沖縄慰霊の日と前川喜平前事務次官の会見、シャーロック・ホームズ130年のことなど

一昨日の6月23日は、沖縄の慰霊の日で、第二次世界大戦の太平洋戦争中の沖縄で日本軍とアメリカ軍との組織的な戦闘が終わったという日から72年目の日でした。NHKではお昼の頃、糸満市の摩文仁の平和祈念公園で行われた沖縄全戦没者追悼式の一部が生中継されていました。

沖縄県の翁長知事は、挨拶の中で「沖縄県は日米安全保障体制の必要性、重要性については理解をする立場であります。その上で、日本の安全保障の問題は日本国民全体で負担をしてもらいたいと訴え、日米地位協定の抜本的な見直しや米軍基地の整理縮小などによる、沖縄の過重な基地負担の軽減を強く求め続けています。」とした上で、昨年の女性殺害事件やオスプレイの墜落などの航空機関連事故、嘉手納飛行場における米軍のパラシュート降下訓練や外来機の飛来、移転合意されたはずの旧海軍駐機場の継続使用の問題、「普天間飛行場の辺野古移設について沖縄の民意を顧みず工事を強行している現状」に触れ、「容認できるものではありません。」、「基地負担の軽減とは逆行していると言わざるをえません。」、「国民の皆様には、沖縄の基地の現状、そして日米安全保障体制の在り方について一人一人が自ら当事者であるとの認識を深め、議論し、真摯に考えて頂きたいと切に願っています。」、「憲法の平和主義の理念を再確認し、私たち一人一人が世界の恒久平和を強く願い求め、その実現に向け努力を続けなければなりません。」と述べていました。

安倍首相は、挨拶の中で「沖縄の方々には永きにわたり米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいており、この現状は到底是認できるものではありません。政府として基地負担軽減のため一つ一つ確実に結果を出していく決意であります。」と言いながら、「北部訓練場の過半、本土復帰後最大の返還が実現しました。」とだけ述べて、政府が東村高江にヘリパッドを建設したり、辺野古の海に新設する在日米軍基地の工事を強行的に行ったりしていることには触れませんでした。

「誓い~私達のおばあに寄せて」という高校3年生の上原愛音さんの「平和の詩」も、とても良かったです。72年前の恐ろしい出来事の記憶が今に重なり、それでもまだ平和である今を未来にも壊さずに引き継いでいこうとする決意が、熱心な朗読の中に感じられて、上手く伝えることができないのですが、感動的でした。

翁長知事の挨拶の中でも言われていましたが、沖縄戦で命を落とした全ての人々を追悼する「平和の礎」を建立した大田昌秀元沖縄県知事は、12日に92歳でお亡くなりになりました。

それで、先日のEテレの「ETV特集」では、「本土に問う~普天間移設問題の根底~」が再放送されていました。今から約7年前の、2010年(平成22年)の4月に放送された番組で、県外移設を提案した鳩山由紀夫元総理大臣の民主党政権下の、普天間基地の移設先がグアムになるか沖縄県名護市の辺野古になるかということが検討されていた頃、辺野古の海に基地を造ることに反対する大田元沖縄県知事を取材したものでした。

大田元知事は、橋本龍太郎内閣や小渕恵三内閣、小泉純一郎内閣、福田康夫内閣、鳩山由紀夫内閣で仕事をしていたという元首相補佐官や元外交官でマサチューセッツ工科大学国際研究センターシニアフェローという岡本行夫さん、辺野古の基地建設に反対している芥川賞作家の目取真俊さん、愛知県の中学生たち、稲嶺惠一前沖縄県知事(当時)などと会って、話をしていました。

普天間基地の返還は、戦時中には「鉄血勤皇隊」として招集されたことのある社会学者の大田元知事が、政府に直談判をしたことから始まったそうです。佐藤栄作元総理大臣の「核抜き本土並み」の沖縄本土復帰が米軍基地を沖縄に残すというものだったことにがっかりした大田元知事は、沖縄県からということもそうなのですが、日本という独立国家から外国の軍隊をなくしていくということを主張していました。普天間基地の返還を政局にしてほしくないと話していて、オバマさんとの交渉が進まない鳩山総理大臣が責任を取って辞めることが日本の未来にとって良いことであるとは思わないとも話していました。

大田元知事も、沖縄には「かわいそう」という上から見下ろすような目線の言葉ではなく、「チムグリサ」という相手の苦しみに胸が痛むという意味の言葉があると言っていたのですが、「チュニクルサッティンニンダーリシガチュクルチェーニンダラン」という私には呪文のようにも聞こえる言葉もあって、それは、他人に痛めつけられても眠ることができるが、他人を痛めつけては眠ることができない、という意味の言葉だそうです。優しくて繊細な言葉で、すごいなと思いました。

辺野古の海に基地を新設することについて、大田元知事は、国益だとか日米安全保障が大事だとか言いながら沖縄に負担を押し付ける政府の発想はおかしいと話していたのですが、沖縄に米軍基地があることがアジア圏で紛争が起きることの「抑止力」になると考えている人たちは、地図を見て地理上の問題として考えているということなのかもしれないと思います。

米軍基地がなければ沖縄の経済は衰退すると言われていることも、嘘なのだそうです。米軍基地として使われている土地が沖縄の人たちに返還されて民間の商業施設などになったほうが、雇用の人数も圧倒的に増え、経済は上手くいくのだそうです。もしも沖縄の人たちが基地や振興金へ依存するということがあるとしたなら、それは原子力発電所が建設された地域の場合と同じように、政府によって作られたものなのかもしれません。大田元知事も、沖縄が差別されているということを話していました。

沖縄の海は透明でとても美しくて、観光客が多い県という印象もありますし、沖縄出身の俳優さんたちも活躍しているのをよく見ますし、例えばテレビの旅番組などのバラエティ番組で紹介される明るい沖縄と政治関連のドキュメンタリー番組で伝えられる抑圧された沖縄とで隔たりがあったとしても、「本土」に暮らしている私には、沖縄が差別されているという感じは全くしないので、米軍基地問題の話の時に出て来る沖縄差別のことが少し不思議にも思えるところもあります。でも、沖縄の方がそう感じているのなら、昨年に問題になった大阪府警の機動隊員による「土人」発言のような差別は、実際にあるのだろうと思います。

NHKの「視点・論点」の「復帰45年目の沖縄を考える(2)過去と未来を分かち合うために」では、ジャーナリストの津田大介さんが、普天間基地の辺野古への移設は、基地の「移設」ではなく、弾薬庫や軍港なども作って軍事基地としての機能を強化した「新設」だと言うことを話していたのですが、最後には、沖縄の問題は日本の全国民の問題で、沖縄の歴史を知らない人たちは歴史を知って沖縄の人たちが基地問題でなぜ怒っているのかを考えて理解する必要がある、沖縄を苦しめている要因は本土が作ったものという認識が不足している、過去と未来を分かち合ってこの問題を解決できるのは47分の46に暮らす本土の有権者以外にはいない、米軍基地が沖縄県の集中する状況をが変わらない限り沖縄の戦後は終わらないのだという趣旨のことを話していました。本当にそうだなと思いました。

先日公開されたメル・ギブソン監督の映画「ハクソー・リッジ」は、72年前の4月の、太平洋戦争時の沖縄戦の「前田高地の戦い」をアメリカ軍の視点で描いた作品だそうです。前田高地は、日本軍の司令部が置かれていた首里城の北に位置する浦添市の断崖のことだそうです。大変な激戦だったそうなのですが、その映画の宣伝の中では、沖縄の人々のことや日本軍のことは特に何も言われていませんでした。なぜでしょうか。「配慮」なのでしょうか。

「本土に問う」の中で、普天間基地の鹿児島の徳之島への基地移設に反対する人々の決起集会の映像が流れていたのですが、その人々が主張していたことは、沖縄の人々が基地建設に反対しているのと同じものでした。もしも徳之島にアメリカ軍の基地が作られることになったならアメリカの人たちが中心になって島の人たちが隅に追いやられてしまいそうです、と当時の学生の方が演説をしていたのですが、それは沖縄に起きていることです。今は鹿児島県の馬毛島に軍用化の話が出ているそうなのですが、日本の国のどの土地でも、新しく軍用基地が作られることになるなら、そのようなことになるのではないかと思います。

大田元知事の追悼企画として再放送されていた「本土に問う」を見て、普天間基地の辺野古移設問題について、7年前にはどのように考えられていたのか、7年の間にどのように変わっていったのかということを、少しでも改めて知ることができたように思います。亡くなる前の大田元知事は、2012年に民主党から交代した自民党の安倍政権が米軍基地の建設のために辺野古の海を強行的に埋め立て始めたのを、どのような気持ちで見ていたのかなと思いました。自民党政権が北朝鮮のミサイルの危機を煽るだけの政府広報の謎のCM(弾道ミサイルの飛来を知らせるサイレンの音を聴いたら屋内に入れとか地面に伏せろとかの、謎の避難方法を伝えるものです。私も一度見ました)を流したり、空対地ミサイルなどの敵基地攻撃能力を日本も持とうと考えたりするような現状では、もしかしたらですが、仮に辺野古に新しい米軍基地が造られた後にも普天間基地の「移設」は行われず、ただ基地が増えてしまうだけというようなことになってしまうかもしれません。戦争や武力紛争にならないような外交努力が常になされるといいなと思いますし、日米地位協定が日本にとって良い方向に改定されるようになるといいなと思います。


ところで、一昨日の23日には、前文部科学省事務次官の前川喜平さんの記者会見が日本記者クラブで行われていました。夕方の情報番組などでは中継の予定もあったようなのですが、癌の治療中だった、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんの妻の小林麻央さんが亡くなったということで、市川海老蔵さんの記者会見の生中継のほうが優先されたようでした。

小林麻央さんのことは、私は、日本テレビの「恋のから騒ぎ」や「NEWS ZERO」で見ていたので、小林麻央さんが海老蔵さんと結婚すると知った時にはとても嬉しく思っていました。暴力団関係者と知り合いだったり暴行事件を起こしたり、歌舞伎役者としてふらふらとしているように見えていた海老蔵さんが、真面目な人に変わったのは(そのように見えたのは)、小林麻央さんの深い愛情が夫の海老蔵さんに届いたからなのかもしれません。一視聴者の私には分からないことではあるのですが、でも、小林麻央さんの死とこれまでの生き方を伝える報道番組を見ていて、小林麻央さんはとても幸せな方だったのだなと改めて思いました。

その後、前川喜平さんの2度目の記者会見の様子が報道されていました。フジテレビの「プライムニュース」の前半や、BS日テレの「深層ニュース」の後半でもそのことが特集されていました。テレビの番組で流れていた記者会見の映像はごく一部でしたが(「YOUTUBE」では約2時間の動画が公開されています)、前川前文科省事務次官は誠実に話をなされているように聴こえました。

このように思うのはもしかしたらあまり正しくないことなのかもしれないのですが、今の国内の政治の話題に登場している人物の中では、私としては、反骨精神があって革命的なことを行っている前川喜平さんが一番かっこいい人物であるように思えています。和泉洋人総理補佐官が「加計学園ありき」の獣医学部新設問題のキーパーソンかもしれないと答えていた日本記者クラブでの会見の中で、前川さんは、出会い系バーに行ったということが個人攻撃的に読売新聞の記事になったことについて、官邸の関与があったと考えている、メディアの関係者の中できっちりと検証されるべき問題だと思うと話していて、日本の国の権力を集中させ三権分立を少しずつ壊そうとしている官邸が警察権力や第四の権力と呼ばれるメディアまで私物化するようなことになったなら日本の民主主義は死んでしまうという趣旨のことを語っていました。

日本記者クラブでの前川さんの記者会見について、BSフジの「プライムニュース」の前半にたった一人のゲストコメンテーターとして出演していた(いつも安倍政権寄りの発言をする)時事通信社特別解説委員の田崎史郎さんは、新しい情報は何もなかったとか、役人は政治家のために仕事をするものだとか、前川さんが和泉首相補佐官をキーパーソンだと答えたのは、和泉首相補佐官が前川さんを事務次官にすることに最後まで反対していた(本当でしょうか。仮にそうだとしてもどうしてそのような人事異動の経緯を田崎史郎さんが知っているのでしょうか)からだとか言って前川さんの発言を否定しようとしていましたが、この記者会見の様子をニュース番組で最初に見た時の私は、前川さんはこの記者会見を松野文科大臣や義家文科副大臣に否定されている文部科学省の職員の方たちを励ますために行ったのかもしれないなと思いました。

内閣総理大臣夫人の安倍昭恵さんの友人だった、「瑞穂の國記念小學院(安倍晋三記念小学校)」建設計画が世間から批判されるようになって仲間の保守勢力?に見限られた学校法人・森友学園の籠池前理事長は、5日ほど前の夜から早朝にかけて、近畿財務局の絡んでいる国有地格安払い下げの件ではなく、大阪府や国から補助金を不正に受給したという詐欺疑惑の件で、大阪地検特捜部に「国策捜査」?の家宅捜索をされたということでしたが、これは「生活保護費の不正受給」などの話題が報じられているのを聞いた時にも少し思うことなのですが、不正受給をした側の罪が問われるとしても、何かを不正に受給するということは役所に申し込めば誰でも簡単にできるというものではないように思いますし、不正受給を行った側(不正支給?を行った側)の罪は問われることはないのでしょうか。

「教育勅語」を幼稚園児に暗唱させるなどの教育を行っていた籠池前理事長は、安倍首相夫妻や保守勢力?の人々から「知らない」と裏切られた後、洗脳が解けて目が覚めた人のような感じにもなっていて、国会の証人喚問にも潔く応じていた姿から、“犯罪者”なのかどうなのかがよく分からない人というか、グレーゾーンの人のようになっているところもあるように思えるのですが、財務省が森友学園との交渉記録などの資料を破棄したり消去したりしたとする問題も、メディアにはもっと追求してほしいように思いました。

昨日の報道によると、神戸での産経新聞主催のイベントで演説を行っていた安倍首相が、愛媛県今治市に学校法人・加計学園の大学が獣医学部を新設する問題に関して、「今治市だけに限定する必要はなく速やかに全国展開を目指したい。意欲のある所にはどんどん獣医学部の新設を認めていく」と述べたそうですが、今までのご自身の発言を全否定する内容にも思えますし、「国家戦略特区」の諮問会議での話し合いなどもなく突発的に安倍首相がそのようなイベントの中で言うことができることなのかなと不思議に思いました。あるいは、これこそ安倍首相を議長としたトップダウン方式の「国家戦略特区」の意志決定の手法を示したものということなのかもしれません。「安倍一強」と呼ばれている今の自民党は、以前の民主党に負けた時の自民党以上に酷いものだと思います。「日本国憲法」を、70年の「節目」を過ぎたから改正するとか、2018年は明治政府150年の「節目」だから発議や国民投票を行うとか、東京オリンピック・パラリンピックの開催される「節目」の2020年に改正した憲法を施行する予定だとか、やめてほしいと思いました。


それから、これは政治とは全く関係のないことなのですが、昨夜のTBSの「世界ふしぎ発見!」の鹿児島県のトカラ列島の宝島の映像の中の、青い透明な海の水の美しさにも感動しました。紹介されていた東京都の青ヶ島やトカラ列島の島々に生まれた子供たちはもしかしたら、東京湾や相模湾の海浜浴場のような灰色がかった色の海では泳ぐことになったら戸惑うのではないかなということも、何となく思いました。

今日はサザンオールスターズがデビューしてから39年目の日ということですが、今年はシャーロック・ホームズの130周年の年ということで、昨夜のNHKでは、その記念企画の一環の、「乾杯シャーロックホームズ」という30分番組が放送されていました。ナビゲーターは満島真之介さんで、脚本家の三谷幸喜さんや漫画『名探偵コナン』の作者の青山剛生さんや脳科学者の茂木健一郎さんがシャーロック・ホームズの作品や登場人物の魅力、シャーロックホームズの思考法が現代人の役に立つことについて話していました。来月にはBSプレミアムでイギリスBBCのドラマ「SHERLOCK(シャーロック) 4」の最新三作が放送されるということなので、その宣伝も兼ねていたのだと思います。これまでもとても面白かったので、「SHERLOCK 4」の放送も楽しみです。

あと、これは今日のことなのですが、今朝7時過ぎ頃に長野県の南部で震度5強、M5.6の地震があったそうです。気象庁では余震や土砂災害への警戒を呼び掛けているそうなのですが、何事もないといいなと思います。昨夜に報道されていた中国の四川省の村は、チベット高原の、アバチベット族やチャン族という少数民族の自治州の村だそうなのですが、土砂崩れというよりは土石流の、岩のような灰色の大きめの石によって村全体が埋まっていく映像に驚きました。110人以上の方が行方不明だそうです。早く助かってほしく思います。
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