「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」第7話

フジテレビのドラマ「CRISIS(クライシス) 公安機動捜査隊特捜班」の第7話を見ました。

第7話は、日本経済連盟のホームページをハッキングして声明文を出した「平成維新軍」の予告したテロを特捜班が阻止しようとする話でした。

公安総務課長の青沼祐光(飯田基祐さん)が公安部の土岐田と会っている頃、警察庁警備局長の鍛冶大輝(長塚京三さん)は警視総監の乾陽一(嶋田久作さん)から特捜班のフル稼働を命じられました。

「平等はあらゆる善の根源であり、極端な不平等はあらゆる悪の根源である」と書かれた声明文を読んだ捜査員の大山玲(新木優子さん)は、岡田以蔵を名乗るハッカーだった頃に結成した「トゥルーストゥルーパーズ」の仲間だった坂本龍馬を名乗る人物が関係していると考え、銀行のサーバーをハッキングしてお金を奪って慈善団体に寄付する計画を立てていた時に一度だけ送られてきたメールのIPアドレスの控えから、高校生の「坂本」(今井悠貴さん)にたどり着きました。

大山さんと樫井勇輔(野間口徹さん)は、坂本の自宅の部屋の本棚の裏に「平成維新軍」が使った仮面を見つけました。大山さんは、坂本のパソコンを特捜班のアジトに持ち帰り、パスワードの解析を始めました。

吉永三成(田中哲司さん)が取り調べようとしても坂本は黙ったままだったのですが、取調室に入ってきた大山さんを見た坂本は岡田以蔵と気付き、「体制の犬」になった気分はどうかと皮肉を言いつつ、銀行のハッキングの計画を立てていた時が人生で一番楽しかったと笑っていました。しかし、ハッキングの方法を訊かれた大山さんが、同級生にいた銀行の幹部の娘と親しくなって家に遊びに行き父親のパソコンにウイルスを仕掛けたと答えるのを聞くと、銀行の幹部の娘と同じ学校に通っていたということはあなたもそちら側の人間か、お嬢さまの暇つぶしに過ぎなかったのかとがっかりしました。

大勢で集まって犯行を行う自分を卑怯者だと感じてグループを脱退したという大山さんは、世の中を本気で変えたいと思うなら人々の前に姿を見せるべきだと坂本に言いました。

坂本は、大山さんと交代して再び取調室に入ってきた吉永さんに、年収を訊きました。そして、吉永さんが700万円くらいと答えると、自分の家は父親のお給料と母親のパートのお給料を合わせて500万円くらいで、それは日本の家庭の主流かもしれないけれど、家で大学進学の話をすると両親は学資保険や奨学金といったローンや借金の話ばかりするのだと話し始めました。奨学金で大学へ行った知り合いも返済のためのアルバイトに明け暮れて勉強い専念することができないが、一方で、家庭が裕福で高級車で大学へ通い勉強をせずに遊んでばかりいるのに親のコネで良い会社に就職できる学生もいる、生まれた環境によって将来が決まるのは不公平だと訴えました。

パソコンに何かが仕掛けられているかもしれないと、パスワードの解析に慎重になっていた大山さんは、稲見朗(小栗旬さん)から自分の直観を信じて奇跡を起こしてみろと言われて、坂本が使いそうな文字を試してみることにしました。そして、様々な英数字を試した後、坂本が一番楽しかったと話していたことを思い出し、岡田と坂本のイニシャルと日付を合わせたパスワードを入力すると、パソコンを開くことができました。

坂本のパソコンからテロの計画の情報を得た特捜班は、テロが実行される日、それぞれ大学へ向かい、テロの目標とされた政治家たちの子供を護衛しました。拳銃を持って大臣などを親に持つ大学生の前に現れたテロリストたちを捕まえ、大学生が銃殺されるのを阻止しました。男子大学生を撃とうとした「平成維新軍」の一人を捕まえた稲見さんは、テロリストの青年の動きを封じながら、お前が自由になった時彼奴が酷い人間だったらまた狙えばいいと言いました。

取調室の坂本は、計画の失敗を知るも、今の時代は誰でもテロリストになれる、俺たちはこの国の英雄なのだと笑いました。

原案と脚本は金城一紀さん、演出は鈴木浩介さんでした。

このドラマの平成維新軍というテロリストの青少年たちは、経済格差が広がっていく社会や、政治によって搾取する者と搾取される者が固定化されていく社会、為政者や権力者が弱者から今よりも奪っていく社会の在り方を変えようとしていました。しかし、その手法が殺人だったので、特捜班によって阻止されました。

平成維新軍の人たちが政治家の子供たちを殺そうとしたのは、「二世議員」の誕生を未然に防ぐためだったようです。テロの計画が特捜班の捜査員によって阻止される展開は、また「アンパンマン」的でもあり、特捜班が主役なのだと思い出させるものでもありましたが、ただ、“テロリスト”になってしまった社会的弱者の主張を伝えることもこのドラマの中心なのかもしれなので、そう思うと、どちらが主役というものでもないような気がしてきます。

政府は(日本国憲法の改憲のために?)大学までの教育の完全無償化というものを考えてもいるようなのですが、その財源は示していません。自民党の議員などは、消費税の使われ方などを見直さずに、「年金」の保険料に足す「こども保険」なるものを作ろうとしているそうなのですが、それは、最初は例えば100円ほどだったとしても「年金」の場合と同じように少しずつ値上げされていくのかもしれませんし、裕福ではない家庭の子供を救うためのものであるはずの教育の無償化が、裕福ではない個人や各家庭からも保険料を強制的に取るような形の財源で行われるのだとするなら、それは結局、裕福ではない家庭が裕福な家庭を支えるということにもなり、本末転倒であるような気がします。

昨日には、報道によると、衆議院本会議で「共謀罪」の要件を絞り込んで「テロ等準備罪」と名付けたものの新設を含む組織犯罪処罰法の改正案の採決がまた強行的に行われ、与党の自民党と公明党とその仲間の野党の維新の会の賛成多数によって可決されたそうです。

イギリスでは、コンサートのチケット売り場の辺りで自爆テロ事件が起きて、22人の方が亡くなったそうです。犯人はイギリス人の男性で、ISILが犯行声明を出したそうです。フジテレビの「ユアタイム」には自民党の議員が頻繁に出演して政府の方針を解説しているように思いますが、昨夜の放送に出演していた自民党議員は、このイギリスのテロ事件のことも出して、テロを防ぐためには日本にはテロ等準備罪が必要なのだ、TOC条約の締結にも必要なのだという趣旨の従来の自民党の説明を繰り返していました。

「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案については、国連のプライバシー権に関する特別報告者で日本のプライバシー権の歴史を30年研究しているというジョセフ・ケナタッチさんという方が、安倍晋三首相宛ての公開書簡で、この法案は個人の人権やプライバシーを守る措置を取っていない欠陥のある法案だと強い懸念を表明し、それを受けての菅義偉官房長官の反論を、中身がないと批判しているそうです。与党は野党からの質問と同じように、国連からの質問にもまともに答えないようにしているのかもしれません。昨夜の「ユアタイム」では、司会の男性アナウンサーや哲学者の萱野稔人さんや自民党議員が、「共謀罪」の審議が深まらないことを野党の民進党のせいにしていました。民主党が与党だった時代にTOC条約に加盟しなかったことについて、萱野さんや自民党議員は、民主党時代にできなかったことを自民党に要求するのはおかしいというようなことを言っていたのですが、民主党の議員だった民進党の議員が依然何かの番組の中で話していたことによると、民主党は省庁の役人と仲が悪かったために頼んでもTOC条約締結のための作業をしてもらうことができなかったということでした。審議が深まらなかったことの原因は、野党の質問の切り込み方に問題があったということが多少はあるとしても、自分たちの提出した法案への質問にまともに答えずに審議が深まるのを避けていたような与党の側にあるように思います。

「共謀罪」を含む法改正案は、次は参議院に送られるそうですが、議席数からしたら、また強行採決がなされて、与党の自公と維新の賛成多数によって可決することになるのかもしれません。この「テロ等準備罪」が新設される改正案に賛成している方は、この法律があったらテロを防ぐことができるという与党の説明を信じているのでしょうか。以前に起きた、首相官邸の屋上にドローンが落ちていたという事件は、結局どうなったのでしょうか。

このドラマのテロリストの青少年たちは、政治に不満を持っていましたが、政治家の子供たちは一般の人たちなのだろうと思いますし、非武装の一般市民や弱者を狙う犯行は、やはり卑怯です。昨日に報道されていたイギリスの自爆事件の犯人の行ったことも卑怯です。しかも、一般市民を狙うテロリストにはそもそも市民を悪い政治家による支配から救いたいというような気持ちはないのかもしれませんが、例えば、「共謀罪」のようなものが新しく作られようとしている今の日本では、欧米諸国で「テロ事件」が起きたり北朝鮮でミサイルが打ち上げられたリすると、「テロとの戦い」という大義名分のもとに、日本国内の警察権力(公権力)が拡大します。仮にある人物が世の中を変えたいという思いのために一部の政治家や要人を狙った殺傷事件を起こしたのだとしても、その「テロ事件」が再び起こることを恐れた政治家や要人たちによって、結局は普通の一般市民が苦しめられることになるのではないかなと思います。

「世の中を変える」ということは、誰かにはできることなのかもしれませんが、私にはできないことであるような気がします。ドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」の「平成維新軍」の物語は、今回で一旦終わるのでしょうか。予告によると、次回は林智史(真島秀和さん)が潜入している新興宗教団体の話になるようでした。また少し怖そうでもありますが、次回の物語も楽しみにしていようと思います。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム