「あなたのことはそれほど」第1話

TBSの新火曜ドラマ「あなたのことはそれほど」の第1話を見ました。初回は15分拡大版で放送されていました。

第1話は、知人の結婚式の会場で起きた略奪愛を応援するほど、運命や奇跡や必然や宿命の出会いというものを夢見る、眼科クリニックで医療事務として働く26歳の渡辺美都(波瑠さん)が、ある日眼科に患者として通院していた渡辺涼太(東出昌大さん)に一目惚れをされ、その穏やかな性格とレストランに詳しい料理上手な面に惹かれて付き合うようになり、「少しもときめかない」と思いながらも、スナックを経営するシングルマザーだった母親の三好悦子(麻生祐未さん)のようにならないために、涼太さんのプロポーズを受け入れて翌年の5月に結婚式を挙げ、それなりに楽しい無難な暮らしを送っていたのですが、その翌年の3月、前の会社の同僚の女性たちの夫の愚痴を聞く集まりにうんざりとして先に帰ることにした夜の帰り道、フライドポテトが食べたくなって入ったハンバーガーショップで、子供の頃からずっと好きだった幼なじみの同級生の有島光軌(鈴木伸之さん)と偶然再会し、既婚者であることを言い出すことができない中、軽い雰囲気の有島さんに誘われるままに不倫関係を始めてしまう、という話でした。

原作は、いくえみ綾さんの漫画『あなたのことはそれほど』だそうです。私は未読です。脚本は吉澤智子さん、演出は金子文紀さんでした。エンディングに流れていた主題歌は、神様、僕は気づいてしまったの「CQCQ」という曲でした。「神様、僕は気づいてしまった」というのはバンド名のようなのですが、最近のバンド名には変わったものが多いなと、エンドロールの字幕を見て思いました。

第1話のその他の主な登場人物は、美都さんの小学校時代からの親友の飯田香子(大政絢さん)、美都さんの眼科クリニックの同僚の森留美(黒川智花さん)、美都さんの結婚式で新婦の父の代わりを務めた眼科クリニックの眼科医の花山司(橋本じゅんさん)、涼太さんの勤めるインテリア会社の同僚の小田原真吾(山崎育三郎さん)、そして有島さんの妻で妊婦の有島麗華(仲里依紗さん)でした。

中学生時代の美都さん(内田愛さん)は、見知らぬ男性を家に入れる母親に追い出されて公園に一人でいた時、サッカー部の有島さん(小原唯和さん)に声をかけられ、一緒に四つ葉のクローバーを探していました。有島さんの誘いを断った翌日からの気まずい雰囲気を何とかしようと、美都さんは四つ葉のクローバーを手紙と一緒に封筒に入れて有島さんの机に置いたのですが、有島さんはその後も美都さんに何も言わないまま、突然転校してしまったということでした。

美都さんは、それからもずっと有島さんのことを好きで、占い師からは中学生時代にも結婚後も、二番目に好きな人と結婚すると幸せになれる、と言われていたのですが、一番好きな人と結婚したいという「夢」を捨てきれずにいました。

「ときめかない」けれど穏やかで優しい涼太さんと結婚した後も、美都さんは中学校以来会っていない有島さんのことを好きでいたのですが、そのような中、ある夜、涼太さんは、美都さんが「有島君」と寝言で呟くのを聞いて、豹変しました。スマートフォンを勝手に見て「アリシマ」が誰なのかを調べようとしたり、ベッドの上に勢い良く座って「アリシマ」の夢を見ているかもしれない美都さんを起こしたり、翌朝出かける支度をしている美都さんに何度も「僕と結婚して良かった?」とか「幸せ?」とか訊いたり、謎の“幸せ”画像をメッセージと共に送り続けて来たり、表面的には穏やかさを保ってはいるものの、いわゆる「家庭内ストーカー」風の人になっていました。

東出昌大さんの演じる涼太さんの急な狂気が怖かったのですが、穏やかそうに見える涼太さんの心の闇は実は深いのかなと思いました。涼太さんは、お天道様が見ていると昔に母親に言われた言葉を美都さんにも言われて心が動いていたようなところもあったのですが、結婚式に涼太さんの両親は来ていなかったように思うので、生き別れているか死別したかなのかもしれません(もしかしたらこの点についてドラマの中で描かれていたのかもしれませんが、そうだとしたら私は見逃しています)。

日本テレビの「土10ドラマ」の第1弾として先週から始まった新ドラマ「ボク、運命の人です。」の中でも「運命の出会い」というものが描かれていますが、このドラマの美都さんの場合も、美都さん自身が夫となった涼太さんとの出会いを「運命の出会い」や「奇跡の出会い」という風に思うことができるかどうかにかかっているのかなと思いました。

あるいは「運命の出会い」というものは、「良い出会い」だけを表すものではないのかもしれません。例えば「運命共同体」などという言葉は、危機的な悪い状況でも使われているように思います。

私はこのドラマがどのようなドラマなのかを知らずに何となく見始めたので、不倫ドラマになっていく展開に少し驚いたのですが、東出さんの演じる涼太さんの怖過ぎる変化はホラー風でしたし、波瑠さんの演じる美都さんの感情も丁寧に描かれていたように思いますし、ドラマを見る前に思っていたよりも面白かったです。「昼ドラマ」の枠が残されていたなら、その枠の中で放送されそうなドラマであるようにも思えました。

悦子さんがウェディングドレス姿の娘の美都さんに言っていた、子育てで必要なことは結婚相手を選ぶ目を持たせることだ、というような言葉も、なるほどなと思いました。結婚や結婚生活というものはまだ多くの場合人間社会の中で「幸せ」になる上では必要な要件なのかもしれません。

2番目に好きな人と結婚したほうが幸せになれる、というような言葉は、1番目に好きな人とは結婚できないと分かった時の諦めの言葉であるようにも思えるのですが、このドラマや原作の漫画の「あなたのことはそれほど」というタイトルは、上手いなと思います。そのタイトルを聞いて、内容は異なるのですが、小沢健二さんの「それはちょっと」という歌を少し思い出しました。
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