「フランケンシュタインの恋」第1話

日本テレビの新日曜ドラマ「フランケンシュタインの恋」の第1話を見ました。初回は夜の10時から、30分拡大版で放送されていました。

第1話は、今から120年前の森の中で怪物に襲われた女性が追いかけて来た怪物に捕まってそのキノコの呪いで死亡するというような場面から始まっていました。

そして現代、国立富嶽大学農学部の生命科学の研究室でキノコの菌の研究をしている大学生の津軽継実(二階堂ふみさん)は、ある夜、3人の偽医学生たちに捕まってお酒を飲まされた上に車で森へ連れて行かれるという事件に巻き込まれました。看護師をしている姉の津軽晴果(田島ゆみかさん)は、電話の向こうで助けを求める妹に、人の多いほうへ逃げるように伝えたのですが、走り過ぎて商店街を抜けてしまった津軽さんは、道路に現れた偽医学生たちに車に押し込まれ、森へ連れて行かれてしまいました。山道を登っていく車の中で持病の頭痛に苦しみ始めた津軽さんが助けを求めていると、車が何かを撥ねて急停止しました。偽医学生たちが動揺している隙に、津軽さんは車を出て森の中へ逃げたのですが、それに気付いた偽医学生たちがしつこく追いかけて来ました。

津軽さんが偽医学生たちに捕まりそうになった時、その男性たちの前に怪物が現れました。津軽さんは気を失ったのですが、その間に怪物に触れられて倒れた男性たちの顔の表面には白いキノコの菌が生えていました。津軽さんが目を覚ますと、そこは山の入り口近くのバス停でした。スマートフォンのGPSで妹の居場所を探していた姉は、バス停にいた妹の記憶がない様子に心配していたのですが、妹の津軽さんは、自分の鞄を開けようとして落ちて来た赤いキノコがアカナリカミタケというとても珍しいキノコであることに気付いて驚き、翌日、大学の研究室の先輩の稲庭聖哉(柳楽優弥さん)と教授の鶴丸十四文(柄本明さん)にその珍しいキノコを見つけたことを報告しました。

テレビでは、専門学校生たちが山で発見されたというニュースが伝えられていました。キノコの菌によるアナフィラキシーショックによるものではないかと言われていました。そのニュースを見た津軽さんは、珍しいキノコを探すために自転車に乗ってその山へ向かい、マスコミの取材班が殺到している脇の山道から再びその山へ入り、その森の奥で、古い大木の後ろから現れた謎の男性と出会いました。

科学者を志す津軽さんは、何者なのかという問いに、僕は人間じゃない、と答えて去って行く謎の男性を、好奇心から追いかけて行きました。そうして森の奥深くまで進み、謎の男性の家にたどり着きました。知りたいことを知ることに熱心な津軽さんを家に案内した男性は、120年前からキノコを食べて暮らしていること、父親と二人で暮らしていたがその父親は亡くなっていること、自分は医学博士だった父親によってその息子の死体から生み出されたことなどを打ち明けました。階下の研究室の机には、父親だという医学博士・深志研太郎の白骨遺体が座ったままに残されていました。

フランケンシュタインの怪物のような男性は、ラジオを聴くのが好きで、ラジオで日本語の勉強をしていたようでした。おやつの時間の頃に流れる「天草に訊け」というラジオ番組を楽しみにしていました。森に引きこもって暮らしている謎の男性が人間の社会に興味があるらしいと知った津軽さんは、その人を森の外にある自宅へ連れて行くことにしました。森の入り口まで連れて行った津軽さんは、自転車に興味を示したその人に自転車の乗り方を教えました。その人は自転車のブレーキの使い方の説明を聞く前に、自転車で山の坂道を勢い良く下り始めてしまいました。

山道を自転車で下っていく疾走感が何だか楽しかったのですが、そうしてその人は人間たちの暮らす街へ出ました。街まで追いついた津軽さんが自転車に乗ったまま地下道へ向かう階段を転げ落ちてしまったその人を助けに行くと、電動自転車は壊れていたのですが、その人は無傷でした。

津軽さんは、姉と暮らすマンションの自宅へその人を連れて行きました。そして自分の名前は「津軽継実」だと教え、森臭いというその人に、きれい好きの姉が帰って来る前にお風呂に入ってもらうことにしました。お風呂に入ったことがなかったらしいその人がお湯に感動していると、首の両側からアカナリカミタケが生えてきました。その人は慌てて首のキノコを摘み、それから古い服の上に津軽さんの用意した窮屈な白衣を着ました。そうしているうちに津軽さんの姉が帰宅し、津軽さんに一先ず外に出るよう言われたその人は4階のベランダから夜の庭へ飛び降りました。津軽さんは、大学へ行くと姉に言って外出し、その人を研究室へ連れて行きました。

翌朝、研究室の椅子で目を覚ました津軽さんは、細長いロッカーを開けた稲葉先輩が中に隠れていたその人に驚いて騒いでいるのを止めようと、研究室にやって来た鶴丸教授と稲葉さんに、その人が自称・フランケンシュタインの怪物のような存在であることを話しました。

鶴丸教授はその人の許可を得て細胞を採取し、稲葉さんは住む場所が決まっていないその謎の怪物らしき人を実家の工務店に連れて行くことにしました。稲葉さんと津軽さんと商店街を歩いていたその人は、お店の入り口に貼られていたラジオ番組のポスターを見かけ、そこに「天草に訊け」のレポーターの天草純平(新井浩文さん)の写真を見つけました。津軽さんは、お店の人に頼んでポスターを譲ってもらいました。津軽さんは、八百屋さんでしめじを見つけて興味を示したその人のためにしめじを買い、その人は人工栽培のおいしいしめじを食べながら工務店へ向かいました。

稲葉工務店の社長の稲庭恵治郎(光石研さん)は、女性従業員の玉名瑠以(大西礼芳さん)や室園美琴(川栄李奈さん)に対してややセクハラまがいの態度を取る人でしたが、履歴書など信用しないという未来志向のポジティブな人でした。津軽さんはその人を父親の深志研太郎に因んで深志研と名付けて稲葉社長に紹介し、稲葉社長は履歴書を要求することなくすぐに深志研を住み込みの工務店の新人として雇うことにしました。

翌朝、玉名さんは深志研の布団にしめじが生えていることに衝撃を受けていたのですが、その頃、「面倒くさい」という日本語の稲葉社長への使い方を習得し、木の上に120年の見事な鉋使いを見せた深志研は、工務店の人たちに温かく迎えられていました。ラジオの「天草に訊け」の天草さんは、自分が何者なのか分からなくなる時があるというリスナーからの悩み相談に答えるため、街行く人に、自分は誰かということを名前以外で伝えることができるかというような質問をして、何者なのか分からない自分を楽しめ、とまとめていました。

「天草に訊け」は、哲学的というか、禅問答のようなコーナーでした。DJの十勝みのる(山内圭哉さん)は面白いと思っているようだったのですが、もう一人の大宮リリエ(水沢エレナさん)はつまらないと十勝さんに言っていました。

深志研は、木に自分の名前を彫って、それを津軽さんに見せていました。津軽さんは、怪物の深志研の変化を嬉しそうにしていました。しかし、稲葉さんは、深志研が仲良くしている様子の津軽さんを心配していました。怪物から守る、と言って稲葉さんは津軽さんを抱きしめたのですが、その様子を工務店の中から見かけて動揺した深志研は、体の表面に白いキノコを増殖させてしまい、その状態を、津軽さんを心配して捜しに来た姉の晴果さんに見られてしまいました。慌てた深志研は、驚いて叫び声を上げる晴果さんを止めようとして咄嗟に白いキノコの手で触れてしまいました。叫び声を聞いた津軽さんと稲葉さんが駆け付けた時には、晴果さんは倒れていて、その顔の表面は白いキノコの菌に覆われていました。

脚本は大森寿美男さん、音楽はサキタハヂメさん、演出は狩山俊輔さんでした。エンディングに流れていた主題歌はRADWIMPSの「棒人間」という曲でした。僕は人間じゃない、でも人間に似ているのでよく間違われる、というような歌詞がドラマの内容によく合っていたように思います。

第1話は、このような物語だったのですが、面白かったです。

私は、日本テレビのドラマだった「悪夢ちゃん」や「泣くな、はらちゃん」や「妖怪人間ベム」や「ど根性ガエル」を、とても好きで見ていました。そのためかどうかは分かりませんが、今回の「フランケンシュタインの恋」の第1話も、少し不思議な話のようでしたが、最後まで面白く見ることができました。

綾野剛さんの演じる怪物の深志研の何となく寂しそうな表情が良いのかもしれないとも思うのですが、家族以外の他者とほとんど接したことのない怪物のような存在の人が普通の人間として人間社会に受け入れられていくことを目指す物語という点では、「妖怪人間ベム」に似ている作品であるようにも思えました。また、私はティム・バートン監督の映画「シザーハンズ」をあらすじしか知らず、ちゃんと見たことがないのですが、触れるものを傷つけてしまうこのドラマの深志研には、その映画のハサミの手を持つ人造人間の要素もあるのかなと思いました。

新井浩文さんの演じる天草純平の「天草に訊け」の歌を聴いて、「ど根性ガエル」のゴリライモのゴリラパンの歌を思い出しました。

天草さんの禅問答のようなラジオ番組も良いのですが、津軽さんや深志研のロボット(AI)のようなゆっくりとした丁寧な話し方も、何となく楽しい感じがしました。

深志研の身体や深志研の触れたものからキノコが生えるという描写は意外と衝撃的で、小学生頃にはキノコの胞子が身体に付くとそこからキノコが生えると思い込んでいたということを少し思い出したのですが、深志研の放つ胞子の映像は、蛍の光の舞うようにきれいでした。

森の大樹の陰から怪物の深志研は津軽さんの前に現れていたので、その場面を見ていた私には、深志研はフランケンシュタインの生み出したような怪物というよりは、木の精霊か何かのようにも見えました。あるいは、ドラマの中の描写からすると、不死身のキノコ人間です。

身体からキノコが生えるというのは、身体が腐りかけているというような意味なのでしょうか。

実際に深志研が「怪物」なのだとしても、今から120年前は1867年(慶応3年)という幕末なので、医学博士の深志研太郎さんのことも、その亡くなった息子のことも、津軽さんたちが調べたならどこかに資料が残されているのを見つけることができるのかもしれません。深志研自身は、自分が父親の死んだ息子の蘇った存在だというようなことは知っていましたが、生前の息子の名前は知らないようでした。

第1話の今のところは、津軽さんはキノコマニアの大学生で、その科学者としての好奇心の強さから謎の深志研を助けているようにも見えるので、津軽さんの信念が少しでもぶれてしまったなら、「怪物」の深志研はまた孤独の中に置き去りにされることになってしまうようにも思えます。

大学の鶴丸教授は、深志研の症状の治療法?をいつか見つけることになるのでしょうか。それとも、深志研はまた森の奥へ帰って行くことになるのでしょうか。津軽さんの持病?の頭痛とも何か関係があるのでしょうか。「フランケンシュタインの恋」というタイトルからすると、単純には、津軽さんとの恋愛のドラマになるのかなと思いますが、哲学的な要素のあるSF的な物語のようにも思えますし、いろいろ気になります。

サキタハジメさんの音楽も良いですし、ホームページで公開されている「かいぶつが、生まれた日」という短編アニメーションも、内容な少し辛いような寂しいような感じでもあるのですが、かわいいです。

次回からは通常の夜10時半からの放送になるようです。放送時間にちゃんと見ることができるかどうかは分からないのですが、次回の「フランケンシュタインの恋」の物語も、楽しみにしていようと思います。
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