「この声をきみに」第1回

NHKの新しい「ドラマ10」の「この声をきみに」の第1回「つまらない男」を見ました。

本当は先週に始まったのですが、秋田の地震の報道のために途中で放送休止となり、昨夜に改めて初回が放送されました。

放送時間の重なっていた、テレビ東京の「琥珀」というスペシャルドラマは一応録画をしておくことにして、楽しみにしていたこちらのドラマを見ることにしたのですが、前回に見たドラマの前半から、昨夜に新しく見ることができた後半は展開もがらりと変わっていて、上手く伝えることができないのですが、とても面白かったです。

大学の数学科で准教授をしている47歳の穂波孝(竹野内豊さん)は、好きな数学の話については熱心に話すのですが、人とコミュニケーションを取ることが少し苦手らしく、友人の数学教授の東原正規(松岡充さん)のような明るさやサービス精神がないために学生からの人気もなく、数週間前には、大学の元教え子の37歳の妻の奈緒(ミムラさん)と11歳の娘と7歳の息子に家を出て行かれてしまい、実家に帰った妻から弁護士を通じて離婚を要求されていました。

大学の教授から話し方教室へ通うよう命じられた穂波孝さんは、やる気のない受け答えをして場の空気を悪くし、代理で来た講師の江崎京子(麻生久美子さん)と口論になった怒りを、京子さんの上司の佐久良宗親(柴田恭兵さん)の仲介で収められました。京子さんと孝さんは、孝さんが結婚を決めた頃、教会で会っていて、孝さんは気付いていなかったようなのですが、京子さんは、昔に会ったことがある人だと気付いていました。

ある夜、電車に乗り遅れ、いつもとは違う駅で降りてしまった孝さんは、複雑な構造の歩道橋を感心しながら見ていた時、大量の本を落としていた男性を助けたのですが、それは佐久良さんでした。孝さんに気付いて声をかけ佐久良さんは、本を運ぶのを手伝ってくれた孝さんを自宅の朗読教室「灯火親」に案内しました。

庭には一人の女性(大原櫻子さん)が慌てた様子で隠れていたのですが、そのステンドグラスの窓のある朗読教室の中では、京子さんを中心に、他に5人の男女(杉本哲太さん、片桐はいりさん、堀内敬子さん、戸塚祥太さん、趣里さん)が、同じ本を順番に朗読していました。

朗読していたのは、谷川俊太郎さんの詩「生きる」でした。朗読が始まると、世界が一変していました。みんなが浅くて広い青い海の砂浜の上で読んでいるような朗読の場面の演出が、朗読の世界の自由さや豊かさを表現しているようで、とても良かったです。朗読の声を聴いていた孝さんは、朗読が終わると、京子さんに近付き、子供の頃から心にぽっかりと穴が開いているようだった、何をしてもその穴を埋められないと思っていたけれど、そのような状態にあったのは自分一人ではないのかもしれないと分かった、あなたの朗読の声を聴いて初めてそのぽっかりとした穴が満たされたような気がした、というようなことを一気に言って、京子さんに感謝して朗読教室を後にしていました。

帰り道の歩道橋で孝さんは、幸福な気分に満たされていました。誰もいない暗い自宅へ戻り、小学校1年生の息子の11歳の誕生日を祝った時のこと、家族の誕生日が「素数」で揃った時のことを思い出し、息子の国語の教科書を開いて「くじらぐも」(作は中川李枝子さん)の文章を声に出して読み始めた孝さんは、涙を流している自分自身に驚いていました。

その頃、孝さんに声を褒められた京子さんは、佐久良さんの朗読教室の本棚の前で寺山修司の「恋のわらべ唄」を少し読んでいました。

作(脚本)は大森美香さん、音楽はfox capture planというバンドの方、演出は笠浦友愛さんでした。エンディングで流れていた主題歌は、JUJUさんの「いいわけ」という曲でした。孝さんを取り巻く京子さんたち登場人物がJUJUさんの歌を歌っているかのようなエンディングの場面も、楽しい感じがしました。

今回の中では3作が朗読されていましたが(「生きる」は長く朗読されていました)、毎回様々な作品が朗読されるのでしょうか。それも楽しみであるように思います。

孝さんの周囲を飛んでいた映画「もののけ姫」の「こだま」のような生き物の絵は、孝さんが楽しい気持ちになっている時に現れるものなのでしょうか。

「くじらぐも」を朗読して涙を流していた孝さんは、僕は人生を変えたい、と呟いていました。

「朗読」に救われ、「朗読」で人生を変えていく人々の話なのかもしれません。私自身は朗読というものを行ったことがないような気がしますし、朗読を聴くという機会もほとんどないような気がするのですが、昨夜のドラマを見ていて、朗読とは、学校で教科書を読む時のような音読とも違うというか、目の前の文章をただ声に出して読むということだけではないのだなと思いました。

全8話のドラマだそうです。まだ第1話しか見ていないのですが、何となく、すてきなドラマのような気がしました。良いドラマになっているといいなと思います。
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