「フランケンシュタインの恋」最終回

日本テレビの日曜ドラマ「フランケンシュタインの恋」の最終話(第10話)を見ました。

昏睡状態の津軽継実(二階堂ふみさん)の手に深志研(綾野剛さん)が手を重ねると、津軽さんは目を覚ましました。姉の津軽晴果(田島ゆみかさん)と祖母の日立叶枝(木野花さん)は、津軽さんの脳の血管の腫瘍が消えていると知って喜びました。深志研は津軽さんに、山部呼六だった120年前の自分とサキさんとの過去と、自分は深志研太郎博士の恋から生まれたということを改めて語りました。

ラジオ局の東京武蔵放送には、「フランケンシュタイン」の告白を聴いたリスナーからの賛否のメールが届いていました。十勝みのる(山内圭哉さん)や大宮リリエ(水沢エレナさん)は、深志研を庇い、天草純平(新井浩文さん)のせいではないとスタッフに話していたのですが、天草さんは自分のせいだといい、ラジオを辞める覚悟を決めていました。

退院した津軽さんと稲庭聖哉(柳楽優弥さん)が連れて来た深志研に会った富嶽大学の生命科学研究室の教授の鶴丸十四文(柄本明さん)は、津軽さんと深志研に、二人は遺伝子の革命を起こしたのだと伝えました。そして、しかし君はこれからどうやって生きていくのかと、深志研に尋ねました。

先祖のサキさんの建立した構内のお地蔵さまに深志研とお参りをした津軽さんは、あなたは山部呼六であり深志研です、私は津軽継実でありサキさんですと言い、120年前から好きでしたと深志研に伝えていました。

手をつないで「デート」をした二人は、その夜、稲庭工務店の人たちの開いた津軽さんの快気祝いの席に着いたのですが、そこで、稲庭工務店の仕事が相次いでキャンセルされているということを知りました。従業員たちは深志研を心配していて、社長の稲庭恵治郎(光石研さん)も、今研さんを手放したら研さんとの人間関係を立て直すことができなくなってしまう、人間がいてこその仕事だと、工務店を心配する研さんを引き止めようとしていました。帰り道、深志研は、津軽さんに、大学で勉強を頑張ってください、幸せになってくださいと伝えました。

翌朝、稲庭工務店には、近所の住民たちから不安の相談を受けた保健所の人たちが、山部呼六か深志研、あるいはラジオに「フランケンシュタイン」という名前で出ていた人はいるかと訪ねて来ました。検査を行って問題がなかったら帰すという保健所の人の言葉に、深志研は、工務店に迷惑をかけたくないからと応じようとしたのですが、稲庭先輩は、帰って来ることができなくなるかもしれないと、深志研を逃がすことにしました。人間の都合に合わせなくていい、研さんの生きたいように生きればいいと、稲庭先輩は深志研を役人たちから引き離し、稲庭先輩に頼まれた室園美琴(川栄李奈さん)は深志研を元の山へ連れて行きました。深志研は、津軽さんの幸せを守りたいと言い、美琴さんに会えて良かったとお礼を言って、さようならと森の奥へ進んで行きました。

ラジオ局では、十勝さんたちが番組の打ち切りの決定を知らされていました。天草さんのコーナーもなくなることになりました。天草さんを見送りに来たスタッフの牛久輝成(森岡龍さん)は、怪物のような番組を作りたかったと天草さんに言いました。怪物は人によって毒にも薬にもなると不思議そうに話す牛久さんに、天草さんは、怪物は俺たちの心が作り出したものだからなと答えていました。その後、ラジオの十勝さんは、フランケンシュタインが見つからなければいいのにと言い、「天草ソング」を流していて、それをラジオ局を出た天草さんや、山奥の深志研が静かに聴いていました。

稲庭先輩と美琴さんから話を聞いた津軽さんは、すぐに自転車で山へ向かい、小屋の近くまで行って深志研を探し回ったのですが、深志研は津軽さんの前に姿を現しませんでした。

それから一年後、アカナリカミタケが発見されたというニュースがあり、大学の研究室で稲庭先輩からそのことを教えられた津軽さんは、深志さんがいると思い、その山へ向かいました。アカナリカミタケを斜面に見つけた津軽さんは、それを採ろうとして転がり落ちたのですが、その時、深志研が津軽さんを助けに現れました。津軽さんは、採った赤いキノコを見せて、これを探しに来たのですと言うと、私はずっとあなたのことが好きです、会いたかった、と森の精のような深志研に伝えました。

津軽さんは、連れて行きたいところがあると、深志研を連れて山を少し下りたのですが、そこには稲庭先輩と鶴丸教授がいました。難病を一つでも治すために各地の菌類を調べるというフィールドワーク用のキャンピングカーの中に案内された深志研は、鶴丸教授から、ここで菌を培養することができる、君が君自身の博士になるのだと言われました。深志研は、僕も人間の役に立つのですかと涙を流していました。

その年の冬、キャンピングカーで菌を調べている深志研のそばのラジオからは、天草さんの声が流れてきていました。番組は打ち切りにならなかったようでした。電話での悩み相談に応じていた天草さんは、人に会うのが怖いという女性に、外を森と思えばいい、人が怖いということを出会った人も思っているかもしれないと想像力を働かせて、怖がらなくてもいいという気持ちで接すればいつか人を好きになることができるかもしれないと話し、最後に「天草に訊け」の歌を歌っていました。ラジオを聴いていた深志研も一緒に歌っていました。

翌年の夏の頃、深志研は、津軽さんと二人で見つけた生命力の強い木に菌を送り、良い菌を?その木から放出させていました。

ここで主題歌のRADWIMPSの「棒人間」の流れるエンディングの映像になったのですが、終わりではありませんでした。後日談がありました。

数十年後の山奥に、謎の飛行機が飛んできました。飛行機を降りた人は、森の奥の小屋で一人で研究を続ける、見た目の変わっていない不老不死の深志研から薬の開発用の菌を受け取っていたのですが、その人は、稲庭先輩と美琴さんの孫?のようでした。孫は、津軽さんが亡くなってから一年になると話していたのですが、深志研は、いつも津軽さんと一緒にいると答えていました。孫が帰った後、深志研は森の大きな木に触れて菌を放出し、深志研が立ち去った後の木の根元からは二つの赤いキノコが生えてきました。

脚本は大森寿美男さん、演出は狩山俊輔さん、音楽はサキタハヂメさんでした。

最終回も、良かったです。

120年前に地主の娘のサキさんを好きになった孤独な深志研太郎博士の作り出した不思議な菌を持って、死体から蘇る形で誕生した深志研さんは、自身の穏やかで優しい性格と周囲の人々との人間関係の中で、自分自身を研究するという、深志研さんにしかできない生き方を選び取ることができたようでした。深志研は自分が生きている意味を見出し、深志研さんと出会った人々もまた、自分自身の人生を生きることができるようになっていました。

深志研さんだけが不老不死のままなのだとするなら(十数年後の未来には深志研さんと稲庭家の孫?しか登場しませんでした)、深志研太郎博士が作った細胞の生命力を活性化させ続ける菌は、研究によって再生されていないか、深志研さんから取り出されていないか、あるいは他の人には取り込まれていないというようなことなのかもしれません。

深志研太郎博士の「恋」から奇跡的に生まれた深志研の遺伝子が、新たな「恋」の遺伝子を目覚めさせるという連鎖に、なるほどなと思いました。

津軽さんと深志研のつながりとしては、津軽さんの祖母の祖母であるサキさんの姉が、怪物となって復活した深志研(山部呼六)のキノコの菌に殺されたサキさんの遺体から放出された微量の菌を吸い込んでいたのではないかということが言われていましたが、それは、みんながお互いに影響し合って生きているということなのかもしれないなと思いました。

深志研さんは、結局、深志博士の遺体と暮らしていた元の森に帰ったのですが、津軽さんや稲庭先輩や稲庭社長や美琴さんや鶴丸教授や天草さんや十勝さんたちと出会った深志研さんは、もう一人ではありませんでした。孤独でもなく、怪物でもありませんでした。深志研さんは、深志研さんになったのだろうと思います。

時々リアルでシビアなところのある、優しいSFファンタジードラマでした。キノコの生える描写には少しぞっとしてしまう部分もありましたし、「恋」という言葉が劇中に多用されているようなところは私には少し気になってしまったのですが、それでも、「フランケンシュタインの恋」は、すてきなドラマになっていたように思います。綾野剛さんの演じる深志研さんの繊細で穏やかな雰囲気も良かったですし、ドラマの物語の世界観がどこかで壊されるようなこともなく、丁寧に作られていたように思え、私も最後まで楽しく見ることができました。
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