「黒革の手帖」第4話と、「くろげん+」

テレビ朝日の木曜ドラマ「黒革の手帖」の第4話を見ました。

第4話は、売りに出されるという銀座の最高峰のクラブ「ルダン」を手に入れるため、黒革の手帖を開いて上星ゼミナールの理事長・橋田常雄(高嶋政伸さん)に狙いを定めた「カルネ」のママの原口元子(武井咲さん)が、長谷川庄治(伊東四朗さん)が半ば強制的に橋田理事長に買わせようとしている料亭「梅村」の元仲居で「カルネ」でホステスとして働くことになった苦労人らしい島崎すみ江(内藤理沙さん)を利用し、橋田理事長のパソコンから裏口入学斡旋で得た不正なお金のリストを入手することに成功する、という話でした。

一方、出馬を決めた亡き若槻衆議院議員の元秘書の安島富夫(江口洋介さん)は、堂林グループの令嬢の堂林京子(江口のりこさん)との結婚の準備を進めていて、若槻元大臣の妻の選挙事務所の近くに選挙事務所を開き、事務所は若槻元大臣と夫人への裏切りに激怒する若槻元大臣の支援者たちの襲撃に遭っていました。

脚本は羽原大介さん、監督は片山修さんでした。

橋田理事長の下衆な感じが酷くて、現実に存在していたら嫌ですが、高嶋政伸さんの演技は面白かったです。

医学部系の大学専門の塾を経営している橋田理事長は、成績の悪い受験生の親に裏口入学の方法を教えていたのですが、それは、大学の試験の点数を、1点・20万円から100万円でかさ上げするというものでした。歴史のある一流大学の医学部では無理だけれど、歴史の浅い大学の医学部では入学金や寄付金集めのためにそのような裏口入学が行われているということのようでした。

大学入試の点数は公開されないので、合格点までに何点足りなかったかを本人もその親も知ることはできないのではないかと思うのですが、自分の子供をどうしても医学部に入学させたい親たちは、何点かを知らないまま、とにかく言われた通りに足りない点数分の料金を橋田理事長に支払うということなのでしょうか。

元子さんを「直感」で信頼している新人ホステスのすみ江さんは、元子さんの指示通りに橋田理事長の待つ部屋を訪ね、隙を見て入手した不正なお金のリストのデータを、その理由も聞かずに元子さんに渡していたのですが、元子さんにはすみ江さんが自分を裏切らないという確信のようなものでもあるのかなと、少し不思議な感じもしました。

元子さんは安島さんのことを気にかけているのですが、橋田理事長は、元子さんが安島さんのことを好きだと思っているようでした。選挙に出る元大臣秘書の安島さんの場面がこれまでよりも増えていたように思うのですが、それもこれからの元子さんの物語に必要ということなのでしょうか。次回の物語も楽しみにしていようと思います。


ところで、このドラマの前の時間、NHKでは「くろげん+ 夏休み課外授業 親子でまなぼう!“戦争とテロ”」という特別番組が放送されていました。

「くろげん+」とは何のことだろうと一瞬思ったのですが、「クローズアップ現代+」を「クロ現+」と略し、それをさらにひらがなにしたものでした。「親子でまなぼう」ということなので、タイトルのひらがな表記は“子供向け”であることを意味していたのかもしれません。

戦争とは何か、戦争が起きると自分たちの暮らしはどのように変わるのか、ということを、戦争や紛争やテロ事件が続いている現在の社会状況と、中東のシリアやアフガニスタンの子供たちの思いや暮らしから考えるというような内容の番組でした。

司会は武田真一アナウンサーで、ジャーナリストの池上彰さんや歌手で俳優で演出家の美輪明宏さん、紛争地域で兵士の武装解除を行っている瀬谷ルミ子さんが出演していたのですが、「子供」の代表として、中学1年生の俳優の鈴木福さんと鈴木梨央さん、中学3年生の俳優の山田瑛瑠さんも出演していました。

山田さんから、戦争で失わなかったものは何かと訊かれた美輪さんは、反権力の遺志だと答えていて、“ビジュアル系”の服装は自分の戦闘服なのだと話していました。

アフガニスタンの学校へ通っていたというはなちゃんとその担任だったシャハラザード先生の話も良かったです。アフガニスタンの子供の使う教科書には、イスラエル人を憎むような話が数多く載っているようで、イスラエルの人から“テロリスト”と思われているアフガニスタンの人は、そのままイスラエル人を憎んでいるようなのですが、シャハラザード先生は、子供たちに憎しみの気持ちを持ってもしくないと、アフガニスタンにも良い人と悪い人がいるようにイスラエルにも良い人と悪い人がいて、全員が悪い人ではないと教えているのだそうです。

池上さんや美輪さんや瀬谷さんは、戦争を行っている国の裏には別の国があり、武器を売るなどして戦争で儲けていて、戦争が終わらないようにしようとしている人たちがいる、他国民への憎しみを煽るようなことをしている人たちに目を光らせていなくてはいけないとも伝えていました。

瀬谷さんは、テロリストとは元々普通の人だけれど、武力以外の解決法を思い付なかった人だという風に話していました。でも、番組では、戦争とテロの違いを、あまり明確にはしていなかったようにも思います。パネルの文字では、戦争は国と国との争いだというようなことが書かれていましたが、はっきりとは言われていませんでした。小学1年生?の児童からの、いつもは人を殺してはいけないと言うのにどうして戦争では人を殺していいのかというような素朴な質問にも、答えていませんでした。何というか、中途半端と言ってはいけないのかもしれませんが、昨夜のこの戦争とテロを特集した番組は、子供向けというわけでもなく、大人向けというほどでもなかったような気がします。

辛い思いをした人たちは強くなるのだと美輪さんが言うと、瀬谷さんは、強くならなければ精神的に耐えられないと付け加えていました。精神的に強くなるということは、少しだけ聞くと何だか良いことのようにも思えてしまいますが、軍備拡大を目指す為政者や暴力主義者のような人たちによってもたらされる戦争や災害で嫌な思いをして、その理不尽な苦しみに耐えてその結果強くなるということは、良いことではないような気がします。その強さは、悲しい強さです。辛い思いをすると人は強くなる、ということをまるで良いことのように言うのはやめてほしいと、何となく思いました。

今の日本の“平和”な世の中が72年前の戦争やそれ以前の戦争で死亡したたくさんの人たちの「犠牲」の上に成り立っているということを聞くと、確かにそうなのかもしれないと思いますが、今の(当時からすると未来の)日本の世の中を作るために、一般市民を含むたくさんの人たちが死亡して「犠牲」になったことを、良いことだったと思うことは難しいです。今“平和”な日本があるというのは、いわゆる「結果論」です。

「戦後72年」の間、現在まで世界各地で戦争や紛争が絶えたことは一度もないのだと、番組では伝えていました。それは、常に、今現在も、戦争や紛争で誰かを殺したり傷つけたり、誰かに殺されたり傷つけられたリしている人たちがいるということですが、その苦しみや悲しみや死は、未来のいつかのための「犠牲」ではないはずです。具体的にどうすれば良いかということは、私には分からないのですが、でも、今すぐにその人たちの苦しみや悲しみは止んでほしいと思いますし、死を免れてほしいと思います。

昨日からまた報道番組はミサイル攻撃の話題で持ち切りですが、不安な気持ちというよりも、重いような、憂鬱な気持ちになります。武力を行使すれば、自国か他国かに関わらず、何でもない普通の市民が死傷します。自然も日常の生活環境も破壊されます。核武装をすることが“抑止力”になるという説も、正しいようには思えません。話し合いで解決するということも簡単なことではないのだろうとは思いますが、そもそも、国同士でも、個人同士でも、対立せずに、あえてすごく仲良くならなくても、適度な距離感を保って穏やかに過ごすということはできないものでしょうか。
プロフィール

Author:カンナ
ブログ初心者です。
感想などを書いています。
マイペースで更新します。
すきなもの
 月・星空・雨・虹・雪
 飛行機雲・入道雲・風鈴の音
 透き通った水・きれいな色
 富士山・東京タワー・ラジオ・音楽
 本・絵画・ドラマ・(時々)アニメ
 掃除機をかけること
にがてなもの
 人ごみ・西日・甘すぎるお菓子
 

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム