まだ第1話しか見ていないので分かりませんが、西島秀俊さんの演じる田丸さんや小栗旬さんの演じる稲見さんたち公安警察と謎のテロ組織の平成維新軍?との対決が始まるらしい次回の「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」の物語も、楽しみにしていようと思います。


ところで、このドラマの後に見た昨夜のテレビ朝日の「報道ステーション」では、昨夜に現役引退を発表したフィギュアスケートの浅田真央選手の報道の後、2011年の福島第一原子力発電所の爆発事故のために福島県から他県へ避難した方への「原発いじめ」のことが伝えられていました。かつていじめられていた方が愛媛県の高校では温かく迎えられそこで新しい一歩を踏み出すという“良い話”で終わっていたのですが、その方を「原発いじめ」の被害に遭わせた加害生徒たちの動機や親との生活環境などの背景を追及してほしいようにも思えました。

また、BSフジの「プライムニュース」という番組では、明治時代に発布されてその後の軍国主義教育に利用され戦後国会で排除された「教育勅語」を今の政府が学校現場で教材として使うことを認めたことや、2018年から“教科”とされる道徳の在り方について話し合われていました。ゲストは、教育評論家の尾木直樹さん、埼玉大学名誉教授で「日本会議」という組織の代表委員でNHKの経営委員の長谷川三千子さん、前文部科学大臣で自由民主党の衆議院議員の馳浩さん、民進党政調会長で衆議院議員の大串博志さんの4人だったのですが、ほとんど長谷川三千子さんが話し続けていて、「銃剣道」についてその危険性を軍国主義の歴史から語る尾木さんの意見を、馳浩さんが「言わないほうがいい」と拒絶するように少し強めの口調で(なぜか)妨害していました。

昨日の「プライムニュース」での会話を聞いて分かったことは、安倍晋三首相やその周辺の仲間の方たち(「日本会議」的組織の考えに賛同しているような方たち)は、江戸時代の後の明治時代を今の日本の社会の「原点」だと考えているということと、約72年前に多くの自国民や他国民が殺傷したり殺傷されたりした太平洋戦争(大東亜戦争)のことを、複雑な国際情勢の中で当時の日本の政治家が政治的判断を誤ったとしか考えていないということ、敗戦後アメリカのGHQに占領されていた数年間の日本の政治の今につながる結果(「日本国憲法」が作られたり「教育基本法」が作られたりしたこと)を「背中に銃を突き付けられている状態で決めたこと」というような表現で全否定しようとしているということでした。長谷川三千子さんや馳浩さんの意見を聞いて、何となくそのように思いました。そして、NHKの経営委員の長谷川三千子さんや前文部科学大臣の馳浩さんのような方たちの意見がこのまま正当化、標準化されていきそうな流れが作られていきそうに思えて、少し不気味な感じがしました。

「教育勅語」(この番組の中では「明治神宮」のホームページのものを使用していたようでした)の文章そのものがどうということより、過去の戦争時代に国民を統制するために利用されたものが今の世の中の流れの中で復活し、教育現場で道徳の一環として使われていくようになるかもしれないということが不穏に思えるのだろうと思います。(私も学校の日本史の授業では少し習ったことがあるように思いますが、その時には特に何とも思いませんでした。テストに出るのかなとか、その程度だったのではないかなと思います。)

アメリカが北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に攻撃をするかどうかもまだ分かりませんが、攻撃を始めてしまいそうで、怖く思います。もしもアメリカと北朝鮮が戦争を始めたなら、アメリカの軍人や北朝鮮の軍人だけではなく、北朝鮮にいる一般の人(拉致被害者の方もいるはずです)も死傷してしまいますし、その隣の韓国にいる人も、中国にいる人も、日米安全保障条約を締結していて在日米軍基地のある日本にいる人も、死傷してしまうことになるのではないでしょうか。北朝鮮との首脳会談のような話し合いの場を持とうともしていないようですし、まさか日本政府がアメリカ政府による攻撃の開始を待っているとは思いませんが、日本政府が日本を含めた東アジアの今と未来のことを考えているのなら、本当にアメリカ政府と“友達”なのだというのなら、殺戮を始めないようアメリカを説得したほうがいいのではないかと思います。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム